アントシアニン
アントシアン
化合物名や化合物に関係する事項: | アルドース アントシアニジン アントシアニン アントシアン アントラサイクリン系抗がん剤 アントラセン アンピシリン |
アントシアニン
アントシアニンは、フラボノールから派生したフラボノイド群の一つで、4位のケトン酸素がない。cyanidin, pelargonidin, delphinidinは、アントシアニンに糖が付加したものである。その結合によって植物の花が青、赤、紫といった色を発色する。
名前 | Anthocyanin,Flavylium |
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アントシアニン
アントシアニンはフラボノイドの一種で、花や果実などに広く分布する色素成分です。図のようなアントシアニジン(アグリコン)に、糖や有機酸などが結合しており、pH、温度、酸素、金属イオンなど様々な条件によって、橙黄色から赤、紫、青まで幅広く色調が変化します。安全性や安定性にすぐれているため、食品用の天然色素として使用されています。またバイオテクノロジーの分野では、新しい花色(青いバラ)の創出にも応用されています。 | 図:アントシアニンの構造 Rの位置に糖や有機酸などが結合する |
アントシアニン
アントシアニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 14:00 UTC 版)
アントシアニン(英語: anthocyanin)は、植物界において広く存在する色素である。果実や花に見られる、赤や青や紫などを呈する水溶性の色素群として知られるアントシアン(英語: anthocyan)に分類される化合物の中で、アントシアニジン(英語: anthocyanidin)がアグリコンとして糖や糖鎖と結びついた配糖体が、アントシアニンである。植物の抗酸化物質としても知られる。
注釈
- ^ 発色団と言っても、ヒトの可視光以外の波長の光を吸収する発色団も含める場合がある。このため、敢えて「ヒトの」と断りを入れてある。参考までに、共役系の広がった構造の場所、つまり、発色団に直接結合した孤立電子対を有した置換基は、助色団と総称され、これは発色団の吸光度を増やす傾向が出る。本稿で関係する助色団は、水酸基やメトキシ基である。なお、結合した原子団によっては、逆に発色団の吸光度を減らす場合もある。他に、発色団が吸収する波長域を、動かす原子団も存在する。
出典
- ^ a b c 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.155 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
- ^ 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.156 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
- ^ 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.157 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
- ^ 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.147 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
- ^ a b 幸田 泰則・桃木 芳枝(編著)『植物生理学 - 分子から個体へ』 p.148 三共出版 2003年10月25日発行 ISBN 4-7827-0469-0
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- ^ よくある質問 りんご編 |JA全農あおもり 2015年12月9日閲覧
- 1 アントシアニンとは
- 2 アントシアニンの概要
- 3 利用
- 4 アントシアニンを含む植物の例
アントシアニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 08:43 UTC 版)
「ワインのフェノール」の記事における「アントシアニン」の解説
アントシアニンは植物界全体で見られるフェノール化合物であり、花、果実、葉等の赤色や青色に寄与している。ブドウでは、熟して果皮の色が緑色から赤色や黒色に変化する時期に、糖とともに含有量が増加する。大部分のブドウでは、アントシアニンは果皮の外側の細胞にのみ存在し、その内部の果汁は無色である。従って、ワインに色素を移すには、発酵したムストをブドウの果皮と接触させる必要がある。従って、多くの白いスパークリングワインをピノ・ノワールやピノ・ムニエ等の赤ワイン用のブドウから作るのと同様にして、赤ワイン用のブドウから白ワインを作ることもできる。この例外は、アリカンテ・ブーシェ等のタントゥリエと呼ばれる少数のブドウ品種であり、これらは果実のパルプ質にもアントシアニンを含み、果汁が着色している。 ブドウの中には、配糖体としていくつかの種類のアントシアニンが含まれ、ルビーのような赤色から暗い黒色まで、ワインの様々な色に寄与している。ブドウ学者は、この性質をブドウ品種の同定に利用している。ヨーロッパブドウのアントシアニンは、1分子のグルコースとしか結合しないが、雑種やアメリカのラブルスカ種は2分子と結合するアントシアニンを持つ。この現象は、ヨーロッパブドウの持つアントシアニン-5-O-グルコシルトランスフェラーゼ遺伝子の二重変異のせいである。20世紀中盤にフランスのブドウ学者がこの知識を用いてフランス中のブドウ畑の品種の調査を行った。 ピノ種のブドウは、他の品種が作るp-クマロイルアントシアニンやアセチルアントシアニンを作らないことでも知られている。 最終的な赤ワインの多様な色は、ワインの酸度によるアントシアニンのイオン化1つの原因である。この場合、アントシアニンは赤色、青色、無色の3つの色になり、これらの色素の濃度がワインの色を決める。低pHのワインではイオン化したアントシアニンの割合が高くなり、明るい赤色となる。一方、高pHだと青色や無色の色素が多くなる。ワインの熟成にともない、アントシアニンはワインに含まれるタンニン、ピルビン酸、アセトアルデヒド等の他の酸や化合物と反応して、よりれんが色の色合いに変わってくる。これらの分子はポリマーを形成し、最終的にはその溶解度を上回り、ワインボトルの底に沈殿物として溜まる。ピラノアントシアニンは、赤ワインの熟成中や発酵中やミクロオキシジェナシオンによる熟成中に、酵母により形成される化合物である。
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アントシアニン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/20 14:08 UTC 版)
赤ブドウの品種には、果皮に赤色を色づかせるアントシアニンが豊富に含まれる。 ブドウで見つかった最も基本的な5種類のアントシアニンは以下の通り。 シアニジン-3-O-グルコシド デルフィニジン-3-O-グルコシド(英語) マルビジン-3-O-グルコシド ペチュニジン-3-O-グルコシド(英語) ペオニジン-3-O-グルコシド(英語) グラシアーノ(英語) のような品種には以下の成分も含まれる場合がある。 アセチル化アントシアニン シアニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) デルフィニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) マルビジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) ペチュニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) ペオニジン-3-(6-アセチル)-グルコシド(英語) クマロイル化アントシアニン シアニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) デルフィニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) シス-マルビジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) トランス-マルビジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) ペチュニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) ペオニジン-3-(6-p-クマロイル)-グルコシド(英語) カフェオイル化アントシアニン マルビジン-3-(6-p-カフェオイル)-グルコシド(英語) ペオニジン-3-(6-p-カフェオイル)-グルコシド(英語)
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