『ホロウ・リアリゼーション』の用語
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「ソードアート・オンラインのコンピュータゲーム作品」の記事における「『ホロウ・リアリゼーション』の用語」の解説
ソードアート・オリジン ゲーム版オリジナルのVRMMORPG。かつての《ソードアート・オンライン》のサーバーを基に政府機関による運営会社の監視の下で、VR技術の研究開発をかねて作られた作品。データも《SAO》のものが移植されており、基幹システムにもカーディナルが用いられている。だがSAOサバイバーはほぼいないようである。作中では略称として《SA:O》、単に「オリジン」と呼ばれる場面が多い。 SAOのデータの移植の理由は表向きは開発期間短縮とされているが、作中世界のメディアには世間の注目をあつめるのが本当の目的であると推測されている模様。その一方で《SAO》そのままの世界観にすると世間への配慮に欠けることから舞台を「浮遊城」ではなく「大地」、後述の《アイングラウンド》にしたらしいとキリトは語っている。作中でも、はじまりの街でのデスゲーム開始を経験したキャラクター達が(断崖絶壁ではない)街の外周を見て安堵の吐息を漏らすシーンがある。 最大の特徴として、登場する多くのNPCにAIが搭載されるとともに、成長した状態のAIをコピーして再度登場させることが無いよう設定されている。この仕様はAIを搭載したプログラムが人間相手にどの程度応対できるのかデータを取るためであるが、これによりAIを持ったNPCを消滅させた場合、人ひとりの人格が喪われたことと同義となるため、この設定の存在を知ったキリト達は《SA:O》を「NPCにとってのデスゲーム」と喩えている。 また、研究開発という点では本作は茅場の生み出したブラックボックスであるカーディナルシステムへの挑戦の場であり、ここでフルダイブ技術に問題があるとわかればVRの進歩は何十年も後退、最悪失われる可能性すら存在する。 アイングラウンド 《SA:O》の舞台となる世界。名称は現実性融合ネットワーク(Actuality Integration Network―AINGround)から取られている。 「作中作としてのSAO」における「《大地切断》が起きる以前の世界」をモチーフにしており、《はじまりの街》などにかつてのアインクラッドを髣髴とさせるデザインが見られる。 ブルーカーソル 《SA:O》で設定されているシステム。《SA:O》において、NPCを攻撃したプレイヤーはカーソルの色が青色に変化し、およそゲームが続行不可能になるほどのペナルティが課される仕様となっている。プレイヤー向けのチュートリアルに明記こそされているものの、確認を怠っているケースや事実無根の噂話に惑わされるケースなど、NPCに危害を加えるプレイヤーは後を絶たない状況にある。 アインクラッド崩壊シミュレーションモジュール 『HR』本編の事件の元凶。かつての《SAO》に組み込まれていた「ゲームクリアの際にアインクラッドを崩壊させる処理」のテストを行うためのシミュレーションプログラム。 《SAO》から基幹システムを流用した《SA:O》を《SAO》と誤認して独自稼働を始め、アインクラッドが存在しない《SA:O》にて処理を最後まで実行するために崩壊の対象であるアインクラッドの創生、すなわち《大地切断》のプロセスを開始してしまう。処理を完遂するためには「プレイヤーの導き出した結果」という形をとる必要があるため、プレイヤーの手でアインクラッド創生を行わせるために未完成の《グラウンドクエスト》を《SAO》における《大地切断》に似せる形で改変して強制起動を行った結果、ティアとプレミアが設定のない状態で《SA:O》へと現れる原因になってしまった。 また、ヒースクリフを再生してアインクラッド第100層ボスとして配置すべくカーディナルを利用したソフトがインストールされているアミュスフィアにアクセスして分散コンピューティングを行っていた。 処理が最後まで実行された場合、大地が崩壊してフィールドの多くが消失、事実上ゲームの続行が不可能となる。また、内部のNPCたちも崩壊とともにその存在は消えてしまう。 更には制作スタッフはカーディナルの存在によってモジュールの存在に気づくことすらできなかったとキリトは推測しており、これはスタッフの手による修正・修復も不可能であることを意味している。そのため処理が完遂されてしまえば《SA:O》の稼働停止にとどまらず、「研究開発の場でもある《SA:O》にて人の手のつけられない事態が発生した」という事実により、最悪の場合は仮想現実の未来を閉ざしかねないほどの悪影響が発生する可能性すらあった。 最終的にティア単独での《大地切断》というイレギュラーが発生し、モジュールと結びついた彼女がカーディナルのクエスト自動生成機能を介して《グラウンドクエスト》に更なる改変を行い、アインクラッドの《アイングラウンド》への落下という事態を引き起こすが、しかしキリト一行と復活したヒースクリフによってモジュールは停止。犠牲者は不完全な大地の浮上に巻き込まれたNPCのみに抑えられた。 運営はアインクラッドの出現後もなぜか沈黙を保ちつづけていた。 デジタルドラッグ 映像や音で脳内麻薬を分泌させる不正プログラム。使用者はトランスプレイヤーと呼ばれる。 視覚や聴覚の直接刺激によるノルアドレナリンの過剰分泌で覚醒作用を引き起こし、集中力・判断力を上昇させる。。人によっては感覚が異常に高まり幻覚や幻聴が起きる。ユイによればデジタルと言っても常用は肉体的精神的負荷が多く、危険には間違いないとのこと。 キリト曰く常習性があり何度も使用する人が後を絶たない上、上記の通り覚醒作用があるために効果が切れないまま現実に戻りそこで問題を起こす事件もいくつも起きているようである。 現在のアミュスフィアに直接人体に致命傷を与えるような性能はないが、ファームウェアに手を加えれば不正プログラムが使用可能になってしまう。 特異点 《SA:O》内の様々なデータを生成するポイント。データの展開のために超高速演算が行われている。フィールドマップやNPCの展開、クエスト発生や転移の利用などあらゆるデータの展開の際に発生する。 通常は表面に出ることはなく誰もその存在に気づくことはないが、例外的にアインクラッド創生の際に発生した特異点は崩壊モジュール消失後も残留を続けており、ティアがそこに入り込んでしまったことが「深淵の巫女」編の物語の発端となった。 ディープデータ領域 特異点の向こう側に広がる《SA:O》の情報が蓄積されている領域。NPCのデータを含む膨大な量のデータ領域が広がっている。 NPC消失事件によって領域内にフィールドが構築されてしまい、NPCやモンスターに加えて通常のプレイヤーには操作できない特殊なコンソール(加えて機能制限)が無数に配置され、地下100階に制御コンソールが存在する。 また、領域内は様々な制約や特殊な処理が施されている。 ゲーム上ではいわゆるやりこみダンジョンであり、シナリオクリア後も地下1000階まで探索を続けることが可能となっている。 オラクルズリメイン ディープデータ領域で稼働したシミュレートプログラム。 これによりディープデータ領域に広がるフィールドに展開されているNPCのシミュレートデータが実際のNPCのソースデータとリンクしてしまい、NPC消失事件の引き金となった。 領域内でNPCが力尽きることで通常のフィールドに居る同一のNPCまで同じことが引き起こされてしまう状態に陥っていたが、キリトによってリンクが解除されたことで事件が解決されるとともにNPCのディスエーブルプロテクト(死亡判定防止)とデータリストアの機能が解放される。これによって領域内のコンソールに登録したNPCを通常のゲームと同じように蘇生することが可能となり、消滅も防ぐことができるようになった。 このような機能が備わったことについて、フルダイブの世界でもまだその機能が必要だと判断されたからとユイは推測している。
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