Gファイター Gファイターの概要

Gファイター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/07 17:22 UTC 版)

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機体概要

Gパーツ(ジーパーツ)[1]あるいはGメカ(ジーメカ)とも呼称される[2]

ガンダムはホワイトベースとの共同開発によって攻撃力こそ裏付けされたものの、単体での移動能力には課題を残した。ビーム兵器の搭載によってエネルギー消費が高かったことや、軽量化した故にロケットの燃料積載が少なかったことがその原因とされる[1]。また、連邦軍におけるMS開発班では地上におけるMSの機動力や、上空支援の問題を鑑み、その解決策としてGメカを開発したとしている[2]。ガンダムの移動手段を補うためにさらなる飛行用ユニットが開発された[1]。ガンダムの実働データが出てから急増された機体であり[1][注 1]、製造から実戦配備までわずか2か月であったという[2]。パーツは2機分が試作されたとする[1][注 2]

Gメカはガンダム1機につき1機のGパーツがサポートする構造をとり、基本形をGファイター、ガンダムとのドッキング状態をGアーマーと呼称する[2]。Gメカはコア・ブロックシステムによる換装規格を有しており、水中を除いてあらゆる環境下でガンダムやコアファイターとのドッキングを行う。適合できる幅は広いものの、完全なマニュアルが存在するわけではなく、ホワイトベース将兵による運用方法の模索が行われた[7]ホワイトベースに完成した2機がそのまま配備され、パイロットはセイラ・マスとスレッガー・ロウが務めている。

一年戦争後は連邦宇宙軍とアナハイム社によるガンダム開発計画に大きな影響を与えたともされるが、真相は定かではない[8]。尚、Gメカは"G-Multiple Expansion of CHangeable Armaments(ガンダム用多目的拡張可変武装群)"の略であるとも言われる[9]。またGパーツは"G-Practical Advanced Research for Tactical System(ガンダムを中核とする戦術システムのための実用的先端研究)"とされる[9]

機体構造

Aパーツ、Bパーツ
機体前部をAパーツ、機体後部をBパーツと呼称する[2][9]。AとBはそれぞれ"Armament(武装)"、Bパーツは"Booster(推進力増強)"の略であるとも言われる[9]。前後のパーツをGメカAパーツ、GメカBパーツと記述した資料も見られる[10]
コクピット
Aパーツにコックピットがあり、コア・ファイターと同様の規格となっている。ここで操縦と火器管制を行うが、教育型コンピューターは採用していない[10]。合体時はGアーマー側がガンナーと操縦手を担当し、ガンダム側はオペレーターを担当する[8]がGアーマー初登場の第24話ではガンダム側がガンナーを担っていた。キャノピーは被弾の瞬間に自動で装甲シャッターに覆われる仕組みになっており、セイラ・マスは「このコックピットならビームの直撃をカバーすることさえできる」と独白している(第26話)。
キャタピラタンク[1]
Gブル構成時にはAパーツ、ボルトアウトのプロセス中はBパーツに接続されている。独立した降着脚としても機能する[1]。主にGブルやGブルイージーの折に陸戦用に使用されるため(Gファイター時でも機能的には使用可能で、第23話ではこれで地上を走行し戦闘中のガンダムと合流している)、飛行時にはデッドウェイトなる。この部位にブームモジュールが設けられており、合体時のエネルギー経路組み替えガイドや、合体保持に使用される[10]
主翼
モードによって前進翼と後進翼を切り替え可能。構造上はガンダムシールドと同等の強度を誇る[10]。補助推進システムと一体になっており、熱核ジェット・ロケットとプロペラントと内蔵。先端と後端がどちらもインテークまたはスラスターに切り替わる方式となっている[11]。また、サブフライトシステムとして運用した際にガンダムの足場を固定する装置も組み込まれている[12]。Bパーツに装備。
サブスラスター
Gファイターには機体各部に組み込まれたサブスラスターが存在し、VTOLやSTOLを可能とする[11]
メインジェネレーター
コアファイターと連動した運用も可能[12]

武装

メガ粒子砲[10] / 連装式メガ粒子砲[8]
「ビームキャノン」とも呼称される。Gメカの主兵装で、開発途上のキャノンを実験的に取り付けたもの。三種類が存在する[7][注 3]
エネルギーCPA方式を導入[8]。ガンダムのビームライフルを凌駕する威力を持ち、ガンダムとのドッキング時は発射回数が増加する[10]
ノーズミサイル[10]
「機首部ミサイル」とも呼称され、GパーツA側の機首部に格納される[3]。展開によって水平発射と対潜発射が可能[11]
小型ミサイルランチャー
Bパーツ後端に格納される[12]

ガンダムへの換装

Gアーマーからガンダムへの分離をボルトアウト (BOLT OUT) と呼ぶ。GパーツA及びBを分離させ、内部のガンダムを起動する。GパーツAとBは合体してGファイターとなり、そのままガンダムを乗せて飛行することも可能である。この際、当初は右腕部分のシールドを破棄していたが、後に特製のジョイントをかませる事で、右腕部分のシールドを左腕部分のシールドに重ねることが可能になった。

また、各ドッキング・パターンからガンダムへ換装する際も、1度Gアーマーに合体する必要があった。これをフォーメーションG (FORMATION G) と呼ぶ。一般的にはアムロの乗るGブルに、Gスカイからコア・ファイターを分離した空中換装モードの機体を合体させてGアーマーとなり、さらにガンダムをボルトアウトさせる方法が取られた。換装は全て自動制御により約15秒で完了するが[14]、時速600km以下では失速してしまう[14]

ガンダムとのドッキング・パターン

Gパーツの組み合わせ(○:その形態の時に使用するパーツ/◎:武装の使用も可能なパーツ)
  Gパーツ ガンダム Gパーツ
前部Aパーツ 上半身Aパーツ コア・ファイター 下半身Bパーツ 後部Bパーツ
Gファイター      
Gアーマー
Gブル [注 4]    
Gブルイージー      
Gスカイ    
Gスカイイージー      
ガンダムMAモード  
武装 ビームキャノン×2
機首ミサイル×2
ビームライフルなど
ビームサーベル×2
バルカン砲×2
小型ミサイル×2
バルカン砲×2
  4連装ミサイル×2

Gパーツとガンダム、及びコア・ファイターは多様な組み合わせが可能である。上の表は各パーツの組み合わせと、その結果完成する形態の名称である。

Gファイター

諸元
Gファイター
G-FIGHTER
全長 15.2m[注 5]
全備重量 58t[15]
最高速度 マッハ2.1[15]
武装 連装メガ粒子砲×1[15]
対空ミサイル×10[15]

GパーツA, Bのみを使用した重戦闘爆撃機形態[3]。GパーツAの無限軌道は機体の内部に引き込み、空気抵抗を受けないように工夫されている。その際無限軌道は長さ・幅ともに縮む変形機構を持つとも言われる[16]。ジオン公国軍のドダイYS同様、上部にガンダムを乗せてサブフライトシステムとしての運用が可能であり[9]、その際はGパーツB側面のブロックを回転させて前方に移動する。

Gアーマー

諸元
Gアーマー
G-ARMOR
全長 28m[17]
全幅 18m[17]
全備重量 120t[17]
出力 260,000馬力[17]
最高速度 マッハ3.5(大気圏内)[17]

ガンダムを仰向けの状態でGパーツA, Bで挟んだ重爆撃機形態[3]。全てのパーツを使用するためGフルとも呼ばれる[14]。GパーツB側面の主翼を含むユニットはガンダムの腕部スペースの関係上、回転して後方に移動する。

ガンダムの腹部が剥き出しになるため、その両脇をガンダムの両腕に装備したガンダムシールド2枚で保護するという方法が実戦運用から誕生している。これにより装甲の強化だけでなく、機体の安定性と飛行特性が改善されている[7]。当初はボルトアウト時に右腕のシールドを投棄するという無駄が発生していたが、アニメ『機動戦士ガンダム』第27話 - 第28話では、右腕から左腕のシールドにジョイントで2枚重ねに装着し直す案がアムロ・レイから提出され、実現に至っている。

Gブル

諸元
Gブル
G-BULL
全長 18m[17]
全備重量 75t[17]
出力 約90,000馬力(GパーツA)[14]
最高速度 80km/h[14]

GパーツA、腹部装甲パーツを除いた[注 6]ガンダムAパーツ及びコア・ブロックを合体させた、陸戦用重戦車形態である。コア・ブロックの推進エンジン(ガンダムBパーツとの接合部分)側を正面として運用する。(GパーツAのビーム砲の砲身は上下方向で180度回転し、向きが逆になる)

各ドッキング・パターンの内で唯一ガンダム(コア・ファイター)のコクピットから操縦可能な形態である[7]。側面の装甲が貧弱なことから、実戦ではガンダムの両腕にシールドを装備して運用された[7]。RX-78の強大なジェネレーター出力と二連装大型ビーム砲、高い機動性によって無敵の重戦車と呼べる形態である。ただし、総重量がRTX-44並であることから、地形によっては使用できない[7]

Gブルからコア・ブロックを除きガンダムの腹部装甲パーツを接続した、GパーツAとガンダムAパーツのみを合体させた形態はGブルイージー (G-BULL EASY) と呼ばれ、この形態ではGパーツAのコックピットで操縦する[10]。Gブルとは逆にGパーツの機首側が正面である。イージータイプに対して通常の形態をフルサイズタイプと呼び[14]、これはGスカイも同様である。

なお、GパーツAにシールドを取り付けただけのさらなる簡易モードも存在するが、実戦では使用されていない[注 7]

Gスカイ

諸元
Gスカイ
G-SKY
全長 22m[17]
全備重量 100t[17]

GパーツB、ガンダムBパーツ及びコア・ファイターを戦闘機形態のまま合体させた形態。ブースターユニットが追加されるものの、武装類の増強がなされていない点ではコンセプトが類似するコア・ブースターに劣る[7]。支援戦闘爆撃機に分類され[3]、重量の低減もあり、高速・長距離運用が可能となる[11][注 8]

GスカイからガンダムBパーツを除いた、GパーツBとコア・ファイターのみを合体させた形態はGスカイイージー と呼ばれる[7]。コア・ブースターは、このGスカイとGスカイ・イージーのデータを参考に開発された[3][注 9]

ガンダムMAモード

ガンダムをうつ伏せにし、GパーツBを合体させた、高速戦闘に特化した形態[10]

この形態もアムロの考案により実戦運用で誕生したものであるため制式な名称はなく、のちの資料でガンダムMAモード(ガンダムモビルアーマーモード)と呼ばれるが[18]ガンダム・スカイと呼ばれる事もある[10]

第32話にてザクレロとの戦闘時に取った形態で、1度しか使用されなかった。なお、このMSともMAとも付かない姿からザクレロのパイロットであるデミトリー曹長からは「出来損ない」と揶揄されている。

Gバスター

プラモデル「SDガンダム BB戦士」で設定されたオリジナル形態[19]

Gファイターの天地を逆にした状態で、上面にビームキャノン、ガンダムのビームライフル、ガンダムシールド2枚を集中装備し、下面にキャタピラを配した戦闘攻撃モード。GパーツBの主翼を含むユニットは、Gアーマーと同様に180度回転している[19]




注釈

  1. ^ 開発はV作戦で地球連邦軍のモビルスーツにコア・ブロック・システムの採用が決定した時点から開始されているとする資料も存在する[3]
  2. ^ 補修用も含めて3機分とする資料[4]、ジェット・コアブースターの開発速度の速さから、実際に建造されたGメカはホワイトベースに配備された2機のみではないと考える事も不可能ではないとした資料も見られる[5]。また、ホワイトベースには初期生産型が2機配備されたと記述する資料も見られる[6]
  3. ^ 準備稿(玩具用デザイン画)の流用である[13]
  4. ^ 腹部装甲パーツは切り離され使用されない。
  5. ^ ただし、Gパーツ("G-PARTS"と表記)の諸元とされる[15]
  6. ^ 第26話ではこの腹部装甲の付け外し過程が明確に描写されている。
  7. ^ 第26話で出撃待機中のGメカがこの状態で登場している。
  8. ^ この形態では本来、Gスカイからガンダムへ換装するためには一度コア・ファイターを分離して上下逆に再合体しなればならず、劇中ではコア・ファイターが最初から上下逆の状態でホワイトベースから射出されたこともある。GブルにガンダムBパーツを届ける形で使用される際にはガンダムAパーツの腹部装甲がBパーツと合わさった状態で射出している。劇中後半では、GブルイージーとGスカイで発進し、戦闘中に2機が合体・分離してガンダムとGファイターとに分かれて戦うシーンがある
  9. ^ 劇中では、オデッサ作戦でジオン公国軍のダブデから発射された水爆ミサイルを破壊するため、ガンダムがGスカイイージーに乗るシーンがあるが、この時ガンダムは後部のGパーツではなく前部のコア・ファイターの上に乗っており、コア・ファイターの大きさがオーバースケールであった

出典

  1. ^ a b c d e f g 『模型情報別冊 MSバリエーションハンドブック2』バンダイ、1983年5月、6頁。
  2. ^ a b c d e 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、121-122頁。ISBN 978-4063721775
  3. ^ a b c d e f 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、117-120頁。ISBN 978-4063721775
  4. ^ 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、30-31頁。ISBN 978-4063721775
  5. ^ 『MG 1/100 Gアーマー リアルタイプカラー』バンダイ、2009年6月、組立説明書、2頁。
  6. ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、124-125頁。ISBN 978-4-04-120210-4
  7. ^ a b c d e f g h 『機動戦士ガンダムモビルスーツバリエーション3 連邦軍編』講談社、1984年7月、2006年7月(復刻版)、123-128頁。ISBN 978-4063721775
  8. ^ a b c d 「129 Gアーマー」『機動戦士ガンダム MSV コレクションファイル[地球編]』講談社、2000年6月。ISBN 978-4063465518
  9. ^ a b c d e 『MG 1/100 Gファイター(ガンダムVer2.0用V作戦モデル)』バンダイ、2009年1月、組立説明書、2頁。
  10. ^ a b c d e f g h i j 『HGUC 1/144 Gアーマー(Gファイター+RX-78-2ガンダム)』バンダイ、2004年10月、組立説明書。
  11. ^ a b c d 『MG 1/100 Gファイター(ガンダムVer2.0用V作戦モデル)』バンダイ、2009年1月、組立説明書、3頁。
  12. ^ a b c 『MG 1/100 Gファイター(ガンダムVer2.0用V作戦モデル)』バンダイ、2009年1月、組立説明書、17頁。
  13. ^ 『機動戦士ガンダム ガンダムアーカイブ』メディアワークス、1999年6月、90-91頁。ISBN 978-4840212113
  14. ^ a b c d e f 『ロマンアルバム・エクストラ44 機動戦士ガンダムII 哀 戦士 編』徳間書店、1981年9月、108-109頁。
  15. ^ a b c d e 大河原邦男松崎健一監修『ファンタスティックコレクション・スペシャル 機動戦士ガンダム・マニュアル』朝日ソノラマ、1981年3月。
  16. ^ 『ラポートデラックス 機動戦士ガンダム大事典 一年戦争編』1991年6月、103頁。
  17. ^ a b c d e f g h i 『講談社のポケットカード8 モビルスーツコレクション』1982年1月。
  18. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE .1 機動戦士ガンダム MS大図鑑【PART.1 一年戦争編】』バンダイ、1989年2月20日初版発行、109頁。(ISBN 4-89189-006-1)
  19. ^ a b 『機動戦士SDガンダム BB戦士 G-アーマー』バンダイ、1989年6月、組立説明書。
  20. ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、128-129頁。ISBN 978-4-04-120210-4
  21. ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、130-131頁。ISBN 978-4-04-120210-4
  22. ^ 『機動戦士ガンダム MSV-R 連邦編』角川書店、2012年3月、126-127頁。ISBN 978-4-04-120210-4
  23. ^ a b c 『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』 大日本絵画、1988年、59頁。ISBN 978-4-499-20525-2


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