宇宙海賊デスカル
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「超星艦隊セイザーX」の記事における「宇宙海賊デスカル」の解説
恒星系から恒星系をバルガレオンで渡り歩き、財宝や資源などを行く先々の惑星で略奪してきた異星人海賊集団(宇宙海賊)でネオデスカルの原点である。元は古代の地球人の末裔で、コスモカプセルを手に入れるために暗躍する。本編中は一貫して「宇宙海賊」としか呼ばれず、デスカルという名称は登場しない。本来の歴史では2005年に地球に襲来し、2006年のとある日(未来ではXデーと呼ばれる)にコスモカプセルを全て集め、地球制圧の願いを唱えることで、大部隊を襲来させ全ての文明を滅ぼし、地球を支配したとされる。 全体プロットでは「古代人およびその末裔の未来人」という設定であった。 地球制圧のイメージシーンに登場した中型ロボットは、『グランセイザー』に登場したオメガの頭と肩を塗り替えたもので『ジャスティライザー』のゾラの武器を流用している。 バーダー船長 宇宙海賊デスカルの船長。宇宙海賊戦艦バルガレオンの司令室から3将軍にコスモカプセル奪取を命じる。身寄りのいないブレアードの育ての親。実はロボット(機械)で、その正体を3将軍にも秘密にしていたが、第10話で禁忌であった落雷によってショートして爆発する。最期の言葉は「ブレアード、なぜ死んだのだ?」であったが、この言葉の意味は物語が完結しても明らかになっていない。 火将軍ブレアード(ひしょうぐん ブレアード) デスカル3将軍の1人で、火の属性を持つ。非常に短気な性格で、「面倒くせぇ」が口癖。一途で熱血漢。バーダー船長のために戦っているが、拓人を倒す機会がありながら敢えて逃がすなど、真っ向勝負にこだわる。拓人とは違う場所で生まれていたら親友になると思うほど似たもの同士でライバル視する。また、拓人とのコンビネーションは息がピッタリである。一方で、当初は拓人によく名前を間違えられることがあった(ブレーメン、ブーメランなど)。真空状態でも生身の姿で活動することが可能。ジャンケンで負けたことでコスモカプセルの力で巨大化し巨大ブレアードとなったこともある。 未来の子孫であるネオデスカルに従うのを快く思っておらず、一時期はセイザーXに捕獲され拓人の家で洗濯物を干したりしていたが、後にガレイドに反抗的なジャッカルと行動を共にする。その後セイザーXの仲間となり、流浪の末それまでの人生の中で唯一心休まった拓人の家に流れ着き居候する。戦いが終わった後、アクアルやサイクリードと共に別の宇宙へと旅立ったようである。 武器は長刀ファイブレードで、そこから放つデス・ブレイバーが必殺技。ポチ(安藤家居候時に呼ばれた渾名)時代に食べた納豆(厳密に言えば納豆ご飯)にハマり、以後の好物となる。巨大ブレアードのファイブレードは巨大ハデスの剣の改造で、腰蓑も巨大ハデスの翼を改造している。 水将軍アクアル(みずしょうぐん アクアル) デスカル3将軍の紅一点。水の属性を持つ。冷静沈着な策士。ちょっとせっかちで、盛り上がる2人に手厳しいツッコミを入れ話を中断することが度々ある。頼りない他の2人を馬鹿にしているが、2人のことを心配する面も持つ。煽てに弱い。使用する武器は先端に三日月状の刃が付いた杖ラグバッシュ。実はシャーク隊長がこのアクアルの血筋を引いていることが後に判明する。ネオデスカルのメンバーからはぞんざいに扱われていったため、次第に自分の居場所を求めるようになっていき、サイクリードの人格が変わったことで身の置き場をなくし、最終的にネオデスカルを離反した。当初はロン毛のような感じで描かれていた。 『グランセイザー』のルシアのスーツアクターであった齋藤がアクアルを担当したことから、胸パーツはルシアのものを改造している。 風将軍サイクリード(かぜしょうぐん サイクリード) デスカル3将軍の1人で、風の属性を持つ。知的なようで意外にも3将軍のボケ担当。3将軍の間を取り持つ。少し気弱な性格の臆病者で、自分から戦おうとしないが発明家としては一流で、ネオデスカルのメンバーからも高く評価されている。敵にも情けを掛ける戦いに向かない性格。料理が得意。3人で1番早く宇宙に帰りたがっている。実はネオデスカルのトップは彼の直系の子孫で、そのためネオデスカルの指導部からは表向き祭り上げられ、催眠装置で好戦的な性格になってしまう。終盤で捕らえられて嘗てのブレアード同様安藤家の庭に軟禁されるも、いつまで経っても元に戻らないことに業を煮やしたブレアードと取っ組み合いになった末、前述の催眠装置を外されて元に戻った。使用武器は扇状のファンクリーダー。少ない口数の策士としてデザインされた。頭の帽子は、元々は帽子のような形の頭としてデザインされていた。 雷将軍サンダーラ(かみなりしょうぐん サンダーラ) 第24話から登場。100万年に1度開く地下の扉からやって来た、古代の地球人の末裔。その名の通り雷の属性を持つ将軍だが、誰も彼女の存在は知らなかった。争いを嫌い、三味線のようなキューライという楽器を奏でると戦う者の心を鎮める音色を奏でて、手を止めるが、なぜかジャッカルだけには効果がない。初めに出会う人と結ばれることを信じており、本来の歴史ではブレアードと最初に出会い恋に落ちる筈であったが、ブレアードを追ってきた拓人に先に会ってしまい、彼に一目惚れしてしまう。しかし紆余曲折の末に自らの意思で地底に戻り、その門を閉じてしまう。その結果、歴史改変が生じ、グローザを始め、雷将軍の血を引くネオデスカルの構成員が全員消滅することとなった。当初は横暴な将軍という設定で、第1部のラストで地上に出現し、第2部のラストで死亡する予定であった。 足と袖にふわっと付いているのみで、他には何も着ていない感じのデザインであったため、ズボンを付けて描き直したが、造形では前垂れのみであった。 キューライは落ちていたのを拾ったものであるという。 怪人 デスカルの構成員。雷海賊ライデッグ 第1話に登場。最初にセイザーXと戦った怪人。電撃エネルギーを剣に注入して敵にぶつける攻撃が得意。雷属性のため、雷を入れている。 水海賊アグラーグ 第3話に登場。水圧縮システムを体に備え、水を弾丸状に変えてバズーカ砲から発射する。バズーカと連動する照準装置も装備している。ラフ段階では単眼の怪人であったため、胸部の水滴は涙のようになっており、造形では目玉はオミットされたものの、その名残が胸に残っている。 スーツは『ジャスティライザー』のアルミュールの改造。 風海賊レゼッカー 第6話に登場。敵をイーグルセイザーと同等の素早い攻撃で翻弄し、強力な突風を背中に付いた翼から起こして攻撃する。動きをイーグルに止められ、ビートルによって倒された。羽根を腕に付けると戦闘時にバタバタしてしまうため、マントのように処理している。 スーツは後にアルティメットに改造された。 風海賊サンドストーム 第8話に登場。敵の視界を巻き起こした強力な砂嵐で奪うサンドブラスターや砂の弾丸を撃ち出すサンドブリッツなどの技を得意とする。モチーフはシュモクザメ。 火海賊バンケーン 第11話に登場。打倒セイザーXの切り札として3将軍が招聘した。赤銅の鎧と盾で圧倒的な防御力を誇り、敵の動きを右目のロッゾアイで瞬時に予測・分析する。建物を一撃で破壊する斬撃など戦力は高いものの、極端に水に弱い。ベースは重量級の和甲冑。 宇宙恐獣 宇宙海賊デスカルが地球潜入の際に持ち込んで来た3体の怪獣。恐獣バレルに冬眠状態で収容されている。宇宙恐獣レイザース 第2話に登場。地球にデスカルが持ち込んだ3大宇宙恐獣の1体で、地上に恐獣バレルに収容された状態で投下され、ブレアードが出撃させた。ビルを一振りで切断する威力を誇る鋭利な両腕のハサミが武器。また、熱エネルギーを全身の鋭い突起に集めて高熱火炎に変換することで口から吐き出す。グレートライオによって倒される。スーツはレイゾスの改造。スーツは後にレイミラードに改造された。 宇宙恐獣ウィンミラー 第3話に登場。地球にデスカルが持ち込んだ3大宇宙恐獣の1体。全身の反射板ヴァイオミラーから光の屈折現象を変化させる特殊な波長の電磁波を放射することで、自らの虚像を半径100㎞の範囲に複数作り出すことが可能。両目の間にある反射板から光線を放つことが可能で、これは本体だけでなく幻影も放つことが可能。アクアルの作戦によってコスモカプセルの在り処の付近に本体が身を隠し、幻影を工場地帯、住宅地、遊園地に出現させてセイザーXを攪乱させた。デザインは元々本作品のために描いたものではなく、過去の没作品を使い回したものとなっている。 コンビナートの襲撃シーンは足元のアップショットの場合は、スーツアクターが顔出しで演じている。 宇宙恐獣バードレス 第4話に登場。地球にデスカルが持ち込んだ3大宇宙恐獣の1体。全身を装甲が覆っており、肩、腹部、膝の赤い突起部分から強力な破壊光弾を連射する。長距離戦が得意で、敵に光弾を連射することで攻撃の隙を与えさせない。セイザーXと月面で戦うも、動きが鈍く、同様に長距離戦を得意としたマグナビートには火力・防御力が及ばなかった。スーツは、顔は『ジャスティライザー』のデフロッグを改造したもの、手は同作品のバグリアン、尻尾は同作品のトロイドンのパーツを使用している。 合成恐獣 コスモカプセルの力で地球の生物を恐獣化させたもので宇宙恐獣以上のパワーを持つ。合成恐獣ビグスタッグ 第6話に登場。クワガタをコスモカプセルスタッグビートル7によって1mほどに巨大化させ、手製の装置でエネルギーを増幅・照射して生成した。力は3大恐獣の倍で、強力な電撃を角から放つ。また、無数の群体に分裂することも可能。 合成恐獣グラプター 第10話に登場。古代の鳥の化石にサイクリードがコスモカプセルと落雷のエネルギーを掛け合わせることで生成した。高速で飛行し、翼から台風並の突風を発生させ、流星神の攻撃を跳ね返す。翼から放つ7色の光弾と口から吐く熱線でウインドイーグルを苦しめるが、翼をグレートライオに切断され、敗れ去る。スーツは『ジャスティライザー』のキングゼロの改造。 レイミラード 第31話に登場。3大宇宙恐獣の破片をサイクリードが合成して生み出した恐獣。シンクロ装置を介してサイクリードが操縦することで、3大宇宙恐獣の特性のみならず素早さと知性も兼ね備える。ただし、サイクリードにも受けたダメージが及んでしまう。スーツは上半身はウィンミラー、腕はレイザースを使用しており、ボディはバードレスとなっている。 メカ巨獣メガリオン 第32話などに登場。月の地表を割って現れたサイクリードが操る巨大ロボット。両目から放つ青い光弾、連射可能な両腕のメガスピンドリル、肩部から発射するミサイル砲などの武装を持つ。月に偵察にやって来た拓人とブレアードを襲い、グレートライオを火力で圧倒するも、月面で素早さを増した3体のコアブレイバーの波状攻撃に翻弄され、コアバスターを三方向から浴びて倒された。 また、ダークアルマーの周囲にも多数配備され、セイザーXによる攻撃を防いでいる。 雷神ゴード 第25話に登場。地下世界に暮らす古代人の雷一族の末裔たちの守り神で、湖底からサンダーラによって召喚された。コスモカプセル「マンティス11」を体内に飲み込んでいる。キューライの音色によって操られ、武器は神剣ゴーディウスで、真っ二つに湖面を割る衝撃波やガレオローグを一撃で弾き飛ばす光線など、戦力は流星神を凌駕している。スーツは『ジャスティライザー』のレオガイアスIIの改造。 表 話 編 歴 超星神シリーズ 主要作品グランセイザー - ジャスティライザー - セイザーX(劇場版) 関連項目テレビ東京 - コナミ - 東宝 - 本田技研工業 - 電脳警察サイバーコップ
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