主人公8人組(アホヤンズ)・司法修習生
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「ビギナー (テレビドラマ)」の記事における「主人公8人組(アホヤンズ)・司法修習生」の解説
主人公の一人である楓からの提案で8人で課題を取り組むことになった。課題検討の切り口や視点が独特であるために教官からもアホ呼ばわりされた8人組となった。自由参加のソフトボール大会参加に伴いチーム名として旬の提案で「アホヤンズ」と命名された。以後はこれが彼ら8人の固有名詞となる。議論がまとまった時などは「妥当です。」と発言し意見に賛同する。 楓由子 - ミムラ 23歳。宮崎県出身。家電会社消費者苦情処理センターの元OL(派遣社員)の修習生。司法研修所蛍雪寮の446号室に入る。 性格は気性が優しくおっとりしている反面、優柔不断でどんくさい。恋愛経験も少ない。「奇跡の一発合格」だったため法律家としての基本的知識に欠けていたり、初日の課題に手間取って制限時間までに提出できなかったりと初期時は修習生の中でも劣っていた。歓迎会の後にたまたま一緒になった他の7人と共に課題の検討を行い、自身の法律知識に対する自信の無さから、その後も8人で課題に取り組むことを希望する。ここに「主人公の8人組(アホヤンズ)」が誕生する。 前述のとおり専門的知識に乏しい上に、普通は見過されがちな立場の人に感情移入することが多く、司法の限界に直面することになる。法学部の学生なら誰でも 知っていて当然(松永の発言)である「信玄公旗掛松事件」や「宇奈月温泉事件」でさえ、即答できなかった。 相手の持つ「良心」に強く訴えかける才能があり、劇中終盤の実習で、路上生活の果てに衰弱した妻を殺害した男性の起案を泣きながら仕上げたり、他人名義のクレジットカードで換金性の高い新幹線の回数券を購入し詐欺罪で逮捕されたOLの証言から彼女に入れ知恵して犯行を行わせたホストとのやりとりを通じ、「悪い奴ほどよく眠る」のことわざから、彼らの背後にあった窃盗団の組織犯罪を暴くなど検察官としての高い資質を見せるようになる。 当初から旬のことが好きで貰った栞を大事にしている。デートの誘いや告白を期待するものの、肝心な所ではぐらかされている。 楓の悩みは一般の人が陥りやすい「立法・行政的役割を司法に期待する間違い」をわかり易く問題提起している。 羽佐間旬 - オダギリジョー 26歳。千葉県出身、祖母が鳥取県出身。元不良(硬派)で高校中退の修習生。干拓事業で漁師を廃業した父親の死により司法試験受験を決意し、五年後に独学で合格した。受験勉強中新聞配達をしている姿がエンディングで流れていることから新聞配達で生計を立てていたようである。自称「弱い者の味方」の弁護士志望。蛍雪寮の305号室に入る。 エリート意識が常に垣間見える桐原とは衝突を繰り返すが、後に理解しあうことになる。誰に対しても優しく、由子と鈴希が好意を寄せるが、修習中は自身に「恋愛禁止令」を課すなどストイックな面を持つ努力家でもある。 アホヤンズではボケ役で、課題では勝手な想像を膨らませて主観的に「弱者」(主に女性)を決め、一般的な法律の解釈から激しく逸脱する回答(「無罪」)を主張する。「アホヤンズ」の名付け親。実は由子のことが気になって仕方ないが肝心な場面ではぐらかしてしまう。 桐原勇平 - 堤真一 42歳。神戸市出身。東大法学部卒の元財務省キャリア官僚。父は外資系商社マン、母は専業主婦の一人っ子。 在学中に合格した司法試験は、大蔵省(当時)入省に際して箔をつけるために受験したものである。 官僚時代に業者との「不適切な関係(銀座で一晩、一人90万円の接待)」をマスコミにリークされ、スケープゴートとして全責任を取らされる形で依願退職に追い込まれ失脚した。その為に政治家の娘だった妻からは辞職した日に離婚された。当初、研修所には妻の残したママチャリで通学していた。 エリート官僚出身で知識・能力が高く、同時にプライドも非常に高いため、他の修習生を「学生に毛の生えた連中」と小馬鹿にする態度を示すことが多い。また、見栄っ張りでその為に下らない嘘をつく事があったり、過去には既婚者でありながらも課題の現場となったホテルで行きずりの女性と関係していたなど、いかがわしい過去も持つ。 身から出たサビとはいえ、スケープゴートにされ地位も仕事も家庭も一瞬にして失った為に他人を信じられなくなり、自殺を考えるまで自暴自棄に陥り、酒浸りの荒んだ生活をしていたが大学時代のノートを見つけて司法の道での再起を決意した。ややもすると他人に厳しいのは自分一人の力で壮絶な過去を乗り越えたことによる。 当初はアホヤンズに加わることに抵抗していたが、基本的には他人を信じたい性格の為、仲間との係わりを通して他者に少しずつ心を開いていく。 アホヤンズでは、常に一般的な法解釈に忠実な現実的な判断を下し、時として「弱い者の味方」の旬や由子と深刻な対立を生むこともある。しかしながら、実はかなりの泣き虫さんである。 差し入れのプリンやあんみつをばくばく食べていたことで終盤まで甘党だと思われていたが実は苦手。好物はコロッケ。 当初は判事もしくは検事志望だったが、弁護士になると決意する。最終回で旬の就職活動で重要な協力をする。 勇平の痛い所を鋭く突きながら優しさもある望に惹かれる。 特技は惚れた女の指輪のサイズを当てること。 松永鈴希 - 奥菜恵 22歳。司法試験は現役合格の優秀な修習生(大学の成績もトップ)。父親は裁判官、兄二人も法律家の法曹一家。検察官志望。蛍雪寮の405号室に入る。 一緒に勉強していた同じ大学の恋人が司法試験で不合格になり、そのため関係がギクシャクして悩んでいたが、メールで一方的に別れを告げられる。このとき側で優しくしてくれた旬に思いを寄せるようになり積極的にアプローチする。 考え方はシビアで勇平の意見に賛同することが多いが、過去の判例に則った保守的な判決しか下さない父親に反感を抱いていた事から、型破りな旬に惹かれていく。だが、彼の気持ちが由子にあることを知って、終盤では身を引いた。 アホヤンズでは突っ込み役。考え方や感性の違いから、時として父親と同年代の崎田と対立するが、あたかも親子喧嘩のような感じになる。 希望していた検察官へ内定する。 田家六太郎 - 我修院達也 農家の出身で六人兄弟の末っ子。いわゆる万年司法浪人で、18年間にわたり司法試験に挑み続け、ついに合格を果たした修習生。裁判官志望。蛍雪寮に入る。 司法浪人時代のアルバイト先で暴力団から暴行を受けた経験により、暴力一般に対して激しい拒否反応を示す。また親からの僅かな仕送りと警備員のアルバイトによる厳しい生活が長かったため、時として金銭面で的外れな個所に拘泥する事がある。法律の条文は全て暗記しているが、あまり自己主張することは無く、他者の意見に賛同することが多い。周囲の空気が読めず言わなくて良いことを主張してしまう。反面、特異なキャラクター性から「タケちゃん」と呼ばれ皆から(いじられて)愛されている。 最終話で、本人の口から希望していた裁判官に内定した事と、株式投資を始めた事が語られた。 黒沢圭子 - 横山めぐみ 34歳。専業主婦の修習生。学生時代は「ミス立教」に選ばれた才媛。大学法学部在学中の司法試験には失敗。卒業後結婚・出産して専業主婦となるが、再度司法試験に挑戦し合格した。幼稚園児の娘がおり、修習期間中は家事・育児との両立や夫の浮気にも悩まされるが、他のアホヤンズが「はやッ!(早いの意味)」と思うくらいに早期に立ち直り、夫婦円満となる。意外と家庭的な料理が得意。 主に専業主婦または母親の観点で議論に参加するも、やや理想論に傾く傾向がある。 アホヤンズでは基本的に陽性な性質のためかムードメーカーとなることが多い。同時に他者の脱線に容易に乗ってしまうことも多い。 崎田和康 - 北村総一朗 54歳。元大手商社総務部長の修習生。中間管理職でリストラ寸前であったが、法学部出身であったことから高校生の一人娘に薦められ司法試験を受ける。この期の最年長合格者。妻は群馬県下仁田出身で、結婚前にミスコンニャクになったことがある。修習生の給料がサラリーマン時代の半分以下の為、生活が苦しい状況である。妻子が居るせいで他の修習生たちの恋愛関係を勝手に妄想している。 アホヤンズでは最年長でリーダーと勝手に自負している面があるが、もっぱら空回りしがち。考え方は現実的ではあるが年相応に保守的で、現代っ子の鈴希とは対立する事が多い。 森乃望 - 松雪泰子 30歳。東京都出身。墨田区錦糸町が本籍地。後に桐原が深くかかわることになる誕生日は11月22日(3話で一瞬出てくる履歴書では12月6日生となっている)。 都立向島高校(架空)中退。極道の内縁の妻だった時に、関係のあった暴力団組織が覚せい剤を青少年に売買したことを内部告発した。 同時に組織から抜け、内縁の夫とも別れて、それまでの人生と決別するために司法試験受験を決意し、独学で合格する。 元々は検察官志望だったが、過去の経歴に邪魔をされ、就職活動にも苦労する。野佐木教官から札幌の弁護士事務所を斡旋されて思い悩む。 アホヤンズでは精神的に一番大人であり、修習生としても優秀である。討議の際にも要点をしっかりと押さえ、理想と現実のバランスを取りながらリーダーシップを発揮し、議論が著しく脱線したときには、元に戻そうと努力するのは彼女だけである。 同じく過去に闇を抱える勇平とは喧嘩するほど仲の良い関係。入所パーティーの時に、桐原勇平の風貌を写真で見るよりイイ男と評価していた。 桐原とは常に軽口を叩き合い、互いにリラックスして付き合える相思相愛の関係。 終盤で桐原からのプロポーズを一度は受けたが、その後、希望していた検察官への道が開かれ悩んでいた模様。桐原から無理して結婚しなくても良いと言われ、検察官になることを決意。
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