ソロモン海での戦いとは? わかりやすく解説

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ソロモン海での戦い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 09:26 UTC 版)

雪風 (駆逐艦)」の記事における「ソロモン海での戦い」の解説

9月4日大鷹型航空母艦2番雲鷹護衛して横須賀出港トラック進出したサボ島沖海戦翌日10月12日雪風は第16駆逐隊僚艦天津風と共にヌデニ島のグラシオサ湾(サンタクルーズ諸島)を偵察砲撃したヌデニ島アメリカ軍飛行艇基地などがあり、9月11日以来日本軍潜水艦駆逐艦によって三度渡って砲撃加えていた。 詳細は「南太平洋海戦」を参照 雪風ら第16駆逐隊の4隻は、10月21日第三艦隊(南雲機動部隊)を護衛してサンタクルーズ海域進出10月26日からの南太平洋海戦には第一航空戦隊翔鶴瑞鶴瑞鳳第七戦隊熊野、第4駆逐隊の嵐、舞風、第17駆逐隊浜風、第61駆逐隊照月と共に参加した当初雪風第三艦隊旗艦翔鶴の直衛だったが、21日から26日にかけて機動部隊南下北上繰り返す間に艦隊陣形変更され24日には翔鶴無電代理行った第4駆逐隊の嵐が翔鶴の直衛兼通信担当に、雪風空母瑞鶴護衛になっている26日連合軍空母エンタープライズ及びホーネット艦載機空襲受けた当初瑞鶴スコール隠れて敵が来なかったため、雪風翔鶴護衛加わり対空戦闘行った翔鶴瑞鳳被弾により撤退した後は瑞鶴護衛してアメリカ軍機と交戦したこの後瑞鶴収容され瑞鳳艦載機搭乗員は「失礼ながら高みの見物しかできなかったが、見事な戦闘だった」と瑞鶴雪風戦い振り返っている。戦闘後味方機の収容に当った。日没後、雪風瑞鶴は敵に発見される危険を冒しながら探照灯により空母位置まで味方機を誘導し海面不時着した機の搭乗員救助した。この一連の功績により、海戦後山本五十六連合艦隊長官より感状授与されている。戦闘後、第16駆逐隊や第17駆逐隊姉妹艦損傷艦護衛任務従事して内地帰投トラック泊地に残る第16駆逐隊雪風天津風の2隻となった詳細は「第三次ソロモン海戦」を参照 11月ガダルカナル島戦局日本軍不利に傾いていた。日本海軍連合艦隊司令部第十一戦隊(司令官阿部弘毅中将)の金剛型戦艦2隻(比叡霧島)によるガダルカナル島ヘンダーソン飛行場砲撃を行うことを決定した雪風は第16駆逐隊僚艦天津風第十戦隊旗艦長良、第61駆逐隊照月、第6駆逐隊の暁、、電、第四水雷戦隊旗艦朝雲、第2駆逐隊村雨五月雨夕立春雨第27駆逐隊時雨白露夕暮と共に飛行場砲撃を行う挺身艦隊編入されガダルカナル島進出した第十戦隊任務は、第十一戦隊直衛ならびに警戒艦艇排除であったアメリカ軍日本軍迎撃すべく集結し両軍の間で第三次ソロモン海戦発生した11月12日深夜から11月13日未明にかけての第三次ソロモン海戦第一次夜戦予期せぬ夜間艦隊戦となり、大混戦となる。斉藤通信士(雪風艦橋勤務)によれば激し撃ち合い一瞬終わり魚雷発射したかも定かではないという。この戦闘で、第16駆逐隊からは天津風大破(缶室浸水戦死45名・負傷25名、速力16ノット)という被害出した雪風友軍艦艇誤射により若干浸水発生したアメリカ軍に対しては、0015分巡洋艦対し照射砲撃0025分にマハン駆逐艦対し照射攻撃、『何れも撃沈確実と認む』と報告した実際アメリカ軍被害とは異なるものの、雪風防空巡洋艦1隻(長良春雨共同)・駆逐艦1隻(長良共同)を撃沈した認定され第一次夜戦終了後雪風操舵不能となった挺身攻撃隊旗比叡駆逐艦照月第27駆逐隊時雨白露夕暮と共に護衛せよとの命令受けた。なお、挺身攻撃隊の指揮権継承した第十戦隊司令官旗艦長良乗艦)が比叡護衛命じたのは照月時雨白露夕暮の4隻である。戦場離脱命じられ一隻航行中だった雪風はその途中で長良遭遇手旗信号によって比叡航行不能に陥り火災発生中であると伝えられると、比叡救援急行した長良破損により艦が傾斜した状態であったため、海域離脱した比叡救援に向かう途中被害箇所医務室)の修理行った弾丸破片見つかったが、弾底部佐世保軍需部の印があった事から味方誤射であった判った雪風砲術科の兵は「比叡副砲の弾だろう」と推測している。 午前4時20分、雪風は最も早く比叡元に到着した午前5時5分、日の出と共に制空権を握るアメリカ軍空襲が始まる。午前6時、4隻の駆逐艦照月時雨白露夕暮)が到着し護衛駆逐艦は5隻になった比叡通信能力喪失していたため、第十一戦隊司令部は最初に現場海域到着した雪風への移乗決定午前6時15分比叡乗艦していた阿部中将らが移乗し雪風戦隊旗艦となった。この時、戦艦用の大きな中将旗マスト掲げた為に敵機目標となったとある。至近弾によって汽缶亀裂入り発電機故障した雪風最大速力発揮不可能となり、爆弾破片頭部受けた白戸水雷長が重体となった時雨以下各艦も損害累加ていった比叡にも複数爆弾魚雷命中し復旧見通し立たず曳航するはずだった霧島退避したため、司令部救援見込みなくなった比叡処分命じた雪風比叡乗組員救助行い阿部司令官は第27駆逐隊時雨白露夕暮)に魚雷2本の用意命じ比叡雷撃処分命じた。だが、山本連合艦隊司令長官より処分中止命令があり、第27駆逐隊司令駆逐艦時雨中止命令出た一方で第十一戦隊司令部と連合艦隊司令部との間では、比叡処分巡ってやりとりがあった。その後ヘンダーソン飛行場砲撃企図する第七戦隊指揮官西村祥治少将/鈴谷摩耶)との同士討ちをさけるため一旦避退決定雪風以下各艦は比叡残して現場海域離れた深夜連合艦隊より比叡状況確認せよとの命令がありサボ島海域戻り30分ほど捜索するが、比叡発見できず、第十一戦隊は「比叡沈没した」と判断してソロモン海離れた雪風戦闘概報によれば比叡護衛中における被害以下の通り。 一.12日夜戦13日0400より1700迄(照月.二十七駆0600合同比叡護衛従事す。其の間1時間間隔にて十数回に亘り敵爆機戦闘機偵及B17延機数100機以上の執拗な爆撃銃撃受けたるも(不明協同戦果撃墜せし敵機3機以上。二.爆撃至近弾並に機銃掃射に依り探照燈2番砲塔左砲使用不能一号発電機被弾の為不具合船体数ヶ所に小破口小浸水其の他全力発揮支障なし。重傷兵1、軽傷准士官以上1・兵3。三.消耗弾数(残弾)主砲374(526)、機銃1150(5098)。収容せる比叡乗員准士官以上(司令官艦長を含む)29名・下士官283名、准士官1・下士官1・兵1収容絶命。 なお、吉田俊雄(元軍令部参謀で、第3次ソロモン海戦には参加していない)などの一部著作では、比叡雪風により雷撃処分されたとしている。だが戦闘詳報雪風乗員証言には魚雷発射記録はなく、雷撃処分命じられたのは前述のとおり第27駆逐隊時雨白露夕暮であり雪風には下されていない。雪風では比叡護衛中空襲によって白戸水雷長が頭部負傷し重体であり、雷撃処分指令受理できる状況ではなかった(白戸大尉開戦以来雪風水雷長を務めたが、この負傷により退艦。頭部弾片の摘出はできず、戦後まもなく逝去)。比叡艦長西田正雄大佐は、第三次ソロモン海戦から一週間後に作成した戦闘詳報草稿の中で「雪風収容された後、GF司令部から「比叡処分待て」の命令があり、それならば比叡帰還すべきと申し出た許されず、遂に比叡そのままにして海域離れた」と記し比叡雷撃処分実行されていない証言している。当時雪風水雷員兼暗号担当連合艦隊からの命令により比叡処分中止となった述べている他、この時比叡護衛していた照月主計長駆逐艦による雷撃処分中止されたと証言している。比叡雷撃処分は「比叡キングストン弁開放されていなかった」と言う吉田俊雄疑念に基づく考察だったが、比叡発令所所長の柚木哲や、比叡砲塔長の安田喜一郎が自沈のため比叡注水弁が開かれたと言う証言残している。吉田俊雄後年著書で「比叡キングストン弁開放による自沈」と記し雪風雷撃処分行った」とする自らの見解翻している。 比叡沈没後雪風以下損傷艦第三次ソロモン海戦第二夜戦参加できずトラック泊地向かった18日トラック泊地帰投後、十一戦隊司令部雪風から戦艦陸奥移乗して同隊解隊手続き入った雪風工作艦明石から修理受けた12月9-10日、雪風初雪と共に空母飛鷹護衛して内地到着した天津風12月20日呉軍港に帰還した1943年昭和18年1月10日、第16駆逐隊初風ガダルカナル島輸送作戦アメリカ軍魚雷艇交戦し大破長期修理となった1月19日雪風大和型戦艦2番武蔵第一航空戦隊空母瑞鶴瑞鳳軽巡洋艦神通第十駆逐隊秋雲夕雲巻雲風雲と共に内地発、1月23日到着した雪風第十駆逐隊と共に南東方面部隊編入され、さらに外洋部隊第八艦隊)に編入となり、ラバウルへ向かう。この航海途中、米潜水艦撃沈された海軍徴傭平洋丸の短火艇が漂流している所を発見し、艇に乗っていた生存者50名を救助した救助した中に南方慰問団の団員含まれており、この年2月20日、この慰問団がトラック泊地入港中の大和艦内演芸会を開催した際、雪風乗員招待受けている。

※この「ソロモン海での戦い」の解説は、「雪風 (駆逐艦)」の解説の一部です。
「ソロモン海での戦い」を含む「雪風 (駆逐艦)」の記事については、「雪風 (駆逐艦)」の概要を参照ください。

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