地図 インターネットにおける地図配信

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地図

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/10 02:06 UTC 版)

インターネットにおける地図配信

インターネットによる地図配信は、ウェブサイトで閲覧するタイプと、専用ソフトウェアで閲覧するタイプに分けられる。

2006年のGoogle日本語版検索ランキングの1位は「地図」であり、インターネットにおいて最も主要なコンテンツとなった。

Webサイトでの地図配信

初期の地図配信サイトは、地図の閲覧に主を置いており、縮尺変更やスクロールの度に画面遷移が行われるなど操作性が優れたものは見受けられなかった。しかし、Google Mapsの登場以降、画面遷移のないスムーズな操作性の新世代地図サイトが登場し始めた。なお、Google Mapsの日本進出以前にMapionが実験サービス「マピオンラボ code:guriguri」としてスクロール地図の提供を行っている。新世代地図サイトは地図に属性を結びつけて表現されているものが多く、高い技術が要求されるためか、そのほとんどがベータ版である。

画面遷移のない地図配信の技術には主にAjaxや、Flashが使われる。特に、Flashによる地図配信はFlash 8・Flex 2がGIFPNGの外部画像をサポートするまでは、一部の例外を除き登場していない。最近[いつ?]、呼称としてスクロール地図という言葉が定着してきた。

地図形式

使用される地図の形式は主に3つに分けられる。

ラスター地図

ラスター形式の地図をそのまま配信する方法。サーバにほとんど負荷がかからない。

最も簡単でスピーディーな方法に思えるが、地図のデータ量が膨大になる・決められた縮尺の地図しか表示できない・座標計算が難しい・減色時に隣り合う地図と色合いが変わらないようにしなければならない・等、簡単ではない。

空中写真(衛星写真や航空写真)はこの形式になる。

ベクター地図(サーバでラスタライズ)

ベクター形式の地図をサーバでラスター地図に変換[注釈 2]し配信する方法。ハイスペックなサーバでも変換に時間がかかる。

変換用のソフトをサーバにインストールする必要があるが、座標と縮尺を指定するだけで地図が表示できる。

地図サイト構築用ソフトとして販売されているものはこの形式が多い。

ベクター地図

ベクター形式の地図をそのまま配信する方法。サーバにほとんど負荷がかからない。ラスター形式と異なり、一般的なWebブラウザのための共通のベクターグラフィックスデータ形式が未だ確立していないため、ブラウザ毎に個別の実装が必要になる。実装方法としては、ブラウザがネイティブでサポートしている個別の形式(一般的にはSVGVML)を用いる方法と、専用のプラグインを用いる方法とがある。

レイヤ合成、レイヤ切り替え、クリッカブルマップ、拡大・縮小・回転表示の実現が比較的容易に可能で、印刷が最もきれいに行える形式であり、その標準的な配信手法の確立が待たれる。

国土地理院では電子国土背景地図を元にSVG形式の地図データを作成し、これを社会実験に用いることができるよう一般に公開している。

主な地図配信サイト

  • Ajax系
    • Google マップ ベータ[14]世界初のAjax地図サイトの日本語版。
    • goo 地図[15]全画面地図はFlash。
    • Yahoo!地図[16]
    • MapFan Web[17]
    • マピオン[18]全画面地図はFlash。
    • Bing Maps[19]
  • マッシュアップ
  • Flash系
    • NAVIEW[20]ベクター地図。
    • FLASH EARTH[21]衛星写真・航空写真専門。
  • ラボサイト

ソフトウェアでの地図配信

地図のデータ部分をインターネットでダウンロードして地図を表示する。携帯電話においては地図を保存する容量が無いためアプリケーション地図ソフトは基本的にこの形式となる。

主な地図配信ソフトウェア


注釈

  1. ^ 先駆的な例としてロンドン地下鉄路線図がある
  2. ^ このようにビットマップ形式以外のデータをビットマップ化することをラスタライズと言う。

出典

  1. ^ a b c d ブリタニカ百科事典「地図」
  2. ^ 靑野寿郎・保柳睦美監修『人文地理事典』 p.37 1951年 古今書院
  3. ^ 柴崎 (2008):34ページ
  4. ^ a b c 靑野寿郎・保柳睦美監修『人文地理事典』 p.38 1951年 古今書院
  5. ^ 竹内・杉浦 編 (2001):316ページ
  6. ^ 灰谷 (1958):17 - 18ページ
  7. ^ 灰谷 (1958):20ページ
  8. ^ 靑野寿郎・保柳睦美監修『人文地理事典』 p.181 1951年 古今書院
  9. ^ 飯田剛彦「古代の地図」館野和己・出田和久 編『日本古代の交通・流通・情報 3 遺跡と技術』(吉川弘文館、2016年) ISBN 978-4-642-01730-5 P322-353
  10. ^ ソ連発表の地図に異変 西部の町、鉄道位置が大移動 核攻撃を想定し偽装?『朝日新聞』1970年(昭和45年)2月4日朝刊 12版 14面
  11. ^ a b c d e f g h i 靑野寿郎・保柳睦美監修『人文地理事典』 p.40 1951年 古今書院
  12. ^ 靑野寿郎・保柳睦美監修『人文地理事典』 p.40-41 1951年 古今書院
  13. ^ a b c d e f g 靑野寿郎・保柳睦美監修『人文地理事典』 p.41 1951年 古今書院
  14. ^ Google マップ ベータ
  15. ^ goo 地図
  16. ^ Yahoo!地図
  17. ^ MapFan Web
  18. ^ マピオン
  19. ^ Bing Maps
  20. ^ NAVIEW
  21. ^ FLASH EARTH
  22. ^ MAPION LABs


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