モンゴロイド
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/15 16:15 UTC 版)
分布
東ユーラシア
北方系新モンゴロイド(北アジア)
- アルタイ系
- ツングース派
- 北部ツングース
- 南部ツングース
- ツングース派
- 朝鮮民族(朝鮮半島/北方系統のY染色体ハプログループ C2系統14%、N系統4%、P系統2%、南方系統のY染色体ハプログループ O2系統41%、O1b2系統31%、O1a系統3%、O1b1系統2%、D1a2系統2%)
遊牧民系新モンゴロイド(中央アジア)
- アルタイ系
- モンゴル派(一部がコーカソイドと混血している)
- テュルク派(一部を除いてコーカソイドと混血している)
- 南西部テュルク(オグズ)
- 北西部テュルク(キプチャク)
- キプチャク・ブルガール
- バシキール人(バシコルトスタン共和国。テュルク化したマジャル人の末裔という[20])
- タタール語(タタールスタン共和国)
- キプチャク・クマン
- カラチャイ人(北コーカサス)
- バルカル人(カバルダ・バルカル共和国)
- クムク人(ダゲスタン共和国
- クリミア・カライム人(クリミア)
- クリムチャク人(黒海沿岸へ定住したユダヤ人)
- ウルム人(チュルク語を話すギリシャ人)
- クリミア・タタール人(クリミア共和国)
- キプチャク・ノガイ
- キルギス・キプチャク
- キプチャク・ブルガール
- 南東部テュルク(カルルク)
- 北東部テュルク(シベリア)
- 南部シベリア
- 北部シベリア
- オグールテュルク(オグール・ブルガール・ハザール・アヴァール)
古シベリア・エスキモー系新モンゴロイド(北東アジア、北米の北極圏)
北方系古モンゴロイド(アイノイド・縄文人)系統(日本列島)
縄文人を祖先とする日本列島の3民族、いまの日本人。かつての蝦夷、大和、隼人、熊襲も含む。アイヌ民族はアイノイド(縄文人)の特徴を色濃く残しオホーツク文化人の特徴も見られる。大和民族と琉球民族もアイノイド(縄文人)を基盤とするが、新モンゴロイド(弥生人・古墳人)の特徴も見られる。下記はアイノイドの特徴が見受けられる順に記載。
新モンゴロイドと古モンゴロイドの双方の特徴を持つ(東アジア)
- シナ・チベット系
- シナ派
- シナグループ
- 漢民族(中原の華夏族に東ユーラシアの多様なモンゴロイド系民族が絶え間ない混血を繰り返した。林惠祥は著書『中国民族史』で漢民族は華夏族を中心として東夷系、荊呉系、百越系及び東胡系、匈奴系などの民族を吸収し形成した民族であると論じている。黄河の上・中流を中心に居住していた華夏系は黄河の下流の東夷系、長江中下流域の荊呉系及び珠江を中心とした百越系と融合及び統合のプロセスを通して漢民族に生まれ変わったわけである。また辛亥革命以前の中国(清)では、中国人人口の80%は苗字も持たず、支配者である満州族と被支配民族である漢族のいずれの族にも含まれなかった平民だったが、辛亥革命以後、孫文は日本を訪問し、日本の近代化による発展を見て中国を近代化しようとした。 辛亥革命以後、苗字がなかった大多数の中国人が苗字を持てるようにし皆漢族に編入された。現行の漢民族のY染色体ハプログループ は主要26系統(0.1%以上)と非常に多く、さまざまな民族が近代以降に漢民族となったと考えられる。漢族が人口の大部分を成している中国の漢族、世界各地の華人のほか、周辺諸国に移住し現地化した華人であるホア族・ガイ族・コーカン族・大多数の台湾人・プラナカンなども広い意味では含まれる。漢民族を17の民系に分けることができ実際のところ言語よりも生活習慣、文化などによって分類される場合が多い。)
- 平地ヤオ族(広西壮族自治区東部・湖南省南部の開けた地域)
- 平話紅ヤオ族
- 白領ヤオ族又は四姓ヤオ族(袁・梁・侯・藍)
- サンジウ族(ベトナム社会主義共和国で広東語の方言あるいは広西平話を話すザオ族)
- 回族(漢族のイスラム教徒。寧夏回族自治区・甘粛省など)
- ドンガン人(中央アジアのフェルガナ盆地に居住している漢族のイスラム教徒)
- ペーグループ
- シナグループ
- チベット・ビルマ派
- シナ派
- タイ・カダイ系
- ミャオ・ヤオ系
- ミャオ派
- ミャオ語
- 苗族(ミャオ族)(中国南部から東南アジアの山岳部)
- 西ミャオ語群(川黔滇方言)
- 北ミャオ語群(湘西方言)
- 東ミャオ語群(黔東方言)
- 繞家語
- 繞家人
- 繞家語
- 苗族(ミャオ族)(中国南部から東南アジアの山岳部)
- 布努語
- 布努人又は布努ヤオ族
- 巴哼語(パフン語)
- 巴哼方言
- 八姓ヤオ族(盤・沈・鄧・趙・戴・藍・卜・洪)又は紅ヤオ族
- 巴天族(ベトナム社会主義共和国の少数民族)
- 唔奈方言
- 花ヤオ族
- 巴哼方言
- 優諾語
- 山話紅ヤオ族
- 炯奈語
- 花藍ヤオ族
- シェ語
- ミャオ語
- ヤオ派(中国南部から東南アジア北部の山岳部)
- ヤオ語(Mian Jin)
- 勉・金門方言
- 勉方言(Iu Mien)
- 盤古瑶、過山瑶(焼畑農業により移住を繰り返す民族で主に槃瓠神話が伝わるがタイ王国のヤオ族では飄遥過海神話が伝わる)
- ザオ族(ベトナム社会主義共和国のヤオ族)
- 金門方言(Kim Mun)
- 藍靛瑶
- 山子瑶
- 勉方言(Iu Mien)
- 藻敏方言(Dzao Min)
- 八排瑶、深山瑶(大瑤山周辺地域)
- 標敏方言(Biao Min)
- 勉・金門方言
- ヤオ語(Mian Jin)
- ミャオ派
- 系統不明
- タロン族(世界でもっとも小さい種族といわれるが話者が少なく系統不明。)
- チッタゴン丘陵地帯(少数民族でジュマと総称されるモンゴロイド。)
- チャクマ族(チベット・ビルマ語族からインド・ヨーロッパ語族のチャクマ語に言語シフトをした。)
- マルマ族(アラカン語の方言のマルマ語)
- トリプラ族(ボド・ガロ諸語のコクバラ語を話す。)
- トンチョンギャ族(トンチョンギャ族はチャクマ族の支族でインド・ヨーロッパ語族のタンチャンヤ語を話す。)
- チャク族(カチン・ルイ諸語のチャク語を話す。)
- パンコー族(パンコー族とボンジョイ族の2つの氏族に分かれ、クキ・チン諸語のパンコー語を話す。)
- ムロ族(クキ・チン諸語のムロ語を話す。)
- ムルン族
- バウム族(クキ・チン諸語のバウム語を話す。)
- ルシャイ族(クキ・チン諸語のルシャイ語を話す。)
- キャン族(キャン族はチャクマ族の支族である。)
- クミ族(クキ・チン諸語のクミ語を話す。)
南方系古モンゴロイド(東南アジア)
(いくつかの民族はオーストラロイドと混血している)
- オーストロアジア系
- オーストロネシア系
オーストラロイド人種メラネシア系/中東マレー・ポリネシア(ズンバ・フローレンス諸語/中央マルク諸語/ティモール・バベル諸語)
太平洋
- オーストロネシア系
- マレー・ポリネシア派
- 中核マレー・ポリネシアグループ
- 中東マレー・ポリネシア
- 大洋州
- フィジー・ポリネシア
- ミクロネシア( ミクロネシア人でミクロネシアに居住。他民族のポリネシア人やメラネシア人と混血が進み身体的な変異が大きい)
- 大洋州
- 中東マレー・ポリネシア
- 中核マレー・ポリネシアグループ
- マレー・ポリネシア派
オーストラロイド人種・メラネシア系/太洋州(西大洋州諸語/中部メラネシア諸語/セント・マタイアス諸語/南東ソロモン諸語/ アドミラルティ諸島諸語/ヤップ語/テモツ語諸語/南大洋州諸語)
南北アメリカ大陸
北方系古モンゴロイドに分類されるが、独自の特徴もあり、「アメリンド」とも呼ばれる。 (詳細はインディアン・インディオ・アメリカ先住民諸語 を参照)
- ナ・デナ系(北米西北部、ニューメキシコ州)
- ハイダ語(孤立言語、ナ・デネ語族に含まれるとの説もある)
- アルゴンキン・ウォキャシ系(五大湖を中心に、北米東部の大部分)
- マクロ・スー系(アパラチア山脈及び北米中西部)
- 湾岸大語族
- ホカ系(カリフォルニア半島、メキシコ湾に面した一部地域/マクロ・スー大語族と併せてホカ・スー大語族とする場合もある)
- ケレス(孤立言語、ホカ・スー大語族に含まれるとの説もある)
- ペヌート系(カリフォルニア州、メキシコ東部、グアテマラ、ベリーズ。南米大陸のいくつかの言語を含む説がある)
- アズテック・タノア系(ネバダ州、ユタ州、メキシコ西部)
- ユト・アステカ語族
- カイオワ・タノア語族
- カイオワ語
- トワ語
- テワ語
- タラスコ(孤立言語)
- オト・マンゲ系(メキシコ中部)
- チナンテク語族
- オトミ語族
- オトミ語
- ミシテク語族
- ミシテク語
- ポポロカ語族
- マザテク語
- サポテク語族
- マクロ・チブチャ系(ホンジュラス - パナマ地峡にかけて。南米大陸の一部の言語を含む)
- アンデス・赤道系(アンデス山脈、アマゾン川流域など)
- ゲ・パノ・カリブ系(ギアナ地方、ブラジル南部、パラグアイ、アルゼンチン東部など)
- ムーラ小語族
- ピダハン語(孤立言語)
- アラウコ語族
- マプチェ族
- ウィリチェ語
ナワトル語はアステカ帝国の、マヤ語はマヤ文明の、ケチュア語はインカ帝国の公用語の流れをくむ言語であると考えられている。 ゲ・パノ・カリブ語族に属するブラジルのトゥピ語は現在でも多くの話者が存在しており、ブラジルの文化的ルーツの一つとして考えられている。 パラグアイなどの隣接するスペイン語地域では、グアラニー語と呼ばれており、これらは方言の違いであると考えられている。
- ^ 斎藤、2002年
- ^ Painter, Nell Irvin (2003年). “Why White People are Called Caucasian?”. Yale University. 2013年10月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年9月27日閲覧。:34
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- ^ 都道府県レベルでみた日本人の遺伝的集団構造 - 東京大学 大学院理学系研究科・理学部
- ^ 崎谷満『DNA・考古・言語の学際研究が示す新・日本列島史』(勉誠出版 2009年)
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- ^ Science vol319(22 FEBRUARY 2008)」
- ^ Y.Li et. al. (2006)
- ^ 日本人は酒に弱くなるように“進化”…「下戸遺伝子」の研究者が語る“弱い方がいい理由” - FNN.jpプライムオンライン
- ^ 原田勝二インタビュー
- ^ 『科学朝日』 モンゴロイドの道 朝日選書 (523) より。北方モンゴロイド特有の酒が飲めない下戸遺伝子 日本人: 44%、ハンガリー人: 2%、フィン人: 0% 下戸遺伝子とは、アセトアルデヒド脱水素酵素 (ALDH) の487番目のアミノ酸を決める塩基配列がグアニンからアデニンに変化したもので、モンゴロイド特有の遺伝子であり、コーカソイド(白人)・ネグロイド(黒人)・オーストラロイド(オーストラリア原住民等)には存在しない。よってこの遺伝子を持つということは、黄色人種であるか、黄色人種との混血であることの証明となる [1]。
- ^ 日本人は肥満に弱い民族!? BMI25以上の肥満症 監修 吉田俊秀(京都市立病院糖尿病代謝内科部長、京都府立医科大学臨床教授 ダイヤモンド社のサイト。2012年11月16日閲覧。
- ^ Yuan, Dejian; Lei, Xiaoyun; Gui, Yuanyuan; Wang, Mingrui; Zhang, Ye; Zhu, Zuobin; Wang, Dapeng; Yu, Jun et al. (2019-06-09). “Modern human origins: multiregional evolution of autosomes and East Asia origin of Y and mtDNA” (英語). bioRxiv: 101410. doi:10.1101/101410 .
- ^ Chen, Hongyao; Zhang, Ye; Huang, Shi (2020-03-11). “Ancient Y chromosomes confirm origin of modern human paternal lineages in Asia rather than Africa” (英語). bioRxiv: 2020.03.10.986042. doi:10.1101/2020.03.10.986042 .
- ^ 護雅夫・岡田英弘『民族の世界史4 中央ユーラシアの世界』(山川出版社、1990年 ISBN 4634440407)p266.
- ^ 崎谷満(2009)『DNA・考古・言語の学際研究が示す 新・日本列島史』勉誠出版
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