メンヘラとは? わかりやすく解説

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メンヘラ

メンヘラとは、精神的な問題抱えていると自己認識している人々を指す言葉である。この言葉は、元々は「メンタルヘルス」の略語として使用されていたが、現代では特定の行動パターン思考傾向を持つ人々を指す際に用いられることが多い。メンヘラの特徴としては、感情起伏激しく自己中心的な行動をとることが挙げられるまた、自己肯定感低く他人からの承認強く求め傾向がある。メンヘラは、自身精神的な問題解決するために専門的な援助求めることが推奨される。しかし、この言葉侮蔑的な意味合いを含むため、使用には注意が必要である。

メンヘラ

「メンヘラ」とは、情緒安定メンタルヘルス問題がある人のことで特に感情浮き沈み激しく自己肯定感極端に低いアピールをするなど承認欲求異常に強い人のことを意味する表現

メンヘラの意味・定義

メンヘラは、おおむね病んでいる人」「心に何かしら問題抱えている人」という意味合い用いられているインターネットスラング厳密な定義づけは難しいが、「精神的に変調来して参ってしまっている」「精神平衡を失う(気が触れる)」「面倒で生きづらい性格難儀している人」といった幅広いニュアンス使われることがある

メンヘラの語源・由来

メンヘラという表現そのものは、メンタルヘルス精神衛生)を略してメンヘル」と呼び、さらに英語の接尾辞 -er加えてメンヘルな人」という意味を加えた言い方である、と解釈できる

メンヘラという言葉その意味合いは、2010年代匿名掲示板2ちゃんねる」(現「5ch」)における「心の健康」をテーマとしたスレッドメンタルヘルス板」が発祥とされている。最初は、その手スレメンタルヘルス板)に出入りするような人たちが「メンヘラー」と総称されていた。これが後に「メンヘラ」へ変化した捉えられる

匿名掲示板コミュニティの中で使われながら意味の変遷辿ってきた通俗的な言葉である以上、「メンヘラ」の厳密な意味・定義を確定することは難しい。文脈話者によって意味やニュアンス食い違い生じ場合あり得る中傷のような不快なニュアンス醸す場合あり得る

メンヘラの具体的な特徴

メンヘラと呼ばれやすいステレオタイプな行動や性格傾向は、ある程度例示できる。たとえば、極度に寂しさ感じやすく、人との関わり求めあまりに家族友人恋人などに依存する、といった心理的傾向は「メンヘラ」と呼ばれやすい典型的な要素といえる

メンヘラは大抵、親友恋人などの特定の気を許した人物過度に依存し心身共に束縛したがり、束縛逃れる行動激しく嫉妬し報復として自傷を含む過激な破壊活動に出る、といった振る舞いをする者として思い描かれる。この一連の振る舞い根底には強烈な自己愛があると指摘できる

典型的なメンヘラの行動としては、心理的に依存している相手大量メッセージ間断なく送る、電話頻繁にかける、何かにつけヒステリックに怒る、泣く、といった動向挙げられる

メンヘラと精神障害の違い

メンヘラは「精神病んでいる」という要素や一部の行動様式において「精神障害」や「精神疾患」と相通ずるところはあるが、これらは同列扱える言葉ではない。

メンヘラは通俗的な表現であり、学術的な用語ではない。

医学的な見地における「精神障害患っている人」を「メンヘラ」と呼ぶことは、あながち不自然ではない。メンヘラな人物の中にも実際にメンタルクリニックなどに通院して治療受けている人はいる。ただし、そのような精神障害患っている人」は「メンヘラ」が含む範囲一部過ぎず、「メンヘラ=精神障害の人」という図式は必ずしも適切でない

メンヘラの類似語彙(メンヘル、ボダ、ヤンデレ)

「メンヘラ」に似た表現としてメンヘル」という言葉使われている。メンヘルも(メンヘラと共通の語源を持つといえる通俗的な表現でありネットスラングである。
「メンヘラ」は今日では「メンタルヘルス」の本来の意味から乖離しているが、「メンヘル」は精神衛生メンタルヘルス分野ほど近い認識のもとに用いられている趣が色濃い。「精神障害」を指す語として用いられている場合ままある

メンヘル同様の省略表現としては、「境界性人格障害」(ボーダーライン)を略したボダ」なども挙げられる

心理的傾向や行様式を指す表現としては「ヤンデレ」も「メンヘラ」と共通する部分が多い。どちらにも「特定の人物異常な愛情を抱くあまり相手周辺人間にまで危害加えかねない」というステレオタイプ描かれることが多い。メンヘラとヤンデレの間に明瞭な違いがあるわけではないが、「ヤンデレ」はマンガアニメなどの創作コンテンツ登場するキャラクター設定を指すことが多く、「メンヘラ」は実在の人について用いられることが多いといえるまた、ヤンデレ他人に危害や迷惑を及ぼす要素強調されやすく、メンヘラは自分自身攻撃が向かうことが多い傾向があることも指摘できる

ファッションメンヘラ

メンヘラと呼ばれる人は必然的に、心が参ってしまう辛さ感じているはずであるが、中には甘えたい」「気を引きたい」という思いから心が病んだフリをする人もいる。あるいは、ゴスロリ代表されるファッション表現としてメンヘラ(あるいはヤンデレ)な性格演じようとする人もいる。このような「メンヘラ的に振る舞っているが本人精神的に参っているわけではないような人」は「ファッションメンヘラ」と呼ばれることがある

メンヘラとエロ漫画

メンヘラ的な女性像は、いわゆるエロ漫画題材として描かれやすい。男性依存しがち、突飛な行動をしがち、男性ウケのよい服装選びがち、といった要素エロ要素結び付けられやすいためと考えられる

メンヘラ的な「病んでいる」イメージイラスト題材としても好まれやすい。

メンヘラ

「メンヘラ」の意味とは

「メンヘラ」とは「精神的に病んでいる人」「情緒不安定な人」の総称である。明確な定義があるわけではなく蔑称として使われてきたネットスラングだ。一方で、メンヘラを自称し個性だと認識している人もいる。メンヘラの語源精神面での健康状態意味するメンタルヘルス」である。メンタルヘルス略してメンヘル」になり、やがて「メンヘラ」に変わった最初メンタルヘルスと同じ意味でメンヘラは使われいたものの、やがて、「精神面での健康に問題がある人」を揶揄する意図込められるようになったそのほかにも、「メンヘル病んでいる人だから語尾変化してメンヘラーになり、メンヘラに落ち着いた」との説もある。

メンヘラという言葉誕生時期は定かではないおおまかには、2010年代以降から5chなどの匿名掲示板SNS使用されるようになった。メンヘラの特徴は、感情振り幅激しいことである。一般人比べて、メンヘラは落ち込みやすい。また、些細な言葉に傷つき、言動や行動に現れる。「病む」「みんな自分嫌いなんだ」と発信したがるのも、メンヘラに多い振る舞いだ。メンヘラはコミュニケーション能力低く学校職場になじみにくい。

ただし、自分理解者恋人には必要以上スキンシップを迫る。「恋人自分見捨てるかもしれない」という強迫観念駆られ相手愛情執拗に確認したがる。メンヘラはイライラしやすく、精神状態行動左右されやすい。たとえば、恋人喧嘩する仕事効率下がったり、SNSトラブルがあると引きこもったりする。こうした性格受けて、メンヘラは「めんどくさい」と評価されやすい傾向にある。

本物のメンヘラに対し、「自称メンヘラ」と呼ばれるような人々少なくない自称メンヘラは積極的にメンヘラを名乗り他者興味引こうとする。ファッションについても、ロリータゴシックなど、特徴的なものを好む。女子場合は「地雷系メイク」と呼ばれる、メンヘラを強調するようなスタイル広まった。これらのスタイルでは、アイシャドウ濃くしたり、ファンデーションをかなり白くしたりして、精神的な薄弱さをアピールする自称メンヘラは本当に精神病んでいるわけでも、感情不安定なわけでもない。ただ、メンヘラのようにか弱く繊細な存在だと見られたがっている。

メンヘラとよく似た言葉に「ヤンデレ」「かまってちゃん」がある。いずれも精神的に不安定な人物を指す言葉であり、これらの類語総称を「メンヘラ」とすることも可能だ。あえて違い挙げるなら、「ヤンデレ」とは愛情表現暴走限定される言葉だ。ヤンデレは「病む」と「デレデレ」を掛け合わせた造語である。相手好きなあまり、常軌を逸した行動に走る人、またはその行動自体ヤンデレ表する

次に、「かまってちゃん」は自己顕示欲の強い人を揶揄する言葉だ。かまってちゃん他人から優しくされたり、特別視されたりする状況を好む。しかし、直接的に他人に優しくしてほしい」とアピールできるわけではないその結果SNS不吉な投稿をしたり、言葉にしないまま不機嫌な態度とったりして、誰かから心配さようとするかまってちゃん友人同士恋人間、教室職場など、さまざまなシチュエーション登場しうる。

メンヘラは「精神的に安定」である人の総称なので、ヤンデレかまってちゃんのように、他者へのコミュニケーション求めているとは限らない一人でいるときの行動含めて、メンヘラと称される

「ファッションメンヘラ」と「メンヘラ」の違い


メンヘラであることを自分特性だと捉え過剰にアピールしている人物が「ファッションメンヘラ」である。自称メンヘラと似ているものの、ファッションメンヘラは行動言動がより端である。たとえば、「死にたい」「殺したい」といった過激な言葉簡単に口走りやすい。倫理観欠けた思想公表し、あえて他人不愉快にようとするSNSへの依存激しいのもファッションメンヘラの特徴だ。ファッションメンヘラは「自分はメンヘラだ」と公言している。他人から特別な扱い受けたい願いそうならない際には不機嫌になる

ファッションメンヘラの目的は、承認欲求満たすことだと考えられてきた。自分自信がなく、コンプレックス抱いている人間がファッションメンヘラを名乗りやすい。メンヘラだと認定されれば、他人との違い訴えられるからである。また、「心を病んでいる」という立場で、他人から気にかけてもらえるようになることもファッションメンヘラは好む。

嫉妬心が強い人もファッションメンヘラになる傾向顕著だこうした人々は、恋人親友独占したい。しかし、恋人友人自分要求をいつでも飲んでくれるわけではない。そこでメンヘラを名乗り強引に自分の方へ注意向けようとするのである自殺ほのめかしたり、反社会的な行動予告したりするのも、注目を集めるためである。ただし、ファッションメンヘラはあくまでも精神不安定な演技をするだけなので、行動に移すケースはまれだ。

憧れからファッションメンヘラになってしまう人もいる。このパターン若い女性に多い。アニメアイドルなど、メンヘル個性にしているキャラクターはたくさんいる。こうしたキャラクターに近づこうと、自らもメンヘル名乗り始めてしまうのだ。このタイプのファッションメンヘラは、服装化粧髪型などで個性アピールしようとする。そして、SNS実生活などで他者称賛求め満足感覚える。

h3メンヘラが喜ぶ言葉とは?
多くのメンヘラはシンプルな誉め言葉を好む。そのため、「かわいい」かっこいい」といった、容姿ストレートに表現するフレーズ受け入れられやすい。なぜなら、メンヘラの多く自分自信抱いていないからだ。遠回しな言葉誉めても、メンヘラには理解されにくい。逆に、「お世辞言われているだけではないのか」と疑われてしまう。普通の人に使うのは恥ずかしいほどの誉め言葉でないと、メンヘラは納得しないのだ。

次に、「そのままでいてほしい」「変わらないでいい」という言葉もメンヘラは望んでいる。メンヘラの多く変化好まない精神的に不安定なメンヘラは、快適な状況から外に出たくないと考える。成長したり、努力したりすることを「つらい」と考えるメンヘラは少なくないこうしたタイプのメンヘラにとって、「変わらないでいい」というのは安心感覚え言葉だ。さらに、メンヘラとしての自分個性認められ気分にもなり、承認欲求満たされる

人によるものの、「変わっている」「個性的だと言われて喜ぶメンヘラも少なくない。メンヘラは自意識過剰なので、「他人と違う存在ありたい」と願っている。メンヘラの中には奇抜なファッション言動が多いのも、自分なりに個性押し出そうとしているからだ。こうした傾向は、ファッションメンヘラに顕著である。個性アピールしているメンヘラは、「変わっている」と認められたときに幸せ感じられるのだ。

男性からメンヘラ女子にかける言葉では、「愛している」「好きだ」などが相応しい。「ずっとそばにいる」のようなセリフ好まれるだろう。メンヘラタイプの女子他者からの愛情に飢えている自己嫌悪が強い分、他者から愛情受けられないと、精神バランス崩しやすいのだ。だからこそ、メンヘラは分かりやすい愛情表現求めている。一般的にはおおげさに聞こえるほどの言葉もメンヘラの心には響く。

メンヘラ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/08 10:22 UTC 版)

メンヘラ

  • 何らかの精神疾患を抱えている人や、抱えていると思われる人を指すネットスラング。特定の精神疾患を指すわけではなく、意味合いとしては曖昧である。2ちゃんねるメンタルヘルス板において、「メンタルヘルス」を略して生じた「メンヘル」という単語から派生して生じた[1]
  • 精神疾患を抱えるには至らないものの、煩いなどを抱えた思い煩う社会性に影響を与える人々。
  • ロックバンド、ミオヤマザキの曲名。

関連項目


  1. ^ 熊代 亨 (2018年1月31日). “「メンヘラ」という言葉はどう変化してきたか。精神科医が解説”. 現代ビジネス. 講談社. 2020年7月12日閲覧。


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