エリート ライト・ミルズによる類型

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > エリートの解説 > ライト・ミルズによる類型 

エリート

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/15 00:42 UTC 版)

ライト・ミルズによる類型

ライト・ミルズは『パワー・エリート』においてエリートを政治エリート、軍事エリート、経済エリートに分類した。これらはそれぞれの領域で政策決定の権限を独占しながら、各方面で利益を共有する利益共同体である。そして、これらエリートによって構成され、国家の政策決定に影響力を持つ少数集団を権力エリートと呼んだ[2]

政治エリート

政治エリートは国家を指導する政府行政機関を構成する人々である。政策実施の意思決定を主導する観点から政策エリートとも言う。その発生は行政機関の機能拡大、大衆社会の成立、中間団体の消失などによる。

経済エリート

経済ビジネスの分野で十分な教育と経験を積んだ人々は、経済エリートに属する。いわゆる"名門校"や"ブランド大学"群[4]などの卒業生達は"幹部候補生"のビジネスマンとして大企業に採用されるが、これは特定の大学が商工業と強い結び付きがあるためであり、「財界エリート」輩出の基盤となっている。また、理学工学の分野でも、一部の教授や研究室が特定分野で大きな影響力を持っているといったように、エリート志向の傾向が見られる。

軍事エリート

軍事エリートは国家の対外的防衛組織において意思決定を主導する人々であり、軍令機関の高級将校(将官)や軍事行政機関の中、高級級官僚を指す。広義では、士官学校を卒業した20代前半の“青年将校”が含まれる。国際軍事情報や専門的な軍事知識を保有し、機会を得て講釈することによって、国内において社会に対する影響力を獲得する。一部の退職者においては、大衆から政府、財界、マスメディアに至るまで、発言力を確保する者もいる。

その他

上記以外でも各分野別に、文学芸術芸能などでは「文化的エリート」、スポーツでは「スポーツエリート」、ゲイの場合は「ゲイエリート」のように呼ばれる場合がある。これらには、英才教育で育成されたり、排他的な集団内での認定であったり、一定の成果を達成した後には国家や組織が以後の名誉と生活を保証するなど身分的な側面を持つ場合も含まれる。


  1. ^ elite - thefreedirectory.com
  2. ^ a b c d e f g h 佐伯孝夫 加藤秀治郎岩渕美克(編) 『政治社会学』 一藝社 2013年 第5版 ISBN 9784863590502 pp.58-65.
  3. ^ 森嶋通夫『日本の選択――新しい国造りにむけて』岩波書店[同時代ライブラリー]、1995年。
    なお、"ジェントルマン" も参照。
  4. ^ 例えば、日本では旧帝国大学及びナンバースクール旧官立大学早慶東京六大学など、アメリカであればアイビー・リーグ参加校、イギリスであればオックスブリッジ、フランスであればフランス国立行政学院(ENA エナ)などの名門グランゼコールといった学校群。
  5. ^ エコール・フェランディ内に料理科(エコール・シュペリウール・ド・キュイズィーヌ・フランセーズ (en))、レストランマネジメント科、インテリアデザイン科などが置かれている。
  6. ^ 2017年ドイツ大学ランキング ドイツ留学ラボ 2018年1月30日
  7. ^ 名門大学に入るための名門高校、アメリカの学歴カースト制 cyzowoman 2012年10月7日
  8. ^ 『日本の母子関係:その心理的な問題』津留宏著 黎明書房 1958、p43(改題「古い母・新しい母」)
  9. ^ 『総理の乳母:安倍晋三の隠された原風景』七尾和晃著 創言社 2007、p61-p63
  10. ^ a b 参照は、『事典 日本の課題』(総合研究開発機構編、学陽書房、1978年初版)pp.607-608
  11. ^ 参照は、『都市型社会と防衛論争』 (松下圭一、公人の友社、2003年)
  12. ^ 組織上、恣意的な抑圧や圧迫感が「上」から「下」へ順次移譲されることで最終的に組織内外の一番の弱者に発揮されること。またそれによって組織全体のバランスが維持されている体系。丸山眞男が『現代政治の思想と行動』増補版(未來社、1964年)収録の「超国家主義の論理と心理」で述べている
  13. ^ 1920-30年代三井物産における職員層の蓄積とキャリアパスデザインに関する一考察 (PDF) 明治大学社会科学研究所紀要,2012年,若林幸男
  14. ^ 天野郁夫『旧制専門学校』日本経済新聞社〈叢書〉、1978年。
  15. ^ 実業之日本社『三井鉱業における学歴別初任給』実業之日本〈雑誌〉、1919年。第22巻16号


「エリート」の続きの解説一覧


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「エリート」の関連用語

1
一軍 国語辞典
58% |||||

2
優等生 国語辞典
58% |||||

3
精鋭 国語辞典
58% |||||

4
58% |||||






10
勝ち組 国語辞典
52% |||||

エリートのお隣キーワード

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   
検索ランキング



エリートのページの著作権
Weblio 辞書情報提供元は参加元一覧にて確認できます。

  
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのエリート (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2020 Weblio RSS