じ‐ごく〔ヂ‐〕【地獄】
読み方:じごく
《(梵)naraka(那落迦)、niraya(泥黎)の訳。地下の牢獄(ろうごく)の意》
1 仏語。六道の一。この世で悪いことをした者が死後に行って苦しみを受けるという所。閻魔(えんま)大王が生前の罪業を裁き、獄卒の鬼が刑罰を加えるという。八熱地獄・八寒地獄などがある。地獄道。奈落(ならく)。⇔極楽。
2 キリスト教で、神の教えに背いた者、罪を犯して悔い改めない魂が陥って永遠の苦を受け、救われないという世界。⇔天国。
3 イスラム教で、この世の終末に復活して受ける審判によって、不信仰者や不正を行った者が永劫の罰を受ける所。罪人であっても信仰者はやがて天国に入れられる。ジャハンナム。
5 火山の、絶えず噴煙が噴き出している所。また、温泉地で絶えず煙や湯気が立ち、熱湯の噴き出ている所。「温泉場の—巡り」
「君も巴黎(パリイ)の—の味まで知ったなら」〈魯庵・社会百面相〉
じごく〔ヂゴク〕【地獄】
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
作者井上たかし
収載図書ショートショートの広場 6
出版社講談社
刊行年月1995.3
シリーズ名講談社文庫
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
地獄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/05 14:57 UTC 版)
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地獄(じごく)は、宗教的死生観において、複数の霊界(死後の世界)のうち、悪行を為した者の霊魂、もしくは霊が死後に送られ罰を受けるとされる世界。厳しい責め苦を受けるとされる。素朴な世界観では地面のはるか下に位置することが多い。
各宗教の地獄
主な宗教における地獄は、以下の通り。
- 仏教
-
→詳細は「地獄 (仏教)」を参照
- 六道の最下層。閻魔の審判に基づいて様々な責め苦を受けるとされる世界。対比されるべきは、本来なら六道の最上層・天界のはずだが、実際には、成仏した者が行く六道のいずれでもない浄土(浄土は数多くあり、極楽はその一つ)と対比させられることが多い。
- ヒンドゥー教
- 聖典のひとつである『ヴィシュヌ・プラーナ』によれば、生前に行った行為に因って陥る地下世界が28か所あり、全体でナラカと呼ばれる[1]。責め苦の内容が各世界の名となっており、審判者となるヤマ神の存在など、仏教の地獄と共通する要素も多い[1]。
- キリスト教
-
→詳細は「地獄 (キリスト教)」を参照
- 一般的に、死後の刑罰の場所または状態[2]、霊魂が神の怒りに服する場所[3]とされる。しかし、キリスト教の教派により、地獄の概念や解釈は多少異なる。
- 反語は「天国」である。
- イスラム教
- 「ジャハンナム」と呼ばれる。世界の終末に際しての審判において、不信心者や悪事を成した者が灼熱の責め苦を受けるとされる世界。
- 反語は「天国 (イスラーム)」である。
- 北欧神話
-
→詳細は「ヘルヘイム」を参照
- 女神ヘルが支配する、名誉の戦死を遂げられなかった者が行く世界。対比されるのは名誉の戦死を遂げた者(エインヘリャル)が行くヴァルハラ。
- マヤ神話
- フン・カメーとヴクブ・カメーを支配者とする冥界都市シバルバー(恐怖の場所の意)で、支配者二柱と10柱の神が2柱セットで人間の苦痛を与えるため現世にあらわれるとしている。
一方、地獄がない宗教としては、以下のような事例がある。
- エジプト神話
- 冥界はあり、ドゥアトと呼ばれる世界である。
- 死者は太陽とともに、地下世界を抜けて現世に戻ってくると信じられていた。
- 太陽が沈み最初の現れる神はエイカーである。エイカーは、太陽とファラオを魔や蛇から守るための覆いである。
- 死者に対する裁きはあるが、マアトの羽根より重い魂は、アメミットに食べられ消滅してしまうので、彼らのための地獄というものはない。
地獄と関連のある場所
実在する場所
伝承上の場所
-
- プルートニオン - ギリシア神話における冥界の神プルートーの聖域。二酸化炭素濃度が高いなどの死の可能性のある地域が設定された。
- 地獄の七つの門 - アメリカペンシルバニア州にあるという都市伝説。
- 地獄の声 - アメリカにおける、ソ連に関する都市伝説。
地獄にあるとされる場所
仏教
ギリシア神話
新生(来世)
新生に地獄があるという説もある。過去の人生で罪を犯した分、その次の人生でその罪が全部、自分に振り返ってくるという。
文化
関連作品
地獄を描いた絵画は、地獄絵、地獄絵図などと呼ばれる[5]。国宝としては、『地獄草紙』などの六道絵(六道の地獄道を描いた図)がある。
- ダンテ『神曲』(地獄篇)
比喩表現
宗教(主に仏教)上の地獄から派生して、非常に苦難な状況・境地・場所を地獄と例える。
- 「生き地獄」、「地獄の一丁目」など。
- 地獄への道は善意で舗装されている
- 一般的な社会生活の中で、困難や試練が繰り返し続く状態や境遇。例えばその日の仕事の内容・状況が非常に苛酷であったことを「今日の仕事は地獄だったよ」のよう使う。
- 「試験地獄」- 難関試験または複数の試験に合格するために大変な苦労を味わうこと。
- ヘル朝鮮(韓国)
地獄に由来する固有名称
- 奈落 - 劇場において、舞台の下にある空間。
- 火山性ガスや温泉の蒸気などにより草木の生えない場所や、超高温の温泉が大量に湧出する源泉地帯や間欠泉などの温泉地の異名。
- 地獄蒸し(地獄釜) - 温泉の蒸気を使った蒸し調理。
脚注
- ^ a b 定方晟『インド宇宙論大全』春秋社 2021年 新装版第1刷、ISBN 978-4-393-13419-1 pp.65-70.
- ^ 『キリスト教大事典 改訂新版』469頁、教文館、昭和52年 改訂新版第四版
- ^ モスクワ府主教マカリイ1世著『正教定理神学』526頁 - 529頁
- ^ CzechTourism (2020年10月6日). “城の秘密と謎 · #VisitCzechia”. www.visitczechrepublic.com. 2023年5月25日閲覧。
- ^ a b 「地獄絵図」 。
関連項目
外部リンク
地獄(舞台)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/14 07:18 UTC 版)
「おにゃのこ (漫画)」の記事における「地獄(舞台)」の解説
現世で悪さをした人たちは、地獄に堕ちて罪人として鬼から罰せられる。しかし、オス鬼が全滅しているため昔ほど怖くなく、むしろ罪人たちは喜んでいる様子。 鬼門 地獄と現世を行き来することができる門。三宝剣により封印されているが、ほろろが顕明連を折ってしまったため、封印が解けている。 また、生身(死人または半死でない)の人間が地獄に7日以上いると地獄の瘴気で肉体が溶け始める。 奈落銀行 鬼たちが利用する銀行。地獄刑務階層支店の存在が確認されている。 マコム 貸金業者。利息は1日毎に50%。
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地獄
出典:『Wiktionary』 (2021/06/15 14:23 UTC 版)
名詞
- (宗教全般)生前の罪によって死後に送られ、永久に苦痛を受け続ける世界。
- 火炎地獄
- (仏教)六道の一つである地獄道のこと。六道各界において、道徳に反することを行なった者が送られ、罪が償われるまで、厳しい苦痛に苛まれる世界とされる。
- 無間地獄
- 耐え難い苦痛を受け続ける場所。
- 借金地獄
- 相手を陥れて捕食する動植物。
- (歴史・隠語)私娼。
- (歴史)「地獄宿」の略。
関連語
類義語
対義語
上位語
成句
翻訳
- アイスランド語: helviti (is) 中性
- アラビア語: النار (ar) (an-nār) 男性
- アラム語:(シリア文字) ܓܗܢܐ (gehanā, gehano) 女性、(ヘブル文字) גהנא (gehanā, gehano) 女性
- イタリア語: inferno (it) 男性
- インターリングア: inferno
- インドネシア語: neraka (id)
- ウルドゥー語: جہنم (jahannam) 男性
- 英語: hell,Abaddon
- エストニア語: põrgu (et)
- エスペラント: infero (eo)
- オランダ語: hel (nl)
- ギリシア語: κόλαση (kólasi) 女性, άδης (áðis) 男性, τάρταρα (tártara) 中性/複数, (slang) αγύριστος (ayíristos) 男性
- クルド語: جهههنهم (ku)
- クロアチア語: pakao (hr) 男性
- サンスクリット: नरक (sa) (naraka) 男性
- スウェーデン語: helvete (sv) 中性
- スコットランド・ゲール語: Ifrinn 女性
- スペイン語: infierno (es) 男性
- スロヴァキア語: peklo (sk) 中性
- セルビア語: пакао 男性, ад 男性, џехенем 男性
- チェコ語: peklo (cs) 中性
- テルグ語: నరకం (narakaM)
- デンマーク語: helvede (da)
- ドイツ語: Hölle (de) 女性
- トルコ語: cehennem (tr), tamu (tr)
- ノルウェー語: helvete (no) 中性
- ハンガリー語: pokol (hu), dzsehennem (hu), csehenem (hu)
- ヒンディー語: नर्क (narka), जहन्नम (jahannam) 男性
- フィンランド語: helvetti (fi)
- フェロー語: helviti (fo) 中性
- フランス語: enfer (fr) 男性
- ヘブライ語: גֵּיהִנּוֹם (ge'henom) 男性/女性
- ペルシア語: دوزخ (duzakh)
- ポーランド語: piekło (pl) 男性
- ボスニア語: pakao (bs) 男性, džehenem (bs) 男性
- ポルトガル語: inferno (pt) 男性
- マラーティー語: नर्क (narka)
- マレー語: neraka (ms)
- ラテン語: infernum 中性
- ラトヴィア語: elle (lv) 女性
- リトアニア語: pragaras 男性
- ロシア語: ад (ru) (ad) 男性, преисподняя (ru) (pr'eispódn'aja) 女性, пекло (ru) (p'éklo) 中性
「地獄」の例文・使い方・用例・文例
- 彼の魂は地獄に落ちるだろう
- 地獄での罰
- 彼が死んでから家の暮らしはまさに地獄でした
- 地獄;社会の暗黒面
- 政治の砂地獄
- 金がものを言う;地獄の沙汰も金次第
- 今日でやっと地獄の1週間が終わりました
- 地獄の苦しみを経験する
- その絵は地獄の業火を表現している。
- 私はそんな地獄のようなところへは行きたくない。
- ノマドワーキングの明らかな利点の一つは、毎日の通勤地獄から解放されることである。
- 地獄への入り口
- 地獄へ堕ちろ
- 丸2日間地獄のような痛みに苦しんだ。
- 私は地獄から開放された。
- 私は地獄に落ちたい。
- 私は地獄には行きたくない。
- お前は地獄に落ちるべきだ。
- 瓦礫と死体とがあふれる被爆後の街はあたかも地獄のようだったと彼は言いいました。
- 生き地獄は、言い過ぎだと私も思う。
地獄と同じ種類の言葉
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