充足理由律とは? わかりやすく解説

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じゅうそくりゆう‐りつ〔ジユウソクリイウ‐〕【充足理由律】

読み方:じゅうそくりゆうりつ

充足理由の原理


充足理由律

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/27 14:15 UTC 版)

充足理由律(じゅうそくりゆうりつ、: Principle of sufficient reason[注釈 1])とは、「どんな出来事にも、そうであるためには十分な理由がなくてはならない」という原理[1]。すなわちどんな事実であっても、それに対して「なぜ」と問うたなら、必ず「なぜならば」という形の説明があるはずだ、という原理のこと。なお、充足理由律とは「すべてのなる思考は根拠づけられているべきであるという法則である」とする見解もある。[2]


  1. ^ : Satz vom zureichenden Grunde, : principe de raison suffisante, : principium rationis sufficientis
  2. ^ ちなみに充足理由律から決定論を導く、これとほぼ同じ形の議論は、神に対しても行うことができる。「神が、ある選択をして、別の選択をしなかったことには、十分な理由があるはずである」という形で、神の決定を必然化する論証である。こうした形の論証の例としてライプニッツによる神の最善世界選択説がある。こうした論証は神の自由な決断を否定し、神を一種の高性能の自動コンピューターのようなものとして捉えるイメージと繋がるため、素朴な有神論の立場からはあまり歓迎されるものとはなっていない。
  3. ^ 実際 充足理由律の原理は、西洋圏においてかなりの程度、神の問題と関連付けて論じられてきている。
  1. ^ 「充足理由原理」 - 精選版 日本国語大辞典、小学館。
  2. ^ エス・エヌ・ヴィノグラードフ、ア・エフ・クジミン『論理学入門』西牟田久雄、野村良雄訳、青木書店(青木文庫)1973年、144頁
  3. ^ a b Melamed, Yitzhak and Lin, Martin (2011)
  4. ^ 長田蔵人 (2002)
  5. ^ 「第四節 充足根拠律の重要性」p.8
  6. ^ 『ショーペンハウアー全集 1』(白水社、生松 敬三・金森 誠也 訳 ISBN 978-4560025598)より


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