突破口とは? わかりやすく解説

とっぱ‐こう【突破口】

読み方:とっぱこう

敵陣一部突破して作った攻め口。「—を開く」

困難や障害乗りこえる手がかり。「和平の—となる首脳会談


突破口

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 06:56 UTC 版)

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突破口(とっぱこう)

  • 突破 (軍事)英語版を行うために切り開かれる敵陣の開口部。小は人一人、戦車一台が通れるような物から、大は縦深攻撃で形成される十万人規模の作戦機動グループが突破するためのものにまで及ぶ。
    • 転じて、課題・難題をる糸となるアイデア・方法論など。

固有名詞として


突破口!

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/07 13:21 UTC 版)

突破口!
Charley Varrick
監督 ドン・シーゲル
脚本 ハワード・ロッドマン
ディーン・リーズナー
原作 ジョン・H・リース
製作 ドン・シーゲル
製作総指揮 ジェニングス・ラング
出演者 ウォルター・マッソー
音楽 ラロ・シフリン
撮影 マイケル・C・バトラー
編集 フランク・モリス
製作会社 ユニバーサル・ピクチャーズ
配給 ユニバーサル・ピクチャーズ
ユニバーサル・ピクチャーズ / CIC
公開 1973年10月19日
1974年6月22日
上映時間 111分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
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突破口!』(とっぱこう、原題:Charley Varrick)は、1973年制作のアメリカ合衆国ギャングアクション映画。ジョン・H・リースの犯罪小説The Looters(1968年)の映画化、ドン・シーゲル監督、ウォルター・マッソー主演。1973年度英国アカデミー賞主演男優賞受賞[1]

あらすじ

チャーリー・ヴァリックはかつて曲芸飛行パイロットだったが、今はニューメキシコ州の小さな村で農薬散布の仕事をしている、しがない中年男であるが、彼には銀行強盗という裏の顔があった。といっても、田舎の小さな銀行ばかりを狙い、せいぜい1万から2万ドル程度を奪うというもので、チャーリーはそれに満足していた。

ある日、彼はいつものように、妻ネイディーン、相棒のハーマンともう1人の仲間と共に田舎の小さな銀行を襲撃したが、この日はいつもとは違い、穏便には済まなかった。逃亡用の車で待っていたネイディーンが警官と撃ち合いになり警官を射殺し、彼女も重傷を負ってしまい、直後に死んでしまう。チャーリーとハーマンはネイディーンの死体を車に放置したまま火を放ち、逃げおおせた。アジトで家のトレーラーハウスに、戻った2人は奪った金が75万ドルもあることにハーマンは喜ぶが、チャーリーは呆然とする。その金はマフィアの隠し金であり、チャーリーたちは警察やFBIよりも恐ろしい存在を敵にしてしまったからだ。

警察・FBIとマフィアの両方から追われる立場となったチャーリーは、巧みに身をかわし、大金を持って高飛びしようとするが、マフィアの放った冷酷非情な殺し屋モリーが行動を開始する。

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
日本テレビ
チャーリー・ヴァリック ウォルター・マッソー 左右田一平
モリ― ジョー・ドン・ベイカー 川合伸旺
シビル・フォート フェリシア・ファー英語版 益海愛子
ハーマン・サリバン アンディ・ロビンソン 富川澈夫
ジュエル・エベレット シェリー・ノース英語版
ガーフィンクル ノーマン・フェル
正直者ジョン ベンソン・フォン英語版
ハロルド・ヤング ウッドロー・パーフリー英語版
ホートン保安官 ウィリアム・シャラート 
ネイディーン・バリック ジャクリーン・スコット英語版
ターフ夫人 マージョリー・ベネット
少年 チャールズ・マッソ―英語版 内海敏彦
ビバリー モニカ・ルイス英語版 
トム トム・タリー英語版
ランドルフ・パーシー アルバート・ポップウェル英語版
ジェシー キャスリーン・オマリー英語版
ジャナ クリスティナ・ハート
マーフィ ドン・シーゲル
メイナード・ボイル ジョン・ヴァーノン 宮川洋一
不明
その他
N/A 峰恵研
筈見純
村松康雄
日本語スタッフ
演出 長野武二郎
翻訳 大野隆一
効果
調整
制作 ニュージャパンフィルム
解説 水野晴郎
初回放送 1976年10月27日
水曜ロードショー

キングレコードから販売されていたBDの日本語吹替には再放送時の短縮版(ハーマン・サリバンのセリフ「1日に三回ステーキ食おうと思えばそれだって簡単に出来るんだ」、「二人乗れる飛行機さえ手に入れば大威張りで好きなところに飛んで行けるじゃねぇか」、「た、多分そうだろ」のセリフがカット、トラックから降りる際のうなずき、モリーの車中の鼻唄の部分がカット)が収録されている。2014年にザ・シネマで放映されたものはそれらのセリフも存在する音源が放送された。[2]

位置づけ・評価

それまで雇われの職人監督であったシーゲルが『ダーティハリー2』の依頼を断り、自身のプロダクションを立ち上げて作った作品である[3][4]。アメリカではクエンティン・タランティーノが『パルプフィクション』の台詞でオマージュを捧げている[5] 。日本でも井筒和幸[6][7][8][9] や岩本克也[10]、岡村尚人、小林信彦渥美清[11]篠崎誠黒沢清などが絶賛している。

ライムスター宇多丸も本作のファンであり、前述の井筒が自身のラジオ番組にゲスト出演した際に、高村薫原作の井筒監督作『黄金を抱いて翔べ』に影響を与えた犯罪映画の名作5本に、井筒はサム・ペキンパーゲッタウェイ』とジャック・ベッケル現金に手を出すなウォルター・ヒルザ・ドライバー』ダリル・デューク『サイレント・パートナー』と共に本作を挙げており、2人はラジオ番組でトークした[12]

本作とサブウェイ・パニックマシンガン・パニック(『マシンガン・パニック/笑う警官』)の3本はマッソー主演の犯罪モノの3大傑作とされ、70年代クライムアクションの中でもベスト10に入るほどの名作と評されている[13]

脚注

  1. ^ Awards Database - The BAFTA site 1973
  2. ^ “突破口!”. https://www.thecinema.jp/program/00659 2024年1月24日閲覧。 
  3. ^ DVD『突破口!』DVDパケの裏面の解説
  4. ^ 伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!2013年1月11日と2013年1月25日ゲストの井筒和幸のトークより。https://www.tbs.co.jp/radio/tsutaya/backnumber/20130111.html
  5. ^ 町山智浩『狼たちは天使の匂い 我が偏愛のアクション映画1964〜1980 1』洋泉社、2015。同書でジョン・フリン組織』と共に本作を評論。同書の町山の評によれば本作にはアルフレッド・ヒッチコック北北西に進路を取れ』の影響が濃く、また本作のタイトルは当初は劇中でもセリフで何度か出てくる『ラスト・オブ・インディぺインデント』であり、『ラスト・オブ・インディぺインデント』は日本語で言えば「最後の悪あがき」や「最後の一匹狼」「最後まで抵抗する」という意味であり、本作のテーマでもある
  6. ^ 井筒『アメリカの活動写真が先生だった』小学館、1998年12月
  7. ^ 井筒『サルに教える映画の話』バジリコ、2005年10月
  8. ^ 井筒『ガキ以上、愚連隊未満。』ダイヤモンド社、2010年5月
  9. ^ 井筒『映画は喧嘩じゃ!』vol.2「とことんやる『突破口』(73年・アメリカ)」https://www.business-plus.net/business/columnist/cat-1/series/386112.shtml
  10. ^ 映画秘宝EX 究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』35pで自身のベスト10にシーゲル『ダーティハリー』やジョージ・A・ロメロゾンビ』、ジョン・カーペンターニューヨーク1997スティーヴン・スピルバーグジョーズ』などを挙げた際のアンケートのプロフィールに「自分を映画ファンに変えたのは『突破口!』『ジャガーノート』『マルセイユ特急』という名画座の3本立てを中1の時に観たからだった。」と発言し、
  11. ^ 小林信彦『新編 われわれはなぜ映画館にいるのか』キネマ旬報社、2013年。同著でシーゲル論やアクション映画論は当然として、渥美と一緒に試写会で本作を見た逸話を披露。
  12. ^ ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフルの企画「〈映画駄話 〜ザ・プレミアム〜〉 井筒和幸 監督の〈犯罪映画〉大好き!」特集。井筒は本作と『ゲッタウェイ』を「年に2、3回は見ますね」と発言。https://www.tbsradio.jp/utamaru/2012/10/24/
  13. ^ 映画秘宝』2017年8月号の91p本作とシーゲル『殺人者たち』のBDのレビューより。

外部リンク


突破口

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 10:15 UTC 版)

インモラル・ミスター・ティーズ」の記事における「突破口」解説

インモラル・ミスター・ティーズ』は、ヘイズ・コード以前時代以降ヌーディズム口実なしで女性の裸を表した最初の「アンダーグラウンドではない」アメリカ映画だった。初め商業的に生き残ったアメリカの「ポルノ映画」であると看做されていて、「ヌーディー・キューティー映画ヌードシーン売りとする小品)」のジャンル大衆化した。この映画は皮肉たっぷりなユーモアと、熟練した彫刻家画家のそれに匹敵する女体の美への敬意賞賛を示す。 映画一連の短いシーンから成っている。実際には、誰も裸ではない。観客ティーズ氏の視点真に迫った想像力通してヌードを見るだけである。ティーズ氏の精神構造は、(常に女性限られる)ヌード越えて広がっていく。ティーズ氏の想像力基本的にシュールで、奇怪なシチュエーションに終わるものが多い。 『インモラル・ミスター・ティーズ』に登場するヌードは、ほぼ間違いなく現代ハリウッド成人向映画尺度から見ると、全く注意ひかない思われる

※この「突破口」の解説は、「インモラル・ミスター・ティーズ」の解説の一部です。
「突破口」を含む「インモラル・ミスター・ティーズ」の記事については、「インモラル・ミスター・ティーズ」の概要を参照ください。

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突破口

出典:『Wiktionary』 (2021/08/13 13:50 UTC 版)

名詞

突破 とっぱこう

  1. 陣地などの一部突破して作った攻め口
  2. 困難などを乗り越えるための手掛かり

「突破口」の例文・使い方・用例・文例

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