問題点・発生したトラブル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 15:00 UTC 版)
「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」の記事における「問題点・発生したトラブル」の解説
リアルマネートレード 他のオンラインゲーム同様、リアルマネートレード(RMT)の問題が発生している。ゲーム規約では禁止されている行為だが、現行法での処罰が難しいため規約を破るプレイヤー(RMT専門の業者含む)が後を絶たない。運営チームは厳正な処分をしているものの、処分を受けたプレイヤーが別IDを取得して復活を繰り返すのが容易であることから、いたちごっこが続いている。対策の一環として、バージョン1.4からRMTや不在プレイ行為(自動狩り・BOT)などを行っていると思しいキャラクターを一般プレイヤーが「通報」できるシステムが構築された。 不在プレイ行為 俗に「BOT」と呼ばれている。メーカーが許諾したものではない外部の機器・プログラムなどを用いてキャラクターを自動的に動作させ続けることで、プレイヤー自身が直接操作することなく経験値やアイテム・ゲーム内通貨などを稼いだりする行為であり、規約違反に当たる。プレイ環境がWii版のみだった頃は、ハードウェアマクロ対応USB機器による原始的なBOTに留まっていたが、Windows版のリリースにより他のオンラインゲーム同様、BOTが増えている。 2015年7月には、本作品の公式攻略本制作スタッフがBOTを使用してゲーム内の「カジノコイン」を不正に得ていることが発覚し、問題となった。 アカウントハック 2014年11月、男子中学生が第三者の使用するキャラクターを不正に乗っ取ったとして、不正アクセス禁止法違反などの疑いで警視庁に書類送検された。その手口は、ゲーム内のチャットで「運営会社のキャラクター」を名乗って標的とするプレイヤーに接触し、ゲーム内通貨のゴールドを「一時預かる」などと偽り、搾取する。後日別のキャラクターを用いて当該プレイヤーに再接触し、「騙し取られたゴールドを取り返す」などと言葉巧みにスクウェア・エニックスアカウントのID及びパスワードを聞き出し、当該キャラクターを乗っ取ったというものである。 アイテム等の不正作出 2016年10月、警視庁は、ゲームサーバーのセキュリティホールを突いて通常では生産が困難とされる「できのよさ」が最良の装備品を造る上で重要な「ひっさつわざ」発動時のデータを解析し、サーバーへ不正に送信することで「ひっさつわざ」を常時使い続けられる手口を開発したとして、20代の男性プレイヤーを私電磁的記録不正作出・同供用幇助罪で書類送検し、この男性から方法を教わって同様のチートを行い、さらにそのアイテムの売却益でRMTを行っていた男女4人を私電磁記録不正作出・同供用容疑で書類送検したと発表した。当該装備品については、2015年頃からゲーム内の「バザー」での流通価格が、生産に掛かる材料費に対して不当に安かったことが疑問視されていた。その後、主犯男性からチートの手口を教わった4人のうちの1人が、アカウントを永久停止された腹いせにインターネット上にその手口を暴露したことで事態が明るみに出た。 運営チームは報道を受けて事件の経緯を説明、『チート行為はゲーム上の規約違反だけではなく、現実世界の違法行為として罪に問われる場合がある』と規約の順守を呼びかけている。 バグの不正利用 制作側のミスにより、チートツールを使わなくても実行可能なバグ技が存在する。オフラインゲームにおいては「裏技」の一種として認められているケースでも、本作のようなオンラインゲームではバグを利用した攻略は規約で禁止している場合もあり、実行したプレイヤーはペナルティの対象となる。基本的にそれらの不具合は発見次第、アップデートで修正されている。 2016年初頭に、バトル中にある武器を装備した状態で特技「みのがす」を実行すると、本来それが無効である敵キャラクターに対しても一定確率で効いてしまうバグが発見された。それはボス敵であっても例外ではなく、ボス敵に対して行うと「倒した」のと同じ扱いになってしまっていた。そのため同年1月にこの不具合の修正を行うと共に、不具合を意図的に利用したとみられる約1700キャラクターのアカウントを一時利用停止もしくは規約違反の累積による永久利用停止にし、1度は獲得した称号と装備品(報酬アイテム)の削除を行った。特に悪質と判断された約600キャラクターについては、キャラクターデータの巻き戻しを実施したと発表した。また、意図的な不具合利用とは判断されなかったものの、処分を受けたキャラクターとパーティーを組んでいたなどの理由で利益を得てしまったキャラクターについても、称号と装備品の削除を行っている。 ギャンブル ゲーム内の「しぐさ」として用意されている『ダイス!』を使うと、キャラクターがサイコロをトスして1〜100までの数字がランダムに表示される。この機能を用いて一部のプレイヤーの間でアイテムやゴールドを賭けるギャンブルがサービス開始当初から行われており、運営チームに対応策を求める声が上がっていた。これに対して運営チームは、『ダイス機能を利用したアイテムやゴールドの交換に関しては、常識的なやり取りであればゲームシステムを利用したゲームプレイのひとつと考えている』との見解を示し、『トラブル回避のために、アイテムやゴールドの交換は信用のおける相手と行うことを推奨する』と呼び掛けている。 その後暫定的な措置ではあるが、バージョン3.2前期から「とりひき」で受け渡し可能なゴールドの上限額が1回あたり100万ゴールドに制限された。 特定プラットフォームユーザーへの敵対行為 2017年8月にPlayStation 4(PS4)でサービスが開始されたが、PS4はゲーム内容を常時録画したり、現在進行中のゲームを生配信できる機能も搭載していることから、既存プラットフォームのプレイヤーからは「悪意を持った撮影者による『晒し行為』が行われるのではないか」といった懸念の声が多く寄せられた。そこで運営チームは、目覚めし冒険者の広場内に「問題のある画像・動画に関する報告窓口」を設けることでトラブルに対処する方針を示した。 PS4版を巡っては、以前から既存プレイヤーの間でサービス開始そのものに反対の声が上がっていた。ベータテスト期間中の同年7月には、ある既存ハードのプレイヤーが、「動画撮影中」であることを周囲に通知していたPS4ユーザーに『動画に映りたくない人への配慮をお願いしたい』との要望をしたところ、そのPS4ユーザーから『配信は全サーバーOKになったはず。そんなに映りたくないのなら、あなた方がよそのサーバーに行けばいい。ジャマしないで下さいね』という趣旨の乱暴な言葉を浴びせられたと、自身のツイッターで訴える出来事も起きた。これを受けて、予定していたプレイヤーイベントを実際に中止したプレイヤーもおり、インターネット上でPS4ユーザーへの誹謗・中傷やスクウェア・エニックスに対する非難が巻き起こった。ところが同年8月、一連のトラブルは「被害」を訴えたプレイヤーの自作自演であったことが発覚する。「被害者」は自身のツイッター上に当該チャットログの画像をアップロードしていたが、発言をしたプレイヤーのキャラクター名とIDは「プライバシー保護のため」と称して塗りつぶしてあった。この日時のログを運営チームが調査したところ、実際には「被害」キャラクターが複数人のキャラクターを演じており、あたかもトラブルが起きたかのように見せていたわけである。運営チームは、一連の行動がPS4版サービス開始によって引き起こされたトラブルであると誤解させることを狙ったもので、プレイヤーイベントなどの活動や配信活動の委縮に繋がりかねない悪意ある行為と判断。関連アカウントに厳正な処分を科すと発表した。 殺人事件犠牲者へのからかい・冷やかし 2019年6月1日に元農林水産省事務次官の男性が長男を殺害する事件が発生したが、この殺害された男性(以下:A)がドラゴンクエストXのプレイヤーであったことから、他のプレイヤーからのからかい・冷やかしが相次いだ。Aは実名でツイッターアカウントを開設して本作品をプレイする様子をツイートをしていたが、その中で実際は無職であったにもかかわらず、職業を「イラストレーター」としていたことで他のプレイヤーからからかわれていたり、時には自身の家柄や父親の社会的地位を鼻にかけたような言動を繰り返すなどしていたことから、ドラクエX界隈ではそれなりに知られた人物であった。Aは父親に刺殺された際ドラクエXをプレイ中だったとみられ、マスコミ報道の内容などからゲームにログインしたまま亡くなった事実が判明すると、Aの使用していたキャラクターの周囲に他のプレイヤーのキャラクターが大勢群がり、蘇生呪文の「ザオラル」を繰り返し使用してAを生き返らせようとした。また、Aのツイッターにも誹謗中傷や冷やかしの書き込みが殺到した。 『サンタスカート』のデザイン変更 2012年のクリスマスイベントで交換可能だった衣装の1つ。イベント以降はショップで(税込 110円)で入手できた。突如、2021年11月11日のver.6.0にスカートの中身がパンツからスパッツに変更になった。変更に至った経緯等の説明はない。この件ついて運営は補填を行ったが、サンタスカート購入者への補填ではなく、サンタスカートに課金染色アイテムを使ったユーザー向けの補填のみを行った。
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