成人向映画
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現在の映倫(映画倫理委員会)に全面改組される前身、「映画倫理規程管理委員会」(旧映倫)が、1949年(昭和24年)6月14日に制定した「映画倫理規程」に従って、「青少年向映画」「成人向映画」の選定を開始したのは、1954年(昭和29年)8月であった。これによって、「成人向映画」に指定されたのは、田尻繁監督、柳家金語楼主演のコメディ映画『若夫婦なやまし日記』(製作東京映画、配給東宝、1955年9月13日公開)、永井荷風原作、久松静児監督、久慈あさみ主演の文芸映画『「春情鳩の街」より 渡り鳥いつ帰る』(同、同年6月21日公開)、子母沢寛原作、松田定次監督、片岡千恵蔵主演による時代劇映画『弥太郎笠』(製作東映京都撮影所、配給東映、同年6月13日公開)といった、現在では「G」(一般映画)に分類されて、映画館で通常に上映されるような作品であった。 同体制のもとで「成人向映画」に指定された、石原慎太郎原作、古川卓巳監督、長門裕之主演の映画『太陽の季節』(製作・配給日活)が1956年(昭和31年)5月17日に封切られるや、各地で問題になり、「映画倫理規程管理委員会」は解体に追い込まれる。同年12月、現在の映倫(映画倫理委員会)につながる「映画倫理管理委員会」(新映倫)が、映画業界外部の組織として発足、抜本的に改革されることとなった。
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