詩の特徴
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厲鶚は宋代に強い憧れを持ち、詩形式的には宋詩からの影響が強い。また、詩の大半は山河など自然をテーマにしたものである。
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詩の特徴
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杜甫の詩の特徴として、社会の現状を直視したリアリズム的な視点が挙げられる。杜甫は当時の士大夫同様、仕官して理想の政治を行いたいという願望から、社会や政治の矛盾を積極的に詩歌の題材として取り上げ、同時代の親友である李白の詩とは対照的な詩風を生み出した。特に自らの困難を世の中全体の問題としてとらえ描き、後世「詩聖」と称された。また「詩史(詩による歴史)」と呼ばれるその叙述姿勢は、後の白居易の諷喩(風諭)詩などに受け継がれてゆく。 安史の乱前後、社会秩序が崩壊していくさまを体験した頃の詩は、政治の腐敗や戦乱の様子、社会的状況を悲痛な調子で詳細に綴った内容のものが多い。それらの様々な出来事を普遍化、一般化することなく、徹底的に個別性を直視し、描写することを通して、ある種の普遍性、真実に迫ろうとするという。この頃の代表作として崩壊した長安の春の眺めを詠じた「春望」、社会の矛盾を鋭く指摘した「三吏三別」(「新安吏」「潼関吏」「石壕吏」「新婚別」「垂老別」「無家別」の六首)華州司功参軍を辞したのちに訪れた秦州での様子を細かに描写した「秦州雑詩二十首」がある。 支援者にも恵まれ、穏やかな生活を過ごせた成都時代(乾元2年-宝応元年)では、それまでの悲しみや絶望感に満ちた詩にかわって、自然に自然が人間に示す善意に眼ざめ、また、人間も善意に満ちた自然の一部であることを自覚し、自然に対する穏やかな思いを詠んだ詩が多く作られている。この蜀というところは、もともと中原と隔絶した、物資もなお豊かな所で、人の心もまだ多少ゆとりがあったのであろう。寺に遊んだ時の作「後遊」や杜甫の住む草堂近くの浣花渓が増水したことを子どもが杜甫に知らせに来るといったささやかな日常を描いた「江漲」、諸葛亮を讃えた「蜀相」などがこの頃の代表作である。 成都を去って以後、夔州などで過ごした最晩年期の杜甫は、社会の動乱や病によって生じる自らの憂愁それ自体も、人間が生きている証であり、その生命力は詩を通して時代を超えて持続すると見なす境地に達した。夔州以降も詩作への意欲は衰えず、多方面にわたって、多くの詩を残している。詩にうたわれる悲哀も、それまでの自己の不遇あるいは国家や社会の矛盾から発せられた調子とは異なる、ある種の荘厳な趣を持つようになる。この時期の代表作に、「秋興八首」「旅夜書懐」「登高」などがある。 また杜甫は『文選』を非常に重んじた詩人としても知られる。次男の杜宗武の誕生日に贈った「宗武生日」に「熟読せよ文選の理に」との文言が見えるなど、この言葉からも『文選』を重視していたことはうかがわれる。杜甫は『文選』に見える語をそのまま用いるだけでなく、『文選』に着想を得て、新たな詩の表現を広げようと追及していた。詩の表現への執着は「江上値水如海勢聊短述」の「人と為り性僻にして佳句に耽ける、語人を脅かさずんば死すとも休まず」句が端的にそのことを示すだろう。
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詩の特徴
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詩人としてはあまりに短い生涯であり、わずか240余首が残るのみながら、李賀の名が不朽の輝きを持って現代に伝わる理由は、他の誰とも類似を見出せない独特の詩風ゆえである。およそ「写実をもって良しとする」中国文学の世界にあって、李賀の作品はそのまったく逆に幻想を志向する。「創作にあって踏みならされた道筋をことごとく無視した」とは、晩唐の詩人杜牧の評である。まずその作品を挙げてみる。 蘇小小歌 蘇小小の歌 原文 書き下し文 通釈 幽蘭露 幽蘭の露 仄かに香る蘭の露は 如啼眼 啼ける眼の如し 涙を浮かべた彼女の目のよう 無物結同心 物として同心を結ぶ無く 愛の証として結ぶべき何も持たず 煙花不堪翦 煙花は翦るに堪えず 夕闇に霞む花は、贈りたくても切ることができない 草如茵 草は茵の如く 草はしとね 松如蓋 松は蓋の如し 松は幌 風為裳 風は裳と為り 風はもすそのような衣擦れの音を立て 水為珮 水は珮と為る 水は玉飾りの音を響かせる 油壁車 油壁の車 油壁車に乗った彼女は 久相待 久しく相い待つ いつまでもいつまでも待っているが 冷翠燭 冷ややかなる翠燭 緑に燃える鬼火も 勞光彩 光彩を労す いつか消えゆき 西陵下 西陵の下 西陵橋のたもと 風雨吹 風雨吹く 暗闇の中に風雨が吹き荒れる 詩に詠われる蘇小小は南朝斉の有名な歌妓であった。ここに登場する蘇小小は、死んでもなお想い人を待ち続ける哀れな亡霊となって描き出されている。詩自体はあくまで美しく幻想的だが、昏く重い。この幻想と怪奇、耽美と死こそが李賀が昏い情熱を傾けたテーマであった。なお、詩題を『蘇小小の墓』とするテキストもある。 李賀の詩にはしばしば鬼(日本における鬼ではなく、死者の魂、すなわち亡霊をいう)や奇怪な生き物、妖怪、超常現象が描かれる。それらは李賀以外にもまったく見られないわけではない。例えば陶淵明は『山海経を読む 十三首』にて古代神話に登場する妖怪のことを詠んでいるが、その本意は百鬼夜行のごとき人間社会の風刺・批判にあるがごとく、一種の喩えであったり、詩にインパクトを与えるテクニックにすぎない。対する李賀の場合、その亡霊・妖怪の類は詩中に必然を持って頻々と登場したり、往々にして怪異きわまる現象そのものが詩のテーマとすらなる。前途洋洋たる李賀に対し、言いがかりというまったき悪意を持ってその栄達を阻んだ人々は魑魅魍魎そのものであり、その行いは理解しがたき怪異である。李賀にとって亡霊や怪異は、現実と大差ないリアルな存在であったのだ。否むしろ、半ば幻想世界に生きた李賀にとって、現実よりも親しいものであったのかもしれない。 またその詩をより暗くしているのは、繰り返される絶望と死の描写である。その詩句より例をとれば、「長安に男児有り 二十にして心已に朽ちたり」(『陳商に贈る』)。官僚への道を理不尽に閉ざされた李賀の意識は、深い絶望に覆われる。もとより漢詩は悲哀を詠うことを拒まないが、李賀のそれは悲哀を通り越して絶望の域に達し、この世のすべてが悪意に満ちているという、ペシミズムの極地に至る。周囲を魑魅魍魎のごとき輩に囲まれた絶望の世界を抜け出すには、死ぬしかない。李賀の詩に繰り返し「死」が詠われるのは必然であった。 また、人は李賀を「鬼人」と呼ぶ。これは宋の銭希白が『南部新書』に、「李白を天才絶と為し、白居易を人才絶と為し、李賀を鬼才絶と為す。」と評していることからもはっきりしている。また、宋の厳羽は『滄浪詩話』で、「太白は仙才、長吉は鬼才。」とあることから、「仙才絶」とも評されていたかもしれない。 このようにはなはだ悲観的な内容であり、無間地獄のごとき底なしの絶望を感じさせながら、しかし李賀の詩は同時に絢爛豪華である。それは独特の色彩感覚にある。同じく、「瑠璃の鐘 琥珀濃し 小槽酒滴って真珠の紅」(『将進酒』)。漢詩は意外にも色彩に溢れている。美を韻文で表現しようとするのだから当然のことなのだが、李賀の場合は特に濃厚な色彩の描写に執心した。ときとして、鮮やかさを通り越してかえって暗く感じるほど、その詩中に溢れる色彩は人工的なまでに濃く、ゆえに不健康に美しいのである。 技巧面でも他に見られない特色が幾つかある。たとえば詩句を断絶させること~一つの詩の部分部分、あるいは一つ一つの句が他と意味的に連続せず、まるで思いついたフレーズを書き連ねたように一詩を構成させる。あるいは独特の比喩を使用すること~かつて用いられたことがなく、かつ一般的に連想しがたい比喩を多用する。また新語・造語を多用することなどである。これらの技巧は確かに李賀独特の世界を構築しながら、鑑賞者の理解を阻む要因ともなっている。古来「注無しでは読めない」と評される所以である。
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詩の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 14:05 UTC 版)
王維の詩の本分は自然詩である。東晋の陶淵明の田園詩や南朝宋の謝霊運の山水詩を受けつつ、よりダイナミックに自然の美を詠う自然詩は王維より始まった。また、深く傾倒した仏教の影響も窺える。
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詩の特徴
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その詩風は江西詩派のものとされ、黄庭堅と並称される。杜甫の作風を手本とする江西詩派のなかでも陳師道は特にその傾向が強い。苦吟するタイプで、家の中にこもって蒲団をかぶりながら詩作するので家人が避けるほどだったというが、その詩は技巧に凝りすぎずにほどよく情感が表現されている。
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詩の特徴
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李白の詩は、漢魏六朝以来の中国詩歌の世界を集大成したものとされる。「蜀道難」「将進酒」「廬山の瀑布を望む」「横江詞」などに見るダイナミックでスケールの大きい豪放さ、「玉階怨」「静夜思」の清澄で繊細な世界、「山中にて俗人に答ふ」「月下独酌」「山中にて幽人と対酌す」などに見える飄逸で超俗的な雰囲気など、詩の内容は多彩で変化に富んでいるが、総じて変幻自在で鮮烈な印象をもたらす点が特徴的である。得意とする詩型は、絶句と雑言古詩であり、とりわけ七言絶句にすぐれる。
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