アリューシャン列島
別名:アリューシャン
英語:Aleutian Islands
太平洋の北側に連なる島々の総称。報道などでは「アリューシャン」と略されることも多い。
アリューシャン列島は、北アメリカ大陸とユーラシア大陸の両端からぶら下がったような弧を描いて、東西に連なる島々である。大半はアメリカのアラスカ州の領地となっている。
アリューシャン列島は環太平洋造山帯の北部に位置する火山列島として知られる。付近では比較的規模の大きな地震がたびたび発生している。
2011年6月23日、現地時間18時(日本時間では0時)頃、アリューシャン列島のフォックス諸島付近を震源とするマグニチュード7クラスの地震が発生した。2014年6月にはマグニチュード8.0と推定される地震が発生してアラスカ州沿岸に津波警報が発令されている。2017年7月半ばにはマグニチュード7.8と推定される規模の地震が発生したと報じられている。
アリューシャン‐れっとう〔‐レツタウ〕【アリューシャン列島】
アリューシャン列島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/26 21:52 UTC 版)
現地名: Aleutian Islands | |
---|---|
アラスカ半島とそれに連なるアリューシャン列島(東端) | |
地理 | |
場所 | 北太平洋、ベーリング海 |
座標 | 北緯52度5分49秒 西経173度30分2秒 / 北緯52.09694度 西経173.50056度座標: 北緯52度5分49秒 西経173度30分2秒 / 北緯52.09694度 西経173.50056度 |
島数 | 300以上 |
主要な島 | ウナラスカ島 |
面積 | 17,670 km2 (6,820 sq mi) |
長さ | 1,930 km (1199 mi) |
最高標高 | 2,856.9 m (9373 ft) |
最高峰 | シシャルディン山(ウニマク島) |
行政 | |
州 | アラスカ州 |
郡 | アリューシャンズイースト郡 非自治郡 |
最大都市 | ウナラスカ市(人口4376人) |
面積 | 15,824 km2 (6,110 sq mi; 89.6%) |
連邦管区 | 極東連邦管区 |
地方・州 | カムチャツカ地方 |
最大都市 | ニコルスコエ(人口613人) |
面積 | 1,846 km2 (713 sq mi; 10.4%) |
人口統計 | |
人口 | 8163(2000年時点) |
人口密度 | 0.46 /km2 (1.19 /sq mi) |
言語 | アレウト語、英語、ロシア語 |
民族 | アレウト族 |
アリューシャン列島(アリューシャンれっとう、英語: Aleutian Islands [əˈluːʃən](アルーシャン); 「アレウトの島々」の意)は、北太平洋に弧状に連なり、アメリカ合衆国のアラスカ半島からロシアのカムチャツカ半島にかけて約1,930キロメートルにわたって延びる列島である。
地理
アリューシャン列島は、フォックス諸島、フォー・マウンテンズ諸島、アンドリアノフ諸島、ラット諸島、バルディア島、ニア諸島、コマンドルスキー諸島からなる。全島が北緯52度から55度、東経172度から西経163度に位置し、環太平洋火山帯の一部を構成する。大部分がアメリカ合衆国アラスカ州に属しているが、西端のコマンドルスキー諸島のみがロシア連邦カムチャッカ地方アレウト地区に属する。
生態系
一帯にはトド、ラッコ、アホウドリ、ザトウクジラなどの絶滅危惧種が生息しており、コククジラとキタオットセイが餌場や繁殖地に移動する途中の重要な通過地である。米国領内のアリューシャン列島は1913年にウィリアム・タフトの大統領令により鳥類、動物、魚類の保護区に指定され、1980年のアラスカ国有地保護法(ANILCA)の成立と共にアラスカ海洋国立野生生物保護区のアリューシャン列島原生自然保全地域に指定された。1976年にユネスコの生物圏保護区にも指定されたが[1]、2017年に同国内の他16か所と共に登録が撤回された[2][3]。
時差の区分と国際日付変更線
フォックス諸島西端とフォー・マウンテンズ諸島東端の間の海域に西経169度30分線があり、フォックス諸島から東はアラスカ標準時(UTC-9。夏の間はUTC-8のアラスカ夏時間)である。フォーマウンテンズ諸島から西、ニア諸島の西端まではハワイ・アリューシャン標準時(UTC-10。夏の間はUTC-9のハワイ・アリューシャン夏時間)となっている。
ニア諸島西端のアッツ島とコマンドルスキー諸島東端のメードヌイ島との間に、アメリカ合衆国とロシア連邦の国境線と国際日付変更線があり、コマンドルスキー諸島から西は2013年以降カムチャツカ時間(ロシア第11標準時、UTC+12)となっている。夏時間は2011年以降廃止されている。
国際日付変更線をまたぐため、ニア諸島とコマンドルスキー諸島の時差は2時間ではなく、22時間となっている。
主な島
フォックス諸島
- アドゥガク島
- エイクタック島
- アクン島
- アクタン島
- アマク島
- アマクナック島
- アナングラ島
- アヴァタナク島
- ベイビー諸島
- バード島
- ボゴスロフ島
- ブレッドローフ島
- バック島
- ケイトン島
- ディア島
- ダービン島
- ディシュコット島
- エッグ島
- エメラルド島
- エクスペディション島
- ファイヤー島
- ガーゴイル諸島
- ガル島
- ホッグ島
- カリカガン島
- キガル島
- クレニッツァン諸島
- クディアコフ島
- オーガンゲン島
- オグチュル島
- パンケーキ岩礁
- ピーター島
- ポア島
- プストイ島
- ルートク島
- ラウンド島
- サマルガ島
- サナック島
- セダンカ島
- サスヒルノイ島
- タンジク島
- タンジナック島
- ティガルダ島
- ウガマク島
- ウムナック島
- ウナラスカ島 - ダッチハーバー
- ウナルガ島
- ウニマク島
- ブセビドフ島
- ウィズロー島
フォー・マウンテンズ諸島
アンドリアノフ諸島
ラット諸島
バルディア島
- バルディア島 - バルディア山
ニア諸島
コマンドルスキー諸島
脚注
- ^ “Seeking Sanctuary Status for the Aleutian Islands Archipelago” (英語). The Ocean Foundation (2014年12月23日). 2023年2月13日閲覧。
- ^ “23 new sites added to UNESCO’s World Network of Biosphere Reserves” (英語). UNESCO (2017年6月14日). 2023年2月13日閲覧。
- ^ “U.S. Quietly Removes 17 Sites From UN Biosphere Reserve Network” (英語). EcoWatch (2017年6月15日). 2023年2月13日閲覧。
関連項目
- アレウト族
- アリューシャン地震
- アリューシャン海溝
- アリューシャン海流
- ハワイ・アリューシャン標準時
- アリューシャン方面の戦い
- 天皇海山群 - アリューシャン列島の南に位置する海山群。カムチャツカ半島からはどちらも南東方向に延びており、ほぼ並行しているが、天皇海山群はデトロイト海山から南南東へと向きを変えるのに対し、アリューシャン列島は弧を描くように東から東北東へと延びている。
外部リンク
「アリューシャン列島」の例文・使い方・用例・文例
固有名詞の分類
- アリューシャン列島のページへのリンク