『ホロウ・リアリゼーション』の登場人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:07 UTC 版)
「ソードアート・オンラインのコンピュータゲーム作品」の記事における「『ホロウ・リアリゼーション』の登場人物」の解説
プレミア(Premiere) プレミアを参照。 ジェネシス(Genesis) / 大槻 久弥(おおつき ひさや) 声 - 興津和幸 《SA:O》において《黒の剣士》と称されている両手大剣使い。身長178cm・体重69kg・B92/W75/H90・初登場時19歳。 「弱いやつは淘汰される」との信条を持つ粗暴な男。外見のイメージは中二感と「ダンスユニットにいそうな感じ」。 その実力はSAO生還者であるアルゴをして「異様」と評され、その戦いぶりの虜となる者もいる反面、その性格や繰り返されるマナー違反行為に反感を抱く者も多く、プレイヤー間での評価は二分されている。 キリトの噂が広がったことをきっかけに一方的に因縁をつけていたが、ジュエルピーク湖沼群のボス討伐の一件で面子を潰されたことで彼に本格的に対抗心を抱くようになる。その際に偶然プレミアとうり二つなティアを見つけ、自身も改変された《グラウンドクエスト》の進行を開始。クエストの達成で世界が崩壊する事を知っても、自分の手でそれが起きることを楽しいと言い切り、一行と完全に敵対する。 プレミアとティアを揃えなければイベント条件が満たせない最後の聖石をティアにNPCを殺害させることで強引に入手し、遂にはプレミアを奪うべくキリトとアスナに襲いかかり窮地へと追い込む。ジェネシスの不調によって戦いは水入りとなり、その後クエストの終着点である祈りの神殿にて決戦を迎えるが、キリトの策でチート行為が運営側の知るところとなり逆上。敗北し、《SA:O》から排除された。 その正体はアミュスフィアの違法改造によってこれまで誰も成し得ていなかった「カーディナル・システム上でのチート」を実現させた不正プレイヤーにして、デジタルドラッグ(音や映像で脳内麻薬を過剰分泌させる行為)を使用する《トランスプレイヤー》。彼の並外れた戦闘力と戦闘中のテンションの高さはデジタルドラッグに起因している。改造でアミュスフィアの緊急ログアウト機能を解除しており、ドラッグの副作用で本来なら緊急ログアウトが発生するような状態でも限界を超えてダイブの維持を可能としている。他のゲームにおいてもその悪質ぶりをして《GOC》(ゴッド・オブ・チーター)と蔑称されるほどに悪名が通っており、警察からのマークを受けるレベルにあった。最終的に逮捕にまで至ったことが語られている。皮肉にも彼の違法改造がアミュスフィアのセキュリティホール改善に貢献、デジタルドラッグの使用は不可能となった。 ティアに対しては思い通りに動かなかった彼女を蹴り飛ばすなど、一見手駒として乱雑に扱っているように見えた。しかし彼女に名前を与えるなど、キリトらが受けた印象に反してジェネシスなりに想うところがあったことが示唆されていたが、実際に彼がどう考えどう接していたかは最後まで明らかになることはなかった。 ゲーム中では彼の素性についてほとんど語られず、リアルの境遇や本名などは後の雑誌媒体で公開されている。 リアルでは引きこもりで、中学・高校といじめを受け続けて居場所を失い登校拒否を繰り返していた。その過去から居場所を保つためには強さが必要だと考えており、上述の信条も長年のいじめで形成された思い込みによる。また、かつてのSAOに関しては初期ロットを入手できず不参加に終わっている。 引きこもり中にプレイしていたネットゲームでその活躍を周囲から称賛されたことで、ゲームの世界が己の強さを誇示し、また他者の尊敬を集めることが可能な唯一の拠り所となった。チートに手を出したのも軽い気持ちではなく「誰よりも強くなくてはいけない」という強迫観念の結果であり、作中の行動も派手なプレイで己の力を誇示するためであった。 一方でプレイヤーとして一流の実力者だったのもまた事実であり、もしもリアル、あるいは仮想世界で“友達”と呼べるような存在さえいれば彼もまた「キリト」のような英雄になりえた人物であった。 ティア(Tia) 声 - 巽悠衣子 身長161cm・体重50kg・B86/W61/H88・12月5日生・18歳 プレミアと対を成すもう一人の女神で、彼女と同じく「はじまりの街」の中をさまよっている。命名者はジェネシス。同じ素体のため姿はプレミアと瓜二つであり、身体データも同一。キリト達も当初は両者の違いがわからずに一緒に探索などをしていた。 ジェネシスをマスターと呼び、オレンジプレイヤーに襲撃された彼を庇ったり、命令によって大勢のNPCを殺害するなど忠実につき従う。自身を拾ったジェネシスの影響によって歪んでしまい、力のないものは淘汰されるとの考えを持ち上記のNPCの殺害時には犠牲者をモブと吐き捨てている。 しかし実情はどうあれ、ティア本人はプレミア同様に無意味なNPCであった自身を受け入れてくれたジェネシスと共にいることを望んでおり、名前と存在する意味、そして生きてゆくための術を与えてくれた事に感謝すらしていた。 そんなジェネシスがキリトによってゲームから排斥されたことで憎しみとともに自分やジェネシスを拒絶した世界を不要と断じ、プレミアとともに《大地切断》を行おうとするも、彼女に拒絶されたことで1人で《大地切断》を強行。不完全なアインクラッドを創生し、自身はアインクラッド崩壊シミュレーションモジュールと同化し、更に世界崩壊への思いがモジュールを通じて《グラウンドクエスト》を更に改変し、アインクラッドの《アイングラウンド》への落下という新たな世界消滅の危機を引き起こしてしまう。この時に髪が黒から銀髪へと変わってしまった。 そしてアインクラッド中枢にて意識を奪われた状態で《Pray The Origin Midium》に囚われてキリト達に前に立ちふさがるが、目覚めた後もなお自らの意志で世界を崩壊させるべく戦闘を続行。だが最後はキリト達に敗北したことでモジュールから切り離され、モジュールそのものも復活したヒースクリフの干渉によって機能を停止する。 敗北し、世界崩壊の望みも絶たれたことで「弱いものは淘汰される」として自刃を図るが、プレミアの説得とジェネシスに拾われる前にキリトと見た草原の景色の記憶により剣を収めた。しかし人間への不信までは拭い去ることは出来ず、何処かへと姿を消していった。 制作当初はプレミアとティア以外にも同様のNPCがたくさん存在していたが、最終的にプレミアとティアの二人(及びゼロ)に絞られている。 謎のNPC 声 - 巽悠衣子 黒いフードに仮面を纏った神出鬼没のNPC。ジェネシスのものと同じ大剣を装備している。身長161cm・体重50kg・B86/W61/H88・外見年齢20歳。 NPCでありながら襲撃してきたプレイヤーを一蹴し、単独でアインクラッドを攻略するほどの実力を持つ。一部のプレイヤーの間ではレアアイテムを落とす「レアモブ」として噂になっており、度々彼らの襲撃を受けている。 その正体は自身の居場所を見つけるために《SA:O》を1人で彷徨っていたその後のティア。世界を彷徨ううちにアインクラッド創生時にむき出しになったままの特異点に接触してしまい、演算された「未来の意識」によって肉体を再構築され、意識を上書きされかけてしまう。そして未来の意識の干渉を断つべく、特異点を目指して攻略プレイヤーに紛れて1人で未完成のアインクラッドの攻略を進めていた。 仮面とフードは再構築された自身の姿を嫌ってのものである。意識の上書きが完了する前に特異点を抜け出したことで、自我を保った代わりに彼女を攻撃したプレイヤーがブルーカーソルにならないなど不安定なステータスになっている他、上書きを続行しようとする未来の意識の流入による突然の頭痛に悩まされたり、肉体も突然以前の姿に戻ったりという不具合も生じている。 見せつけられた望まぬ未来と度重なるプレイヤーの襲撃によって頑なに心を閉ざしており、ティアの身を案じ追いかけるキリト一行に対しても刃を向けたが、交戦時に谷底へ転落した際にキリトに庇われたことをきっかけに一行と行動を共にすることになり、それによって知らずのうちに人と繋がり合うことで生まれる可能性を学んでいく。そして特異点へ向かうためのキーアイテムが揃った際に1人先に飛び出したことで窮地に陥るが、プレミアの呼びかけによって遂に己の本心に気づき、自身で可能性を求めて生きる意志を新たにし本当の意味でキリトたちの仲間となった。 しかし特異点最深部に突入するも非常に強力なボスモンスター《Rein The Apostle Ender》の妨害を受けている間に特異点を塞ぐための緊急メンテナンスが告知され、事態解決のための事実上のタイムリミットが迫ってしまう。だがこれを一般プレイヤーたちとのレイドという「人との繋がり」によりボスモンスターを撃破することで乗り越え、特異点中枢で待ち受けていた実体化した自身の未来の意識《Imaginary Tia》をキリト一行とともに討ち果たした。 事態の解決がメンテの直前となったため運営により消去される可能性が危惧されたが、メンテ明けには無事に一行と再会。皆とともに自身の可能性、すなわち夢を追い、未来を紡いでゆくことを告げた。 すべてが終わった後はキリト一行と共に過ごす中で「普段」というものを学んでいる。キリトの推測ではゲームが始まってからずっと布団やベッドがある環境にはいなかったようで、寝具一式がお気に入りらしく、プレミアには自作の枕をプレゼントしている。新たな夢にはプレミア同様キリトの「あいじん」になることも含まれている模様で、姉妹でキリトの争奪戦を繰り広げるシーンも。ジェネシスと出会う前にキリト一行の男性陣に誘われラーメンを食べに行った影響かラーメンが好物であると口にしている他、上記の自刃を思いとどまった際の草原の景色がお気に入りである。 なお、事件にて彼女を侵食していた「未来の意識」は特異点に接触した際のティアの状況から演算されたものにすぎず、『AW VS SAO』の事件のように本物の未来(並行世界)から干渉が行われているわけではない。 キズメル(Kizmel) 声 - 伊藤静 前日談プログレッシブのキャラクター。黒エルフの女騎士。 かつてのアインクラッドにおけるエルフ戦争キャンペーンクエストで登場したNPC。本作ではパーティーキャラクターとして登場し、個別EDも存在する。 アスナとキリトがデート中に偶然発見した「黒限の宝珠」というアイテムに関連するクエストで出現。ダークエルフ族が石化させられるという事件中、数少ない生き残りとして一族を救う鍵である宝珠を入手するため、キリトたちと行動する。 SAO時代の記憶はないが、イベントNPCとしての定められた行動とは別にキリト達を庇おうとするなどの面を見せる。一方、キリト達がSAO時代の記憶を元に自分の名前を名乗る前から知っていたことや、初対面のはずなのに不自然に好意的な態度でいたことは訝しんでいる。 かつてと同様に(水着越しとはいえ)キリトと一緒に風呂に入っても平気でいるなど、羞恥心の薄さは健在。 リヒター / 新川 恭二(しんかわ きょうじ)・??? 声 - 花江夏樹 原作「ファントム・バレット」編に登場した、シノン(詩乃)の友人の少年。シノンのキャラエピソードにて登場する。こちらの時間軸ではシノンとは学校ではなく図書館で知り合い、ALOもプレイしている。だが原作と異なり深い付き合いがあるわけではない。 原作同様シノンに対して一方的な憧れを抱いており、キリトへの嫉妬からシノンの過去を暴露する。更にはキリト達に受け入れられ、雰囲気が変わったシノンの様子を見て逆上。オレンジカーソル化を厭わず彼女に斬りかかった。 その場はキリトの反撃とシノンの説得によって剣を収めたかに見えたものの、キリトに対する確執は消えておらず、数々の不穏な言葉と「兄」の存在をほのめかし去っていった。 その後はリアルでの勉強が忙しくなったこともあり《SA:O》から一旦身を引くものの、シノンとは現実での交流を続けている。 また、騒動の最中に恭二ではない、キリトを知る何者かがリヒターのアバターを使いキリトに接触している。
※この「『ホロウ・リアリゼーション』の登場人物」の解説は、「ソードアート・オンラインのコンピュータゲーム作品」の解説の一部です。
「『ホロウ・リアリゼーション』の登場人物」を含む「ソードアート・オンラインのコンピュータゲーム作品」の記事については、「ソードアート・オンラインのコンピュータゲーム作品」の概要を参照ください。
- 『ホロウ・リアリゼーション』の登場人物のページへのリンク