舌 文化の上での舌

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 06:55 UTC 版)

文化の上での舌

舌は喋ることの象徴であり、「二枚舌」、「舌が回る」などの表現に使われる。「嘘をつくと閻魔大王に舌を抜かれる」などもこれであろう。また英語、イタリア語、ハンガリー語などのように舌を表す単語そのものが言語を意味することがある。味覚に結びついた表現としては「舌が肥える」などがある。

「舌を出す」や「舌を入れる」などは上記とはやや意味が異なる。表情としては、一般に舌を出すのは普通の状態とは見なされない。アカンベーのように侮蔑の表現になったり、失敗をごまかすなど笑いを誘うものとなったり、あるいは色気を演出する物となる例もある。

仏教における仏陀特長の一つに、舌が大きくて顔全部を覆える、というのがある。

舌を噛むことによる自殺

日本の時代劇などの創作物で「舌を噛んで自害」というようなシーンがあり、失血死とも、収斂した舌が気道を塞ぐことによる窒息死とも言われるが、舌には失血死するほどの血を出血させる大きな血管はなくまた、筋肉質であるため噛み切ることも容易ではない。取り調べや拷問など拘束された状態からの自殺に用いられ、猿轡を噛ませるか歯を抜くことでこれを防ぐ[注 2]。なお、2003年に二件この方法による自殺が発生している。一つは福岡県で暴力団員が傷害事件を起こし、警察によって取り押さえられる際に舌を噛み切り自殺を図り、窒息死と報道されたが司法解剖を行い、死因は急性心機能不全だったことが分かった。アルコール依存症で心臓がかなり弱っていて、留置場心不全を起こしたのだろう。その時に、舌を出していたので舌を噛んで死んだように見えたのだろう。もう一つは静岡県警沼津署で、3月26日に画家が殺人未遂の取調べ中に舌を噛み、まもなく死亡した事件である。

舌医療について

舌癌などの舌に関わる医療は、主に歯科医師(特に口腔外科)や耳鼻科医が担当する。また、他組織からの移植など大規模手術が必要な場合は、医師と歯科医師の合同チームで治療が行われる。これについては、平成8年に「歯科口腔外科に関する検討会」が開催され、悪性の口腔疾患や他部位の移植が必要な治療の場合は、歯科医師と医師が適切に連携する必要があるとしている。[5]また、舌は嚥下など生理学的活動でも重要な役目を果たす為、歯科系大学病院では口腔生理学口腔解剖学の専門家、言語聴覚士などを交えた医療を提供している。


注釈

  1. ^ 俗語では「べろ」ともいい、また方言では「べら」「したべら」のような用例もある[1]
  2. ^ 中国人にもこの自決方法が知られており、彼らが日本人を拷問する際にまず歯を抜いたという[4]

出典

  1. ^ 尚学図書・言語研究所 編 佐藤亮一 監修 『方言の読本』 小学館、1991年、60頁。ISBN 4-09-504151-X 
  2. ^ a b 中塚, p.22
  3. ^ a b 中塚, p.23
  4. ^ 高山正之 『飛行25000時間』 文藝春秋、1983年、43頁。全国書誌番号:84018672 
  5. ^ 第2回「歯科口腔外科に関する検討会」議事要旨 (PDF)”. 日本耳鼻咽喉科学会 (1996年5月16日). 2011年11月26日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2010年10月4日閲覧。


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