主要キャラクター・組織
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「メトロイドシリーズ」の記事における「主要キャラクター・組織」の解説
サムス・アラン (Samus Aran) 『フェデレーションフォース』を除く『メトロイドシリーズ』の主人公。詳細はサムス・アランを参照。 鳥人族/チョウゾ (Chozo) 惑星ゼーベスを拠点としていた銀河の一種族であり、宇宙で最も優れた文明を築いていたとされる種族。強い精神力とそれに由来する超自然的な能力を持ち、未来を予言する力がある。名称のとおり鳥類に近い生物から進化した生命体であり、外見は羽の無い外骨格のオウムの様に見える。なお、祖先は地球の鳥類と同じく空を飛べたらしいが、鳥人族は進化の過程で飛行能力を失っている(ただしマオキン族長のレイヴンビークは四肢とは別に翼を持ってそれで飛翔することもできたことから、飛べないのはソウハ族の特徴の可能性もある)。また古代には鳥人族の中にも異なった体躯や能力を持つ多彩な部族がおり、パワードスーツの能力の一部はこれらの戦士の能力を機械的に再現したものとされる。 サムスを保護し、戦士として送り出した後に、スペースパイレーツと鳥人族を裏切ったマザーブレインに惑星ゼーベスを奪われ、同惑星を脱出せざるを得なくなる。その後の行き先などは不明であり、銀河社会では滅亡したと扱われている。 かつては自然と調和した高度な文明と戦闘力を持ち、多くの惑星にその足跡を遺してきた種族であった。古代には、自分たちと肩を並べる高度文明を築いたルミナスやブリオニアン、イーラたちとの同盟において主導者的な存在となっていた記録が残っている。しかし、超長命故に高齢化による繁殖力と戦闘能力の低下によって衰退の一途をたどり、スペースパイレーツによってゼーベスを奪われる直前では、幾つかの惑星にわずかに残存していたのみである。ゼーベスの鳥人族は長老・オールドバードやその側近・グレイヴォイスを中心として活動していたが、その活動の大部分も末期ではマザーブレインの指揮に依存していた。 同族は種としての滅亡を目前にし、自らの存在意義を銀河系種族の繁栄に見出す。銀河連邦の設立に寄与し、全宇宙をひとつの社会に纏める機能として機械生命体マザーブレインを造り上げる(しかし、高度に人間的な人格を持っていたため、銀河の守護の使命を自分以外の存在に託そうとすることへの不満から鳥人族を裏切り、前述のようにパイレーツへ加担してしまった)ほか、種族の末期に未開の惑星SR388で発見した危険生命体・Xの駆逐兵器としてメトロイドを造り上げる。さらに、同族の後継者としてサムスに自らの武器、遺伝子、そして戦闘技術を託す。 闘争力を失い非戦闘種族となってからは「傷害の意識が思考に上ると、精神的・肉体的な苦痛を受ける」心理プロテクトを持つようになっている。惑星ターロンIVに存在した鳥人族たちは自然との生活の中で、死後に自身の思念をチョウゾゴーストという霊体として半永久的に保持する力も得て、予言で見た「ターロンIVに封じた災いを打ち倒す女性戦士」が訪れるまで惑星の守護を行っていた。 『プライム』以降は海外版の名称をそのまま使った「チョウゾ」という呼び方も使用されることが多い。 『ドレッド』にて判明した事として、元々鳥人族は惑星ゼーベスが発祥の地ではなく「惑星ZDR」が母星であり、惑星ゼーベスは単に開拓した惑星の一つである事、鳥人族には銀河の平和と安定を目的とする穏健派のソウハ族(Thoha)、全銀河の支配を目論むレイヴンビークを長とする武闘過激派のマオキン族(Mawkin)の2種族が存在しており、心理プロテクトを持っているのはソウハ族のみでマオキン族には心理プロテクトを持っていない。前述のオールドバードやグレイヴォイスもソウハ族に分類される。 メトロイド (Metroid) 本シリーズのタイトルにもなっている、あらゆるエネルギーを吸収する人工生命体。詳細はメトロイド (架空の生物)を参照。 銀河連邦 (Galactic Federation) 各惑星の代表者からなる政府ともいうべき組織で、銀河全体の統括に当たっている。略して「連邦」と呼ばれることも多い。サムスを始めとするハンター達への主な任務を依頼しているのもこの組織であり、サムスもバウンティハンターとなる以前に、銀河連邦と併設する連邦警察に所属していた事がある。政治体制は民主制で、「連邦議会」という行政機関を持つ。下部組織として「連邦警察」や後述の「銀河連邦軍」がある。主に銀河連邦のスタッフ、銀河連邦軍の軍人は人間(ヒューマン)だが、漫画版では様々な種族が所属している。 全宇宙の秩序と治安を守る統治組織として成り立っているが、『コラプション』では危険な放射性物質であるフェイゾンの鉱石を惑星エーテルより回収・新兵器として実戦投入を行っていたり、『フュージョン』では生物研究所・B.S.Lにおいて危険視されているメトロイドを秘密裏に培養・研究をしていたり、後述のボトルシップで旧銀河連邦軍が開発・製造した強力な重力生体兵器であるナイトメアやサムスに討伐されたクローンリドリーの残骸などを極秘に回収・保存していたり、XやSA-Xの危険性を重大視せず優れたクローン特性などの利用を安易に考える点など、暗部を確実に抱えていることを垣間見られ、実際後述のように銀河連邦は一度解体・再編を余儀なくされたことがあるらしい。 また、『ハンターズ』の舞台となるテトラ銀河系が未開の宙域であり、『コラプション』ではテルリアン系が勢力圏の端であり惑星ノリオンが第1防衛ラインとなっているなど、本当の意味で宇宙全てを統治しているわけではない。統治範囲があまりにも広大であるため全体に警備の目を行き渡らせることは事実上不可能であり、スペースパイレーツ討伐などをサムスらバウンティハンターに依頼し始めたのもそのためである。 初期の作品においては基本的にゲーム上では登場していなかったが、『フュージョン』では前述したB.S.Lの巨大宇宙ステーションが舞台となり、『ダークエコーズ』ではブラボー中隊という連邦のパトロール部隊がスペースパイレーツを追って惑星エーテルに不時着するものの、サムス発見時にはイングに襲われ全滅されるという描写で登場するが、『コラプション』では主にデーン提督が率いる連邦軍の大規模な部隊やその部隊が所属する惑星ノリオンの連邦基地、惑星ブリオのエネルギー採掘所や惑星エリシアのスカイタウンなどの組織や施設が登場し、『アザーエム』ではサムスの過去とともに緻密な描写が行われ、『フェデレーションフォース』で主役として登場してサムスのスーツの性能を再現させようとした機動兵器メックの開発、『ドレッド』では調査目的のためのロボットE.M.M.I.を開発するなど、出番が増加してきている。 本シリーズと同じく任天堂が展開している『F-ZERO』シリーズの世界観において銀河宇宙連邦という組織があり、二つの作品の関連性が窺える。銀河連邦軍 銀河連邦と併設する軍隊。略称は「連邦軍」。サムスもバウンティハンターとなる以前はここに所属していた時期があり、アダム・マルコビッチやアンソニー・ヒッグスらはその頃の同僚である。 作中における犯罪組織はスペースパイレーツのような武装組織であるため、主な鎮圧は連邦警察ではなく連邦軍が主に行っている。シリーズ第1作目では惑星ゼーベスに総攻撃を仕掛けるも陥落させられなかったなど、パイレーツ相手に苦戦を強いられる描写がある一方、パイレーツ側も「サムス以外で唯一銀河征服の障害となっている存在」と認知せざるを得ない確かな軍事力を持っている。普段は一般的な軍事組織と同様に、外部からの防衛や紛争の鎮圧、災害時の救助活動なども行っている。 前述のように初期の作品では設定もしくは会話上のみの存在であったが、『ダークエコーズ』からゲーム本編に登場するようになった。以後の『メトロイドプライムシリーズ』における一般的な兵士は、白や銀色を基調とした配色で、右腕に銃器を装備しているパワードスーツを装着した姿で描写されているが、仕官や技術者は兵士と異なる服装をしており、兵士でも工作兵などは異なる配色・装備のスーツとなっている。なお『アザーエム』ではパワードスーツのデザインが異なり、濃紺を基調とした配色で、兵装は内蔵されておらず銃器は携帯式のものを用いている。 銀河連邦が民主制であるため、連邦軍も文民統制が敷かれているが、『アザーエム』では連邦軍の一部がスペースコロニー・ボトルシップにおいて生体兵器の研究(銀河連邦は生物兵器の開発・所持を禁止しており、過激派が独断かつ極秘で行っていた)やメトロイドの復活・軍事化を画策していたなど、政府と同様に暗部も見受けられる。『フュージョン』においてアダムは、ボトルシップで造られた生体兵器・ナイトメアを「旧銀河連邦軍が開発した」と言っており、ボトルシップの件が暴露されたため一旦の解体・再編を余儀なくされたと見られる(ただし、前述のようにメトロイドやナイトメアなどのボトルシップの遺産を、銀河連邦は廃棄することなく極秘に回収・保管していた)。 アダム・マルコビッチ (Adam Malkovich) サムスが銀河連邦軍に所属していた頃の上司で、彼女の一番の理解者であり父親同然だった存在。存在が明かされたのは『フュージョン』からだが、ゲームにおいて実際に登場したのは『アザーエム』となる。 厳格かつ常に冷静沈着で、客観的で適切な判断が出来る極めて優秀な指揮能力を持ち、自身の実力と戦果によって司令官の地位まで上り詰めた生粋の軍人である。精神的に幼く、常に強がり捻くれていた当時のサムスに対しては「異論は無いな? レディー」というあえて逆なでするようなジョークを交えた合言葉を使って承諾を得ていた。当時のサムスはアダムの言葉の意味を深く理解出来てはいなかったが、それでも上記のようにアダムはサムスを父親同然の立場で見守っており、絶対の信頼関係があった。他の部下からも同様であり、アンソニーは「大将(アダム)の判断が間違っているわけ無い」とまで太鼓判を押すほど。ある任務をきっかけにサムスは彼の部隊ならびに銀河連邦軍を脱退することとなったが、彼への敬意そのものは『フュージョン』以降に至るまで継続している。 バウンティハンター サムスが現在属する職業。略して「ハンター」と呼ばれることが多い。「賞金稼ぎ」を意味する職種であるが、上記のように本作品では広大な銀河全域において監視や軍事行動の展開が不可能である銀河連邦が、スペースパイレーツをはじめとした犯罪者やその組織の確保・討伐の代行役として徴用し始めたことで名声を高めていったという経緯があり、報酬を受けて軍事や警備の代行という仕事の内容から、性質は他世界でいう傭兵に近い。 軍が行う任務を単独で代行する事が多いためか、サムスを含む実力者では銀河連邦の兵よりも遥かに高い戦闘能力を持つ者が少なくない。 主に商業目的で活動する存在のため基本的に善悪の概念はない。サムスやゴアといった平和維持目的で活動するハンターの他、ランダスやカンデンなど己の実力の証明として活動する者も少なくない他、サイラックスのような銀河連邦と敵対するハンターもいる。 第1作目の取扱説明書におけるストーリー説明では「宇宙戦士(スペース・ハンター)」と呼ばれており、『スーパー』の日本版テレビCMなど過去の作品も一部で使用されていた。 スペースパイレーツ (Space Pirates) シリーズに渡って登場する敵組織。略称は「パイレーツ」。詳細はスペースパイレーツを参照。 リドリー (Ridley) スペースパイレーツの最高指揮官で、シリーズにおけるボス敵の象徴的な存在。詳細はリドリーを参照。
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