軍用犬の役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 00:03 UTC 版)
警備・哨戒 夜間に見張りをさせ、不審な人物が来たら吠えさせる。また、近くに隠れている敵兵の臭いや音を感知させる。場合によっては直接攻撃させて制圧するよう訓練することもある。拠点警備のみではなく、野戦における前線投入も行われている。 探知 負傷兵の捜索 戦場で動けなくなっている負傷兵をいち早く発見させる。 地雷や爆発物の探知 犬の優れた嗅覚を用いて、埋設された地雷や車両・器材に隠された爆発物などを探知させる。地雷探知機で発見できない地雷でも発見できる。 戦闘 犬の戦闘力を用いて直接敵兵を攻撃させる。古代では刃物を放射状に配置した首輪をつけ敵軍に突撃させて敵兵を殺傷させるようなことが行われていた。現在では戦闘目的のみで訓練することはほとんどない。 対戦車犬(地雷犬) 対戦車地雷を背負わせ敵戦車の下に潜り込ませて破壊させる。第二次世界大戦中にソビエト連邦軍が用いた。詳細は「対戦車犬」を参照 伝令 背嚢に文書を入れ、伝令として前線の将兵に命令を伝える。 輸送 弾薬運搬車を引かせて機関銃陣地などに弾薬を運ばせる。また、医薬品運搬や通信線敷設にも用いられた。第一次世界大戦前後のヨーロッパでは荷車(ドッグカート(英語版))で犬に荷物を運搬させる手段が広く用いられていた為、これを転用する形でベルギー軍やフランス軍等で使用されたが、塹壕戦の出現以降はこうした運用は行えなくなった。第二次世界大戦中にはソビエト連邦軍が負傷者の運搬に犬を用いていた。犬は雪中や爆撃孔(クレーター)を越えて運搬する能力に優れていた為である。
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