こげ仲間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 03:29 UTC 版)
焦げてしまったパン達。キレイパン達に比べて体温が少し高い。名前の「ぱん」の部分がカタカナではなく、ひらがな表記なのが特徴(キレイパン達はカタカナ表記)。こげ仲間は1種類につき、1個のみ存在している(あんぱんはこげぱんとスミぱんの2個)。なぜかキレイ仲間がよくする営業スマイル(体を引っ込める事)が出来ない。メディアミックスでは出番が少なく、「こげぱんのピクニック」「こげぱんのおはなみ」の幼児向け絵本や、PSゲームではこげぱんとクリームぱん以外のこげ仲間は登場しない(PSでは図鑑にしか載っておらず、本編にはいない)。こげぱん、クリームぱん、スミぱん以外のこげ仲間は全員絵本出身のパン達である(こげぱん達はグッズ出身)。こげ仲間は全員運動が苦手で、レーズンロールぱん以外はテンションが低い。布団の色は水色。「やさぐれていて、なげやりで後ろ向き」なのがこげ仲間の基本性格。キレイパンに対してはこげぱんはキレイパンを敵視するフシがあるが、他のこげ仲間はキレイパン達に憧れを抱きつつも、寛容である。生地の色は基本的に茶色。よく「……。」という無言の台詞を発する(特にスミぱん。たまにキレイパンも)。 こげぱん 声 - 水原リン(現・間山亜子) 本作の主人公でメインキャラクター。焦げたあんぱん。一人称は「こげぱん」。十勝平野原産の最高級小豆を使用したあんこが中身。何事にも投げやりで後ろ向きかつ無関心で意気地なし。焼きあがってかまどから出される際に落ちてしまい、30分後に自力で這い上がって来た。このためかまどには恐怖心を示す。 目は白目で無表情だが、これは焦げた時の衝撃とパン人生が終わったことによるショックによるものと言われている。しかし、たまに買われようと色々な努力をし、夜中にはクリームぱんと共に買われる練習をしている。 落ち込むとすぐふて寝をし、やけミルク(やけ酒)に走る。手先は超が付くほど不器用。字も書くと汚い。基本ポーズは体育座り。キレイパンを敵視するフシがある為、キレイパン達にヤキモチを焼いてちょっかいをだすこともしばしばで、キレイパン達にはぞんざいな口調で話している(買われた後の話の際、「包丁で切られてもう一回トースターで焼かれる」などと(パンにとって)暴力的な言い方の描写もあった(『パンのしあわせってなんだろう…。』より)。初期のグッズではキレイパンを「お前」と呼ぶシーンがあり、一方でこげ仲間には多少柔らかい口調になる。キレイパン達が誘って来ても拒否することが多い。しかし食いしん坊なので、お腹が空いた時の食べ物系の誘いはキレイパンの誘いでも断らない。 やさぐれた感じの低い声で、また一見するとやさぐれた且つひねくれた一面が多いが、根は優しくキレイパン達の面倒を見ることもある。誤って少し押され床に落ちてしまいそうなキレイパンのピンチを(いきなり背後ではあるものの)救ったこともある。キレイ仲間の中でも同種のあんぱんのキレイパンには自分から絡みに行く事が多く、キレイパンを「こげなかったifの自分」として自身の理想像にしている。キレイパンのお買い上げを手伝ったり、優しくする事で目の前のキレイパン越しに「こがされて売られなかった過去の自分」を救おうとしているフシがある。 キレイパン達のことは何だかんだ言いつつ気にかけているが、基本的にキレイパン以外のキレイ仲間は名前で呼ぶことは無い。基本的にどのキレイパンにもよく当たるがカレーパンは例外で、苦手意識を持っている為かカレーパンには関わろうとせず、遠巻きにしていて理不尽なやさぐれをぶつける対象から、カレーパンは除外している。キレイパン達に割と人気がある。酔っぱらうと饒舌になり、また瞬間芸として、頭を削ってクリームパンの形にする。すぐパン屋から脱走して旅に出る(クリームぱんと一緒の時も)が、すぐ飽きて戻ってくる(数秒~3日しかもたない)。 投げ遣りになる際には「ぱたり」と音が鳴る。他のこげ仲間・キレイパン達はあまりこの音に気にしないが暇な時には数えたりしている。 焦げているせいで体温が高いため、ソフトクリームなどを近づけると、溶けてぐにゃっと曲がる。また、寒い冬は、外で遊んだキレイパン達が寄って来て、冷えた手足をくっつけて温めたり、夜、たくさんのキレイパン達が寄って来て、寒さ対策として、こげぱんにくっつくように寝る。その場合、キレイパン達は暖かく寝られるが、布団の端にたくさん乗られたこげぱんは、布団の中に入ったまま身動きがとれなくなり、苦労する。 こげぱんが旅に出る時などに持っていく緑色のふろしきは、「パン用品」「へそくり(パン)」など、憶測はされているが、開けようとしてもなぜか開けることができず、中身については謎である(ふろしき自体も何種類か持っている)。食いしん坊であり、おいしい物に目がない。緑の座布団を愛用している。 全てのパンと交流があり、キレイパン達はみんな(カレーパンとクロワッサン除く)こげぱんを慕っている。クロワッサンはキレイパンに当たりのキツイこげぱんを敬遠しているが、こげぱんはクロワッサンが偶然キレイパン達のお買い上げを手助けした事を褒めてあげたり、ね~ね~のエピソードでクロワッサンが作ったシチューを食べたり、クロワッサンに対しては好意的。パンでは無い中華まん達に対しても、パンでは無い事を知りつつもパンの仲間として受け入れ、嫉妬したり投げやりに接している。趣味はパンや巡り(グッズより)。座布団の色は緑。 旅日記シリーズでは全編に同行している。 クリームぱん 声 - 石田彰 焦げたクリームパンで、こげぱんの親友。メインキャラクター。こげぱんより少しだけ焦げているため、その分パン人生を悟っていて面倒見がいい。こげぱんと体色が少し違うのはその為。十勝平野産のしぼりたて牛乳を使用したクリームが中身で、本人曰く「どこから食べてもクリームが味わえるようにクリームがたっぷり入っている」のが特徴。焦げている割におおらかで穏やかな性格で、何かとキレイパンに当たるこげぱんをなだめている。その為こげぱんといて疲れる事もあるが、クリームぱんはこがされて夢を諦め、他のパンを気遣ってばかりいてわがままに振舞う事も出来ない為、お買い上げの夢を諦めずキレイパンに理不尽なやさぐれをぶつけたり、周囲を気にせず気ままに振舞えるこげぱんに憧れと羨ましさを抱いている。 キレイパンへの憧れはあるもののこげぱんとは対照的にキレイパンを敵視する事はなく、キレイパン達と遊んであげたり、面倒を見てあげている。その為、みんなから慕われている。 手先が相当器用、字もかなり綺麗に書けるが、マフラーを編むとあまりに長く作りすぎて使えない(むしろ、大勢のパン達に使える)、雪だるまを作ると中に入れるように作るなど、あまりに凝りすぎるため、ただ器用なだけであまり役に立たない。キレイパンになろうと無謀なチャレンジを繰り返すこげぱんをよく止めているが当の本人は年に1回器用なのをいい事にキレイクリームパンに変身してみんなの前に現われる事もある(しかも気づかれない)。 また、本をよく読んでいるためか知識も豊富。こげぱんと一杯やるのが何よりの楽しみらしいが、牛乳を3本以上飲ませると暴れだすので、一緒に飲む側は注意しないといけない。クリームぱんが実はキレイパンだったという悪夢をこげぱんが見たことがある。好きなタイプは、ふかふかした子。グルメであり、おいしい物に目がない(また、プロフィールによると「世界グルメツアーに行くこと」らしい)。座布団の色は青。 麦わら帽子をかぶるとこげぱんと区別がつかなくなることを利用し、夏には2人で麦わら帽子をかぶり、キレイパン達と、どっちがどっちかを当てるゲームをやる。 ごくごくたまにふて寝をするが、その際は、あらかじめ全体(他のパン達の行動)を観察し、気づいたことを事細かに記入したノートを作成。そして、完成したノートを、何かあったら見るようにとキレイクリームパンに託し、自分がふて寝している間の備えを完璧にしたうえで、ふて寝する。寝る時間は、きっかり3時間と決めている。 こげ仲間では珍しくコミュニケーション能力が非常に高く、全てのパンと交流がある希少なパン。こげぱんには懐かないカレーパンやクロワッサンも、1期ではクリームぱんの事は慕い、頼み事をするなど信頼している。キレイクリームパンの事は「自分の代理を任せられるしっかり者」として信頼を置いている。作中では「こげクリームぱん」と表記される事もある。 旅日記シリーズでは三都編のみ旅に同行している。 スミぱん 声 - くじら グッズ、「パンにも出会いがあるらしい…。」で登場。かまどの中に長時間居たため、焦げすぎて炭以外の何者でもないパン。一番こげていて炭化している為こげ仲間のカリスマ的存在である。また、炭化して「やさぐれ」を通り越して「悟り」に入っている為か、冷や汗をかかない。歩くと炭の足跡が残る。もとはあんぱんだったらしいが詳細は不明。普段は無口であり、台詞のほとんどが「……。」という無言の台詞である。 大きさは、こげぱんより小さいがキレイパンよりは少し大きく、こくとうパンとほぼ同じ大きさ。かまどの中に3時間も居たため体色は殆ど真っ黒で、かまどの中を知っている唯一のパンである。 ほかのこげ仲間より体温が高く、一緒に温泉に入るとのぼせてしまう(熱燗(というよりホットミルク)が出来るほど)。また、足音やこけた時の音はかなり目立った音である。スミぱんは牛乳ではなくコーヒー牛乳を飲むが、ほかのパンがこれを飲むと一口で酔いつぶれてしまう。酔っても変わらない。同じあんぱん同士という事もありこげぱんを気にかけているが、こげぱんとクリームぱんはスミぱんを敬遠する節がある(絵本、アニメ版、なげやり生活でスミぱんが近寄ってきた際、こげぱん達はギクッとしている)。 炭化してしまった為お買い上げを諦めており、諦めていないこげぱんを諭すこともあるが、やはり本心では「炭化していてもパンとしてお買い上げされたい」という気持ちがあり、こげぱん達と一緒に福袋に入ったり、蒸し器に入る事がある。 こげぱん以上に物事に対して無口・無気力・無関心だが、気が向くと寄って来て、異常におしゃべりになり、うんざりするほどの長話をする。また、実は(ベタな)ダジャレが好きで、TVを見ているこげぱん達の後ろで笑いをこらえていたり、自分で言って自分で笑っていたりする。その際、笑うと、まるでのろしのように大量の煙が舞い上がる。 基本的に他のパンを名前で呼ばないが、メロンパンの事は一度だけ名前で呼んだ事がある(旅日記大阪・神戸編の4コマ)。 スティックぱん 絵本出身のパン。焦げたスティックパン。軽井沢の白樺をモデルにした、軽い口当たりでおやつ感覚で食べられるパンになるはずだった。漫画のコマにすら収まりきらないほど顔が長いため、誰も目を合わせることができず、「スティックぱんの目を見ると石になる」という噂も流れている。また、色々な所にすぐぶつかっている。頭が長いため、帽子を被れない。 個人行動を取ることが多いと、ミステリアスな部分が多いパンだが、キレイパン達には人気で、キレイパン達のアンケートによる「いちばん一緒に遊んでみたいこげ仲間」No.1に輝いた。他のパンへの気遣いもする大人な性格。冬場はストーブの熱気が上にこもってしまう為熱くて耐えられない様子。手先は器用な様子。 四コマ漫画で写真を撮っているシーンがある(どうやってピントを合わせているのか、どうやってファインダーを覗いているのかは不明)。 番外編では必ず男役で、女役をしたり女物の服を着る事は無い。牛乳は一人で飲むのが好きで、酔ってもあまり変わらない。 絵本時代は「頭の先から煙が出ている」という設定だった為煙は描かれなかったが、4コマになってから頭の横から煙が出る設定に変更された。素顔、頭の形が不明という設定の為、ぬいぐるみ化はされていない。 チョコぱん 声 - 折笠富美子 絵本出身のパン。焦げたチョコパン。一人称は「チョコぱん」。ベルギー産の高級チョコレートが中にたっぷり入っていて、頭にもかかっている。その為、帽子を被らない。とても甘えん坊で純粋でこげ仲間にしては珍しく幼い性格で、色々なパン達にベタベタとまとわりつく。この時まとわりつかれた側はチョコレートによってベタベタにされる。こげ仲間では珍しく、「……。」という無言の台詞を発した事がない。 みんなが好きでみんなと仲良くなりたいと思っているが、つい一方的にベタベタまとわりついてしまいチョコで汚してしまう為、コミュニケーション能力に難がある。同じチョコレート系のパンであるショコラパン達が大好き。 チョコぱんはキレイパン達にも寛容だが同じチョコ仲間であるショコラパン達に対してはコンプレックスが刺激されるらしく、仲良くしたいと思いつつも嫉妬したり、対抗心を抱いている。 頭のチョコレートも焦げている。酔っぱらうとトングを磨きだすが、チョコでべたべたである。北国へ行った際、熱を出してしまい頭のチョコが溶けてしまったこともある、その後氷で冷やしたら溶けたままの形で固まってしまった。「ねえねえ」「××しようよう」が口癖。こげ仲間では珍しく、女役が多い。 こげぱんと同程度のサイズ(ただしアニメ版では僅かにこげぱんより大きめ)だが、絵本ではマヨネーズぱんと同程度のサイズで描かれていることがある。絵本一冊目ではこげぱんより大きく描かれていた。 ショコラパン達に対抗してデコレーション用のチョコを頭に飾った際、こげぱんはぐちゃぐちゃだったが、チョコぱんは綺麗に飾られていたのでこげぱんより手先は器用である。 マヨネーズぱん 声 - 石田彰 絵本出身のパン。焦げたマヨネーズパン。名古屋コーチンの新鮮な生みたて卵を使用したマヨネーズが頭に乗っかっているが、それも焦げている。 頭にマヨネーズが乗っている為、帽子を被らない。とても優柔不断で、物事をすぐにハッキリと決めることができないので、いつも迷ってばかりいる。こげぱん達より体が少し小さめである。酔っぱらうと迷う動きが速くなる。 こげ仲間からもキレイパン達からも人気があるが優柔不断な為、本人はそれを持て余している。よく黄色のアイテムを身に着けている。 フランスぱん 絵本出身のパン。焦げたフランスパン。焦げているが温厚な性格。頭が横に長く重心が安定しておらず、いつもふらふらと歩いている。 自分の意に反して頭が他のパン達にぶつかってしまうことがあるので、その事を気遣って普段はあまり動こうとしない。こげぱんと仲が良い。絵本一冊目では、頭の山が6個だった。 食ぱん 声 - 石田彰 絵本出身のパン。「なげやり生活」で登場。焦げた食パン。東京の老舗ホテルをモデルにした頭は立方体でとても大きく、その割に支えている体は小さい。図体は大きいが小心者で、何事にもすぐショックを受ける。よく壁と間違われる。フランスぱん同様体が頭を支えきれず倒れてしまい、そのまま起き上がれなくなる事が多々ある。作中では「こげ食ぱん」とも言われている。 ゴマぱん 絵本出身のパン。「すみっこ生活」で登場。焦げたゴマパン。一人称は「ゴマぱん」。東南アジア産の黒ゴマを使った、ヘルシーが売りの新商品になるはずだった。見た目やサイズは、ゴマが入っていることを除けば、こげぱんとよく似ている。こげ仲間では珍しく、「……。」という無言の台詞を発した事が無い。 こげ仲間では珍しく精神年齢が幼く、キレイパン達に溶け込んでいる描写が非常に多い。何でもすぐ誤魔化そうとするが、自分だけは誤魔化しきれないらしい。顔をかきむしる癖がある。また、スミぱんには逆らえない様子。こげぱん以上の食いしん坊であり、おいしい物に目がなく、食べ物を食べている描写が多い。 アニメ版、続編には未登場。 ムシぱん 絵本出身のパン。「むきりょく生活」で登場。蒸しすぎて固くなってしまった蒸しパン。「こげぱん」では珍しい蒸しパンキャラ。その為、他のこげ仲間より生地の色が白い。セールスポイント、故郷は不明。本当はこげている訳ではないが、こげ仲間扱いの為煙が描かれている。運動神経が悪い。 柔らかい物に対してとても敏感で、フカフカとしたものを見たり触ったりするだけで泣き出してしまう(理由は「自分もこうなるはずだった」から)、極度の泣き虫であり酔うとさらに泣く。こげ仲間で一番商品価値を失った事へのトラウマが強い卑屈でネガティブな性格で、こげぱんとクリームぱんは気持ちがよく分かる為ムシぱんを気にかけている。こげぱんとはネガティブ仲間。 悔しくて淡雪を掘っていたら、氷にあたり、その喜びからその上を転がりまわった。また、フカフカしている物を見つけると通販の「固い布団」の広告を見ることがある。チョコぱん同様、女役が多い。当初はキレイパンを見ただけで泣いていたが、話が進むに連れてキレイパンを見ても泣かなくなったり、自分からフカフカした生地になるための努力をしたり、前向きになって来ている。 他のこげ仲間と比べると、出番は少なめ。イメージカラーは不明だが、よくピンクのアイテムを身に着けている。 続編、アニメ版には未登場。 レーズンロールぱん 絵本出身のパン。「毎日ボケーっと。」で登場。焦げたレーズンロールパン。カリフォルニア産のレーズンを使用した朝食用のパンになるはずだった。焦げている割にはテンションが高く他の仲間からうっとうしがられる事もしばしば(こげ仲間やキレイパン達にはドン引きされカレーパンには鬱陶しがられる)。 武道に熱心で、口癖は「押忍ッ」。しかし、大して強くない。こくとうパンに勝負を挑み負けた事もある。相手をうまく言いくるめるのが得意。こげ仲間に対しては、敬語で話している。クロワッサンと同じ形の為、横顔か描かれた事が一回しか無い。 登場時期が遅かった為グッズ、ぬいぐるみ化はされていない。よくハチマキを巻いている。 アニメ版、PS版、続編には未登場。
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