リュウソウ族の人々
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「騎士竜戦隊リュウソウジャー」の記事における「リュウソウ族の人々」の解説
マスターたちはリュウソウケンを継承した後もリュウソウチェンジャーを使用せずにリュウソウジャーに変身して闘うことができ、共通して西洋風のリュウソウ族の剣を武器とする。物語開始以前のリュウソウジャーとして自然発生したマイナソーを討伐していたが、ほとんど出現しない状態が続いていたため、戦いから遠ざかっていた。マスターレッド、ブルー、ピンクは後継者であるコウたち3人に騎士の証しであるリュウソウケンを継承し、新たなリュウソウジャーに任命した。 マスターレッド / リュウソウレッド コウとナダの師匠である先代のリュウソウレッド。コウの人を想う優しさと強さに騎士としての資質を見出して、リュウソウケンを継承するもタンクジョウの攻撃からコウを庇い命を落とすが、死に際に「お前も俺もソウルは一つだ」と告げ、その魂(一部の残留思念)はレッドリュウソウルに宿って、コウの力になった。 後に試練の断崖でコウの前に現れマックスリュウソウレッドにリュウソウチェンジしコウと戦う。その戦いの中でマックスリュウソウレッドが自身の限界であると思い込んでいたコウの弱さを指摘し、プリシャスがコピーしたネバーラスティングクローの弱点を見つけさせた。 マスターブルー / リュウソウブルー メルトの師匠である先代のリュウソウブルー。コウたち3人がリュウソウジャーを継承したことの行く末を案じていた。マイナソー完全体の邪悪な火炎からメルトとアスナを庇い、命を落とす。その魂はブルーリュウソウルに宿った。 マスターピンク / リュウソウピンク アスナの師匠である先代のリュウソウピンク。コウたち3人の力は認めつつも、手はかかると心配していた。マスターブルーと共にマイナソー完全体の火炎から、メルトとアスナを庇い、命を落とす。魂はピンクリュウソウルに宿った。 死人が蘇るなどの奇妙な現象が街で起こる最中で、一時的に蘇ってアスナの前に現れるが、実はコウたちを心配する気持ちからネクロマンサーマイナソーを生み出した原因によって復活したもので、ネクロマンサーマイナソーと復活したタンクジョウを倒した後、アスナにリュウソウジャーに指名した理由を述べて消滅した。 タンクジョウとの戦いでは自らの剣にブルー、グリーン、ブラック、ゴールドのディーノスラッシュのエネルギーを集め、4色の輝く剣で倒した。 マスターグリーン / ガイソーグ トワよりも前に先代のリュウソウグリーンとして戦っていた人物。心優しく、仲間を大切にする人物であったという。マスターの中では唯一、素顔を出していない。 バンバはマスターグリーンの最期について、ドルイドンの一団が本格的に侵攻する500年前、地球に戻った際に若き日のマスターブラックたちと共に戦い、亡くなったと聞かされており、トワも「若くして亡くなった」と告げられていた。しかし、ナダによるとそれは所謂表向きの事実であり、実際はガイソーグの鎧を身に着けて戦っていた。その後、戦いの中で鎧の呪いに囚われて精神を支配されてしまい、敵だけでなく仲間のリュウソウ族の村をも焼き払い、その破壊衝動に抑えきれずに宇宙を彷徨い、宇宙の果ての辺境の星で人知れずに亡くなったという。 第45話ではマスターブラックの回想で登場。約300年前、ガイソーグに変身し先代のマスターブラックがリュウソウチェンジしたリュウソウブラックと共にプリシャスに挑んだ。 マスターブラック / リュウソウブラック バンバとトワの師匠である先代のリュウソウブラック。 力と命を活かす活人剣を基にした戦法を取っており、バンバからは「最高のマスター」と尊敬されていた。その後、バンバに自身のリュウソウケンを託すとともに、トワにグリーンリュウソウルを託すことを告げる。ナダではなく、トワをリュウソウグリーンに選定した理由については「自分にもバンバにもない光がある」と語っていた。 しかし突然、リュウソウ族を裏切って敵側に回りバンバを襲撃。リュウソウケンを渡すように迫り、「エラスを守らなくては…」と呟いて姿をくらませた。 実はかつてマスターグリーンと共にドルイドンと闘う中で地底に落下し、封印されているエラスを発見。さらに独自で調査を進める中でリュウソウカリバーを見つけユノのメッセージを聞いていた。そこでプリシャスとサデンが宇宙に潜伏しているドルイドン幹部に地球を襲撃させ、リュウソウカリバーを抜かせることでエラスが復活するよう仕向ける計画について話すのを聞く。マスターブラックに気づき襲ってきたサデンを倒し、サデンと入れ替わってプリシャスに近づき計画を阻止しようと行動を開始。バンバたちの手でエラスの封印が解かれるのを阻止するために彼らのリュウソウケンを奪おうとするなど、裏切ったフリをしていた。そしてエラスを倒すためにドルイドンのアジトに潜入したトワとバンバの前で変装を解き、上記の真相を明かす。サデンに変装してプリシャスの部隊に潜入した際に裏切りを警戒したプリシャスによって心臓をカードに封印される形で掌握されていたが、自身に代わってサデンに変装したコウの活躍で奪還する。その後はプリシャスの動向を探ろうとしたが、心臓が馴染んでいないことからバンバの配慮により今代のリュウソウジャーに全てを託した。 長老 リュウソウ族の長老。コウ、メルト、アスナを新たなリュウソウジャーに任命し、ドルイドンと騎士竜の存在を伝える。最初の戦いの後、トワとバンバを捜し出して、一緒に戦うように命じた。 ハンバーガーを食べるために村を出ていくなど、現代的なセンスを持ち、第1話で、マイナソー完全体に村が破壊されてしまったため、以降はワゴン車の屋台で移動式ケバブ店リュウソウケバブを開いて生計を立てていた。リュウソウジャーがケルベロスマイナソーの毒に感染した際にはマイナソーの牙から解毒剤を精製し、命を救った。第34話でリュウソウケバブの売り上げを元手にカフェ店舗カフェ ケポーンを新しく開業し、オトをウェイトレスとして雇う。戦いが終わった後はフィットネスクラブ事業が失敗したため、村へ帰還した。 オト カナロの妹で、123歳。カナロと同じく、水を介することでテレパシーを送ることができる。 カナロの結婚を心配して、陸へと出てくる。カナロ同様、コウたちに対しては不信感を当初は抱いていたが、彼らと出会った当初から好意的で、メルトに対しては特に異性として恋心を抱く。ある喫茶店でメルトとティータイムした際に、「メルトくん」と呼ぶことを決めたことで、メルトが「メルトさん」と呼んだオトをワイズルーが化けた偽物であると気付くきっかけとなった。 第34話で、長老が開店したカフェ・ケポーンの店員として働きだした。戦いが終わった後はメルトや尚久と共に遺跡の調査を行っている。当初は竜宮城の乙姫であるカナロの姉で、好き勝手に世界を旅する姉にすべてを押し付けられる弟と想定されていたが、初登場回の脚本を担当した荒川稔久が実際に姉を持つ自身の境遇と重ねて「姉を慕って良く言う弟は書けない」といい、兄に溺愛される妹キャラに改められた。 セトー 光と闇の狭間の住人で、金と銀の布で顔を隠していた謎の男。リュウソウグリーンとブラックの特訓中にも現れている。 シャドーラプターとシャインラプターと対峙した、リュウソウジャーとマスターピンクの前に現れ、その素顔を曝した。 その正体は大昔のリュウソウ族の祖先にあたり、6500万年前に地球からドルイドンが去ったしばらく後に起こったリュウソウ族の内乱時に騎士竜を封印したという伝説の偉人であるという言い伝えがあったが、死んだことによって、既に肉体は没しており魂となっていたが、尚久が発掘作業で、セトーの魂が眠っている遺跡に立ち入った際に彼に憑依した。 その後も試練の断崖を通じた各々の強化やリュウソウカリバーの存在を教えるなど尚久の肉体を介してリュウソウジャーに助言を与える存在になっている。 エラスの再封印のため、コウとアスナがリュウソウルに反応する結界を解こうとプリシャスと戦っていた際に現れ、エラスの封印前にもしもの時の際に隠しておいたリュウソウブラウンの鎧を取り出しリュウソウチェンジする。しかし、肉体が尚久のもののため苦戦を強いられるもプリシャスを足止めすることに成功し、コウに結界を破らせた。全員集結したリュウソウジャーと共にプリシャスと戦った後、ソウルを使い果たしてしまったことで限界を迎え、リュウソウジャーに激励の言葉を掛けて魂も消滅した。尚久を演じている吹越のアイデアで、セトーが憑依している間はたまたま現場にあった「祭」と書かれた手ぬぐいを頭に巻くことで彼に憑依されていることを表現している。 リュウソウブラウン 第46話に登場。尚久に憑依したセトーがブラウンリュウソウケンでリュウソウチェンジした騎士。 異なるリュウソウルや強リュウソウルの効果を他の騎士のリュウソウルによる技に重ねて強化することも可能だが、尚久に憑依していることからドルイドンと戦闘できるほどの戦闘力はない。武器はガイソーケンと同形状のブラウンリュウソウケンで、このほかにガイソーグのものと同形状の盾も所持しているが、プリシャス戦では使用されなかった。必殺技はダイナミックキャッチ。 セトーがエラスの封印時にもしもの際に地中に鎧を隠しており、プリシャスと戦うリュウソウジャーをサポートするために使用するが、ソウルを使い果たした際に鎧も消えてしまった。リュウソウブラウンは正式な戦士としてはシリーズ初の茶色の戦士となるが、製作発表時の吹越の「リュウソウ茶色…なんちゃって」という発言を制作スタッフが受けて実現された。吹越本人は「手作りの衣装などチープでいい」と前述の会見で述べていたが、ちゃんと出すために本人には内緒で仕込み、現場で甲冑を見せたところ驚かれたという。変身ポーズは、右手で「アイ・ラヴ・ユウ」を表現している。 ナダ 関西弁を喋る陽気な性格で、つかみどころのない自由人のリュウソウ族で、かつてのマスターレッドの弟子。コウにとっては兄弟子に当たる。バンバと同じ村の出身で彼と同時期に修行しており、バンバもナダがリュウソウグリーンに継承されると思っていたが、リュウソウジャーになれなかったため、神殿の地図を奪って村を離れて行った。 リュウソウジャーに選ばれなかったことに苛立ちを募らせ、周囲の人たちを見返せる力を求める中で最強の鎧(ガイソーグ)の存在を知り、宇宙の果ての辺境の星で鎧を手に入れる。地球に戻ってきた以降はガイソーグとしての素性をコウたちやドルイドンに露見しないように振る舞っていた。素顔の状態でリュウソウレッドに選ばれたコウを見るために彼らの前に現れ、嫉妬と好感が入り混じった複雑な感情を抱いていたものの、次第にコウの持つ強さと優しさがリュウソウレッドにふさわしいと認める。しかし、第29話でのトワとバンバとの戦闘中にヘルムが外れて正体を知られてしまい、事情を尋ねてきたトワにガイソーグとして戦い始めたきっかけや鎧の呪い、そして鎧が強さのみを求め続けているものの、望んだ筈の力を手に入れて強くなっても全く心が満たされないことを明かす。その後、強力なデュラハンマイナソーに苦戦するコウたちの前にガイソーグとして現れた際に、トワに名前を呼ばれたことでコウたちにも正体を知られる。コウからはナダがガイソーグであることを知っても仲間として受け入られるが、鎧の呪縛に精神を蝕まれ続けていたナダは湧き出した激しい嫉妬心から「俺は、お前のそういう(明るく前向きな)ところが、ホンマに嫌いや」として背後から切り付け、吹き出した鎧の呪縛に心を支配される。 しかし鎧に完全に精神を支配されているわけではなく、第31話でのメルトたちとの戦闘中に一瞬だけヘルムが外れ、ナダの顔に戻った際にトワに「すまん」と詫びている。第32話では、トワがドッシンソウルの強竜装でナダを攻撃し、変身を解除したコウに鎧が乗り移ったことで鎧から解放され、鎧に蓄積されていた負の感情がジャックオーランタンマイナソーに吸収されたことやバンバたちの想いがナダに通じたことで自らの心の弱さに打ち克って鎧の呪縛から解放され、自分の意思で鎧を纏えるようになり、コウたちの仲間となる。 第33話では、バンバ以外のリュウソウジャーがウデンの体内に閉じ込められたことを受け、ガイソーグに変身して、バンバと共に戦う。だが、自身の肉体も限界を迎えており、鎧そのものの力が怨念とともに消えていたため、自身の持つ騎士としての力のみでコウの救出に成功した時には既に力を使い果たして致命傷を負っており、コウがカガヤキソウルで治療しようとするのを止めて仲間の救出を優先するよう訴え、コウたちと仲間になれたことを喜びながら息を引き取った。 2021年公開の劇場版『メモリー・オブ・ソウルメイツ』は32話と33話の間の語られなかったエピソードであり、ガイソーグの鎧から解放されたナダの思いが描かれている。後述のようにガイソーグを登場させることが決まっていたため、変身前のキャラクターを登場させることとなった。ナダの登場と同時期に『仮面ライダーゼロワン』が放送を開始したタイミングであったため、本作品も大人に見せられるものを作るために、当初から、コウに力を託してマックスリュウソウレッドになるという展開が決まっており、コウを成長させるために、彼が影響を受ける人物として設定された。序盤は追加戦士のフリをして出しており、初期段階ではもう少しドルイドン側のキャラクターにする予定もあったという。第33話の予告で「一緒に戦おう、ナダ」というセリフが本編同様、暗いトーンで当初収録されていたが、不穏なものを感じさせるため、わざと明るく言わせており、ナダが死ぬことも徹底的に情報を伏せ、テレビ誌のあらすじ情報にも彼の死に関する情報を消すようにしていた。ナダ登場の伏線として第21・22話で「弟子の中でも一番ダメな子だった」というマスターピンクのセリフで他にも弟子がいたことを匂わせていた。死後に流されたビデオメッセージは、リュウソウジャーの6人には当日見せ、演じる役者に役になりきってその役の感情を自分に置き換えて出させ、1人1人の顔を人数分のカメラで1カットで撮り、リアルな感情を見せている。 関西弁の設定は、演じる長田成哉が西宮出身であることに合わせて追加された。 長田はナダの人物像について、リュウソウジャーの「騎士道」に対し「武士道」であると説明している。また、能力も人間性も高いが自己評価は低く、明るく振る舞っているのはその裏返しだと解釈しており、自身でも最も感情移入できる役であったと述べている。 ガイソーグ 第12話から登場。意思を持つ鎧。 極厚のリュウソウメイルとヘルムを装着することで闘争本能が増幅して鬼神のような強さを生む。リュウソウケンに似た紫色の剣ガイソーケンとシールドを持つ。 ナダによると、鎧(またはその一部)を纏うと過去の装着者の記憶を見ることができるという。圧倒的な力を得られる反面、鎧を纏っている時間が長いほど、装着者の抱える負の感情や怨念を力を変えられて精神を鎧に支配されて強者を追い求めて彷徨う戦うだけの怪物に変貌し、敵味方を問わずに攻撃してしまう。 ワイズルーとも裏で繋がっており、ディメボルケーノの封印を解いた。また、バンバやトワのことも知っており、トワに対しては彼らのマスターの言葉を投げかけた。 テレビシリーズにおいては当初、現在の装着者が誰なのかは明かされず、第29話にて初めて、ナダが装着者であると言明された。なお、上述のように約300年前ではマスターグリーンが鎧を装着していた。 第33話でナダが自らの意思で変身した時の異名は不屈の騎士。 劇場版『タイムスリップ!恐竜パニック!!』にて、6500万年前のリュウソウ族の長ヴァルマによって対ドルイドン用に騎士竜とともに開発されたことが判明し、その6500万年前ではヴァルマ自身が鎧をまとってドルイドンと戦っていた。元々は『スーパー戦隊最強バトル!!』に敵役となる存在として登場することが決まっており、本作品に登場することを前提として作られたものではなかったが、本作品で使えそうなデザインであったため、同作品との設定と合わせるというところから膨らませていった。 初登場は『スーパー戦隊最強バトル!!』のため、リュウソウジャーの5人と同様のタイミングでデザインが始まっているため、リュウソウルをモチーフとしたものとなった。 スーツアクターを務めた清家は、本編で正体が判明するまでからと鎧の呪いが解かれるまでは、感情を出さずにあまり動かず、呪いが解かれてからはナダの感情を表に出して泥臭くやっている。
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