地獄とは? わかりやすく解説

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じ‐ごく〔ヂ‐〕【地獄】

読み方:じごく

《(梵)naraka那落迦)、niraya(泥黎)の訳。地下牢獄(ろうごく)の意》

仏語六道の一。この世悪いことをした者が死後行って苦しみを受けるという所。閻魔(えんま)大王生前罪業裁き獄卒の鬼が刑罰加えるという。八熱地獄八寒地獄などがある。地獄道奈落(ならく)。⇔極楽

キリスト教で、神の教え背いた者、罪を犯して悔い改めない魂が陥って永遠の苦を受け、救われないという世界。⇔天国

イスラム教で、この世終末復活して受ける審判によって、不信仰者や不正を行った者が永劫の罰を受ける所。罪人であっても信仰者はやがて天国入れられるジャハンナム

常な苦しみもたらす状態・境遇のたとえ。「試験—」

火山の、絶え噴煙噴き出している所。また、温泉地絶えず煙や湯気が立ち、熱湯噴き出ている所。「温泉場の—巡り

劇場舞台床下奈落(ならく)。

下等売春婦私娼(ししょう)。

「君も巴黎(パリイ)の—の味まで知ったなら」〈魯庵社会百面相

[下接句] 板子(いたご)一枚下は地獄・一寸下は地獄聞いて極楽見て地獄見て極楽住みての地獄

[補説] 作品名別項。→地獄


じごく〔ヂゴク〕【地獄】


地獄

作者横田順弥

収載図書ヨコジュンのショート博覧会
出版社徳間書店
刊行年月1987.8
シリーズ名徳間文庫


地獄

作者神西清

収載図書雪の宿神西清小説セレクション
出版社港の人
刊行年月2008.10


地獄

作者金子洋文

収載図書モダン都市文学 8 プロレタリア群像
出版社平凡社
刊行年月1990.11

収載図書編年体大正文学全集 第12巻 大正十二
出版社ゆまに書房
刊行年月2002.10


地獄

作者川端康成

収載図書反橋・しぐれ・たまゆら
出版社講談社
刊行年月1992.9
シリーズ名講談社文芸文庫

収載図書死−怨念14=妖気
出版社ペンギンカンパニー
刊行年月1993.11
シリーズ名幻想怪奇名作

収載図書川端康成片腕文豪怪談傑作選
出版社筑摩書房
刊行年月2006.7
シリーズ名ちくま文庫


地獄

作者景山民夫

収載図書ハイランド幻想
出版社中央公論社
刊行年月1994.11

収載図書ハイランド幻想
出版社中央公論社
刊行年月1997.12
シリーズ名中公文庫


地獄

作者井上たかし

収載図書ショートショートの広場 6
出版社講談社
刊行年月1995.3
シリーズ名講談社文庫


地獄

作者ラフィク・シャミ

収載図書空飛ぶ木―世にも美しメルヘン寓話、そして幻想的な物語
出版社西村書店
刊行年月1997.9


地獄

作者小野洋

収載図書異聞 忠臣蔵
出版社文芸社
刊行年月2001.8


地獄

作者北川あつ子

収載図書消えた新装版
出版社
刊行年月2001.11
シリーズ名北川あつ子短篇集


地獄


地獄

読み方:じごく

  1. 1 淫売婦をいふ。2 劇場にて床の下の室のこと。
  2. 監獄のこと、又は私娼のことをいふ。〔犯罪語〕
  3. 監獄のこと、又は私娼のことをいふ。
  4. 〔隠〕①監獄の事、②私娼の事。
  5. 贓品地中埋没すること。或は夜間窃盗目的にて家人の隙を窺ひ床下などに侵入潜伏すること。
  6. 刑務所のこと。或は土地売春婦のことを云ふ。
  7. 監獄のこと、又は私娼。〔一般犯罪
  8. 刑務所のこと。②贓品地中埋没すること。或いは夜間窃盗目的家人の隙を窺い床下などに侵入潜伏すること。

分類 劇場犯罪犯罪


地獄

読み方:じごく

  1. 同上(※「ちゃぶ」参照)。〔第二類 人物風俗
  2. 淫売婦。『守貞慢稿』に『俗に売女にあらざるものを地者或は素人といふ、その地者かに売色するが故にといふ。獄と音相通ずるが故』
  3. 淫売婦のこと。

地獄

読み方:じごく

  1. 窃取物品其他土中埋没隠匿スルノ行為。〔第三類 犯罪行為

地獄

読み方:じごく

  1. 夜間他人住宅床下潜伏シ、家人熟睡ヲ窺ヒ、窃盗実行着手スルヲ云フ。〔第三類 犯罪行為

地獄

読み方:じごく

  1. 監獄。〔第五類 一般建物
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地獄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/05 14:57 UTC 版)

仏教:『地獄草紙』「雨炎火石」(東京国立博物館蔵)

地獄(じごく)は、宗教死生観において、複数の霊界(死後の世界)のうち、悪行を為した者の霊魂、もしくは霊が死後に送られ罰を受けるとされる世界。厳しい責め苦を受けるとされる。素朴な世界観では地面のはるか下に位置することが多い。

各宗教の地獄

主な宗教における地獄は、以下の通り。

仏教
六道の最下層。閻魔の審判に基づいて様々な責め苦を受けるとされる世界。対比されるべきは、本来なら六道の最上層・天界のはずだが、実際には、成仏した者が行く六道のいずれでもない浄土(浄土は数多くあり、極楽はその一つ)と対比させられることが多い。
ヒンドゥー教
聖典のひとつである『ヴィシュヌ・プラーナ』によれば、生前に行った行為に因って陥る地下世界が28か所あり、全体でナラカと呼ばれる[1]。責め苦の内容が各世界の名となっており、審判者となるヤマ神の存在など、仏教の地獄と共通する要素も多い[1]
キリスト教
一般的に、死後の刑罰の場所または状態[2]霊魂が神の怒りに服する場所[3]とされる。しかし、キリスト教の教派により、地獄の概念や解釈は多少異なる。
反語は「天国」である。
イスラム教
ジャハンナム」と呼ばれる。世界の終末に際しての審判において、不信心者や悪事を成した者が灼熱の責め苦を受けるとされる世界。
反語は「天国 (イスラーム)」である。
北欧神話
女神ヘルが支配する、名誉の戦死を遂げられなかった者が行く世界。対比されるのは名誉の戦死を遂げた者(エインヘリャル)が行くヴァルハラ
マヤ神話
フン・カメーとヴクブ・カメーを支配者とする冥界都市シバルバー(恐怖の場所の意)で、支配者二柱と10柱の神が2柱セットで人間の苦痛を与えるため現世にあらわれるとしている。

一方、地獄がない宗教としては、以下のような事例がある。

エジプト神話
冥界はあり、ドゥアトと呼ばれる世界である。
死者は太陽とともに、地下世界を抜けて現世に戻ってくると信じられていた。
太陽が沈み最初の現れる神はエイカーである。エイカーは、太陽とファラオを魔や蛇から守るための覆いである。
死者に対する裁きはあるが、マアトの羽根より重い魂は、アメミットに食べられ消滅してしまうので、彼らのための地獄というものはない。

地獄と関連のある場所

実在する場所

  • 温泉、火山
  • 熊野 (日本)- 古代、「死者の国」とされた。
  • 泰山 (中国)‐道教の聖地で、冥界とされる。
  • 羅酆都、酆都、羅酆山 (中国)- かつて死者の国とされた。
  • 地獄の口(ポルトガル)
  • 地獄の門(トルクメニスタン)
  • クルアハンの城砦英語版(アイルランド)- コナハト王国の首都だったとされる場所で、Oweynagat(猫の洞窟)が地獄の入り口とされている。
  • ホウスカ城英語版 ‐ ホウスカ(Houska)という名前は門を意味し、民間伝承では底なしの地獄の入り口を封じているとされる[4]

伝承上の場所

  • プルートニオン英語版 - ギリシア神話における冥界の神プルートーの聖域。二酸化炭素濃度が高いなどの死の可能性のある地域が設定された。
  • 地獄の七つの門英語版 - アメリカペンシルバニア州にあるという都市伝説。
  • 地獄の声 - アメリカにおける、ソ連に関する都市伝説。

地獄にあるとされる場所

  • ヘルマウス英語版 - 巨大な怪物の口であり、地獄の入り口
  • チンワト橋 - ゾロアスター教で死者が生前の業で、罪があれば 裁きが行われる druj-demana (嘘の家)に送られ、良き者は 歌の家に行くことが出来る。
  • 枉死城中国語版 - 中国の民間信仰で不慮の死で亡くなった魂が集まる地獄にある場所。酆都大帝が管轄し、目連尊者が巡視している。
  • 黄泉比良坂- 日本神話

仏教

ギリシア神話

新生(来世)

新生に地獄があるという説もある。過去の人生で罪を犯した分、その次の人生でその罪が全部、自分に振り返ってくるという。

文化

関連作品

地獄を描いた絵画は、地獄絵、地獄絵図などと呼ばれる[5]。国宝としては、『地獄草紙』などの六道絵(六道の地獄道を描いた図)がある。

  • ダンテ『神曲』(地獄篇)

比喩表現

宗教(主に仏教)上の地獄から派生して、非常に苦難な状況・境地・場所を地獄と例える。

  • 一般的な社会生活の中で、困難や試練が繰り返し続く状態や境遇。例えばその日の仕事の内容・状況が非常に苛酷であったことを「今日の仕事は地獄だったよ」のよう使う。
    • 「試験地獄」- 難関試験または複数の試験に合格するために大変な苦労を味わうこと。
    • ヘル朝鮮(韓国)

地獄に由来する固有名称

脚注

  1. ^ a b 定方晟『インド宇宙論大全』春秋社 2021年 新装版第1刷、ISBN 978-4-393-13419-1 pp.65-70.
  2. ^ 『キリスト教大事典 改訂新版』469頁、教文館、昭和52年 改訂新版第四版
  3. ^ モスクワ府主教マカリイ1世著『正教定理神学』526頁 - 529頁
  4. ^ CzechTourism (2020年10月6日). “城の秘密と謎 · #VisitCzechia”. www.visitczechrepublic.com. 2023年5月25日閲覧。
  5. ^ a b 地獄絵図https://kotobank.jp/word/%E5%9C%B0%E7%8D%84%E7%B5%B5%E5%9B%B3 

関連項目

外部リンク


地獄(舞台)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/14 07:18 UTC 版)

おにゃのこ (漫画)」の記事における「地獄(舞台)」の解説

現世悪さをした人たちは、地獄に堕ちて罪人として鬼から罰せられる。しかし、オス鬼が全滅しているため昔ほど怖くなく、むしろ罪人たち喜んでいる様子鬼門 地獄と現世行き来することができる門。三宝剣により封印されているが、ほろろが顕明連折ってしまったため、封印解けている。 また、生身死人または半死でない)の人間が地獄に7日以上いると地獄の瘴気肉体溶け始める。 奈落銀行 鬼たちが利用する銀行。地獄刑務階層支店存在確認されている。 マコム 貸金業者利息1日毎に50%

※この「地獄(舞台)」の解説は、「おにゃのこ (漫画)」の解説の一部です。
「地獄(舞台)」を含む「おにゃのこ (漫画)」の記事については、「おにゃのこ (漫画)」の概要を参照ください。

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地獄

出典:『Wiktionary』 (2021/06/15 14:23 UTC 版)

名詞

(じごく)

  1. 宗教全般生前の罪によって死後送られ永久苦痛を受け続け世界
  2. 仏教六道一つである地獄道のこと。六道各界において、道徳反することを行なった者が送られ、罪が償われるまで、厳し苦痛苛まれる世界とされる
  3. 耐え難い苦痛を受け続け場所
  4. 相手を陥れて捕食する動植物
  5. 歴史隠語私娼
  6. 歴史)「地獄宿」の略。

関連語

類義語

対義語

上位語

成句

翻訳


「地獄」の例文・使い方・用例・文例

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