ジュン・チーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 18:04 UTC 版)
ジュン / 三木盛 淳一郎(みきもり じゅんいちろう) ファーストクラス-魔剣士。セカンドクラス-アサシン。 オンラインゲームが趣味の高校二年生。「蒼穹の果てを見てくる」と謎の言葉を残して音信不通となったネット上の親友、カイを探し、謎の少女アリスに導かれてスカイワールドを訪れた。 元々オンラインゲームをやりこんでいただけあってゲーマーとしての腕は凄まじく、レイド戦闘における指揮能力も高い。特にゲームのシステムの裏をかいたり、敵対勢力の内情や弱点を即座に見抜くなど、その自由な発想と柔軟な思考から来る作戦立案能力に関しては目を似張るものがあり、何度も圧倒的不利な戦力差や状況を覆した。 性格はどちらかと言うと無愛想。人付き合いに関してはかなり臆病で、異性から好意を寄せられても応える度胸もないヘタレ。しかし、仲間が危機に陥った時は何を犠牲にしてでも救おうとする姿勢は不思議と多くの人間を惹き付けるカリスマ性となり、仲間たちからは信頼を得ている。特にかすみからは、好意と相成って絶対の信頼を寄せられており、命の危機に瀕しても、ジュンが必ず救ってくれると信じて疑わなかった。 クエストを攻略することに生きがいと快楽を感じる自他共に認めるクエストマニアで、仲間たちから「クエストオタク」「クエストマニアの偏執狂」などと罵られても、怒るどころか喜んでいる筋金入り。クエストを発行する能力を持ったキーサンドラとも意気投合した。 前述の通り、他のプレイヤーと違い、親友を探して自らの意思でスカイワールドに訪れた。当初は固定グループを作らず主に一人でのんびりとプレイしていたが、第八軌道のアルタリア島を訪れた際、かすみの危機を救ったことがきっかけで、弟子入りを志願してきたかすみと彼女の友人のエリとパーティを組んだ。そして、同島からの脱出を目指す過程で顔も知らない親友カイと初めて会合し、ずっと男だと思っていたカイが実は女性だったこと、そしてその正体がかすみのはぐれた仲間であるサクヤであることを知る。その後、かすみの身を案じてアルタリア島からの脱出を妨害しようとしたカイ/サクヤと戦い、打ち倒す。この出来事がきっかけでカイ/サクヤを追い、本格的に上の軌道を目指すようになる。 かすみからの好意は自覚しているが、自分のミスが原因でかすみを命の危機に陥れてしまった罪悪感と、それがきっかけで芽生えた“彼女を不幸にしてしまうのではないか”という不安から応えられずにいる。 自身のクラスは、ファーストクラスが攻撃特化した魔剣士。セカンドクラスが隠密行動と奇襲を得意とするアサシンと、何よりもダメージを与えることに重点を置いた典型的な前衛攻撃タイプ。普段使用している武器は大振りの両手剣だが、実際は“変化の武器(シェイプ・ウェポン)”といって、あらゆる接近武器に変化する能力を有しており、グレイスラッガーからは「自在剣のジュン」と呼ばれた。この特性を利用して、武器を持ち替える必要があるため、本来なら戦闘中に1度しか使えない「奥義」を、音声で素早く変えることで3つも使用することができる。 自身の腕前やクエスト攻略のために培った知識やスキルなども合わさり、一人でレイド級モンスターを倒してしまうほど。 かすみ / 有香崎 かすみ(ゆかざき - ) ファーストクラス-ライト・ウォリアー。セカンドクラス-フェニックス・ガード。 第八軌道のアルタリア島で活動する「紅布騎士団」というギルドに所属していた少女。高校二年生。元々は親友サクヤやその仲間と共に行動していたが、飛空艇で移動中に遭遇したモンスターの特殊攻撃を受けて船からアルタリア島に転落してしまった。落下した地点がちょうどバインドポイントだったため、そのままアルタリア島にバインドされてしまい、仲間と逸れてしまった上に死に戻り(デスルーラ)することも出来ず、紅布騎士団に拾われて島からの脱出方法を模索する日々を送っていた。 上級蜂蜜というドロップアイテムを得るため、一人でモンスターと戦って危うくなったところをジュンに救われた。一人で(エリの援護を受けていたが)レイド級モンスターを倒した彼の腕を目の当たりにし、弟子入りを志願。これが原因で紅布騎士団に疎まれるようになったため、エリと共にギルドを脱退して正式にジュンの仲間となり、以後は行動を共にするようになる。 絵に描いたような純真無垢な性格。話し方は常に敬語で、他人名前を呼び捨てにすることはなく、必ず「さん」「ちゃん」「くん」を付けて呼ぶ。誰に対しても優しく労わりを持って接するため、ジュンやエリからは「聖女」と言われている。ジュンを初めとした冒険者たちがスカイワールドの住民をただのNPCとしか見ていなかった一方で、かすみだけは最初から同じ人間として接しており、後にジュンたちが考えを改めるきっかけとなった。そのあまりに純な性格の前ではアリスですら調子を崩してしまうほど。料理の腕も超一流で、行く先々で冒険者、原住民問わず大好評を得ている。かなりスタイルが良く、エリからは嫉妬と羨望の眼差しで見られることも。 行動を共にするようになってからジュンに恋愛感情を抱くようになる。当人は誰にもそのことを打ち明けていなかったが、そのあまりにもわかりやすい性格のため、すぐに仲間全員に悟られてしまった。けっこう嫉妬深く、ジュンが他の女性と話しているのを見ると子供っぽく拗ねるようになった。普段は聖女のように優しいが、反面、怒らせるとかなり怖い。また、一度意を決すると容易には譲らないなど、意外に頑固な性格。 ゲームに関してはまったくの素人だったが、ジュンに弟子入りしてからは、真面目な性格と飲み込みの早さも相成って、短期間で一流の軽戦士となった。 ファーストクラスは回避能力に長けたライト・ウォリアー。セカンドクラスが解禁後はフェニックス・ガードを選択。フェニックス・ガードはリジェネレートとダメージシールドに加え、蘇生能力を有しているため、ライト・ウォリアーとの相性が良く、極めて優秀な防御要員となった。 エリ / 乾 枝理(いぬい えり) ファーストクラス-白魔術師。セカンドクラス-白魔術師→フェニックス・ガード。 かすみと共に「紅布騎士団」に所属していたツインテールが特徴の白魔術師の少女。中学三年生。現実世界ではリア充を演じていたが実際は信頼しうる友人と呼べる者はなく、ネットに依存する生活を送っていた。スカイワールドに飛ばされ、紅布騎士団に拾われても他者に心を許すことが出来ないでいたが、偶然出会ったかすみの純真でまっすぐな人間性に好意を持つ。そして彼女を島から脱出させるため、ベテランプレイヤーのジュンの元にかすみを弟子入りさせた。ジュンの存在を疎ましく思っていた紅布騎士団にかすみの弟子入りが知れると、彼女を連れて早々にギルドを脱退。ジュンの元に押しかけて半ば強引に仲間となった。 性格、口調共に高飛車で大人びており、非常に感情が豊か。一行の中で最年少ながら、仲間の事を呼び捨てにし、子供っぽいかすみのことは「あの子」呼ばわりしている。一方で、自分の貧弱な身体つきにはコンプレックスを感じている。しかも仲間の中で、自分以外の女性陣全員がスタイルが良く巨乳ぞろいのため、胸のことを指摘されると酷く怒るうえに嫉妬で我を忘れてしまうこともあるため、ユーカリアにしばしばからかわれている。 ジュンのことは信頼しているが、本来は臆病で人付き合いが苦手な彼に強引にかすみを押し付け、二人の仲が上手く行くよう、仲間や信頼関係の大切さを根拠もなくジュンに吹き込んだことに少なからず罪悪感を抱いていた。スウィトネヴルの一件でユーカリアが裏切った際、ジュンを傷つけた彼女への怒りと自身への罪悪感、そしてジュンは自分を許してくれない、という思い込みから来る恐怖も合わさり、かすみの前で号泣するなど、根はかなり弱い。が、そんなエリの苦悩を歯牙にもかけず、状況を冷静に分析してスウィトネヴルを救い、ユーカリアを取り戻したジュンの姿を見て一層信頼を寄せるようになり、ジュンの前では素直に弱音や本音を洩らすようになった。 フエルファイ・キャンペーンの最中、ジュンとヒカルから、自分たちがスカイワールドに来た経緯と、ジュンが捜しているネット上の友人「カイ」が、実はかすみの親友であり、ヒカルの従姉妹であるサクヤであったことを知り、ジュンとかすみを取られたような気分になって自己嫌悪に陥ってしまうが、リュカやかすみの言葉を聞いて立ち直った。 現実にいた頃からMMORPGを3年ほどやり込んでいただけあって、ゲーマーとしての腕前はベテラン。ファーストクラス、セカンドクラス共に白魔術師であり、回復、支援に特化している。セカンドクラス解禁後はジュンたちの戦力アップによって比較的安定している上、ドルイドの能力を得たユーカリアやオラクルの能力を持ったヒカルも回復ができるようになったため、本人は見せ場が少ないと不満を洩らしている。 ユーカリア / 紫藤 エリシア 紫(しどう - ゆかり) ファーストクラス-ガンスリンガー。セカンドクラス-ドルイド。 日本人の父親とアメリカ人の母親の間に生まれたハーフの少女。元々は年上の仲間4人と固定グループを組んで活動していたが、ユーカリア以外の仲間がそれぞれ二組のカップルとなって結婚し、冒険家を引退することになり、一人だけ弾き出されて途方に暮れていたところを、知り合いであったジュンに誘われ、仲間になった。 歳はジュンとかすみと同じ。育ちの良いお嬢様のような口調と雰囲気を持ち、スタイルも良く相当な美人なのだが、実はかなりお茶目な性格で、しょっちゅうジュンやエリをからかって遊んでいたるめ、エリからはライバル視されている。ガンスリンカーとしての腕前も確かだが、戦闘で興奮すると卑猥な言葉を叫びまくったり、無垢なスズランに猥語を吹き込んだりしており、さらには未成年なのに酒を飲む上に酒癖が相当悪い。 アメリカ人の母親は彼女が生まれてすぐ亡くなり、上場企業の役員である日本人の父親と兄である時雨(ゲッペン)と共にアメリカと日本を往復する生活を送っていたせいで友人もほとんどできず、髪や瞳の色の違いもあって他の子供たちからは敬遠されていた。兄である時雨は最初の内はそんな彼女のことを身体を張って守っていたが、次第に暴力を振るうようになる。が、兄に依存していた彼女自身はどんなに酷い虐待を受けても離れることが出来ず、いつしか誰かに依存しなければ一人では生きられなくなってしまい、激しい自己嫌悪を感じていた。 スカイワールドに来てからは4人の仲間たちに、その後はジュンに依存することで自分を保っていたが、スウィトネヴルで不幸にも兄と再会してしまい、スウィトネヴルの乗っ取りを画策する彼に手を貸し、ジュンたちを裏切ってしまう。しかし、ジュンの命懸けの呼びかけに心を動かされ、マインドコントロールから脱し、自らの手で時雨(ゲッペン)を捕らえ、完全に決別した。 ファーストクラスであるガンスリンガーは銃を用い、さまざまな状態異常を発生させる弾丸で前線を援護する制御役(コントローラー)である。ユーカリアはガンスリンガーとして卓越した腕を持っているのに加え、セカンドクラス解禁後は回復系のドルイドの能力も加わったことにより、ジュンと共に姿を消しての偵察や、戦闘後の回復もできるようになった。 ヒカル / 二ノ宮 ひかる(にのみや - ) ファーストクラス-召喚術師。セカンドクラス-ビーストマスター→オラクル。 ジュンたちがスウィトネヴルで出会った召喚術師。かーくん、というリスに似た紫色の小動物をいつも肩に乗せている。召喚術師としての腕をジュンに見込まれ、彼以外に攻撃役のいない一行の仲間に加わった。 当初は中学生の少年かと思われていたが、実はジュンと同じく高校二年生の少女。一人称はボク。現実世界にいた頃は、二宮輝という名で、複数のアニメの声優を務めており、代表作は子供向けアニメ番組の登場人物である「タリア姫」。そういった過程でトラブルを避ける為に男装していたのだが、エリを初めとしたダメ絶対音感の持ち主にはしっかりバレていた。 実はカイことサクヤの従姉妹であり、ジュンと同じく『転生の日』の後、彼女に誘われて自らの意思でスカイワールドにやって来た。ジュンたちと出会う以前は召喚生物たちと共に第六軌道の山奥に引きこもり、半ば世捨て人のような生活を送っていたが、従姉妹のサクヤとは連絡を取り合っており、彼女に頼まれて《駒》と呼ばれるアイテムを探し出して彼女の元に送っていた。元々サクヤとは姉妹同然に育ったことから、彼女からジュンやかすみのことも聞かされていた。連絡を取り合っているうちにサクヤの危機を察し、サクヤを助けるために山を降り、頼りになる仲間を求めてスウィトネヴルを訪れたところ、サクヤの友人であり、同じ目的でスウィトネヴルを訪れていたジュンとかすみと僥倖な出会いを果たす。 ジュンと行動を共にするうちに好意を持ち、彼に対して、実は声優ではなく演劇をやりたかったこと、傷つくのが嫌でずっと一人で引き篭もっていたことを打ち明けた。その矢先、スウィトネヴルの女王であるキーサンドラ姫が誘拐され、仲間であったはずのユーカリアがそれに加担し、ジュン、かすみ、エリも嫌疑をかけられてエルフたちに捕らわれてしまう。ヒカルは逮捕を免れたが、仲間の裏切りという耐え難い事実と、互いに疑心暗鬼に陥った冒険者たちの雰囲気に嫌気が差し、逃げ出したい衝動に駆られるが、ジュンの身を案じて思い留まる。その際、初めてジュンへの恋愛感情を自覚すると同時に、それが実らない恋だと痛感した。が、ユーカリアが裏切ったという事実に直面しても彼女を信じ、さらに冷静に状況を分析し、僅かな違和感と突破口を導き出したジュンに感銘を受け、彼に付いて行く事を決意。彼の依頼で他の冒険者たちに自分の正体を明かし、彼らを纏め上げてジュンたちの危機を救い、王宮奪還作戦においても最後まで自分の役割を全うし、作戦成功に貢献した。 その後はフエルファイ・キャンペーンに参加した冒険者たちに自身がスカイワールドに来た経緯を打ち明けている。 召喚術師はその名の通りモンスターを召喚して戦わせる能力を持つ。ヒカルは召喚生物をペットと呼んで愛情まで持っており、召喚生物を呼び出すことに楽しみまで見出しているため、術師としての実力は高い。ビーストマスターはセカンドクラス専用のクラスで、敵モンスターの一時的に仲間にすることが出来る。召喚術師の召喚生物とは別枠で仲間を増やせるため、召喚術師/ ビーストマスターはソロプレイヤーの極まった形のひとつと言えるが、ヒカルの場合は後述の「かーくん」の為のカモフラージュだった。スウィトネヴルの一件以降はカモフラージュする必要がなくなり、グループに不足している補助能力と回復能力を補うため、オラクルに変更した。
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