第八艦隊とは? わかりやすく解説

第八艦隊 (日本海軍)

(第八艦隊 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/10 01:44 UTC 版)

第八艦隊(だいはちかんたい)とは、昭和17年(1942年7月14日日本海軍が編成した艦隊である。軍隊区分上は外南洋部隊として扱われた。

概要

日本海軍が、太平洋戦争中にニューギニア島ソロモン諸島方面(外南洋)を担当する艦隊として水上部隊及び陸上部隊をもって編成した。アメリカ軍とのソロモン諸島の戦いでは最前線部隊として奮戦した。のちニューギニア方面は第九艦隊の担当となり、ソロモン方面作戦に専念する。戦争後半に水上部隊が引揚げられ、ブーゲンビル島ブインに置いた司令部からソロモン諸島に点在する基地間の輸送任務及び海軍陸戦隊の指揮を行った。

1945年(昭和20年)9月8日、司令官の鮫島具重中将が第17軍司令官の神田正種中将と共にオーストラリア軍タロキナ基地を訪問。降伏文書に調印した[1]

編制

1942年7月14日、新編時の編制

1943年4月1日、ガダルカナル島撤退後の編制

  • 直属:鳥海・青葉夕張
  • 第3水雷戦隊川内
  • 第1根拠地隊
  • 附属:第26号掃海艇、28号掃海艇
    • 第31駆潜隊
    • 第32駆潜隊
    • 第87警備隊
    • 第1通信隊
    • 呉鎮守府第7特別陸戦隊
    • 佐世保鎮守府第6特別陸戦隊
  • 第2特別根拠地隊
    • 白鷹
    • 第26駆潜隊
    • 第34駆潜隊
    • 第2通信隊
    • 第12港務部
  • 第7根拠地隊
    • 第23駆潜隊
    • 第82警備隊
    • 第85通信隊
  • 第8根拠地隊
    • 日海丸・静海丸・第20号掃海艇、第21号掃海艇
    • 第21駆潜隊
    • 第24駆潜隊
    • 第81警備隊
    • 第84警備隊
    • 第8潜水艦基地隊
    • 第8通信隊
    • 第8港務部
    • 第8気象隊
  • 第8連合特別陸戦隊
  • 附属:津軽・宗谷夕凪
    • 呉鎮守府第7特別陸戦隊
    • 佐世保鎮守府第5特別陸戦隊
    • 第958航空隊
    • 第4測量隊

1944年4月1日、戦時編制制度改定後の編制

  • 第3水雷戦隊:夕張
    • 第22駆逐隊:皐月・水無月
    • 第30駆逐隊:卯月・夕月
  • 第1根拠地隊
    • 第26号駆潜艇、第28号掃海艇
    • 第87警備隊
    • 第1通信隊
    • 呉鎮守府第7特別陸戦隊
    • 佐世保鎮守府第6特別陸戦隊
  • 第8根拠地隊
    • 第23駆潜隊 敷設艇:夏島 
    • 第24駆潜隊 敷設艇:那沙美
    • 第81警備隊
    • 第86警備隊
    • 第89警備隊
    • 第8潜水艦基地隊
    • 第8通信隊
    • 第8港務部
  • 第14根拠地隊
    • 第83警備隊
    • 第88警備隊
    • 附属駆逐隊:夕凪・松風
    • 第11魚雷艇
    • 第938海軍航空隊
    • 第958海軍航空隊
    • 第2防空隊
    • 第5防空隊 
    • 第14防空隊 
    • 第21防空隊 
    • 第22防空隊 
    • 第36防空隊 
    • 第44防空隊 
    • 第45防空隊 
    • 第52防空隊 
    • 第63防空隊 
    • 第64防空隊 
    • 第65防空隊 
    • 第67防空隊 
    • 第69防空隊 
    • 第1輸送隊 
    • 第2輸送隊

1944年8月15日、マリアナ沖海戦後の編制

  • 第1根拠地隊
    • 第87警備隊
    • 第1通信隊
    • 呉鎮守府第7特別陸戦隊
    • 佐世保鎮守府第6特別陸戦隊
  • 第8根拠地隊
    • 第81警備隊
    • 第86警備隊
    • 第89警備隊
    • 第8潜水艦基地隊
    • 第8通信隊
    • 第8港務部
  • 第14根拠地隊
    • 第83警備隊
    • 第88警備隊
  • 附属
    • 第938海軍航空隊
    • 第1輸送隊

1945年6月1日、最終時の編制

  • 第1根拠地隊
    • 第82警備隊
    • 第87警備隊
    • 第88警備隊
    • 第1通信隊
    • 呉鎮守府第7特別陸戦隊
    • 佐世保鎮守府第6特別陸戦隊
  • 附属
  • 第20設営隊
  • 第26設営隊
  • 第32設営隊
  • 第34設営隊
  • 第121設営隊
  • 第131設営隊

歴代司令長官

  1. 三川軍一中将:昭和17年7月14日 -
  2. 鮫島具重中将:昭和18年4月1日 - 終戦

歴代参謀長

  1. 大西新蔵少将:昭和17年7月14日 -
  2. 山澄貞次郎少将:昭和18年3月29日 - 終戦

上級部隊

脚注

  1. ^ 日置英剛『年表 太平洋戦争全史』国書刊行会、2005年10月31日、757頁。ISBN 978-4-336-04719-9 

関連項目

参考文献


第八艦隊

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/25 14:07 UTC 版)

津軽 (敷設艦)」の記事における「第八艦隊」の解説

6月18日横須賀出発して24日トラック泊地到着7月14日に第八艦隊が新編され、「津軽」は同艦隊附属となった7月17日ラバウル進出8月7日よりガダルカナル島の戦いがはじまると、「津軽」もショートランド泊地進出してガダルカナル島への輸送作戦従事した9月3日ガ島輸送従事中に米軍亥の空襲により至近弾を受ける。9月8日から10月10日までラバウル修理実施したその後、再びショートランド泊地進出し輸送作戦従事する11月30日津軽艦長稲垣義龝大佐横須賀鎮守府附)から高橋一松大佐(暁初代艦長等歴任11月26日まで國洋丸監督官)に交代稲垣大佐翌年6月5日附で予備役編入された。 1943年昭和18年2月25日ラバウル空襲受けて損傷3月10日ラバウル出発して19日横須賀到着修理整備おこなった5月25日横須賀出撃トラック泊地経由5月30日-6月1日)で6月3日ラバウル到着ラバウルブイントラック泊地間の魚雷輸送任務等に従事した8月4日トラック泊地出撃してラバウルに向かう。8月5日、米潜水艦(シルバーサイズ)から雷撃され損傷し6日ラバウル到着応急修理後の8月31日ラバウル出発し9月12日トラック泊地着。9月12日トラック出発18日横須賀到着修理整備実施した9月20日津軽艦長高橋一松大佐から中津成基大佐交代する後日高松第二護衛船団司令官任命され松型駆逐艦1番艦「沈没時に戦死したスカベンジャー作戦)。

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「第八艦隊」を含む「津軽 (敷設艦)」の記事については、「津軽 (敷設艦)」の概要を参照ください。

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