競技人気復興への道のりとは? わかりやすく解説

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競技人気復興への道のり

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 23:23 UTC 版)

日本のボクシング史」の記事における「競技人気復興への道のり」の解説

1988年11月13日井岡王座失ってから1990年2月6日まで1年3か月わたって日本世界王者誕生せず、バブル期にあった日本の経済力を背景世界戦濫発されたが、挑戦者次々敗退しウィルフレド・バスケス六車戦の引き分け皮切りに世界挑戦21連続失敗という記録作る結果となった。しかし、金容江レパード玉熊戦、カオサイ・ギャラクシー松村謙二戦、ファン・マルチン・コッジ平仲伸章(後の平仲明信)戦などの激戦があり、1988年新人王戦登場した鬼塚勝也ピューマ渡久地ウェルター級ジュニアミドル級国内選手圧倒した吉野弘幸上山仁デビューしたばかりの辰吉丈一郎らの次世代育ちつつあったこと、さらに大橋秀行高橋ナオト存在見通し明るくなっていった1990年代 高橋マーク堀越戦で2度目日本年間最高試合賞を受けるが、堀越戦や続くノリー・ジョッキージム戦の逆転劇高橋ダメージ蓄積させていく一方で大橋1990年2月7日3度目挑戦階級下げて熱狂的な勝利世界王者となり、日本ボクシング再興きっかけつくった。この4日後に東京ドーム行われたマイク・タイソン対ジェームス・ダグラス戦には日本ボクシング史上最多記録となる51,600人の観衆集まり、そのアンダーカードでは高橋がジョッキージムとの再戦負け辰吉プロ2戦目でKO勝利を収めていた。続いて世界挑戦失敗経験のあるレパード玉熊畑中清詞が再挑戦王座獲得したが、いずれも王座長く保持することなく入れ替わり台頭してきたのが辰吉鬼塚ピューマ渡久地の「平成三羽烏」(1987年には川島郭志インターハイフライ級鬼塚渡久地それぞれ準決勝決勝破って優勝し、この3人が「平成三羽烏高校フライ級三羽烏)」と呼ばれていた)と、1990年協栄ジム輸入ボクサーとして招き入れたチャコフ・ユーリ(後の勇利・アルバチャコフ)、グッシー・ナザロフ(後のオルズベック・ナザロフ)、スラフ・ヤノフスキー日本での活動以外はヴィアチェスラフ・ヤノフスキー)ら5人のロシア人であった辰吉プロ8戦目で王者ギブアップ招き世界王者になると、井岡大番狂わせ判定勝利日本人3人目となる世界王座2階制覇達成、平仲はメキシコでの初回KO勝利世界王座奪取前後して鬼塚ユーリ海老原世界王者となり、この時点日本プロボクシング界は史上タイ記録となる5人の世界王者を擁することになった。この5人王時代長く続かなかったが、辰吉カリスマ性はかつての黄金時代超える熱狂世界戦のすべてで引き起こした1993年オルズベック・ナザロフ薬師寺保栄1994年川島郭志世界王座獲得すると再び日本は5人の世界王者を抱えるが、このうち2人輸入ボクサーであった東京帝拳期待八尋史朗無敗のまま1993年10月WBA世界王座決定戦出場し9RTKO負け)。1994年12月4日には正規王者薬師寺暫定王者辰吉王座統一戦がかつてない社会的関心度と経済規模行われ勝者のみならず敗者また、その人気を高めることになり、プロボクシング界に計り知れない効果もたらした1995年には竹原慎二日本初ミドル級世界王者に、翌年には山口圭司世界王者になった1997年には辰吉王座復帰飯田覚士世界王者となった1998年には畑山隆則コウジ有沢日本王座挑戦畑山1年以上も前から「向こう受けてくれるというなら、俺がテレビ局説得してもいい」と言って有沢対戦したい意向示していたが、畑山TBSの「ガッツファイティング」、有沢フジテレビの「ダイヤモンドグローブ」の看板選手であったため、実現見込みは薄いとされていた。しかし、両陣営はたとえノーテレビでも挙行する決めて交渉続け合意至った後で放映折衝プロモーター依頼することで実現成功させた。両者無敗のトップアイドルで史上最大タイトルマッチ呼ばれ同年日本年間最高試合となったこの試合勝利した畑山は次戦で2度目世界挑戦成功させ、後に2階制覇を果たす。畑山試合以外での露出度高く坂本博之との初防衛戦はじめとする3度防衛戦では辰吉匹敵する集客力示した。 なおすなわちJBC認定なくしては日本で「プロボクシング」のあらゆる試合成立しない、とJBC主張しているがルール第1条日本ボクシングコミッション・コミッショナーは(財)日本ボクシングコミッション(以下JAPAN BOXING COMMISSION=JBC管轄下で行われる日本での全てのプロフェッショナル・ボクシング(以下プロボクシング試合公式試合場におけるスパーリング及び慈善試合を含む)を指揮及び監督する権能有する。」の「JBC管轄下で行われる」の文言1997年日本IBF活動再開時に独禁法違反回避盛り込まれた。 1996年11月3日には、プロボクシング世界ヘビー級チャンピオンジョージ・フォアマンアメリカ合衆国)がWBU世界ヘビー級王座防衛戦開催した新日本プロモーションJBCプロモーターライセンスを名義貸ししなかったために同非公認興行試合となった)。アンダーカードとしてWIBF世界スーパーウェルター級選手権試合、メアリー・アン・アルマジャー vs ヴァレリー・ヘニン戦が行われ、これが日本初女子ボクシング世界選手権試合となる。 一方、元キックボクサーでキックボクシングジム「山木ジム」の会長であった山木敏弘が「キックボクシング女子部門存在するのに女子ボクシングがない」ことに疑問持ち女子ボクサー育成着手キックからの転向組が中心となりマーシャルアーツ日本キックボクシング連盟興行内に挿入する形で女子ボクシング試合が行われる。1997年にはそのひとりであるシュガーみゆき日本人初の世界タイトル獲得し話題となる。1999年には日本女子ボクシング協会結成され、初の女子ボクシング興行が行われる。一時150人以上の女子ボクサー所属していた。日本女子王者次々と誕生した2000年代 キックボクシング世界王者だった土屋ジョー谷山ジム円満退会しMA日本キック離脱し大橋ジム所属B級テスト2000年8月1日受験し実技スパー相手3年前全日本新人王決定戦惜敗同門日本ランカー川嶋勝重合格。A級昇格したが2勝2敗で引退しキック復帰2000年代前半は、K-1、PRIDEといった総合格闘技人気集め相対的にボクシング人気低迷していた。しかし、後半になるとK-1、PRIDE自滅もあり(K-1#体制の混乱およびPRIDE (格闘技イベント)#地上波放送参照)、代わって頻繁にメディア露出行っていた亀田興毅辰吉勝利して以降長期政権築いたウィラポン打破した長谷川穂積などの活躍などにより人気回復していった。[要出典] 2008年日本ボクシングコミッション (JBC) が女子試合認可すると、「一国コミッション」の原則遵守するため、コミッション兼ねていた日本女子ボクシング協会発展的解消JBC合流し主管山木ジム加盟金免除東日本協会特殊加盟した詳細は「女子ボクシング#日本」を参照 2009年11月29日開催内藤大助亀田興毅戦の平均視聴率は、関東地区関西地区ともにが43.1パーセントで、1977年9月以降プロボクシング中継では2位記録している。1位は1978年5月7日行われた具志堅用高ハイメ・リオス戦の43.2パーセントで、この具志堅戦の平均視聴率1959年以降プロボクシング中継記録では19位である。 2008年5月19日小堀佑介角海老)がWBA世界ライト級王者ホセ・アルファロから王座KO奪取した試合同年日本ボクシング年間最高試合選ばれた。 2009年5月26日ディファ有明WBC世界フライ級タイトルマッチ、5連続防衛目指すチャンピオン内藤熊朝忠戦が開かれたが、当初中国予定していたこの試合開催不可能になり、急遽ディファ有明にて特例ワンマッチ興行となった2010年代 西岡利晃2009年2011年それぞれメキシコ米国世界王座防衛した国外で2度防衛日本初であった2011年4月石田順裕米国期待選手ジェームス・カークランド初回KO勝利を収めたミドル級ノンタイトルマッチ中継局HBO震撼させた。同年村田諒太世界選手権日本人初の銀メダル獲得している。 国際的なリング活躍する選手目立ち始め一方で2012年現在日本開催プロの公式試合では日本人同士対戦のほうが観客喜ばせ経費かからないため、故障明け調整試合以外で外国人選手招聘することは少なくなっている。ボクシング人気健在なメキシコからは高額なファイトマネー提示されるが、オファーが来るのが3週間前だったり、日程がしばしば変更されたりするため、日本の選手は対応できないことも多い。『リング』誌の記者ダグ・フィッシャーは2012年4月日本プロボクサー日本でしか試合をせずに国際的に評価されるのは難しいが、その多くフェザー級より下の階級であり、米国ケーブルテレビ軽量級それほど関心持っていないため、軽量級日本人ボクサー日本試合をするほうが試合枯れすることもなく収入面でもよいだろうと言いボクサー国際的な認識を得るために、日本のプロボクシング界には「JBCWBOIBF認可すること」「日本ボクシングプロモーター国際的に通用するようなボクサーをもっとアジア圏外から招聘して日本のボクサー挑戦させること」「日本世界王者同士対戦すること」という3つの条件求められる述べている。 こうした状況の下で2011年10月八重樫東東京後楽園ホールポンサワン・ポープラムックから世界王座奪取した試合は、国内開催の最軽量級試合ありながらYouTubeアップロードされた映像通して米国ファンメディア絶賛された。また、2012年6月大阪府立体育会館行われた井岡一翔 対 八重樫東世界王座統一戦はKeyHoleTV利用してリアルタイム観戦した国外記者たちからも、事前大きな期待裏切らない試合であり将来にも期待をつなぐものとして高く評価され2013年7月米国行われた荒川仁人 対 オマール・フィゲロア戦現地はじめとするメディア絶賛された。 亀田和毅2012年4月26日メキシコシティにおいてアブネル・マレス王座返上伴って設置されWBC世界バンタム級シルバー王座決定戦にて、ハイロ・エルナンデス(メキシコ)に10終了TKO勝ちを収めて、同王座獲得した。尚、保持していたWBC世界ユース王座はこの試合後に返上した。また日本人初のWBCシルバー世界王者たる和毅一度防衛戦行わずWBC正規世界王者山中慎介挑戦回避しWBO王者方向転換JBC非公認姿勢貫き日本国内防衛戦不可能だったこの間2012年のロンドンオリンピックではバンタム級代表の清水聡銅メダル獲得。これは日本にとって44年ぶりのメダルとなり、さらに村田諒太48年ぶりの金メダルミドル級獲得したフライ級須佐勝明ウェルター級鈴木康弘途中で敗退したものの、清水須佐鈴木敗れた相手はいずれもこの大会で金メダリストとなった選手だった。日本ボクシング連盟山根明2011年会長就任以来日本アマチュアボクシング国際化、プロ・アマチュア交流などの改革着手していたが、この大会で日本躍進し背景には、この改革コーチ陣貢献があった。産業能率大学スポーツマネジメント研究所が行った意識調査では、大会後脚光を浴びたブレーク度」の競技部門男子ボクシングが1位を獲得した2013年2月3日日本アマチュアボクシング連盟総会にて、日本のボクシング史2人目のオリンピックのボクシング競技優勝者村田諒太プロ転向問題を受け、プロ側と紳士協定を結ぶ必要性話し合われた。この前日には(JBC日本ボクシングコミッションオーナーライセンス保持者で構成東日本ボクシング協会大橋ジム会長大橋秀行から「獲得したジム連盟強化費寄付すべきだ」などと提案受けていた。JOC日本オリンピック委員会)からの委託金はあるものの、JOC設置した第三者特別調査委員会調査報告書によれば強化費配分基準となる2010年度経常収益およびJOCによる2012年度競技団体ランクボクシング競技五輪競技中で最低レベル評価を受け、連盟財政規模は5,446万円程度とされており、連盟選手育成のため合宿海外遠征強化費費やしている。連盟は、国の資金強化した選手連盟財産であるとして、直接勧誘禁止選手引退後の生活保証などについて内規設け方針示し同年5月26日総会アマチュア規則細則定めた。この細則同年7月1日から施行されている。登録選手はあらかじめ、アマチュアボクシング憲章倫理規定アマチュア規則競技規則アマチュア規則細則に従う旨の誓約書プロ志望届)を提出し、またプロから勧誘されたり、対価得て競技活動したりする場合には申請書提出して連盟承認を得る必要があるその後7月11日開催の緊急執行部会で、アンダージュニア(小学生中学生)の登録選手には誓約書提出求めないことを決議した2020年代 2021年開催東京オリンピックでは女子フェザー級代表の入江聖奈金メダル男子フライ級代表の田中亮明女子フライ級代表の並木月海銅メダル獲得日本女子代表における初のメダル獲得となった。さらに同年世界選手権で、男子フライ級坪井智也男子ウェルター級岡澤セオン日本人初の金メダル獲得した

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