アクセル・アルマー
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「シャドウミラー」の記事における「アクセル・アルマー」の解説
Axel Almer 声:神奈延年 初出は『スーパーロボット大戦A』。同作品の主人公の一人。並行世界から来たシャドウミラーの特殊部隊隊長で、優れた操縦技術と体術を有している。年齢は推定22 - 23歳。作品やプレイヤーの選択によって大きく性格や立ち位置が変わるので、個別に説明する。名前の由来は、ナイフメーカー「アル・マー」から。 『A』主人公 「ゲシュペンスト」、「レモン」、「こちら側」、「ロンド・ベル」という断片的なキーワードしか覚えていない記憶喪失の青年。性格は至って楽観的で、女性と見れば間の抜けたモーションをかけてはフラれ、「リンダみたいに励ましてくれる娘がいたらなぁ」とケーンを羨むタップとライトを励まそうと、気色の悪い声援を送るがすげなくあしらわれるなど、三枚目を演じていた。語尾に「○○なんだな、これが」とつける癖があり、普段は記憶を取り戻す気が無いかの様な気楽な態度だが、記憶に関するキーワードや情報を収集する際などには内心で冷徹な計算をしてるような面を見せていた。 戦いの中、ヴィンデルが乗るツヴァイザーゲインを目撃し、自分が次元転移装置によって並行世界(向こう側)からやってきた、シャドウミラー隊の特殊任務実行部隊の隊長であるという記憶を取り戻す。このことから本来の任務であるスパイとしての自分に戻ろうとするのだが、危険を冒してでも仲間を助けるというようなロンド・ベル隊特有の「甘さ」を受け入れている自分自身に苦悩する。結局、組織の命令を実行しようとするのだが土壇場で組織を裏切り、仲間を救うために自爆した。その後、脱出ポッドを恋人のレモンに回収されたことで九死に一生を得るが、シャドウミラーには戻らずレモンとも決別、再びロンド・ベルの仲間とともに戦う道を選ぶ。しかし、レモンとは敵対関係となった後にも戦いの際に含むような物言いをしたり、互いに複雑な思いがあったようで、レモン機撃破時には機体からの脱出を促し、彼女の最期の言葉にも「戦争の無い世界で出会っていたら…」と呟いていた。 記憶回復後には本来持っていた冷静な人格を見せるのだが、記憶を取り戻してからもしばらくは記憶がない振りを続けたためか、「○○だ、これがな」と若干変化した形で口癖が残ってしまう。性格面も、記憶喪失時の様なおふざけを見せるなど人間性に余裕が出たキャラになっている。反面、シャドウミラー在籍時の行いに対して強い罪悪感を持っており、あえてその罪を告白したり、自分の命を軽んじた行動を取ったりもした。同主人公でもあるラミアはWナンバーでは唯一決着がつかなかったため、特別な相手としてライバル視したが、彼女は最後まで命令に忠実なだけの「人形」のままだったことに悲しみを見せた。 乗機はソウルゲイン、ヴァイサーガ、アシュセイヴァー、ラーズアングリフの中から選択。 なお、リアル系を選択した場合のみニュータイプ技能が設定されるがPSP版『A PORTABLE』では削除されている(同作のヴィンデル、レモンなども同様)。 『A』ライバル クールな性格で、ヴィンデルらシャドウミラーの任務をこなすことを目的とし、他の事柄にさほど興味を見せない冷めた男。各組織への潜入任務なども取りしきっており、作中の重大事件にも関わるなど暗躍した。レモンとは恋人同士だが、成り行きでそうなっただけといっている。Wナンバーのことは「人形風情」と軽く見ているが、唯一決着が付かなかったラミア(W17)をライバル視していた。最終決戦直前に敗れた際には脱出を促されるが「敗者には死を」という信念を貫き脱出を拒んだ。そんな姿こそがラミアに「人形のようだ」と指摘され、人形と言った相手に人形と言われる自分を嘲笑い、最期に「俺は望んで人形になった。なら、人形のお前(ラミア)は何になることを望む?」という問いを残し、機体の爆破に呑まれていった。搭乗機はラミアの機体によって変わる。 『OG2』 基本的に『A』ライバルが元になっている。「向こう側」から一番後に転移したが、時空のずれで一番先に「こちら側」に転移してきた。時期的には『OG』の最終決戦である「オペレーションSRW」の最中であり、戦闘にも参加したらしいが、『OG2』開始時まで機体の破損や負傷で動ける状態になかった。「向こう側」のキョウスケ(ベーオウルフ)との間に因縁があり、アルトアイゼンとキョウスケを倒すことに固執している。『OGS』で敗北後はベーオウルフではなく、キョウスケと呼ぶようになった。 Wシリーズのことを快く思っておらず、自我を持ったWナンバーはことごとく隊への背信行為を行っているため、不信感を募らせている。 『A』同様、ラミアに「人形のようだ」と言い返され、自嘲するシーンがある。 『OGS』以降のOGシリーズ 地球連邦軍特殊任務実行部隊・特殊処理班の隊長。立場などは『OG2』と同じだが、性格の変更に伴いほぼ全てのテキストが一新され、『OG2』ではWナンバーの失態や命令違反に憤っていたシーンが『OGs』では諫言しつつも一定の理解を示す発言に差し替えられている。また、本来は記憶回復後の口癖である「- これがな」をたびたび使うなど、口調も変わっている。 ホワイトスターで敗北した際ラミアに対して「人形になり、闘争の中に生きたかった」と語るなど、軍隊に自分の存在意義を見出したプロの兵士・指揮官といった性格が色濃くなり、ヴィンデルやシャドウミラーへの共感もそれを起因としたものであった。特に『OGIN』ではヴィンデルとは上下関係を越えた戦友としての絆が強く描写されている。『OGクロニクル』においては「向こう側」で自分を庇って死んだ戦友の「こちら側」での子供を救出するという義理堅い一面も見せた。 「向こう側」でラウルやフィオナと戦闘を行い、フィオナを生死不明にしてラウルの怒りを買うが、その怒りを受け入れ逆に自分の信念を聞かせているが、本人は後に演説めいたことを言ってしまったと自嘲。「戦争は必ず死別や憎悪、悲しみを生むもので、それらを背負うのは戦場に生きる者として当然のこと」と考えており、ラミアが「キョウスケは再起不能」という虚報を顔色一つ変えず平然と口にしたときには、その嘘を見抜き激しい怒りを見せたり、こちら側のキョウスケが「向こう側」のキョウスケ(ベーオウルフ)と同じ、異常な存在になることを危惧しており、それを防ぐために戦いを挑む等、上記のように性格や設定が大幅に変更・修正されておりWナンバーに対しても良くは思っていないものの全否定ではなく、戦いを通じて明確な自我を得た彼らを戦場に生きる仲間として気遣ったり、諭したりするような発言に変更されている。 その後、ホワイトスターでの最終決戦で敗れ、死んだと思われていたが、大破したソウルゲインの中でかろうじて生きており、クライ・ウルブズによって回収される。しかしその直後、ホワイトスターがアインスト空間へ転移する騒動の中で手放され宇宙をさまよい、死を覚悟するが精神体となったアルフィミィによって助けられ(アクセルの意思の力とソウルゲインの自己再生能力を利用してアルフィミィとペルゼインの力でアクセルを再生した)、再びクライ・ウルブズに回収され、イタリアのトーチカで意識不明のまま眠り続けていた。しかし、修羅やデュミナスらによって再び戦乱が起こった際に目を覚まし、時代は自分達が行おうとして失敗した「闘争の世界」になりつつあることを知り皮肉を感じる。もはや敗れた自分の出る幕ではないと傍観を選ぼうとするが、トーチカが襲撃された際にエリック・ワンからの依頼を受け、修復されたソウルゲインを駆り、復活したアルフィミィとともに再び戦いへと身を投じる。既にシャドウミラーが壊滅している中で自分が生き残ったことに悩む一面も見せたが、あっさりと振り切っている。作中ではプレイヤー部隊との同行の誘いを断って単独行動を行い(後に合流)、事情の説明を求められた際にも、話すのは苦手だから相手の想像に任せる等々、利己的な態度が目立つようになった。エクセレン同様アインスト(アルフィミィ)に蘇生させられたためか、アインストが変化したイェッツトに対してわずかに感応する場面が見られた。またデュナミスに操られていたラミアを救出した際は非常になりきれないキョウスケの甘さを叱咤すると同時に、指揮官としての覚悟を促した。同時にラミアに対してもナンバーではなく名前で呼ぶことが多くなり、「今もこれからもレモンの希望であることを忘れるな」と諭した。 『OGs』『OG外伝』とも記憶が回復した時とライバル時のものを混ぜたようなキャラクターだが、基本的に『A』のキャラクターとは別人となっている。 アニメ版である『OGIN』ではこのキャラクターを踏襲しているが、シャドウミラーとの決戦では死亡せず、次元転移で出現した「ベーオウルフ」との戦闘でキョウスケ達となし崩し的に共闘。クレイモアを受けて大破したソウルゲイン諸共吹き飛ばされ、消息・生死共に不明となる。ソウルゲインの修理中、アシュセイヴァーに搭乗する期間が長い。 『第2次OG』ではルイーナによって地球と宇宙が分断された直後、アルフィミィと共にEFから「こちら側」の宇宙空間に帰還し、彼女によってハガネに預けられる。地球にあるソウルゲインを回収するため戦力不足の鋼龍戦隊に協力する(この間はヴァイサーガに搭乗)。ソウルゲインと機体コンセプトや操作体系が類似する雷鳳のパイロットであるトウマの訓練指導を任されて当初は乗り気でなかったものの、実際に始めると周囲を驚かすほど熱心かつ的確に指導して、教官としても優れている様子を見せている。 通常のエンディングではアレス・ガイストに取り込まれたアルフィミィを救うため、消息不明になったドゥバンを追う。真のエンディングではトウマの頼みもあって、アルフィミィと共にクロガネの預かりとなる。 メイン搭乗機はソウルゲイン。一部マップではラーズアングリフ、アシュセイヴァー、ヴァイサーガを使用する。味方時は『OG外伝』ではソウルゲイン固定で乗り換え不可だったが、『第2次OG』よりシャドウミラー系の機体であれば乗り換えが可能となっている。 『無限のフロンティアEXCEED』 本家『OG』の世界に現れた謎のアメーバに捕まったアルフィミィを救うべく、コウタと共にゲートに突入。エンドレス・フロンティアに転移してしまうが、転移のショックで名前以外の記憶を失った。口調も本来とは大きく異なり、ノリが軽く口癖も「○○だな、これが」に変わっており、『A』主人公バージョン前半に近い状態となっている。また、ややスケベな面もある。本編では披露する機会のなかった体術とトンファー状の武器「ミズチ・ブレード」で戦う。シュラーフェン・セレストに現れたあと、ファントムを見て「ゲシュペンスト…?」と呟いたことから10年戦争との関連を疑ったハーケンと交戦。その後はアルフィミィ共々ツァイト・クロコディールに保護されていたが、記憶の手掛かりを求めてイメージに残るネバーランドに出向き、そこで一行と合流。その後の道中ではシャドウミラー関連の機体やWシリーズ、ナハトを見るたびに記憶が徐々に回復していき、ネバーランド前部では、自爆を強制されたアシェンをラミア同様「麒麟」によるDTD強制起動で救出する。しかし、記憶が完全に戻るのはエピローグでの再転移直前であり、その際にハーケンに真実を伝えようとしていた(本人に止められたが、ハーケンはそれで事実を察した)。エンドレス・フロンティアでの出来事は全て覚えており、神夜に「不埒でした」と指摘されて狼狽えていた。 記憶を取り戻した後は、全く異なる種族や文化が混在しながらも共存し、修羅すらも新たな世界の一部として受け入れたエンドレス・フロンティアを、シャドウミラーが目指した「混沌による調和」のひとつの理想形と捉えており、『第2次OG』においてもそれを回想している。 『OG』シリーズに登場するにあたり、当初は『OG1』でアクセルを隠しキャラとして登場させる案もあったが没となった。これについては公式ブログで、アクセルが『OG2』で敵として登場した理由(「キョウスケとの夢の対決(?)」のため)と共に説明されている。 なお、キャスティングについてはプロデューサーの寺田貴信が「アクセルの声は悩んだが、自分の中のイメージに従った」と語っており、『OGs』で声優を神奈延年に決定する際にアクセルの設定を担当した森住惣一郎に確認を取ったところ、「実は自分もそのイメージで考えていた」と快諾されたというエピソードがある。 専用BGMは「DARK KNIGHT」(『A』主人公時および『OG』本編。北米版『OG2』での曲名は「The Dark Knight」)、「MACHINE SOUL(Ver.OG)」(『OGs』での最終決戦時)、「極めて近く、限りなく遠い世界に(Ver.OG)」(『OG』本編のイベント)、「DARK KNIGHT(Ver.EF EXCEED)」(『EXCEED』)、「極めて近く、限りなく遠い世界に(Short)」(『EXCEED』)。
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