詩の翻訳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 05:07 UTC 版)
ルーカスは古典詩 (主にギリシャの) を現代の読者にわかりやすく伝えるために、詩の翻訳に力を注いでいた。彼の『みんなのためのギリシャ詩』 (1951年) と『みんなのためのギリシャ劇』 (1954年) は、約2万行を収録している。ホメロスから紀元6世紀までのギリシャ詩の最高傑作を、古典詩に馴染みのない読者のために紹介と注釈をつけて提供する試みは、これまで誰もしていなかった。翻訳は正確で品格があっり、「感覚と形象は忠実に再現されている」 (クラシカルレビュー誌) と評された。ルーカスの版はしかし、パウンドよりもウィリアム・モリスに近い様式を前提としていた。 批評者は第2版で省略されたホメロスの7000行の韻文よりも、アレキサンドリア詩やそれ以降の詩の翻訳の方を好んだ。『ギリシャ劇』第2巻の批評者は、「ルーカスは厳格で複雑なギリシャ語を受け入れやすくすることで、戯曲を読みやすく鑑賞しやすくしている」と述べている。エウリピデスの『ヒッポリュトス』の翻訳は、ペンギン・ブックスの『八大悲劇』にシルヴァン・バーネット(英語版)編で残っている。
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