宇宙海賊クロスボーン・バンガード
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「機動戦士クロスボーン・ガンダム」の記事における「宇宙海賊クロスボーン・バンガード」の解説
トビア・アロナクス 声 - 山口勝平 『鋼鉄の7人』までの主人公。年齢15歳(クロスボーン・ガンダム)→18歳(鋼鉄の七人)。両親を幼い頃に亡くすが、叔父夫妻によって育てられた。地球からの留学生だが、留学先となる筈だった木星圏の戦乱に巻き込まれる。キンケドゥに助けられて以降は宇宙海賊クロスボーン・バンガードのパイロットとして戦い、優れたニュータイプとしての才能を開花させていく。既存の常識に捕らわれない柔軟性をもち、強い意志と判断力を見せる快活な少年。調和を常に求める姿勢を持つ。 前半では木星帝国から鹵獲したMSペズ・バタラに搭乗していたが、後半で新型のクロスボーン・ガンダムX3に搭乗し、最終決戦においてクラックス・ドゥガチを打倒、地球圏を核による滅亡から救った。木星戦役終結後は、キンケドゥよりX1を譲渡され愛機とする。 戦闘に関しては敵であっても殺さない、いわゆる不殺を念頭に置いているが「相手や状況によっては止むを得ない」との覚悟も持ち合わせている。特定の主義主張や勢力に己の価値判断を委ねることなく、常に自分の直感に従ってすぐさま行動に移すさまは、他の登場人物達からネコに例えられている。 外伝「最終兵士」ではアムロ・レイの戦闘データから造られたバイオ脳搭載の無人MS・アマクサとの戦闘で機体が中破。その際に負った傷から、顔面中央にごく浅い横一文字の傷痕ができた。 『鋼鉄の7人』では、キンケドゥの意思を引き継ぎ、名実共にクロスボーン・バンガードのトップエースとして活躍。「神の雷計画」を阻止するため、圧倒的に戦況が不利であることを承知で敢然と新生木星軍に戦いを挑む。ベルナデットとは恋人関係になるが、最終決戦前に立場違いで別れざるえない状態になった。「神の雷計画」の阻止には成功するが、その際仲間の大半と自らの視力を失い、一時行方不明になる。トビアは木星圏では重罪人だったため、数年後に整形で姿を変え「カーティス・ロスコ」として木星に帰還し、ベルナデットと再会し彼女を支える目的を叶えた。『ゴースト』以降の行動は#カーティス・ロスコを参照。 ベルナデット・ブリエット 声 - 夏樹リオ 『鋼鉄の7人』までのヒロイン。15歳→18歳(鋼鉄の7人)→35歳(ゴースト)→実年齢35歳前後(DUST)。 木星からスマシオンに密航して来た少女。中継ステーションでの襲撃騒ぎの後にマザー・バンガードにも隠れて乗り込み、ベラの保護下でマザー・バンガードのクルーとなる。ベルナデット・ブリエットの名前は発見された時に正体を知られまいと咄嗟に名乗った偽名である。 その正体はクラックス・ドゥガチの娘、テテニス・ドゥガチ。母親は政略結婚で木星圏にやってきた地球の良家の娘(漫画『機動戦士ガンダムF90 ファステストフォーミュラ』によれば、名前はダナエ・ブリエット)。物語中盤で木星帝国に連れ戻され、後にモビルアーマー (MA) エレゴレラに乗せられてしまうが、トビアによって救出される。 鋼鉄の7人ではトビアと共に海賊として宇宙へ旅立っている。「鋼鉄の7人」作戦には同行せず、木星に向かうトビアに自らの歩む道を告白した。一年後、木星に戻り、父の作った財団の代表になった。 『ゴースト』では名実共に木星圏の女王になっており、ベルという一人娘が産まれている。その後、カーティス(トビア)と正式に結婚したようだが、息子であるニコル・ドゥガチ(後述)によると『DUST』の時代には木星共和国内の政争に敗れて夫婦共々実権を奪われた状態で軟禁されており、その身体はサイド7のグリプス内部にあるエオス・ニュクス号の中でコールドスリープされていた。これはフォントとベルの捜索にかかる時間を考えてのことで、カーティスによる半ば強引な説得で眠らせた直後に囚われたため、目覚めた際にはカーティスとニコルを指して少々混乱していた。『X-11』ではカーティスの説明で「モビルスーツに嫉妬するほどのヤキモチ焼き」だという事実が明かされ、世間的には「いつまでも少女の様な恋多き姫様」という認識と解説されている。 キンケドゥ・ナウ 声 - 辻谷耕史 クロスボーン・ガンダムX1を駆る宇宙海賊クロスボーン・バンガードのエースパイロット。宇宙世紀0133年時点での年齢は28歳。 その正体は、かつてコスモ・バビロニアの蜂起の際に民間人ながらガンダムF91で目覚しい戦果を挙げ、レジスタンスのエースとして活躍したシーブック・アノーである。 詳細は「シーブック・アノー」を参照 ベラ・ロナ 声 - 冬馬由美 宇宙海賊クロスボーン・バンガードの指導者であり、戦艦マザー・バンガードの艦長。宇宙世紀0133年時点での年齢は28歳。 その正体は『機動戦士ガンダムF91』に登場したセシリー・フェアチャイルドである。木星帝国の野望を知ったため再びベラ・ロナを名乗り、自らが指導者となって宇宙海賊クロスボーン・バンガードを組織、戦艦マザー・バンガードの艦長として木星圏で帝国と戦う決意を固める。 詳細は「セシリー・フェアチャイルド」を参照 ザビーネ・シャル 声 - 梁田清之 クロスボーン・ガンダムX2を駆る宇宙海賊クロスボーン・バンガードのエースパイロット。キンケドゥと並ぶ実力を持つ。 かつては旧クロスボーン・バンガードのエリート部隊「黒の戦隊(ブラックバンガード)」を率いた大隊長だったが、その後コスモ・バビロニアの残虐なやり方に反発し、離反してベラやキンケドゥと行動を共にしていた。 詳細は「ザビーネ・シャル」を参照 ウモン・サモン 声 - 宮澤正(『第2次スーパーロボット大戦α』) / 田中和実(『GGENERATION SPIRITS』以降) 宇宙海賊クロスボーン・バンガードに参加しているMSパイロット。70歳。ニュータイプを自称するお調子者の老人だが、パイロット歴は一年戦争時代からという大ベテランで、一年戦争時(16歳)はボールで6機のリック・ドムを撃墜、その後のグリプス戦役(22歳)なども傭兵として戦い生き抜いた確かな実力を持つ。 キンケドゥ不在時にはX1に搭乗した事もある。後半以降はフリントに搭乗。後に宇宙世紀0136年に行われたアマクサとの戦いで負傷し、以後メカニックに転向する。とはいえ、パイロットを引退した時点での実年齢は73歳である。若い頃からその場の出まかせで出すハッタリの多さに周囲からは「誤報のデパート」と呼ばれており、クロスボーン・ガンダムにドクロのマークを付けたのはウモンのアイデアである。 また、同作者によるアンソロジー漫画『SDガンダム GジェネレーションF 4コマKINGS』では、一年戦争時代のウモンが描かれ、『スカルハート・バカがボオルでやってくる!』としても発表された。以降も『機動戦士ゼータガンダム1/2・宇宙一の無責任ティターンズ~ウモン・サモンの日記~』において、彼を主人公にした番外編が制作された。この時にも一介の傭兵であったが、制服や旧式のジムを黒くしてティターンズを騙っていた。しかし、元々お人好しで「エリート部隊」というお題目をバカ正直に守り、戦闘に巻き込まれた民間人の保護などをしていたため、大した旨味も得られずに終わった。 なお、「ウモン・サモン」というフルネームが設定されたのは『スカルハート』の番外編から。 ヨナ 声 - 滝田樹里 ウモンやジェラドと共に木星戦役を戦い抜いた女性パイロット。モビルスーツ戦より生身の格闘戦(肉弾戦)が得意でトビアにも手ほどきをしている。ウモンとは家族ぐるみの付き合いらしく、若かりしころのウモンがMSパイロットだった祖母に想いを寄せていた事を知っている。 ジェラド 声 - 森貞文則 ウモンやヨナと同じく木星戦役を戦い抜いたパイロットの一人。ナイフ投げの名手。 鋼鉄の7人では、ウモンの戦線離脱後はトビアに次ぐNo.2のパイロットだが、対アマクサ戦では一撃で撃破されたり、コルニグス襲撃の際にはヨナ共々MSに乗る前に岩盤で押しつぶされて負傷してしまったりと、その実力はあまり描写されていない。 ハリダ 声 - 斉藤次郎 クロスボーン・バンガードのパイロットの一人。パーマで髭面。木星の衛星イオでの戦闘でMAエレファンテのフレキシブルアームに乗機を潰され戦死。 ロニム クロスボーン・バンガードのパイロットの一人。トビアにミノフスキードライブの説明を行う。バーンズが駆るトトゥガに挑むが、高速硬化ガスによって動きを止められたところを、ハンマーハンドで潰され戦死。 副艦長 本名は不明。マザー・バンガードの副艦長で同艦の操舵を務める。理想論が強い傾向にあるベラとは逆に現実的な面があり、時には自分達が勝つために彼女の命令に反した行動をとる事もある。マザー・バンガード自爆以降は未登場。 ゲーム『第2次スーパーロボット大戦α』でのマザー・バンガードの武器「突撃」は、元々は本編で彼がベラの命令に反して行ったものであり、使用した際のベラの台詞も本来は彼のものである。 技術長 本名は不明。マザー・バンガードの整備長でウモンと同世代の老人。常に酒瓶らしきものを持ち歩いている。X1改のスクリューウェッブは彼が考案したものである。マザー・バンガード自爆以降は未登場。 オンモ 声 - 根谷美智子 補給艦リトルグレイの艦長。木星戦役では地球からの物資輸送と補給を担当していた。木星戦役後はブラックロー運送の社長を務め、ベラに代わり宇宙海賊クロスボーン・バンガードに指令を出している。『鋼鉄の7人』によれば、元々はサナリィ関係者で、かつては「サナリィのアイドル」と呼ばれていたらしい。出自や品格、威厳でクルーを引っ張っていたベラと違い、人懐っこい性格でリーダーシップを発揮するタイプである。17年後の『ゴースト』の頃には社長から会長に昇格しているが、海賊軍に高額な兵器を独断で供給したことで、その手腕を疑問視する声があり、引責問題に発展する可能性も出てきている。
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漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』に登場。 宇宙世紀0120年代後半、ベラ・ロナによって活動を再開したクロスボーン・バンガード。「宇宙海賊」を名乗っているが、その目的は地球侵攻を企む木星帝国の野望を阻止することにある。 ベラを含む反貴族主義派は0128年、旗艦「バビロニア・バンガード」の処女航海中の事故により、公式には全員が死亡したとされるが実際には生還しており、その事故(事件)は自分たちの陰謀に気づいた者を暗殺するという、木星帝国によるものであった。修復したバビロニア・バンガードを「マザー・バンガード」として母艦とし、サナリィより実戦テストを兼ねてクロスボーン・ガンダムシリーズを譲り受け、木星帝国に対してゲリラ活動をおこなう。当初は木星側の公式発表のみが報道されていたため、地球圏では「ガンダムタイプのMSを使って木星の輸送船を襲う宇宙海賊」として認識されている。 反貴族主義者が母体となっているため、旧クロスボーン・バンガードとは理念が全く異なるが、貴族主義国家の復活を目論むザビーネが叛乱を起こした際には、彼にそそのかされ同調した者も何名かいる。なお、叛乱はトビアの機転により鎮圧され、ザビーネのみ逃走して木星帝国に投降している。 主な関係者 ベラ・ロナ(セシリー・フェアチャイルド) キンケドゥ・ナウ(シーブック・アノー) ザビーネ・シャル トビア・アロナクス ベルナデット・ブリエット(テテニス・ドゥガチ) オンモ ウモン・サモン ヨナ ジェラド 主な所有兵器 XM-X1 クロスボーン・ガンダムX1XM-X1 クロスボーン・ガンダムX1改 XM-X2 クロスボーン・ガンダムX2 XM-X3 クロスボーン・ガンダムX3 XM-01Eゾンド・ゲー EMS-06 バタラ EMS-10 ペズ・バタラ XM-10 フリント マザー・バンガード(旗艦) リトルグレイ(2番艦)
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