『宇宙猿人ゴリ』時代(第1話 - 第20話)
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「スペクトルマン」の記事における「『宇宙猿人ゴリ』時代(第1話 - 第20話)」の解説
公害怪獣 ヘドロン 第1話・第2話登場。 ヘドロンは、地球侵略を企てるゴリが、地球で最初に作った怪獣である。スペクトルマンや公害Gメンが初めて遭遇した怪獣として記録されている。ヘドロンの原料となったのは、静岡県の富士ノ浦に堆積した大量のヘドロ。まさに、人類の起こした公害と、ゴリの科学力が一つになって誕生した怪獣と言えよう。 その容姿は、植物や虫をイメージさせるもの。手や足などの器官がなく、体の上部から7本の触手が生えている。緑色の全身はヘドロに覆われており、目と思しき部分が黄色に光っている。大きな口や触手の先からは、あらゆる物体を腐食させる毒ガスを放射。これを浴びた人間は即死し、溶けてしまう。地上で移動する際は、地面を滑るようにして移動する。 スペクトルマンとの戦闘では、ゴリの放った光線を浴びて炎上しながら墜落するスペクトルマンによって傷ついてしまったため、ゴリが回収。ヘドロを注入して強化され、町を襲う。再び登場したスペクトルマンのスペクトル光線を浴びた後、体当たりによって体に風穴をあけられ、全身が腐敗するかのごとく溶解した。スーツは小野善次郎が一晩で制作したが、ほとんど動くことはできず置物のような状態であったため、特撮スタッフは苦労したという。 おとり怪獣 ミドロン 第3話登場。 ゴリが秘密基地建設を地球人に悟らせないための時間稼ぎとして出撃させた、口から毒性の青ミドロの息を吐き出す怪獣。全身が緑色で四足歩行、頭に3本の角が生えている。巨大化・縮小が可能。普段は40センチほどの身長で、ラーが持ち歩いている。巨大化時に吐くガスが不足すると縮小し、汚染された青ミドロを食べることでガスを補充する。 スペクトルマンの戦闘では、ネヴィラスライスで前足を傷つけられたが、噛み付き攻撃で人間大のスペクトルマン銜え上げ地面に落とし一時失神状態に陥れるなど苦しめたが、スペクトル光線を浴びて白骨化した。造形物は、以前にうしおの依頼で高山が『エレメントマン』のパイロット版のモデルアニメーション用に作った映像を流用している。ギニョールと人形アニメで表現された。 地中怪獣 ゼロン 第3話・第4話登場。 ゴリの秘密基地建設を進めるため、ミドロンに次いで送り込まれた怪獣。基地が地下にあるため、地中を掘り進むことのできるゼロンが主な工事をしていた。外見は、スティラコサウルスに酷似している。本来、土木工事が専門の怪獣なので、特殊能力は一切持ち合わせていない。 スペクトルマンの、初巨大化戦闘の相手。組み付ついていくスペクトルマンを3度にわたり投げつけ、腕力の強さを印象つけ、あげく押し倒し一方的に責めつけ、失神状態に陥れる。見かねたネヴィラはスペクトルフラッシュの使用を許可する。この指令によりスペクトルマンは覚醒し、形勢逆転され、以降は終始圧倒され、スペクトルフラッシュで結局爆破された。その後、スペクトルマンはエネルギーを使い果たしバッタリと俯せに倒れて果てるシーンを、初めて披露することとなる。オープニングやエンディングにも登場している。 放送当時アオシマから発売されていたプラモデルのパッケージには、「ゼノン」と表記されていた。 改造猿人 第4話登場。ゴリが地球人を拉致して猿人に改造したもの。 恐怖公害人間 第5話・第6話登場。 ゴリが、たけし少年とその両親を拉致して作り上げた恐怖の生物兵器。外見上は普通の人間だが、彼らの吐く息にかかると公害伝染病になり、やがて死んでしまう。公害Gメンの遠藤も、この犠牲者の一人となった。 事態を重く見たネヴィラ71の指令により、スペクトルマンに殺されることになるが、彼の放った特殊なスペクトルフラッシュ(エネルギーを少なくし、カロリーを上げる)で、元の人間に戻された。同時に遠藤の病状も回復した。 改造ゴリラ ラー2号 第5話・第6話登場。 動物園のゴリラを、ゴリが改造したもの。言葉を喋り、IQはラー以上と言われる。スペクトルマンのネヴィラギムレットの如く、高速で地中を掘り進むことが可能。 ラーと協力し、ネヴィラ71へ送還されるスペクトルマンを奇襲。青い遊星で激闘を繰り広げた。ラーと同等の怪力を武器に、スペクトルマンを苦戦させたが、思わぬ反撃を受けてしまう。最後は、青い惑星に取り残され、結局ゴリの元へ帰ることはできなかったようだ。 ゴキブリ怪獣 ゴキノザウルス 第7話・第8話登場。 無数のゴキブリの中から、ゴリが最も元気な個体を選んで怪獣化したもの。発信機が取り付けられており、ラーの持つ操縦器で操られる。飛行能力と強靭な皮膚を持っている。また、ゴキブリからできているため、生命力も非常に強く、フラッシュも通用しなかった。 スペクトルマンが片手フラッシュを浴びせたが通用せず、倒れ果て敗北する。その間に、羽の筋肉を強化されて再び出現した。しかし、発信機の破損により操縦者を失い、スペクトルマンに反撃される。最後は羽を引きちぎられ、空中から落下して死亡。造形物はスーツのほか、飛び人形が用意された。 合成怪獣 ネズバートン 第9話・第10話登場。 ネズミと鳩が合成されて誕生した怪獣で、首が2つある。首と胴体、足などはネズミで、背中には鳩の羽がある。首を何度切断されても死なないという不死身の怪獣でもある。過疎地域の鬼里村に出現し、運動能力や闘争心をテストされた後、ラーの乗った列車に導かれ街へと進撃を開始。ネズバートンの持つ病原菌を蔓延させ、街をゴーストタウンにすることが、ゴリの作戦なのだ。 スペクトルマンと3度にわたって戦い、2度もスペクトルマンを敗北させた。最後は列車の油送車を掴んだスペクトルマンに激突され、爆死した。 第9、10話では「ネズバートン」と呼ばれていたが、第27話で復活した際には「ネズバードン」と呼ばれた。書籍によっては、後者で記載している。首はスーツアクターが手を入れて操作している。 廃棄物人間怪獣 ダストマン 第11話・第12話登場。 トラックの運転手・岡田(演:渡真二)が、ラーの怒りを買って拉致され、改造された姿。と言っても、ラーが機械の操作を誤って誕生させてしまった偶然の産物である。当初は人間ほどの身長だったが、ごみを食べて巨大化し、遂には何百メートルもの巨体となった。プラスチックからおが屑まで、様々な廃棄物を食べ続ける。体を傷つけられても修復が可能で、ネヴィラギムレットで腹部を貫通されても、すぐに再生した。 巨大な怪獣ではあるが、人間としての意思が残っている。そのため、家族に会おうと家に帰ったり(もちろん人間大の時)、自分を倒すようスペクトルマンに懇願したりもした。スペクトルマンが攻撃を躊躇すると、炎の中へ飛び込んで自滅する。しかし、残された手首から再生し、再び怪獣の姿となってしまう。スペクトルマンとの2度目の戦いで、ショベルカーで自分を刺して倒れた。この時、岡田の強い意志で人間に戻ることができた。デザイン・造形は高山良策による。 再生怪獣 ネオヘドロン 第13話・第14話登場。 東京湾のヘドロから誕生した、第2のヘドロン。初代ヘドロンとは違い、緑色のキノコのような姿である。ヘドロを研究していた大垣博士(演:片山滉)の知能を移植され、さらに強化された。博士に変身して言葉を喋るなど、知能がかなり高くなったようである。ネオヘドロンが排出した有機体は、水道の蛇口など、どこからでも侵入し、人々を襲撃した。巨大化後は、防衛隊のナパーム弾やスペクトルフラッシュも受け付けず、交通機関を破壊して東京を大混乱に陥れた。 唯一の弱点は高圧電流であり、新技スペクトルサンダーを全身に浴びて死滅した。 人間大のネオヘドロンが初戦に敗北し、同じく人間大に戻りフラフラのスペクトルマンと格闘し、スペクトルマンを倒しているが、その後の生死は不明。 合成地震怪獣 モグネチュードン 第15話・第16話登場。 モグラとナマズの合成怪獣。上半身はモグラで、尻尾にあたる部分が巨大なナマズの顔になっている。この上下の頭は、それぞれが意思を持っているようで、個別に攻撃を仕掛けてくる。大地震や津波を起こす恐るべき能力を持っている。 上越の山奥でマグニチュード5の地震をひき起し、地底でマグマのエネルギーを補充すると、続いて東京を襲撃。壊滅状態に追い込む。この時、地上へ出現してスペクトルマンと対決する。格闘戦ではスペクトルマンをノックアウト気味に追い込むが、エネルギー不足のためスペクトルフラッシュに負傷し退散、スペクトルマンは力尽き倒れる。再びマグマを吸収し、東京湾で津波を発生させた。スペクトルマンとの再戦では、フラッシュを弾き返す優勢ぶりを見せるが、エネルギーを使い果たしたのを見計らって再度フラッシュを放たれ、絶命した。スペクトルマンは勝利を収めながらも力尽き倒れる。この後、この大地震が人工的な物と判断したネヴィラによって、東京は地震発生以前の状態に戻された。スーツのファスナーは腹部分に存在する。 サイボーグ怪獣 サンダーゲイ 第17話・第18話登場。 「空飛ぶ鯨」の異名を持つ怪獣で、その姿は普通の鯨と変わりはない。しかし、それは外見上のことで、実際はゴリの作ったサイボーグだった。スペクトルマンと戦った怪獣の中で、最も多くの能力を持っていると思われる強敵である。その一つに飛行能力があるが、他にも、雷撃を放つ、体を透明化する、敵の攻撃を跳ね返す、島に擬態するなど、様々な特殊能力を有する。中でも最も手強いのが、敵の行動を真似るというもの。敵に合わせて身長が変化し、フラッシュ、バックルのような武器もすべてコピーしてしまうのだ。そのため、スペクトルマンは誤ってビルや車を破壊し、人々から非難を浴びた。 スペクトルマンを敗北させた後、悠々と海へ引き上げ、島に擬態。身を潜めながら、日本中の電気エネルギーを吸収していった。それを終えると、空へ飛び上がって地上へ攻撃を開始。再挑戦してきたスペクトルマンを追い詰める。だが、サンダーゲイの性質を見抜いたスペクトルマンは、砂浜に寝転がり、サンダーゲイもそれを真似て行動を停止する。その隙に、Gメンたちはサンダーゲイの体内に爆弾を仕掛け、これを粉砕するのだった。 シロアリ怪獣 バクラー 第19話・第20話登場。 東京郊外のニュータウンに新築された一軒屋に住み着いた吸血怪獣。目が一つで、足が6本。一軒家へ引っ越してきた人間の血液を吸収し、インベーダー人間に変えてしまう。普段は人間大で、戦闘時には巨大化する。第20話では、富士山よりも巨大化したスペクトルマンと格闘したことから、ダストマンやサンダーゲイのように、身長は「無限大」とされている。また、スペクトルマンに一体が倒されると、同時に別の個体が出現しており、雄と雌の関係であるとも思われる。 スペクトルマンとの戦闘では、羽を羽ばたかせて起こす突風と、手から発する念力で善戦。1体がフラッシュで倒されるが、続いて出現した個体がインベーダー人間とともに姿を消した。その後、各地に卵を産み落とし、その本拠を富士山の火口へ移動する。だが、Gメンたちにそれを察知され、スペクトルマンの活躍で富士山の卵は全滅。巨大化して戦いに挑む。 バクラーの弱点は、腹の中に潜んでいる原始生物。これをスペクトルマンによって引きずり出されると、バクラーは息絶えた。 インベーダー人間 第19話・第20話登場。 バクラーに血液を吸い取られた人間が変貌した怪人。最初にインベーダー化された男性は、耳が異様に拡大していた。 両手を広げて右手の親指を口に付け、右手の小指と左手の親指を繋げると、敵の血液を吸い取ることが可能。これによって、インベーダーの仲間を増殖させるのだ。Gメンの加賀隊員とその妻もインベーダーとなるが、血液を入れ替えたため回復した。第20話で、バクラーとともに富士山の火口へ移動し、登山客を襲撃したが、加賀とその妻がインベーダーになってもなお人間の心を失わず、必死に抵抗して妨害したために登山客をインベーダーにすることはできなかった。最後は、スペクトルマンの攻撃を受けて火口へ消え、その後の消息は不明である。 原始生物 バクラーの腹の中に潜んでいた古代の生物で、奇怪な形状をしている。寄生虫の一種で、カマキリに寄生するハリガネムシのような存在。これを体外へ出されるとバクラーは死滅する。
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