レンズ交換式FUJIFILM Xシリーズ
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「富士フイルム Xシリーズ」の記事における「レンズ交換式FUJIFILM Xシリーズ」の解説
FUJIFILM X-Pro1(2012年2月18日発売) - Xシリーズ初のレンズ交換式で、独自のXマウントを採用する。イメージセンサーに、銀塩フィルムの特徴を取り入れローパスフィルター無しでモアレや偽色の軽減を実現した新開発のX-Trans CMOSを搭載。画像処理には従来のEXRプロセッサーを改良したEXRプロセッサーProを搭載。フィルムシミュレーションには、これまでのVelvia・ASTIA・PROVIAに加え、新たにネガフィルムをベースにしたPRO Neg. StdとPRO Neg. Hiが追加された。 FUJIFILM X-E1(2012年11月17日発売) - X-Pro1の下位機種。ただし、サイズはFUJIFILM X100並にダウンサイジングされており、それ以外の違いとしてファインダーがハイブリッドビューファインダーでは無く有機EL電子ビューファインダーに、本体のみで約350g(バッテリーとメモリーカード込み)と軽量化した。Xマウント初のズームレンズであるXF18-55mmF2.8-4 R LM OISとのセットモデルもある。イメージセンサーはX-Pro1に準ずる。内蔵フラッシュもポップアップ式になり、ガイドナンバー7に対応している。 FUJIFILM X-M1(ブラック・シルバーのレンズキット及びダブルレンズキットは2013年7月27日発売、ブラウンの同キットは2013年9月12日、各色のボディのみは2013年9月21日発売) - レンズ交換式のXシリーズでは下位機種になる。ただし、Pro1及びE1には付いていなかった高精細チルト式液晶モニターを搭載、またXシリーズでは初めてWiFiを搭載し、撮影画像をスマートフォンやPCに送信出来る。同じくシリーズ初で、FinePix一部シリーズに搭載されている撮影シーン自動認識の「アドバンストSRオート」も搭載する。センサーは、APS-Cサイズ1630万画素のX-Trans CMOSだが、EXRプロセッサーIIを搭載したことにより0.5秒の高速起動、0.05秒のシャッタータイムラグを実現している。 FUJIFILM X-E2(2013年11月9日発売) - X-E1の後継。同機種と比べ、センサーをX100Sと同じX-Trans CMOSII、処理プロセッサーをEXRプロセッサーIIに変更し、位相差AFに対応。また、これまでXシリーズで対応していなかった顔きれいナビにも対応する。X-M1同様、WiFiも搭載する。2014年4月のファームウェアアップデートで、EVFの表示タイムラグがX-T1同様の0.005秒に短縮された。さらに、2016年2月のファームウェアアップデートにて、X-T10と同様のオートフォーカスシステムに更新された。 FUJIFILM X-A1(2013年11月23日発売) - レンズ交換型Xシリーズのエントリーモデル。センサーが、上位機種のX-Trans CMOS系では無く、APS-Cサイズ相当のベイヤー配置有効1,630万画素CMOSセンサーに変更されている。それ以外はX-M1とほぼ同一ながら、より低価格の商品となり、Xシリーズの中で一番のヒット商品となった。2013年12月14日には、ボディ・ボディジャケット・ショルダーストラップをホワイトでコーディネートし、単焦点レンズとズームレンズをセットした「FUJIFILM X-A1 プレミアムホワイトボックス」が1000台限定で発売された。 FUJIFILM X-T1(2014年2月15日発売) - 世界最大の0.77倍表示倍率と世界最短0.005秒のタイムラグで映像を表示する「リアルタイム・ビューファインダー」を搭載。センサーは、APS-CサイズのX-Trans CMOS IIにEXRプロセッサーIIの組み合わせ。また、世界で初めて高速SDカードUHS-IIに対応した。WiFiも対応し、専用アプリ「FUJIFILM Camera Remote」でタッチによるピント合わせや撮影も可能。Xシリーズでは初めて防塵・防滴・-10度までの耐低温性能も実現している。ファームウェア3.0適用でオートフォーカス時のフォーカス微調整、「X-T1 Graphite Silver Edition」(2014年11月30日発売)で採用された機能、フィルムシミュレーションへの「クラシッククローム」の追加、「スマホ de チェキ」プリントにも対応する。2015年6月のファームウェアアップデート4.0で、X-T10と同等のインテリジェントハイブリッドAFに更新された。 FUJIFILM X-A2(2015年2月26日発売) - X-A1の後継。モニターが、Xシリーズ初の175度回転チルト式になった。接写時に自動的に切り替わる「オートマクロAF」、ピントが合っているエリアを最大9点表示させる「マルチターゲット オートエリアAF」、瞳だけにピントを合わせる「瞳AF」を搭載。フィルムシミュレーションにはクラシッククロームが追加された。「スマホ de チェキ」プリントにも対応する。 FUJIFILM X-T10(2015年6月25日発売) - X-T1の下位モデル。センサー及びEXRプロセッサーはX-T1と同じで、UHS-II非対応及び防塵機能が省略されている代わりにストロボが内蔵されており、出っ張り部分を除いたサイズはFUJIFILM X30とほぼ同じ。X-T1同様リアルタイムビューファインダーを搭載。コントラストAFと像面位相差AFを組み合わせたインテリジェントハイブリッドAFに加え、AF-Cには動体予測技術も搭載された。 FUJIFILM X-Pro2(2016年2月18日→3月3日発売) - X-Pro1の後継。センサーは新開発の2430万画素・ローパスフィルターレス「X-Trans CMOS III」になり、X100T同様のアドバンストハイブリッドマルチビューファインダーを搭載するが、装着したレンズの焦点距離に応じてOVFの倍率が自動で変わる「マルチマグニフィケーション」機能と、OVFの右下隅に小型EVFを表示する「エレクトロニックレンジファインダー」機能が新たに搭載された。最高速で1/8000秒、最速フラッシュ同調速度で1/250秒を達成した新型のフォーカルプレーンシャッターを搭載している。画像処理エンジンも、新規開発の「X-Processor Pro」に変更された。フィルムシミュレーション機能には、新たに「ACROS」モードが搭載されている。専用アプリ「FUJIFILM Camera Remote」でのリモート撮影、タッチAFにも対応。当初はX70及びFinePixXP90と同じ2016年2月18日発売予定だったが、生産の遅れと世界中から予想以上の注文があったことから3月3日に延期になった。2017年3月9日に、グラファイトカラーのカメラボディと同色のXF23mmF2 R WR及びレンズフードをセットにした「FUJIFILM X-Pro2 グラファイト エディション」が国内では1,000セット限定で発売された。 FUJIFILM X-T2(2016年9月8日発売) - X-T1の後継。センサーがX-Pro2同様の2430万画素の「X-Trans CMOS III」になり、画像処理プロセッサも「X-Processor Pro」になった。Xシリーズでは初の4K動画撮影に対応し、フィルムシミュレーションには「ACROS」モードが追加されると共に、フィルムの粒状感を再現するグレイン・エフェクト機能が搭載された。また、高感度性能の向上によりX-T1では拡張感度だったISO12800を通常感度として利用可能になった。高精細有機ELファインダーも、最大画面輝度が従来機比で約2倍になり、ブラックアウト時間も短縮された。別売りの縦位置パワーブースターグリップ装着により、ブーストモードの発動が可能になり同モード発動中は連写性能の向上、撮影間隔、シャッタータイムラグ、ブラックアウト時間が短縮され、4K記録可能時間も30分に延長される。液晶は、これもXシリーズ初となる3方向チルトに対応し、縦位置での上方向チルトにも対応した。富士フイルムでは、X-Pro2同様フラグシップ機種に位置づけている。2016年の「歴史的カメラ」に選定。2017年2月16日に、高級本革ストラップ、クリップオンフラッシュなどをセットにした「FUJIFILM X-T2グラファイトシルバー エディション」が発売された。 FUJIFILM X-A3(レンズキットのみ2016年10月6日→11月10日発売) - X-A2の後継。外装はクラシックカメラ風とし、一部にアルミニウムを使用している。センサーは2420万画素のベイヤー配列CMOSを採用。電子シャッターも搭載。液晶画面は3.0型のタッチパネル式となり、タッチフォーカスやタッチショットなどに対応。スライドチルト機構を採用し、モニター部分を180度上に引き上げることができ、X-A2以上に自撮りに対応。AFはX-T10で採用されたシステムを搭載。そのためボディ前面にフォーカス切り替えレバーが追加された。フィルムシミュレーションはX-T10と同じく11種類。またシリーズで初めて、色域がAdobeRGBにも対応となった。ボディ外装はレッド、ブラウン、シルバーの3色を用意。当初は10月6日発売予定だったが、品質評価のために発売日が延期された。 FUJIFILM X-T20(2017年2月23日発売) - X-T10の後継。X-T10の小型・軽量なボディに、X-T2とほぼ同様の撮影機能を搭載。4K動画の撮影も可能。背面のチルト液晶はタッチパネル式となり、タッチAFとタッチショットが可能となった。 GFX 50S(2017年2月28日発売) - これまでのXシリーズとは異なる中判カメラ。センサーも有効画素数5140万画素の「Gフォーマット」ベイヤーCMOSセンサーと「X-Processor Pro」の組み合わせ。ボディにはマグネシウム合金を使用し、標準レンズと組み合わせても1,230gと通常のフルサイズ一眼レフ機と同じぐらいの重量に抑えている。EVFは富士フイルムでは初の着脱式で、別売りのチルトアダプターと併用で角度調整が可能。レンズマウントは、マウント幅65mmの専用Gマウントになった。 FUJIFILM X-E3 (2017年9月28日発売) - X-E2の後継。センサーと画像処理エンジンが「X-Trans CMOS III」と「X-Processor Pro」の組み合わせになり、Xシリーズ中最小最軽量を実現している。また、Xシリーズでは初となるBluetooth low energyに対応し、スマホ用アプリ「FUJIFILM Camera Remote」を使うことによって事前にペアリング登録した端末に簡単かつ即撮影した画像を転送出来る。液晶は3型のタッチパネルになり、X-A3で搭載していた「タッチAF」や「タッチショット」に加え、上下左右のフリック操作により事前に割り当てた機能を呼び出す「タッチファンクション」を新しく搭載した。それに加え、EVFを覗いた状態でもタッチパネルを操作することによってフォーカスポイントを移動することも可能になった。このため従来機にあった十字キーがなくなっているが、代わりにX-Pro2やX100Fで採用されたフォーカスレバーでの設定変更も可能。フラッシュは内蔵式から、X-T1,T2の専用品だった、外付けのEF-X8同梱に変更された。 FUJIFILM X-A5(レンズキットは2018年2月15日発売、ボディのみは2月22日発売) - X-A3の後継。X-A3の外観をほぼ引き継ぎながら、AFセレクタースイッチは外された(機能は背面の十字ボタンで呼び出し)。センサーは新開発の2420万画素のベイヤー配列CMOSを採用し、像面位相差AFに対応する位相差画素を搭載したことで、従来機の2倍のAF合焦速度を達成。常用最高感度は上位機と同様のISO12800に向上。電子シャッターも引き続き搭載。動画はAシリーズで初めて、15pの4K撮影が可能。これを切り出して合成することで、被写界深度の深い写真が撮れる「マルチフォーカス」モードも利用できる。X-E3に続き、Bluetooth Low Energyも搭載された。キットレンズは新開発の「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」で、Xマウントレンズラインアップ初の沈胴式パワーズームレンズとなる。省電力設計により、一回の充電でクラス最高の450枚標準撮影枚数を実現している。 FUJIFILM X-H1(2018年3月1日発売) - X-T2よりも大柄のボディに、シリーズ初のボディ内5軸手ブレ補正機構を搭載。特定のレンズとの組み合わせにより、最大で5.5段分の手ブレ補正効果が得られる。構造材はマグネシウム合金の厚みを25%増やし、また新しい塗料の採用で、擦り傷にも強い耐性とした。グリップは大きく前方に張り出した形となる。X-T2で露出補正ダイヤルがあった場所には、GFX 50Sで採用された天面サブLCDを搭載した。撮影機能では、シリーズ初の「フリッカー低減撮影機能」と、新規のアルゴリズムで精度を高めた像面位相差AFにより、不安定な光源下での撮影にも対応。フィルムシミュレーションには、映画用フィルムの色と階調を再現した「ETERNA」が追加された。 FUJIFILM X-T100(2018年6月21日発売) - X-T20の下位機で、他のTシリーズ同様のセンターファインダー機。Xシリーズで初めて水平方向に反転する3.0型3方向チルト式タッチ対応背面液晶モニターを搭載し、セルフポートレート撮影時も美肌モードとの併用で高品位な撮影が可能。バッテリーもX-A5に匹敵する最大430枚撮影が可能。なお、センサーは上位機と異なりAシリーズ同様のベイヤー配列センサーになり、X-Processor Proも搭載しない。「FUJIFILM Camera Remote」で事前に登録した端末への自動転送も可能。更に、常時転送モードが加わり、撮影中に画像の転送も可能になった。 FUJIFILM X-T3(2018年9月20日発売) - X-T2の後継。画像センサーは2610万画素の「X-Trans CMOS 4」を搭載。常用ISO最低感度が200から160に引き下げられ、拡張最低感度も80に下げられた。画像処理エンジンも「X-Processor 4」に更新され、4つのCPUを搭載して、X-T2やX-H1の約3倍の処理速度となった。これにより、静止画撮影時のAF精度と速度が大幅に向上、AF限界の拡張により暗いシーンでのピント合わせの改善、 演算アルゴリズムの改善により激しいスポーツシーンでもフォーカスしやすくなった。動きのある被写体をクロップするフレームが現れる「スポーツファインダーモード」も搭載。動画撮影はAPS-Cサイズのセンサーを積んだミラーレスカメラとしては世界初の4K/60pに対応、ノイズ低減も改善させた。連射機能はボディ本体のみで秒間最大11枚を達成。このため、オプションのバッテリーグリップにはブースター機能がなくなっている。フィルムシミュレーションには、X-H1で採用された「ETERNA」、GFX 50Sで採用された「カラークローム・エフェクト」に加え、モノクロ撮影では温黒調・冷黒調の調整が可能となった。背面チルト液晶はタッチパネル対応。ブラックボディのほか、従来機では後日発売されていたシルバーボディも同時発売された。 FUJIFILM X-T30(2019年3月20日発売) - X-T20の後継。センサーと画像処理エンジンがそれぞれ「X-Trans CMOS 4」と「X-Processor 4」になり、ボディ外観はX-T20を踏襲しつつ、新形状のグリップでホールド性を高め、素早いフォーカス操作が可能なフォーカスレバーが採用された。X-Trans CMOS 3機では拡張感度だったISO160が常用感度で利用可能になり、位相差画素数は216万画素と従来の4倍に。電子シャッター併用で最速30コマ/秒での高速・静音連写が可能になった。また、顔と瞳の検出精度が向上したことで、任意の顔を優先してフォーカスする顔セレクト機能が追加され、位相差AFの低照度限界はX-T20と比べて-3EVと拡張された。フィルムシミュレーションを使用した動画撮影も可能になっている。 FUJIFILM X-Pro3(2019年10月23日発売) FUJIFILM X-A7(2019年10月25日発売)約320gのボディに約2424万画素APS-Cサイズセンサーを搭載したミラーレスデジタルカメラ。独自の色再現技術などとの組み合わせで高画質を実現。背面には3.5型・最高輝度1000カンデラの明るい大型ワイド液晶モニターを搭載。モニターを自在なアングルに調整できる「バリアングル構造」を採用。30コマ/秒のなめらかな4K動画やハイスピード動画も撮影できる。小型軽量な標準ズームレンズ「フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」が付属する。 FUJIFILM X-T200(2020年2月27日発売) - X-T100の後継。約370gの小型軽量ボディに約2424万画素のAPS-Cサイズセンサーと高性能な画像処理エンジンを搭載。バリアングル方式の液晶モニター採用。 FUJIFILM X-T4(2020年4月28日発売) - X-T3の後継。「X-Tシリーズ」として初めて、5軸・最大6.5段のボディ内手ブレ補正機能を採用。メカシャッターでは最速15コマ/秒、電子シャッターで最速30コマ/秒での高速・静音連写が可能になった。また、液晶モニターがバリアングル方式になり、バッテリーも新型のNP-W235に変更。動画撮影では4K/60P 4:2:0 10bitでのカメラ内SDカード記録が可能になった。また、電子手ブレ補正機能「DIS」にも対応。当初はブラックボディとシルバーボディが同時発売の予定だったが、諸事情によりシルバーは5月21日に遅れて発売された。 FUJIFILM X-S10(2020年11月19日発売)465gの小型軽量ボディに5軸・最大6.0段の手ブレ補正機能を備えた。裏面照射型2610万画素「X-Trans CMOS 4」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 4」を搭載し、最短約0.02秒の高速・高精度AF。ホールド性にすぐれた大型グリップや、「バリアングル構造」を採用した背面の液晶モニターを採用。 FUJIFILM X-E4 FUJIFILM X-T30Ⅱ
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