アルゴンキン語族とは? わかりやすく解説

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アルゴンキン語派

(アルゴンキン語族 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/11 10:11 UTC 版)

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アルゴンキン語派
Algonquian, Algonkian
民族アルゴンキン族
話される地域北アメリカ
言語系統アルギック語族
  • アルゴンキン語派
下位言語
  • 平原アルゴンキン語群英語版
  • 中央アルゴンキン語群英語版
  • 東部アルゴンキン語群英語版
ISO 639-2 / 5alg
ヨーロッパ勢力の入植以前にアルゴンキン語族が話された地域

アルゴンキン語派[1](アルゴンキンごは、またはアルゴンキアン語派[2]: Algonquian languages)は、アルギック語族[3]に属し、アメリカ・インディアンアルゴンキン族によって話される語派である。アメリカ合衆国北部およびカナダの、ロッキー山脈から東海岸に至るまでの広い範囲で話されていた。共通の祖語から発展したと考えられており、祖語は(場所はわからないが)少なくとも3千年前に話されていたとされる。

アルゴンキン語 (Algonquin language) というのはこの語派の中の1つの言語であり、語派のことではない。

分類

アルゴンキン諸語は、大きく大平原・中央・東部の3語群に分けられ、さらに27ほどの言語(それぞれ多くの方言を含む)に分けられているが、分類に関しては議論がある。

A. 中央・平原語群

I. 平原アルゴンキン語群英語版(Plains)
1. ブラックフット語(Blackfoot) - ブラックフット族
2. アラパホ語族英語版(Arapahoan)
3. シャイアン語(Cheyenne) - シャイアン族
II. 中央アルゴンキン語群英語版(Central)
4. クリー語(Cree) - クリー族
5. メノミニー語英語版(Menominee)
6. オジブワ語(オジブエ語)Ojibwa(オタワ語英語版アルゴンキン語など) - オジブワ族オタワ族アルゴンキン族英語版
7. ポタワトミ語英語版(Potawatomi)
8. フォックス語英語版(Fox)- メスクワキ族メスクワキ移民英語版
9. ショーニー語英語版(Shawnee)- ショーニー族
10. マイアミ・イリノイ語英語版†(Miami-Illinois)- マイアミ族イリニ族英語版
アルゴンキン語による看板表記(カナダ)

B. 東部アルゴンキン語群英語版(Eastern)

11. ミクマク語Míkmaq)- ミクマク族
12. 西アベナキ語(Western Abenaki)
13. 東アベナキ語(Eastern Abenaki)
14. マリシート=パサマクォディ語(Malecite-Passamaquoddy)- マリシート族英語版パサマクォディ族
15. マサチューセット語英語版(Massachusett)- マサチューセッツ族ワンパノアグ族
16. ナラガンセット語英語版†(Narragansett)- ナラガンセット族
17. モヘガン・ペクォート語英語版†(Mohegan-Pequot)- モヒガン族ピクォート族
18. Quiripi-Naugatuck-Unquachog
19. マヒカン語†(Mahican/ モヒカン語、Mohican とも)- モヒカン族
20. デラウェア語群(Lenape/Delaware)- レナペ族
21. ナンチコーク語英語版†(Nanticoke) - ナンチコーク族英語版
22. カロライナ・アルゴンキン語英語版†(パムリコ語、Pamlico とも)
23. ポウハタン語英語版†(Powhatan)- ポウハタン族
24. en:Etchemin language†(Etchemin)
25. Loup A
26. Loup B
27. シンネコック語英語版†(Shinnecock)- シンネコック族英語版

特徴

ケベックにおける、10の方言を含む分布図

アルゴンキン諸語は典型的な複総合的言語である:つまり、他の多くの言語では単語数個からなるで表現される内容を、1つの動詞で表すことができる。また3人称は少なくとも2つに分けられ、これにより談話で話題となっている中心的人物(たち)が明示される。

エドワード・サピアレナード・ブルームフィールドによる研究が特に有名である。白人による同化政策である「インディアン寄宿学校」による英語教育の強制により、多くの言語が絶滅に瀕しており、すでに絶滅したものもある。

この地域の地名はアルゴンキン語族によるものが多い:例としては、マサチューセッツコネチカットイリノイミシガンウィスコンシンミルウォーキーシカゴオタワなどがある。

よく知られた単語

ほか

脚注

  1. ^ 『世界の言語と国のハンドブック』 下宮忠雄(大学書林)
  2. ^ 『講座言語 第6巻 世界の言語』 北村甫編、青木晴夫ら共著(大修館書店
  3. ^ カリフォルニア州北西部の2つの言語、ウィヨット語英語版(Wiyot)とユロック語(Yurok)をあわせてアルギック語族を成す。

関連項目

外部リンク


アルゴンキン語族

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 05:25 UTC 版)

性 (文法)」の記事における「アルゴンキン語族」の解説

北米のアルゴンキン語族では活動体不活動体の2クラス区別するが、この区別はむしろ力のある・なしの区別だとする人もいる。すべての生物、また神聖なものや大地つながりのあるものは力のあるものと考えられ活動体」に分類される。しかし分類極めて恣意的で、たとえば「キイチゴ」が活動体、「イチゴ」が不活動体となる。

※この「アルゴンキン語族」の解説は、「性 (文法)」の解説の一部です。
「アルゴンキン語族」を含む「性 (文法)」の記事については、「性 (文法)」の概要を参照ください。

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