国民生活センター 国民生活センターの概要

国民生活センター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 19:21 UTC 版)

独立行政法人国民生活センター
正式名称 独立行政法人国民生活センター
日本語名称 独立行政法人国民生活センター
英語名称 National Consumer Affairs Center of Japan
組織形態 独立行政法人
所在地 日本
252-0229
神奈川県相模原市中央区弥栄3丁目1番1号
法人番号 4021005002918
予算 31億2千万円(令和2年度)[1]
人数 140名(令和2年4月1日現在)[2]
理事長 山田昭典
設立年月日 2003年(平成15年)10月1日
前身 1962年昭和37年)6月1日 国民生活研究所
1970年(昭和45年)10月1日 特殊法人国民生活センター
所管 消費者庁
ウェブサイト https://www.kokusen.go.jp/
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国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うとともに、重要消費者紛争について法による解決のための手続を実施することを目的とする。

所管官庁は消費者庁。理事長は山田昭典2020年現在)。

概要

2007年(平成19年)10月26日、国民生活センターを視察する内閣総理大臣福田康夫(手前右)

歴史

1970年(昭和45年)10月1日森永砒素ミルク中毒事件サリドマイド問題の発生を契機に特殊法人として設立。 1972年(昭和47年)からは消費者からの苦情を処理するために特定メーカーの品質、機能などのチェックを開始、1976年(昭和51年)からは商品テストセンターを新設した[3]2003年(平成15年)10月1日に「独立行政法人国民生活センター法」に基づき、独立行政法人化された。

さらに、2009年(平成21年)4月1日からは、「重要消費者紛争」を対象に、国民生活センターADR(裁判外紛争解決手続)の制度が始まった。しかし相手方である事業者が、そもそも手続に応じないケースも現れている。

内閣府は、現行法では悪徳業者を呼び出せないので、将来的には法律改正して、事業者を呼び出す権限を付与する方針を固めた。

根拠法令等

独立行政法人国民生活センター法第3条で、次のような目的が規定されている。

独立行政法人国民生活センターは、国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的見地から、国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行うことを目的とする。

具体的な業務としては一般消費者からの直接・間接(地方自治体消費生活センターを通じて)消費生活に関する相談の受付、危害情報の収集、蓄積、これに基づいた情報提供、市販商品テストや結果に基づいた企業への改善などの要請などを行っている。全国の消費生活センター、協力病院から収集した事故情報を基に作成したリーフレット「くらしの危険」を発行している[4]

社会とのかかわり

組織縮小計画

2007年(平成19年)、当時の内閣総理大臣安倍晋三により内閣府に「国民生活センターの在り方等に関する検討会」が設置され、学習院大学大学院法務研究科教授野村豊弘が座長に就任した。同検討会では、国民生活センターの今後のあり方が検討された。その結果、国民からの直接相談受付の廃止、商品テストの外部機関委託化、テスト用施設・設備・測定機器の更新取り止め、といった大幅な機能縮小が提言された[5]。これを受け、安倍は国民生活センターの大幅な機能縮小を目指したが、世論の理解を得られず、第21回参議院議員通常選挙での敗北やその後の内閣総辞職により実現は免れた。

機能強化構想

2007年(平成19年)10月26日、国民生活センターを視察する内閣総理大臣福田康夫(手前)

安倍の後任として内閣総理大臣に就任した福田康夫は、一転して「消費者目線」を政権公約として掲げ、消費者保護政策の重視を打ち出した。2007年(平成19年)10月26日に国民生活センターを訪れ[6] [7]、福田は「国民生活センターは大事な組織です。きちんとその仕事が出来る体制があれば独立行政法人でいいと思います。民間ではちょっと無理でしょう」[8]と指摘した。なお、現職の内閣総理大臣が国民生活センターを訪れるのは、福田康夫が史上初めてである。

業界からの圧力

国民生活センターでは、悪徳商法から国民を守るため情報提供や注意喚起に努めているが、当該業界側から圧力を受けることがある。

マルチ商法からの圧力

国民生活センターでは、マルチ商法による被害を防ぐため、パンフレットを作成、配布している。しかし、そのパンフレットの中に「ネットワークビジネスと語って友達を勧誘し、会員にすることでマージンを得るというマルチ商法が広がっている」[9]との記述があったため、衆議院議員前田雄吉が問題視し国会審議で抗議する事態となった。

2007年(平成19年)2月28日衆議院予算委員会第七分科会にて、前田はパンフレットの記述に対し「マルチレベルマーケティング、ネットワークビジネスが、すべて、全否定だ」[10]と指摘したうえで、「海外の方が見たら笑いますよ」[10]「これはひどいじゃありませんか」[10]と抗議した。さらに、国民生活センター理事の田口義明に対し「恥ずかしい話だ。ぜひ、これはもう回収すべきですよ」[10]などと要求した。ただ、2008年(平成20年)5月26日参議院決算委員会では、参議院議員大門実紀史が前田の質問について「ちょっと目に余る」[11]と名指しで指摘し、「消費者保護のために頑張っている国民生活センターへの、これはもう政治的圧力だ」[11]と主張した。その後、前田はマルチ商法業者からの政治献金を受けていたことが発覚した。


  1. ^ 独立行政法人国民生活センターの概要”. 2020年12月29日閲覧。
  2. ^ 独立行政法人国民生活センターの概要”. 2020年12月29日閲覧。
  3. ^ 今日の問題 商品テス『朝日新聞』1976年(昭和51年)9月3日夕刊、3版、1面
  4. ^ NCAC:くらしの危険 - 2020年(令和2年)10月15日閲覧。
  5. ^ 国民生活センターの在り方等に関する検討会最終報告 (PDF) 』 - 内閣府国民生活センターの在り方等に関する検討会(座長:学習院大学野村豊弘)、2007年(平成19年)9月。
  6. ^ 福田総理の動き-国民生活センターを視察-[リンク切れ] - 内閣官房内閣広報室、2007年(平成19年)10月26日。
  7. ^ 総理の動き-国民生活センターを視察-平成19年10月26日 - 政府インターネットテレビ[リンク切れ] - 内閣府大臣官房政府広報室、2007年(平成19年)10月31日。
  8. ^ 福田内閣総理大臣が当センター相模原事務所を視察”. 国民生活センター (2007年11月2日). 2008年9月27日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2007年11月10日閲覧。
  9. ^ “前田議員、著書でもマルチ擁護 業界「ありがたい存在」”. asahi.com (朝日新聞社). (2008年10月14日). オリジナルの2008年10月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20081016080021/http://www.asahi.com/national/update/1013/TKY200810120211.html 2020年10月15日閲覧。 
  10. ^ a b c d 第166回国会 予算委員会第七分科会 第1号(平成19年2月28日(水曜日))”. 衆議院 (2007年2月28日). 2007年3月17日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2020年10月15日閲覧。
  11. ^ a b 参議院会議録情報 第169回国会 決算委員会 第10号参議院2008年(平成20年)5月26日


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