天使
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その他の天使
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聖書偽典における天使
アダムの家系と天使
旧約偽典「ヨベル書」によれば、アダムの子孫は代々天使と人間の間に生まれた娘と結婚し、その一族エノク、メトシェラ、ノアなどが生まれたという。
堕天使
創世記のノアの洪水の部分と旧約聖書の偽典でエチオピア正教会の正典エノク書によれば、天使の一部グリゴリ(200名)が人間の娘と交わりネフィリム(天から落ちてきた者たちの意味、通常は巨人と訳されている)を生みだすという事件を起こしたが、大洪水でノアの方舟以外のネフィリムを含む人間は死に絶えている。キリスト教におけるヨハネの黙示録による学説では、天使の一部は神に反逆し堕天使となり、その長は元天使長暁の天使ルシファーで、争いに敗れて地獄の長となったとされる。
ヘレニズム期のユダヤ教セクト、クムラン教団で破壊をもたらす闇の天使とされたベリアルは、新約聖書の時代には悪魔の固有名詞として扱われるようになった[27]。コリントの信徒への手紙二では、ベリアルがキリストと反対の位置にあることが示されている[28]。
『バルクの書』の天使
ヒッポリュトスの『全異端反駁』の報告するところでは、グノーシス主義ナハシュ派(蛇派)の『バルクの書』には以下のような神話が含まれていたという。
第二の男性原理エロヒム(万物の父)と第三の女性原理エデンまたはイスラエル(体は女性、足は蛇身)の間に24の天使が生まれた。この天使をモーゼはパラダイスと呼んだ。エロヒムとエデンには各々に12の天使が仕えた。エロヒムの天使がエデンの人身の土からアダムとイヴの体を創った。エロヒムが天に昇ったので怒ったエデンはナハスとアフロディテ(バベル)により人間の霊を苦しめさせた。エロヒムの天使バルクはモーゼや他の預言者、ヘラクレスなどに働きかけて人間の霊を天上へ昇らせ救おうとするもモーゼ・預言者はナハス、ヘラクレスはアフロディテの誘惑に敗れる。バルクはイエスに全てを話し、ついにイエスの霊は天上に昇り後続の人間も救われた[29]。
オカルティズムにおける天使
ダイアン・フォーチュンは、心霊現象から自分を防衛する必要がある時に魔法円を描いて天使に祈る方法を紹介している[30]。 また、「天使うらない」という占いが行われている[31][32]。
注釈
出典
- ^ Luck, Georg. Arcana Mundi - Magic and the Occult in the Greek and Roman Worlds. The Johns and Hopkins University Press
- ^ グスタフ・デイヴィッドスン 『天使辞典』
- ^ Thomas Aquinas. “46”. Summa contra Gentiles. 2
- ^ トマス・アクィナス. Summa Theologica. Newadvent.org
- ^ Aquinas, Thomas. De substantiis separatis. Josephkenny.joyeurs.com. オリジナルの2010年12月12日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c d e f 日本正教会「天使と悪魔」
- ^ “60分でわかる旧約聖書(6)「ヨシュア記」”. メッセージステーション. 2019年9月9日閲覧。 “Ⅱ.カナンの地の征服( 5 : 13 ~ 12 : 24 )1.(3)① *この人物は、受肉前のイエス・キリストである。”
- ^ Proverbio (2007), pp. 81–89; cf. review in La Civiltà Cattolica, 3795–3796 (2–16 August 2008), pp. 327–328.
- ^ Proverbio, Cecilia (2007). La figura dell'angelo nella civiltà paleocristiana (in Italian). Assisi, Italy: Editrice Tau. p. 66.
- ^ en:Angels in art[出典無効]
- ^ ビリー・グラハム 『天使』 いのちのことば社。
- ^ ヘンリー・シーセン 『組織神学』 聖書図書刊行会。
- ^ マーティン・ロイドジョンズ 『キリスト者の戦い』 いのちのことば社。
- ^ 尾山令仁 『聖書の教理』「神が造られた歴的世界」。
- ^ Internet History Sourcebooks Project: Twelfth Ecumenical Council: Lateran IV 1215(2015年11月20日閲覧)
- ^ コトバンク「mandorla」
- ^ en:Archangel[出典無効]
- ^ “Souvay, Charles. "Esdras." The Catholic Encyclopedia. Vol. 5. New York: Robert Appleton Company, 1909. 5 Aug. 2013”. Newadvent.org (1909年5月1日). 2014年3月11日閲覧。
- ^ Congregation for Divine Worship and Discipline of the Sacraments, "Directory on Popular Piety and the Liturgy", §217
- ^ anaphora, Divine Liturgy of St. John Chrysostom
- ^ The World of The Angels Holy Transfiguration Russian Orthodox Church, Baltimore MD
- ^ Nicholai Velimirovic, November 8 Archived 2008年12月7日, at the Wayback Machine. Prologe From Ochrid
- ^ ビリー・グラハム (1995) Angels Thomas Nelson Inc, ISBN 9780849938719, p. PT31
- ^ Graham (1995) p. PT32
- ^ 『岩波 キリスト教辞典』541頁、宮崎正美「守護聖人・守護天使」
- ^ カトリック要理の友 第6課 天使 心のともしび運動本部編
- ^ 南條竹則 『悪魔学入門』 講談社、2010年。
- ^ 『新共同訳聖書』 コリント第二 6章15節。
- ^ 荒井献・他訳 『ナグ・ハマディ文書Ⅰ 救済神話』 岩波書店、1997年。
- ^ ダイアン・フォーチュン 『心霊的自己防衛』 国書刊行会、pp.187-189。
- ^ 鏡リュウジ 『天使のしあわせ運び 』 二見書房。
- ^ 鏡リュウジ 『天使うらない』 小学館。
- ^ 『岩波 キリスト教辞典』 p.780
- ^ 旧約聖書 エゼキエル書10章21節
- ^ 旧約聖書 イザヤ書6章2節
- ^ クルアーン35章1節
- ^ Angels Exist But Have No Wings, Says Church(2015年7月13日閲覧)
天使と同じ種類の言葉
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