第五艦隊_(日本海軍)とは? わかりやすく解説

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第五艦隊 (日本海軍)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 07:33 UTC 版)

第五艦隊(だいごかんたい)は、旧日本海軍の部隊の1つ。最初の第五艦隊は支那事変時の1938年(昭和13年)2月1日に新編され支那方面艦隊に所属して華南方面に進出したが[1]1939年(昭和14年)11月15日に「第二遣支艦隊」に改称された[2]。二代目の第五艦隊は、太平洋戦争直前の1941年(昭和16年)7月25日に本土東方警備・アリューシャン列島攻略を目的に新編され[3]1945年(昭和20年)2月5日に解隊されて第十方面艦隊に吸収された。


注釈

  1. ^ 中国方面を担当していた第三艦隊を支援するため1937年(昭和12年)10月20日附で第四艦隊が新編され、同時に第三艦隊と第四艦隊を統轄する支那方面艦隊(CSF)も新編された[1](第三艦隊司令長官が支那方面艦隊司令長官を兼務)[4]
  2. ^ D部隊の軍隊区分は、主隊(妙高、多摩、室戸)、護衛隊(第十戦隊〈天龍、龍田〉、第3駆逐隊〈島風、灘風、汐風〉、第16駆逐隊〈芙蓉、朝顔、刈萱〉、輸送船団)、陽動隊(第一砲艦隊)、航空部隊(一航戦〈加賀、疾風、追風〉、神川丸、三航戦〈神威〉、蒼龍、如月、弥生)、陸戦部隊(第二聯合特別陸戦隊、艦艇聯合陸戦隊)、金門島守備隊であった[12]
  3. ^ Z護衛艦隊甲作戦軍隊区分[18] 支那方面艦隊司令部 第五艦隊司令部 主隊(妙高、由良)、第一護衛隊(指揮官は第八戦隊司令官。第八戦隊〈那珂、鬼怒〉、第23駆逐隊〈菊月、望月、三日月、夕月〉、第11掃海隊)、第二護衛隊(指揮官は第十戦隊司令官。第十戦隊〈天龍、龍田〉、第二水雷戦隊〈軽巡神通、第8駆逐隊〈天霧、夕霧、朝霧〉、第12駆逐隊〈白雲、叢雲、東雲、薄雲〉)、泊地部隊(指揮官は第五水雷戦隊司令官。第五水雷戦隊〈軽巡長良、第16駆逐隊〈芙蓉、朝顔、刈萱〉)、第二根拠地隊、陽動部隊(指揮官は多摩艦長。軽巡多摩、第3駆逐隊〈島風、汐風、灘風〉)、封鎖部隊(第一砲艦隊)、第一航空部隊(指揮官は第二航空戦隊司令官。二航戦〈蒼龍、龍驤、第30駆逐隊〔 睦月、卯月、如月、弥生 〕〉、水上機母艦〈千歳、神川丸〉)、第二航空部隊(指揮官は第一航空戦隊司令官。一航戦〈加賀、第29駆逐隊〔 追風、疾風 〕〉、第14航空隊)、第三航空部隊(高雄海軍航空隊司令)、附属部隊。
  4. ^ Y護衛艦隊の軍隊区分[24]。主隊(第五艦隊司令長官、旗艦妙高)、護衛隊(指揮官は第五水雷戦隊司令官。直接護衛隊〈長良、名取、第23駆逐隊〔 望月、睦月、三日月、菊月 〕、第45駆逐隊〔 松風、朝風 〕、水雷艇〉、先遣部隊〈第28駆逐隊〔 夕凪、朝凪 〕、第12掃海隊、でりい丸、あきつ丸、第7号掃海艇、勝力、追風、第十南進丸、その他〉)、根拠地部隊(主隊、水路啓開隊)、第一航空部隊(指揮官は第三聯合航空隊司令官。第三聯合航空隊、神川丸ほか)、第二航空部隊(指揮官は第一航空戦隊司令官。一航戦〈赤城、疾風〉、千代田)、附属部隊。
  5. ^ 新編の第四艦隊は、第十七戦隊(千歳[29]神威)、第30駆逐隊(睦月望月)であった[30]
  6. ^ 第二遣支艦隊には、第十五戦隊(重巡洋艦〈鳥海〉、第5駆逐隊〈朝風春風松風旗風〉、第21駆逐隊〈初春子日初霜若葉〉)・海南島根拠地隊・第三聯合航空隊・広東方面特別根拠地隊・厦門方面特別根拠地隊、水上機母艦千代田等が所属した[35][36]
  7. ^ 第一遣支艦隊は1943年(昭和18年)8月20日附で解隊され揚子江方面特別根拠地隊になった[37]。第三遣支艦隊は1942年(昭和17年)4月10日に解隊、青島方面特別根拠地隊となった[38]

出典

  1. ^ a b 戦史叢書75 1975, pp. 4-7支那方面艦隊の兵力配備
  2. ^ 戦史叢書79 1975, p. 001a付表第一(「中國方面海軍作戦〈2〉」)、中國方面主要作戦年表
  3. ^ 戦史叢書91 1975, p. 002a付表第二(「大本營海軍部・聯合艦隊(1)」)聯合艦隊編制推移表(昭和十四年十一月十五日~十六年十二月十日)
  4. ^ 戦史叢書72 1974, pp. 431-432第四艦隊及び第十軍の編成
  5. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 359a-360支那事変に伴う戦時編制の発足 ― 昭和十二年十一月
  6. ^ 戦史叢書79 1975, p. 002a付表第二(「中國方面海軍作戦〈2〉」)、支那方面艦隊主要部隊指揮官一覧表
  7. ^ 昭和13年2月9日(水)海軍公報(部内限)第2833号 p.41」 アジア歴史資料センター Ref.C12070371700 〔 ○旗艦指定 第五艦隊司令長官ハ二月八日旗艦ヲ妙高ニ指定セリ 〕
  8. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 431a-432艦隊編制の年度戦時編制からの遊離
  9. ^ 戦史叢書72 1974, p. 497.
  10. ^ 戦史叢書72 1974, pp. 486-488第四次交通遮断
  11. ^ 戦史叢書72 1974, pp. 487-488.
  12. ^ a b 戦史叢書75 1975, p. 51.
  13. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 50-52厦門攻略作戦
  14. ^ a b c d e 戦史叢書79 1975, p. 001b付表第一
  15. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 54-65廣東攻略作戦
  16. ^ 戦史叢書75 1975, p. 59.
  17. ^ 戦史叢書75 1975, p. 56.
  18. ^ 戦史叢書75 1975, p. 62.
  19. ^ a b c 戦史叢書79 1975, p. 002b付表第二
  20. ^ 戦史叢書75 1975, p. 79.
  21. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 91-93海南島の戦略的価値及び攻略作戦の発起
  22. ^ 戦史叢書75 1975, p. 92.
  23. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 93-95海南島甲作戦
  24. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 94-95.
  25. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 95-97海南島攻略乙作戦
  26. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 98-99汕頭攻略作戦
  27. ^ 戦史叢書75 1975, p. 101.
  28. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 432a-434三コ遣支艦隊の新編と第四艦隊の独立 ― 昭和十四年十一月十五日
  29. ^ a b 昭和14年11月24日(金)海軍公報(部内限)第3367号 p.33」 アジア歴史資料センター Ref.C12070382000 〔 ○旗艦變更 第二遣支艦隊司令長官ハ十一月二十二日旗艦ヲ妙高ヨリ鳥海ニ變更セリ|○将旗掲揚 第四艦隊司令長官ハ十一月二十二日将旗ヲ千歳ニ掲揚セリ 〕
  30. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 434-435新艦隊編制の意義
  31. ^ 戦史叢書75 1975, pp. 128a-130支那方面艦隊の改編(遣支艦隊の創設)
  32. ^ 昭和14年11月21日(火)海軍公報(部内限)第3365号 p.33」 アジア歴史資料センター Ref.C12070382000 〔 官房機密第七〇五六號 〕
  33. ^ a b 昭和14年12月1日(金)海軍公報(部内限)第3373号 p.6」 アジア歴史資料センター Ref.C12070382200 〔 ○第四艦隊司令部宛郵便物ノ件 當艦隊司令部郵便物ニシテ第三遣支艦隊(舊第四艦隊)司令部宛ノモノト誤送スル向アリテ事務處理上支障尠カラザルニ付御留意相成度 尚當艦隊司令部宛郵便物ハ當分ノ間左記ノ通 佐世保 軍艦千歳 第四艦隊司令部(第四艦隊) 〕
  34. ^ 戦史叢書75 1975, p. 128b.
  35. ^ a b c 戦史叢書91 1975, pp. 431b-432.
  36. ^ 戦史叢書75, 1975 & pp129-130.
  37. ^ 戦史叢書79 1975, pp. 381-382〔既存兵力の整理〕
  38. ^ 戦史叢書79 1975, pp. 357第三遣支艦隊の廃止
  39. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 370a-371伝統的な海軍の対一国作戦主義崩れる ― 昭和十三年六月
  40. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 370b-371.
  41. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 371-373裁可と対二国以上作戦への危惧 ― 昭和十三年九月
  42. ^ 戦史叢書91 1975, pp. 373a-375対米支作戦 ― 第五艦隊登場・聯合艦隊司令長官の東正面作戦統一指揮
  43. ^ a b 戦史叢書91 1975, pp. 373b-375.
  44. ^ 戦史叢書91 1975, p. 516a第五艦隊・南遣艦隊の追加的新編
  45. ^ a b c 戦史叢書91 1975, p. 516b.
  46. ^ a b 戦史叢書91 1975, p. 002b付表第二
  47. ^ 昭和16年7月29日(火)海軍公報(部内限)第3857号 p.19」 アジア歴史資料センター Ref.C12070396400 〔 ○将旗移揚 第一航空艦隊司令長官ハ七月二十六日将旗ヲ鹿屋基地ニ移揚セリ|○将旗掲揚 第五艦隊司令長官ハ七月二十五日将旗ヲ多摩ニ掲揚セリ 〕


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