本編に登場する人物
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現名:仰木高耶(おうぎ たかや) / 上杉景虎(うえすぎ かげとら) 声 - 関俊彦、 光岡湧太郎(まほろばの龍神) 本作の主人公。長野県松本市在住の城北高校二年生。16歳。7月23日生まれ。身長178.5cm。血液型はO型。 目つきがキツくぶっきらぼうな少年で、潔癖なほどにまっすぐな性格。趣味はバイク。家事全般が得意で、得意料理は肉じゃが。中学時代に父が事業を失敗して両親は離婚。酒乱の父から妹・美弥を庇う日々の中で非行に走り、松本中で「深志の仰木」と恐れられたが、譲の尽力で更生した。極度の人間不信だが、気を許した相手には人懐っこい。年上の男性に弱い(綾子談)。 正体は御館の乱で非業の死を遂げて怨霊と化した後、義父の上杉謙信の魂から冥界上杉軍・上杉夜叉衆総大将を任じられた上杉景虎の換生者。400年に渡って宿体を変えながら怨霊調伏を続けていたが、30年前のある事件をきっかけに織田信長に敗死した後は、記憶を封印して今生の母・佐和子の胎内で胎児換生した。生前は「三国一の美少年」と言われた絶世の美男で、瞳には他人を惹きつける魔性の力があるとされる。換生を重ねる行為への罪悪感から「宿体となった人間の分まで生を全うする」という信条を持っていた。 命がけで守ってくれる直江を慕い始めるが、自分が景虎の身代わりでしかないというジレンマに悩む。記憶を取り戻してからは冷徹な性格になり、直江につらく当たるようになる。生前上杉家への人質に出される以前に、兄に反感を持つ北条家の家臣や小姓数名に凌辱され、性嫌悪症となっている。過去の因縁から直江に「勝ち続けること」にこだわっていたが、彼に自分の弱さを知られれば見放されてしまうのではないかという不安を抱いている。 現名:橘義明(たちばな よしあき) / 直江信綱(なおえ のぶつな) 声 - 速水奨、 松橋登(まほろばの龍神)、 辻谷耕史(最愛のあなたへ) 高耶の前に現れた謎の青年でもう一人の主人公。夜叉衆参謀で景虎(高耶)の後見人。28歳。5月3日生まれ。身長187cm。血液型はAB型。パーラメントのタバコをふかし、エゴイストの香りを身にまとう。愛車はダークグリーンのウィンダム。ゴールドカード家族会員。宇都宮にある光厳寺の三男で四人兄弟の末っ子。兄の不動産会社を手伝いながら実家の僧侶も兼業する。 喪服としてスーツを常に着用し、日本人離れした体躯や、色素の薄い髪と鳶色の瞳を持つ青年。物腰穏やかで実直だが、目的のためには手段を選ばない。一人称は「私」だが感情が昂ると「俺」に変わる。自らを「狂犬」と豪語するなど言動に予測がつかない(のちにその理由は昭和編で明かされるが、本編との擦り合わせが不自然であり、昭和編に限らず邂逅編なども本編と切り離してパロディとして捉える方が最善である)。30年前に景虎が行方不明になるきっかけとなる事件を起こした。今生では自殺未遂や不特定多数の女性と関係を持つなどの荒れた生活を送り、今生の家族に支えられてきたことを感謝している。 生前は景虎を滅ぼした上杉景勝派だったが暗殺されて怨霊となり、換生した後は謙信に景虎の目付役を任命され、他人を換生する能力を与えられている。本編でこそ洗練されたプレイボーイだが、初生の頃は無骨な朴念仁で、生前の妻・お船に「木偶人形」と罵られていた。自らの存在意義を「景虎の批判者」と捉えているため歪な関係だったが、景虎の葛藤をよく知っており、どんなことがあっても必ず傍にいようと決めている。努力型の秀才だが天賦の才には恵まれず、他を圧倒するカリスマ性を持ち、長年自分を押さえつけて屈服させ続けた景虎に対して愛憎半ばの葛藤を抱えている。かつての殺した者と殺された者という関係から「勝者と敗者」の関係にこだわっていた。 現名:千秋修平(ちあき しゅうへい) / 安田長秀(やすだ ながひで) 声 - 松本保典 安田長秀の換生者。自称「霊界のブラピ」。茶色い長髪を括り、眼鏡をかけた遊び人風の青年。19歳。4月1日生まれ。血液型はB型。 飄々としていて、マイペースな皮肉屋。しがらみを嫌う性格で夜叉衆からも一歩引いた立場を取り、胎児換生を基本とせず宿体の家族にも気兼ねしない。その割には義理堅い性分で、夜叉衆や仲間のことは気にかけている。 得意の催眠暗示を利用し、年齢を誤魔化して高耶のクラスメートで「親友」に成りすます。戦闘能力は景虎に次ぐ夜叉衆ナンバー2の実力者で、直江同様生前は景勝派の人間。謙信の側近だった矜恃から景虎に反発していたが、現在では景虎をライバルであり仲間として認めている。 愛車はガングレーメタリックのレパード。自他共に認めるフェミニストで女性に優しい。ただし元は男性である綾子は例外で、しょっちゅういがみ合っているが相性は良い。 生前の頃の醜い容姿がコンプレックスで、換生の際には必ず美形の宿体を選んでいる。 現名:門脇綾子(かどわき あやこ) / 柿崎晴家(かきざき はるいえ) 声 - 玉川紗己子(テレビアニメ・OVA) 柿崎晴家の換生者。ソバージュの長い髪をなびかせるスレンダー美女。21歳現役女子大生。12月9日生まれ。血液型はA型。 高い霊査能力を持つ、夜叉衆の紅一点でムードメーカー。豪胆な姐御肌で、腕っぷしも強い。女性らしい繊細さも併せ持ち、気配りが得意。高耶にとっては姉のような頼れる存在。400年前からの酒好きでザル。 生前は景虎派に属し、景虎を崇拝していた。『邂逅編』では御館の乱で景虎を滅ぼし、自分の暗殺を指示した張本人でもあった直江を敵視していた。 愛車のYAMAHAのFZR400「エッちゃん」を乗り回し、初対面の高耶にバイクレースをけしかけた。 原名から分かる通り、元々は男性だった。200年前にお蔦という女性に換生していた頃、医者の青年・曽根慎太郎と恋仲になるが死別してしまう。慎太郎の遺した「生まれ変わって会いに行く」という約束を信じ、再会する日を待つために女性の宿体へと換生し続けている。ある時期までは「蔦」を名乗っていた。 現名:成田譲(なりた ゆずる) / 上杉景勝(うえすぎ かげかつ) / 弥勒菩薩(みろくぼさつ) 声 - 松野太紀(テレビアニメ&鷲よ、誰がために飛ぶ)、 古本新之輔(ときめきテレフォン)、 阪口大助(ラジオドラマ) 高耶の中学時代からの親友で理解者。16歳。城北高校二年生で高耶と同じクラスに在籍。成田歯科医院の一人息子。10月19日生まれ。 成績優秀・穏やかな性格で一見すると大人しそうな優等生タイプだが、ここぞと決めた時には梃子でも動かない頑固な面も。洞察力にすぐれ偏見を持たず、毒舌家の気がある。荒れて問題児扱いされていた頃の高耶に臆する事なく接し、高耶の更生に尽力。高耶のことをいつも心配していた。 元より霊媒体質であったが、炎に包まれる夢を見てから間もなく武田信玄に憑依された事件を皮切りに、立て続けに怪現象に巻き込まれる。高坂から「六道界の脅威」と予言される。 実は400年前に御館の乱で景虎を滅ぼした景虎の義弟・上杉景勝・坂上田村麻呂・そして弥勒菩薩の生まれ変わりである事が発覚。弥勒の力を利用して闇戦国制覇を狙う武田方の元で覚醒する。 現名:新井公彦(あらい きみひこ) / 高坂弾正(こうさか だんじょう) 声 - 堀内賢雄(テレビアニメ)、 小杉十郎太(最愛のあなたへ)、 塩沢兼人(ときめきテレフォン) 大学生。ルージュを引いたように赤い唇をした、女と見まごう美青年。1月18日生まれ。血液型はB型。 武田信玄の家臣で妾。武田方参謀として闇戦国制覇を目指すが、別の目的も持つようで言動に謎が多い。情報収集を得意とする鵺を配下に持ち、夜叉衆の内情にも詳しい。夜叉衆同様に換生を重ねており、相当な霊査能力を宿している。 神出鬼没で、慇懃無礼な性格。ふらりと現れては直江をおちょくるのを生き甲斐にしている。 正体は桓武天皇の甥である春原五百枝(皇位は返上している)で、高坂弾正の宿体は何度目かの換生。破滅的な未来を予見・回避する為に換生し続けており、高耶達や信玄をも利用していた。 北条氏政(ほうじょう うじまさ) 声 - 納谷六朗(テレビアニメ) 氏康の子で景虎の実兄。北条家を率いて闇戦国に参戦。 北条の跡取りとしての責任感から終始冷酷非情に徹する。本編では憎まれ役だが実は番外編『群青』で明かされている通り、三郎(景虎)への情が決して無いわけではない。 北条氏照(ほうじょう うじてる) 声 - 田中秀幸 氏政の弟で景虎の実兄。猪突猛進な熱血漢で、三郎(景虎)を溺愛。ある事件で心に大きな傷を負ったまま上杉に人質に取られていった弟を非常に心配しており、北条に取り戻したがっていた。 兄と共に闇戦国に参戦。立場上敵対関係にある高耶に対し、北条の家に帰って来いと勧める。 北条氏康(ほうじょう うじやす) 景虎の実父。謙信と同じように転生も換生もせず土地神となり、龍の姿に化身している。 風魔小太郎(ふうま こたろう) 声 - 宮本充(テレビアニメ) 北条家に仕える風魔一族の忍び。寡黙で無表情だが任務には常に忠実。感情を解さず、「機械人間」と評される。直江と背格好が似ている。 直江の死を受け入れられない高耶の望むまま、ぎこちなくも直江を演じていく内に高耶を愛するようになってしまう。 色部勝長(いろべ かつなが) 夜叉衆最年長で最古参メンバー。思慮深く温厚な人物で、謙信への忠誠心に篤い。 第一部時点の宿体は幼児だったが、第二部から壮年男性に換生して夜叉衆に合流する。 『邂逅編』では御館の乱で景虎派と景勝派に分かれて殺し合った末に換生し、対面したばかりの殺伐とした夜叉衆を仲裁する苦労人として描かれる。非業の死を恨んで怨霊大将となり越後を荒らしていた景虎を調伏し、謙信の魂に導かれ現世に舞い戻った彼を夜叉衆に迎え入れた。色部自身は謙信の病没前に討死しているため、お家騒動とは関わりがなく一同の潤滑剤となっていた。ある時期までは僧侶の「勝元」を名乗っていた。 織田信長(おだ のぶなが) 声 - 置鮎龍太郎(テレビアニメ) 夜叉衆最大の宿敵。闇戦国を利用して世界の支配を企む黒幕的存在。「第六天魔王」の異名で畏怖されており、圧倒的なカリスマ性の持ち主。 傲岸不遜かつ唯我独尊、支配欲や征服欲の強い残忍な人物で、破魂波や魔王の種といった特殊能力を持つやっかいな相手。また、自分の関心を引いた人間への執着心も強い。 譲に憑依して復活。のちに人気ロックバンド「SEEVA」のリーダー・斯波英士に換生する。 現名:波多山智(はたやま さとし) / 森蘭丸(もり らんまる) 声 - 関智一(テレビアニメ) 城北高校への転入生で、譲の部活の後輩。白人とのハーフで金髪の美少年。 その正体は織田信長の小姓で愛妾・森蘭丸の換生者。信長に心酔しており、彼の野望を叶えるために右腕として暗躍する。 森野沙織(もりの さおり) 声 - 矢島晶子(テレビアニメ) 高耶と譲のクラスメート。ハキハキと明るく活発な性格で物怖じせず、クラスで浮き気味の高耶とも親しく接する。6月16日生まれ。 譲に好意を寄せているのはクラスで周知の事実だが、当の譲は気づいていない。 仰木美弥(おうぎ みや) 声 - 丹下桜(鷲よ、誰がために翔ぶ&ときめきテレフォン)、 三浦智子(テレビアニメ) 高耶の3歳下の妹で中学生。天真爛漫なお兄ちゃんっ子で素直な甘えん坊だが、芯が強くてしっかり者。 荒れた家庭環境で苦労をさせた負い目もあり、高耶は何があっても絶対に美弥を危険に晒したくないと考えている。 橘照弘(たちばな てるひろ) 声 - 田中秀幸(鷲よ、誰がために翔ぶ&ときめきテレフォン) 直江信綱こと橘義明の12歳上の兄。光厳寺の長男で僧侶免許を持つが家を継がず、不動産会社・橘不動産を経営。堅実な手腕のやり手実業家だが茶目っ気のある性格。 直江を運転手兼秘書としてこき使う。しかし幼い頃から絶望を抱え、ひきこもりや不登校・度重なる自殺未遂などで家族に散々心配をかけてきたこの末弟の行く末を案じている。 武田由比子(たけだ ゆいこ) 声 - 折笠愛(テレビアニメ) 東京の女子高生。高坂の手引きにより武田信玄の正室・三条の方に憑依されてしまう。おとなしく控えめな性格で、沙織と親しくなる。自分を助けてくれた高耶に憧れていた。 荒木村重(あらき むらしげ) 声 - 郷田ほづみ(OVA) ハザマ製菓の社長・狭間繁治が所持する荒木一族の怨霊が封印された遺髪曼陀羅を狙う怨将。宿体が綾子の恋人・慎太郎に瓜二つ。
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