ESP研究会
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琴浦 春香(ことうら はるか) 声 - 門脇舞以 / 金元寿子 本作の主人公。義久のクラスに編入してきた転校生。9月1日生まれ。15歳。甘い物好きで、暗い場所・怖い話・カラオケが苦手である。カラオケに関しては極度の音痴。実家は財閥『琴浦グループ』であり裕福な家庭。父母のことをお父様・お母様と呼ぶことなど、良家の娘らしく礼儀作法も整っている。学校の成績も良い。 部員のことはそれぞれ「真鍋くん」、「御舟部長」、「室戸先輩」、「森谷さん」と呼んでいる。 原作で、 最初は義久いわく家賃が結構高い義久と同じマンションに住んでいたが、ある出来事をきっかけに引き払ってしまったため、現在は違うマンションに住んでいる。アニメでは最初から違うマンションに住んでいる。一人暮らし。 名字は鳥取県東伯郡にある琴浦町から来ている。胸の小ささをコンプレックスにしている。 人の心を読める能力を持っている。その能力は言葉にしたものだけでなく、妄想などのような映像も読み取ることができる。ただし、読み取ることができてもその全てを理解することができるとは限らず、実際に読めるのはあくまで表層心理であり、深層心理までは通常 読めないことが後に判明する。その能力は自身で制御することができず、心の声と会話との区別がつかないために、子供の頃には無邪気にそれらをありのまま話してしまっていた。この能力が原因で両親が離婚し、その際に母親である久美子から「お前なんか産むんじゃなかった」と忌々しく吐き捨てられ、捨てられたことで心を閉ざした。現在も悪意のある言葉に押しつぶされてしまったり、惨劇を感知してしまうと気分が悪くなり嘔吐や卒倒してしまうことすらある。先述の経緯があることから、転校してもクラスメイトの人達とも親しく出来ないどころか、周囲から孤立させられてしまい、結局はそれを利用して積極的に関わらないように否定的な言動を行っている。アニメでは隠しているつもりでも無意識に心を読んだ内容を口にして嫌われたり、唯一の友達だった犬が「あの娘がくるから」と保健所送りにされるなどのつらい過去が描写されている。 心を閉ざす引き金となった母とは冷戦状態だったが関係修復したいとも思っており、後に和解している。なお、風邪をひいてしまうと能力が使えなくなる人間となっていたが、森谷の時より悪い心を感じた事から再び使えるようになった。 一人暮らしをしている関係から自炊しているため、料理はそれなりにできるものの、片付けは苦手な模様で、常に散らかっている。性格は先述の経緯からやや内向的で引っ込み思案なところもある。自身がいじめられていても顔には出さず、また自分から言い出さないこともあった。少々天然ボケなところもあり、暴走するとその傾向が強くなる。なお、暴走してしまうと一人で突っ走ってしまう傾向がある(ある出来事について自分が悪いと思い込み、あげく失踪まで起こしている)。 義久とは最初、自身の能力をおかしく思わないため変な人だと思っていたが、徐々に彼に惹かれていくことになり、ある時を境に両想いになるものの周囲の邪魔もあってなかなか発展しない。しかしながら、少しずつ互いの距離を縮めている。 イベント・DVD「マンガ★ライブ」版で彼女の声を演じた門脇は本作を絶賛しており、単行本2巻に寄稿している。 真鍋 義久(まなべ よしひさ) 声 - 鶴岡聡 / 福島潤 本作のもう一人の主人公。春香のクラスメイト。15歳。春香のことは「琴浦」と呼ぶ。名字は地名から採っているらしい。第一部15話目まで名前が決まっていなかった。 妄想、特にHな方向がたくましく、その妄想力で春香を困惑させる。そのため彼女から時折「エロス(の貴公子)」と呼ばれるほど。ESP研究会にはその妄想力を「敵を恐怖に陥れる能力」と春香が紹介したため道連れにされる形で入部した。幼少期から妄想力は高かったのだが周囲には知られておらず、またスカート捲りなどのストレートなセクハラはしなかったためその妄想している姿が「大人っぽくてかっこいい」と女子からの人気は高かった。また酒癖が悪く、ヒヨリと野球拳でハメを外してしまっている。ヒヨリほどではないが成績が悪く、夏休みの宿題もギリギリのところまで終わらせなかった(アニメでは期末テストをギリギリで赤点回避している)。 最初はトラブルには関わらないようにしていたが、春香との出会いによって、正義感が強くかつ積極的にトラブルを解決する人間へと成長している。 春香の能力の理解者。また春香を普通の女の子として接した人物でもある。春香のためなら自身を顧みないこともしばしば。最初は彼女のことをほっとけないと思っていたが、徐々に彼女への恋心が芽生えていき、文化祭での一件をきっかけに彼女のことを意識し、告白するまでに至る。その後は相思相愛の関係ではあるものの、周囲の邪魔が入りなかなかそれ以上に発展しない。しかし互いの距離は徐々に縮めている。 趣味は新聞の4コマ漫画『コポちゃん』のスクラップ。春香失踪の際に、新聞記事から春香の居場所を収集したのがきっかけ。 アニメでは原作とは違い、特に意味も無く春香に最初から積極的に関わろうとしておりクラスでも「目立つ人物」と評価されている。またESP研究会も春香が拉致されそうになった際にエッチな妄想で超能力者をかわいがる能力を持つと自ら志願して入部した。春香を守ろうとする思いは人一倍で、春香が連続通り魔事件の犯人を突き止めようとした時には断固反対した。ヒヨリの誘いについて「自分の空手の素質が欲しい」と勘違いしており、春香からはその素質について「あるかどうかもわからない」と言われているが、作中では(一部はギャグ表現とはいえ)常識では考えられないほどの身体能力を披露している。 御舟 百合子(みふね ゆりこ) 声 - 若宮友香 / 花澤香菜 ESP研究会の部長。16歳。春香のことは「琴浦ちゃん」と呼ぶ。頭に赤いヘアバンドのようなものをしている。名字は実在の人物から来ている。彼女の顔立ちが、とある作品のキャラクターに似ていると言われると明かしている。祖父母と一緒に暮らしている。アクティブでざっくばらんな性格をしているが、マイペースでわがままなところもある。なお、怒らせるととても怖い。アニメでは巨乳キャラとしての面も強調されており、たびたび貧乳である春香の嫉妬の対象となっている。 子供の頃に、千里眼の能力を持つ母の千鶴を首吊り自殺で亡くしており、かつ母親の能力を親族を含めた周囲からウソだとバッシングされたため、それらの件がトラウマになっている。彼女がESP研究会を立ち上げたのも、母親の超能力が本物であることを証明するためと、母親のような超能力を持つ人物を探すためである。そのため、春香の能力を理解してはいるものの、その能力を母親の能力の証明に利用しようとする節が見受けられる。ただし、春香と義久の関係がこじれそうになった際に助け船を出すこともあり、2人の関係の理解者でもあるが、その理解度は行き過ぎなところもあり、部活と称して2人のデートを邪魔することもある。 亡くなった母親がバッシングを受けていた際、その母親を高く評価し、同時に立ち直るきっかけを与えたのが、腐れ縁になる大智である。大智の母親からはその頃からかなり気に入られており、大智の嫁になるよう懇願されている。また将来超能力研究家になりたいと思うきっかけにもなっている。成績は学年2位。 アニメ版では通り魔事件の解決後に『新・ESP研究会』に改名する。部活動の目的を「超能力の科学的立証」から「超能力者で遊ぶこと」に変更した後、春香を利用目的として見ていたことを涙ながらに謝罪した。「目的のためなら何だって利用する」と語っているものの、根が善人であるため悪人に徹しきれず、大智からも「下手くそな悪人の演技」と評されている。普段の振る舞いでは割とぞんざいだが実際は大智にベタボレであり、悪ノリし過ぎて彼に叱られたり冷たい態度を取られたりすると、ショックを受けたり凹んだりする。 森谷 ヒヨリ(もりたに ヒヨリ) 声 - 今村優 / 久保ユリカ 春香・義久のクラスメイト。15歳。春香のことは「琴浦さん」と呼ぶ。よく「もりや」と間違えられると作者は明かしている。後にESP研究会の部員になる。トラブルメーカーではあるが、反省する分別はあると義久から評されている。初期は「甘やかされて育ったためワガママな性格」と設定されていたが、ESP研究会との交流で丸くなっていった。成績は部員内で一番悪い。料理の腕も悪いが、本人は自覚が無い。第5部以降「イメチェン」として初めて美容院に向かったが失敗し、髪型が変化している。 両親が新興宗教「森谷教」の教祖で、自身も祈祷に参加している。またクラスメイトの何人かを勧誘して信者にしている。また跡取り娘ということで絶大な権力を持っており、腕っ節のある信者に義久を襲わせたほどでもある。しかし、ESP研究会に参加して以降は、「森谷教」の祈祷をさぼることもあり、そのことで教祖の一人である母親にたしなめられることもある。時にイベント絡みで行動が制限されると、森谷教の存在を疎ましく思うことがある。なお、春香の祖父・善三からは性質の悪い宗教家と思われている。森谷教(アニメでは森谷道場)の気合のポーズ「モリ!モリ!」をよくやるが、春香にとっては思い出す度に笑いを堪えている。 小学三年生頃、実家の宗教と財力でクラスの女王として君臨していたが、義久だけは思い通りに動かせず、なんとか思い通りにしようと接近するうちに惹かれていった。そのため突然現れて、しまいには義久と両想いになった春香のことを逆恨みし、文化祭で起こったことをきっかけに陰湿な虐めをしていたこともある。また先述の春香と両想いになった義久を信者を使って襲わせたり、それに伴う春香失踪のきっかけを作った人物でもある。しかし後に和解し、以後は春香の友人として接するようになる。 現在でも義久に対する想いは変わっておらず、彼の兄である義弘とデートに行った時もその想いから結局義弘を振った。しかし一方の義久からは春香と実家の宗教のことであまり快く思われておらず、バレンタインデーのチョコレートに毒が入ってないかと疑われるなど敵視されている。 お屠蘇を飲みすぎて、我を忘れた状況で義久と野球拳をやり、下着姿になってしまったことがある。また登場人物達の住んでいる町で起こった連続殺人事件で犯人にさせられ、誤認逮捕されたことがある。 アニメでは両親が空手「森谷流」の道場の道場主で、自身も稽古に参加している。義久に想いを寄せる理由も原作と異なり、幼少期一人でいた彼女に近づいた義久が実家の空手道場に尊敬の眼差しを向けたことがきっかけとなっている。ESP研究会に入部する際には「モリ」の掛け声と共に発する空手の風圧技を披露し、サイコキネシスと誤解した百合子に能力を認められ入部した。このため腕っぷしは非常に強く、義久には鉄拳制裁を恐れられており、警棒で大智に怪我を負わせた通り魔にも素手で立ち向かっている。また、料理が苦手な設定と成績が悪い設定は強調され、料理に至っては紫色や緑色をした謎の物体をハンバーグと言い張り、食べた義久とヒヨリは奇行に走った。第11話では春香の身を案ずるためにかえって距離を置いてしまった義久を叱咤、さらにそこで義久への思いをついに告白するが、義久には「今は琴浦のことが好きだ」と振られ、第2話で浴びせられたきつい言葉についても謝罪される。この一件のため義久への思いは完全に振り切り、第12話では春香の相談に乗っている。 当初は仲間になる予定はなく、原作者であるえのきづは「完全に悪役として登場させたはずなのに、気がついたら仲間になってました。」とインタビューで発言している。一方、アニメ版では最初から仲間になる方向で構成されているためか、アニメ版監督の太田雅彦は「元から良い子だということは、皆さんにも分かってもらいたい」と発言している。 室戸 大智(むろと だいち) 声 - 三苫紘平 / 下野紘 ESP研究会の副部長。16歳。春香のことは「琴浦君」と呼ぶ。丸縁眼鏡をかけている。存在感が薄いものの、要所で活躍を見せることがある。名字は高知県にある室戸市から。百合子とは子供の頃から腐れ縁の仲。情報収集能力も高いが、情報取捨能力も高いと思われる。 背は小学生並みに小さく、そのことで御舟からからかわれたり、補導されたり、コマに写らなかったりする。 暴走しがちな面々の収拾役でもある。当初は二の線で描かれていたが、後に三の線で描かれることが多くなった。恋愛関係には全く興味がないらしいが、春香・義久・ひよりの恋愛事情は理解しており、自分以外に関しては的確な助言をする。百合子のことは非常に大切に思っており、通り魔事件の際には身を挺して彼女の危機を救っているが、彼女に対しての恋愛感情の有無は描写が曖昧である。普段の昼行灯ぽい言動でそうは見えないが素の性格は怜悧で辛辣な所もあり、怒ると怖い。百合子が悪ノリしたり、良くない方向に逸脱した振る舞いをした時に厳しくたしなめる事があり、その際には百合子も大人しく言うことを聞く。 パソコンやゲームが好きで、ネット関係にも強い。春香失踪の際には、それを利用して情報収集している。成績は学年1位。 百合子の母のファンで、その能力をとても高く評価しており、娘が同じ学校に通っていたことを嬉しく思ったほど。 眼鏡を外すと美青年で、小学生時代は眼鏡はかけていない。
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