天使
『ベルリン・天使の詩』(ヴェンダース) ベルリンの街。天使ダミエルとカシエル(2人とも中年男の容姿)が、人々を見守る。大人には天使の姿は見えない。子供には見えることがある。天使は人間の内心の声を聞き、彼らを励ます。ダミエルは、サーカスの空中ブランコ乗りの美女マリオンに一目惚れする。ダミエルはカシエルと別れ、地上に降りて人間となる。彼の足跡が地面につく。マリオンはダミエルを受け入れ、2人は互いを生涯の伴侶とすることを誓う。
星と蛍の起源(ルーマニアの民話) 神様が天使を何人か連れて、地上へ降りる。1人の天使が羊飼いの娘を恋し、娘に「お前の青い瞳のためなら、私は喜んで、天使であることをやめてしまうだろう」と言う。神様は天使の恋を許さず、天使たちを皆、空へ放り上げて星にしてしまう。恋する天使の星は静かにまたたくのではなく、火花を発して、他の星々に火の粉をかけた→〔蛍〕6。
『素晴らしき哉、人生!』(キャプラ) 2級天使クラレンスは293歳になるが、まだ翼を持っておらず、見かけはただの老人である。神が、人生に絶望した男ジョージを助けよ、とクラレンスに命ずる。クラレンスは下界へ降り、川へ身投げしようとするジョージを救う。クラレンスはジョージを仮想世界へ導き(*→〔仮想世界〕1)、彼に自分の人生の意義を悟らせる。その功績で、クラレンスは翼を与えられることになった。
★3.神に反逆する天使。
『コーラン』2「牝牛」28~37 主(アッラー)がアーダムを作り、天使たちに向かって、「ひざまづいてアーダムを拝せよ」と命じる。天使たちは跪拝するが、ただ1人イブリースだけはそれを拒み、背信の徒となった。イブリースは2人(=アーダムとその妻)を誘惑し、禁断の木の実を食べさせて、2人をそれまでの無垢の状態から追い出してしまった。
『フォースタス博士』(マーロー)第3場 フォースタス博士が悪魔メフィストフィリスに、彼と彼の主ルーシファーの素性を問う。メフィストフィリスは答える。「おれの主ルーシファーは、神にもっとも愛された天使だったが、傲慢と不遜ゆえに天から追放され、地獄の王者となった。ルーシファーもおれも、神に反逆を企(くわだ)て、永劫に呪われているんだ」→〔地獄〕4a。
*大天使サタンが蛇の体内に入って、イヴを誘惑する→〔悪魔〕6の『失楽園』(ミルトン)。
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