ペシミズム

実用日本語表現辞典

pessimism

別表記：ペシミズム

「pessimism」の意味・「pessimism」とは

「pessimism」は、英語の単語で、悲観主義や悲観的な見方を指す。具体的には、未来に対する否定的な見方や、物事が悪い方向に進むという考え方を表す。例えば、経済状況が悪化すると予想する人は「pessimism」を持っていると言える。

「pessimism」の発音・読み方

「pessimism」の発音は、IPA表記では/ˈpɛsɪˌmɪzəm/となる。IPAのカタカナ読みでは「ペシミズム」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「ペシミズム」と読む。この単語は発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「pessimism」の定義を英語で解説

「pessimism」は、英語で定義すると、"a tendency to see the worst aspect of things or believe that the worst will happen"となる。これは、「物事の最悪の側面を見る傾向や、最悪の事態が起こると信じる傾向」を意味する。

「pessimism」の類語

「pessimism」の類語としては、「cynicism」（シニシズム、皮肉主義）や「negativity」（ネガティビティ、否定性）などがある。これらの単語も同様に、否定的な視点や考え方を表す。

「pessimism」に関連する用語・表現

「pessimism」に関連する用語としては、「optimism」（オプティミズム、楽観主義）がある。これは「pessimism」の反対語で、物事が良い方向に進むという前向きな考え方を示す。

「pessimism」の例文

以下に、「pessimism」を用いた例文を10個提示する。 1. His pessimism about the future of the company was justified.（彼の会社の未来に対する悲観主義は正当化された。） 2. The pessimism of her outlook on life was disheartening.（彼女の人生観の悲観主義は落胆させた。） 3. The economic downturn has led to widespread pessimism.（経済の下降が広範な悲観主義を引き起こした。） 4. His pessimism often prevents him from taking risks.（彼の悲観主義は彼がリスクを取ることをしばしば防ぐ。） 5. Despite the pessimism of some critics, the film was a success.（一部の批評家の悲観主義にもかかわらず、その映画は成功した。） 6. Her pessimism about the project's success was unfounded.（彼女のプロジェクトの成功に対する悲観主義は根拠がなかった。） 7. The pessimism in his voice was unmistakable.（彼の声の悲観主義は明らかだった。） 8. The pessimism of the report on climate change is alarming.（気候変動に関する報告の悲観主義は警鐘を鳴らす。） 9. His pessimism about the future of the planet is shared by many.（彼の地球の未来に対する悲観主義は多くの人々に共有されている。） 10. The pessimism of the novel's protagonist is palpable.（小説の主人公の悲観主義は触れるほど実感できる。）

（2023年10月2日更新）

デジタル大辞泉

ペシミズム【pessimism】

読み方：ぺしみずむ

厭世観。厭世主義。悲観論。⇔オプチミズム。

世界宗教用語大事典

ペシミズム 【pessimism】

厭世主義。一八世紀初頭にライプニッツが△神によって現実化されたこの世は、最も良い世界だ▽と主張し、その思想はオプティミズム（楽天主義）と呼ばれた。それにならい、一九世紀初頭にイギリスのＳ-Ｔ-コールリジが、ものごとの最悪の状態を指すためにペシミズムの語を造った。ラテン語のペシムゥム（最悪の意）に由来する。やがて一八一九年にショーペンハウァーの『意志と表象としての世界』が出されると、この語はそこで説かれている厭世主義を指すのに使われ始めた。→ オプティミズム

ウィキペディア

悲観主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/03/17 16:10 UTC 版)

悲観主義（ひかんしゅぎ）とはペシミズム（pessimism）の和訳語の一つ。厭世主義（えんせいしゅぎ）・厭世観（えんせいかん）とも言う。「最悪のもの」を意味する「pessimum」（ラテン語）が語源。

悲観主義である人物をペシミスト（悲観主義者・厭世主義者・厭世家）と表現する。

対義語は楽天主義（optimism）および楽天主義者（optimist）。

概要

元来は哲学における分野の用語であり、「この世界は悪と悲惨に満ちたものだ」という人生観をさす。ジャコモ・レオパルディの世界観と、「世界は盲目的な意志によって動かされている」とするショーペンハウアーの思想が悲観主義の代表である。ショーペンハウアーの悲観主義は、『救済の哲学』を書き残し縊死を図ったフィリップ・マインレンダー、『強さのペシミズム』を説いた『悲劇の誕生』におけるフリードリヒ・ニーチェやグスタフ・マーラーの交響曲『大地の歌』、エミール・シオランの思想に影響を与えた。

ショーペンハウアーは楽天主義的な予定調和説を説いたゴットフリート・ライプニッツの充足理由律を発展させて、独自の主意主義的悲観主義を構築した。若い身空で華厳の滝に身を投じた藤村操も、その死に臨んで記した『巌頭之感』を「大なる悲觀は大なる樂觀に一致するを」と締め括っていた。

悲観主義はしばしばうつ状態に伴って現れ、自分自身・世界・将来についての悲観的考えが支配的となる。認知療法では、患者の悲観的考えを同定しその妥当性を再検討することを治療技法として行う。また、アドラー心理学によると「子供の発達において励ましが不可欠である」と説き、不用意な批判がペシミズムを招き、発達を阻害することの危険性を説いている。

古代、ヘラクレイトス、ソフィスト、ディオゲネスなどの思想に、その萌芽がみられる。また、作家のジュール・ヴェルヌの作品にもその傾向が見られる。

関連項目

• 反出生主義
• 輪廻
• 虚無主義
• 宿命論
• 絶望
• 劣等感