成人学習の5原則(参考)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 05:28 UTC 版)
活用の原則 成人学習者は「いつかそのうち役立つから」という説得に納得しない。日々の実践の中で、さっそく使える、役に立つスキルや理論武装を求めている。学習者の現実の職場や生活空間の状況を的確に把握し、学習内容との接点を設けることが有効だ。 協力の原則 権威主義的に学習を強要しても、成人は服従しない。学習者の尊厳とプライドに敬意を払うとともに、指導者と学習者の協力のもとに学習活動を進めていくことが大切である。具体的には、学習目標の設定や学習計画の策定にあたって、成人学習者の自主性を重んじることが重要だ。 工夫の原則 問題解決のための正解は1つにかぎらない。ブレーン・ストーミングなどを使って、学習者の創意工夫、自由な発想を引き出すことで、新たな発見や革新が促される。一人で抱えていては解決しなかった問題が、共有し衆知を集めることで解決に導かれることも多い。 経験の原則 一人ひとりの成人学習者が持っている豊かな経験を交流しあうことが、指導者と他の学習者にとってきわめて有益である。そのために、色々な人の立場に立って複眼的に考察する機会を増やすとともに、自分自身の経験を絶対的なものと思うことなく、相対化して見直す習慣を育てる必要がある。 肯定の原則 指導者もまた一人の学習者である。頭ごなしの否定や批判は、学習者の自尊心を傷つけ、学習意欲の低下を招く。自分の意見とは異なる見解や提案に対して、いったんは肯定的に受け止める度量が、成人学習の指導者には不可欠の条件である。
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