アクセル・シュプリンガー社
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「アクセル・シュプリンガー」の記事における「アクセル・シュプリンガー社」の解説
アクセル・シュプリンガー社(英語版)は、今日ではドイツ最大の新聞・雑誌・出版コングロマリットとなり、180以上の新聞・雑誌を発行し、1999年現在でドイツの新聞・雑誌市場の23.7%を占めている。またドイツのみならず中欧・東欧などでも出版活動を行っている。 シュプリンガーの保守路線に対し、左翼陣営との衝突も起こった。1960年代末、左翼学生運動は、シュプリンガーが『ビルト』などを通じて押し出す政治的主張に反発してシュプリンガー社を攻撃対象とした。1968年には学生運動指導者ルーディ・ドゥチケの暗殺未遂事件が起きたが、過激派学生は、事件は『ビルト』の反学生運動キャンペーンと関連があるとしてシュプリンガー社に対する抗議デモや社屋封鎖などの直接行動に移り、西ドイツ各地の都市で衝突が起こった。シュプリンガーはこれに反発し、1950年代・60年代の「経済の奇跡」に疑問を呈する者をこきおろしている。さらに、ドイツ赤軍などのグループにより1972年と1975年にはシュプリンガー社の施設に対する爆弾テロも起こされた。ハインリヒ・ベルの1974年の小説『カタリーナの失われた名誉』(Die verlorene Ehre der Katharina Blum / Wie Gewalt entstehen und wohin sie führen kann) は、タブロイド紙の扇情主義とドイツ赤軍をめぐるパニック的報道を巡る小説で、主人公の人生を破滅させる架空のタブロイド紙は『ビルト』がモデルであった。 株式上場企業であったが、2019年、投資ファンドのKKRによる株式公開買付を受け入れ、非上場企業となった。
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