軍用派生型とは? わかりやすく解説

軍用派生型

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:48 UTC 版)

スプリングフィールドM14」の記事における「軍用派生型」の解説

M14・M21には、スプリングフィールド造兵廠だけでなく、民間会社の方のスプリングフィールド・アーモリー社製の製品存在することに留意されたい。 M15 M15は、ブローニングM1918自動小銃代替想定して設計され分隊支援火器モデル1つである。重銃身および重銃床ヒンジ付き台尻二脚フルオート射撃への切り替えレバーなどが追加されていた。また、負革M1918自動小銃のものをそのまま使用した。しかし、試験結果ヒンジ付き台尻二脚のみ追加したモデル(M14A1の前身)がM15とほぼ同様の性能発揮したため、運用短期間に留まった。 M14E1 M14E1は、折りたたみ銃床のテストバージョンで、空挺隊員装甲車乗員のために開発された。制式化はされていないM14A1/M14E2 M14の木製銃床を直銃床独立握把にして、折り畳み式前方握把追加しフルオート射撃時の操作性安定性を向上させようとした。主に分隊支援火器としてBAR代替狙ったのであるが、BAR同様の欠点である予備銃身との交換できないことと、ベルト給弾方式はないた連続持続射撃能力欠如していることより、その存在価値高く評価されていない加えて全備重量BARよりも軽量であるため、フルオート射撃時の操作安定性BARよりも明らかに劣り代替火器とはなり得なかった。付属品としてM2二脚バイポッド)がある。また、特徴的な銃床にもいくつかのバリエーションがあり、銃床小物入れが無いものもあるので、清掃用具などを収納し別途携行するための専用アクセサリーポーチも存在する1963年にM14E2として制式化され、1966年にM14A1として再制式化された。 M21 詳細は「M21狙撃銃」を参照 M14は、ベースとなったM1ガーランド同様に400-500m程度中遠距離での命中精度が非常に良好な銃として知られているが、その特性昇華した狙撃専門モデルM21である。軍用M21特徴としてはレザーウッドまたはレッドフィールド製3-9x ARTAutomatic Ranging Telescopeスコープ装備銃床銃床内部金具加工をした上で機関部のベディング加工や、ガスブロックとフロントバンドの一体化加工により銃身銃床からフリーフロート化するなど、各部パーツ狙撃適した形状加工変更するなどの改良施した。さらに、フロントサイトブレードを薄いものに交換し、リアピープサイトの穴径をより小さなものとし、かつ90回転させることで微妙な修正ができるものとした上でリアサイトの上下方向1クリック細かくし、リアサイト移動量をより細かく修正できる精密照準装置など付加し待ち伏せ狙撃よりも、前線での野戦狙撃適したとなっている。 米陸軍使用されているM21と、民間会社であるスプリングフィールド・アーモリー社で現在生産・販売されているM21民生型)は全く別物であることに注意すべきであるM21民生型は、アメリカ警察などでも運用され広く活躍している。 民生型のM21日本にも輸入され、その当時純然たる軍用M21混同され所持許可判断混乱生じたこともあったが、その後最終的に両者正しく区別され所持許可交付受けられたこともある。しかし、現在はたとえ営業戦略上の理由であってもTacticalメーカー謳ってしまっているため、その限りではない。 M25 M21からフロントサイト廃し、独特のマズルブレーキ備えたモデルストックマクミランM3Aストック変更された。他のSpringfieldM1A派生モデル同じくM21とは大きな違いがあるわけではないM14 DMR 詳細は「M14 DMR」を参照 米海兵隊採用されているモデルDMRDesignated Marksman Rifle の略。マクミラン社銃床ハリス社製バイポッド・リューポルド社製スコープ(M1/M3系)・スコープマウント(ブルックフィールド社設計同等品)などの装備写真でも確認されている。銃身銃身基部からオペレーションロッドガイドまでが太い、いわゆるMidium Contour Barrel交換されている。大量に保管されているM14の中から程度良いものを抽出して各部品を交換し組み上げられており、作業全て海兵隊内の専門デポ行われている。 M14 SMUD "Stand-off MUnition Disruption"の略。爆発物処理隊員により、不発弾処理使用される。M14ナショナル・マッチ・ライフルにスコープ取り付けて制式化したものM14K サンディエゴLa France Specialities社により設計されアリゾナのスミスエンタープライズ社で製造された。M60機関銃部品流用して連射時の発射速度可変としている。 M14SE クレイジーホース アメリカ軍特殊部隊向けにM14を改良した銃。スミスエンタープライズにて製造されている。銃身いわゆるMidium Contour Barrelの4条ライフリングのものに交換されている。メーカーでは各部品の通販行っており、クレイジーホース専用パーツ民間向けにも販売している。2004年SOCOMが正式採用した。 このメーカー着眼点良く製作精度高く以前より民間市場向けにM14/M1A系のマウントベース、部品アクセサリー類を多く製作しており、その名称に反して、奇をてらった外観いっさいなく、従来外観踏襲しており、ボルトストップの大型化サプレッサー搭載時にバックアップ用として使用できるフロントサイトスコープダットサイト使用時にも頬付けしやすいように可変式チークピース装備するなど実用的堅実にまとめ上げられている。 Mk14 EBR / M39 EMR / M14 EBR-RI M14 EBR (英語) M39 EMR (英語) 米海軍Mk14 Enhanced Battle RifleEBR:強化バトルライフル)は、7.62x51mm NATO弾使用するマークスマンライフル。M14バトルライフル派生型であり、元々はUS Navy SEALsDelta ForceなどのUSSOCOM(米特殊作戦軍)向けに製作されたものである。それらのEBR選抜マークスマン向け、近接戦闘向けに18インチ銃身装備している(Mk14 Mod0、Mk14 Mod1)。 Mk14 EBR試作は、よりコンパクトなM14バトルライフル試作求めたUS Navy SEALs要求により、2000年始まった2001年にマイク・ロック・ライフル・バレルズ社は、米特殊作戦軍からの要請により、伸縮式銃床ストック)、望遠照準レール付きアルミニウム製シャーシなどのSOPMOD(米特殊作戦軍のアクセサリー・キット)を使用したモデル開発開始した。マイク・ロックは、新ライフル試作するに当り技術者ジム・リボーディーと協力したテスト結果、彼らが試作したライフルは有効であるが、過度騒音問題として指摘された。 2003年にロン・スミスとスミス・エンタープライズ社は、M14 EBRの独自バージョン(Mk14 Mod0 type SEI)を試作した。ミディアム・ヘビー級の18.0インチ銃身使用しロックとリボーディーにより試作されたライフルよりも広く好評得た結果として、スミス・エンタープライズ社製の試作品に基づきスプリングフィールド・アーマリー社の協力得てNSWC Crane部門によりMk14 Mod0製造されることとなったUS Navy SEALs2004年最初にEBR配備した軍隊となり、その後米空軍、米沿岸警備隊22インチ銃身)が後に続いた米海兵隊EBR検討したが、M14 DMR更新し独自仕様M39 EMREnhanced Marksman Rifle)(22インチ銃身)を開発することとした(2008年配備)。 米陸軍は、2008年にM14 EBR-RIライフル配備。M14EBR-RIは、標準重量の22.0インチ銃身およびUSGI火炎制退器(共に元来のM14同様)装備するなど、細部米海軍のMk14 Mod0、Mk14 Mod1異なる独自仕様である。2010年から銃身異なる(銃身長は22インチのまま)モデル追加しアフガニスタンへ展開する歩兵小隊向けに2種類のM14 EBR-RIライフル利用可能とした。 なお、米海軍は、2011年より22.0インチ・ヘビーバレル(銃身)を装備したMk14 Mod2配備した火炎制退器Mod0と同じSEI 2000V)。 Mk14 EBR / M39 EMR / M14 EBR-RIは、基本的には、セージ・インターナショナル社製の嵌め込み式シャーシ・ストック・システムへ、M14標準機関部ネジ止め装着したもの。シャーシ・ストック・システムは、航空機用軽量合金から構成され可変バットストック(銃床)、ピストルグリップ二脚銃身を囲む4本のピカティニー・レールなどを装備している。かなり大規模な改修施され、元の原形はほとんど留めていないものの、中身はM14そのものである。 人間工学に基づき反動ユーザー・フレンドリー武器である、ユーザー好み応じ様々な光学オプションおよび付属品残している、「全ての余剰なM14を現代的なバトル・ライフル」へ変更するために有効な低コストプラットフォームである、などと賞賛されている。 M14に対す全ての満点相応配慮なされて設計されており、M14の性能近代部品統合した究極バトルライフル一つ具体例だという意見もある。同様のトレンド現行型AR-10のSIR追加型、DSA/FALのSIR改修型でも試行されており、相応成果得ている。 しかし、実戦投入拡大につれ、過度重量対す苦情の声が挙がり更新モデル導入されつつある。 2012年より米海兵隊M39 EMR更新として、M110 SASS配備開始したその後更に、2018年5月米海兵隊M110 SASS更新として、H&K G28から派生したM110A1 CSASS受取開始した。なお、M39 EMRM110 SASSM110A1 CSASSの3機種共に、遠距離射撃適したM118LR弾薬使用する2017年初頭米陸軍小隊分隊用のマークスマンライフル新型検討開始した米陸軍2009年からM14EBR使用しているが、戦場から帰還した際に整備する必要があり、無装填15 lb(6.8 kg)と重量問題があった。 新型マークスマンライフルは、望遠照準器ではなく簡易な光学昭準器が取り付けられ重量が約11ポンド5.0 kg)、標準のM80A1 7.62 mm弾を使用する銃として、各戦闘部隊装備される予定である。2018年3月米陸軍は、H&K G28から派生したM110E1 SDMRを、標準マークスマンライフルとして配備することを発表したバリエーションMk 14 Mod0Mk 14 Mod0 / Mk 14 SEIMk 14 Mod1Mk 14 Mod2M39 EMRM14 EBR-RIM14 EBR-RI NMM14 T使用機海軍/空軍 空軍 海軍 海軍 海兵隊 陸軍 陸軍 沿岸警備隊 製造期間20042005 20042008 2006 2011 2007 20082011 2010 2005 製造NSWC Crane Smith Enterprise, Inc. NSWC Crane NSWC Crane PWS Quantico Rock Island Armory – TACOM Rock Island Armory – TACOM NSWC Crane 生産数1,000 125 500 - 250 700 6,200 N/A 500 シャーシSage M14ALCS Sage M14ALCS (Milled Rail) Sage M14ALCS/CV Sage M14ALCS/PMRI-HB Sage M14ALCS (Milled Rail) Sage M14ALCS Sage M14ALCS/PMRI Sage M14ALCS 塗装NSG NSG Tan NSG NSG Black (NSGrare) Black NSG ピストルグリップSage 90905 Sage 90905 TangoDown BG-16 FDE Sage M14ERGO Sage 90905 Sage M14ERGO Sage M14ERGO Sage 90905 ハンドガードBlack Full Black Full Tan Short Black Full Tan Full (Black Full - rare) Black Full Black Full Black Full 垂直フォアグリップSage M14VFG (90906) Sage M14VFG (90906) TangoDown BGV-MK46 FDE - - Sage M14VFG (90906) - Sage M14VFG (90906) バットストックSage M14ALCS-BS Sage M14ALCS-BS Sage M14ALCS/CV-BS Sage M14ALCS/PMRI-BS Sage M14ALCS-BS Sage M14ALCS-BS Sage M14ALCS/PMRI-BS Sage M14ALCS-BS 拡張バットストック – - - Sage M14VABEK/PMRI Sage M14BEK (90911) - - - セレクターSwitch Switch Lock Lock Lock Lock Lock Switch 銃身SAI 18" Std. 1-11 ("Bush") SEI 18" Std./Med. 1-10 SAI 18" Std. 1-11 ("Bush") 22" Heavy 1-10 Kreiger 22" Med. 1-12 (DMR) USGI 22" Std. SEI 22" Med. 1-10 USGI 22" Std. フラッシュハイダーSEI 2000V SEI 2000V SureFire FH762KM14 SEI 2000V USGI (NM) USGI (NM) USGI (NM) SEI 2001 サプレッサーM14 Direct Connect sound suppressor M14 Direct Connect sound suppressor SureFire 762K-DE Wind Talker sound suppressor - - - - フロントサイトXS USN2 (11-2166-580-1) XS USN2 (11-2166-580-1) XS USN2 (11-2166-580-1) - USGI (NM .062) USGI (NM - rare) USGI (NM - rare) XS USN2 (11-2166-580-1) リアサイトXS Large Aperture (0.125") XS Large Aperture (0.125") XS Large Aperture (0.125") - USGI (NM - rare) USGI (NM - rare) USGI (NM - rare) XS Large Aperture (0.125") ガスロックSEI 2013 (GLFS-D-18) SEI 2013 (GLFS-D-18) SEI 2013 (GLFS-D-18) USGI USGI USGI USGI USGI ガスシステムUSGI SEI 2071, 2075, 2076 USGI SEI 2071, 2075, 2076 USGI USGI SEI 2071, 2075, 2076 USGI オペロッドスプリングガイドUSGI USGI USGI USGI (NM) USGI (NM) USGI USGI USGI ボルト ストップ/リリースSEI 2003 SEI 2003 SEI 2003 SEI 2003 USGI USGI USGI SEI 2003 オプティックLeupold Mk 4 1.5-5x (67905) Leupold Mk 4 3.5-10x (67940) Nightforce NXS 2.5-10x24mm FC-2 w/ZeroStop Nightforce NXS 3.5-15x50mm MIL-DOT w/ZeroStop S&B 3-12x50mm (M8541) Leupold Mk 4 3.5-10x (51850) Leupold Mk 4 3.5-10x (51850) S&B 1.1-4x PM ShortDot Leupold Mk 4 3.5-10x (51850) AN/PVS-27 Night Vision (MUNS) スコープリングBadger 306-29 (30mm) SEI 7008 (30mm) Nightforce A118 (30mm) Nightforce A107 (30mm) Badger 306-75 (34mm) Leupold 61049 (30mm) Leupold 61049 (30mm) LaRue LT-139 (30mm – Lever) スコープマウントSage M14SCSB SEI 2006 Larue LT-608 NSWC Crane SEI 2006 Sage M14DCSB Sage M14DCSB LaRue LT-139 (30mm – Lever) バイポッドHarris 1A2-BRM Harris 1A2-BRM Tangodown ACB-4 FDE Atlas BT10 or BT10-LW17 Harris S-BRM Harris 1A2-L Harris 1A2-L Harris S-BR or S-BRM バイポッドアダプタKAC 98060 KAC 98060 - - KAC 98060 KAC 98060 KAC 98060 LaRue LT-130 (Lever) つり帯Buffer Tech. TAS-M14 Buffer Tech. TAS-M14 Eagle Ind. FNH-ESS 1.25-DEB M60 Sling (1005-00-312-7177) Buffer Tech. TAS-M14 弾庫カウント2 2 5 6 7 運搬ケースEagle DC-M14 Pelican iM3300-X0000 and Eagle DC-M14-EBR-KH Pelican 1750-000-110 マルチツールBondhus 67255281 Bondhus 67255281 Bondhus 853485 (and 736540?) Bondhus 784285 Bondhus 13026063 Bondhus 13026063 Bondhus 67255281 その他のコンポーネントFalcon/ERGO 4373CB Falcon/ERGO 4373CB Trijicon RMR 4MOA X-Treme V2 EBR Trigger Shoe SPA Defense SIMRAD B0634 Sage M14SCSB SEI Trigger Parts Kit (2060) Wilcox Red-Dot Mount (35101P01) BFG RMFL-125 Sling Mount (2) KMW Pod-Loc (875) Falcon/ERGO 4373CB SEI Op Rod Spring Magpul CTR FDE Sage PMRI-FR Magpul PTS CTR 1.25" Riser FDE Falcon/ERGO 4373BK Tangodown BP-4 FDE (2) Caldwell Blind Bag (247261) Tangodown BP-4K 2PANEL FDE AWC G2 詳細は「AWC G2」を参照 AWC社が開発したM14ベースブルパップ方式狙撃銃57式歩槍 M14退役後に製造機一式購入した中華民国では、中華民国軍向けにM14の生産行ったこの中民国製M14は1968年、すなわち民国紀元57年採用されたことから57式歩槍という制式名与えられた。65式歩槍などの近代的アサルトライフル採用後も、アメリカ軍におけるM14と同等用途使用され続けている。米国MIL規格にほぼ準じて製造されているため、銃自体生産地が違うだけでM14とほぼ同じ物である。 TEI M89SR イスラエルTEITCI)社が開発したM14ベースブルパップ方式狙撃銃ノリンコ製M14タイプ ノリンコ通称知られる中国北方工業公司NOrth INdustries COrporation, 略称:Norinco)ではM1Aデッドコピー品をM305として販売しており、現在では米国欧州でも広く流通している。外見機能オリジナル米国M1A大差なく、比較安価である。また、フルオート射撃可能な軍用型コピー品はM14Sとして販売されている。

※この「軍用派生型」の解説は、「スプリングフィールドM14」の解説の一部です。
「軍用派生型」を含む「スプリングフィールドM14」の記事については、「スプリングフィールドM14」の概要を参照ください。

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