独立行政法人 独立行政法人の概要

独立行政法人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 21:48 UTC 版)

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中央省庁から独立した法人組織であって、かつ行政の一端を担い公共の見地から事務や国家の事業を実施し、国民の生活の安定と社会および経済の健全な発展に役立つもの[1]。省庁から独立していると言っても、主務官庁が独立行政法人の中長期計画策定や業務運営チェックに携わる。2004年平成16年)に法人化された国立大学国立大学法人)も広義の独立行政法人とみなされる。

1990年代後半の橋本龍太郎内閣行政改革の一環で設立された。イギリスサッチャリズムで考案されたエグゼクティブ・エージェンシーが手本となった[2]

特殊法人との違い

1990年代後半の橋本龍太郎内閣における行政改革の一環として中央省庁から現業・サービス部門を切り離す目的でこの制度を規定したが、2001年(平成13年)頃からの行政改革では主に特殊法人をこの形態に改組する例が多くなってきている。

特殊法人と異なる点は、資金調達に保証が得られないこと(民間企業と同じ)、法人所得税固定資産税など公租公課納税義務が生じることなどであるが、全ての独立行政法人が納税しているわけでもない。

行政監視委員会調査室によれば、制度の設置が開始された1998年度から2004年度までの6年間に設立された108法人については、2004年度の行政サービス実施コスト(法人の業務運営に関して納税者たる国民の負担に帰せられるコスト)の合計は2兆950億円であった[3]

関係機関

  • 独立行政法人評価制度委員会(通則法12条)
総務省に置かれ、主務大臣が行う独立行政法人の目標策定や業績評価をチェックする。
独立行政法人の組織、業務の見直しに関して意見を述べる。
独法制度の企画立案や、独立行政法人評価制度委員会の事務局機能を担う。

分類

独立行政法人は、中期目標管理法人国立研究開発法人行政執行法人の3つに分類される。

中期目標管理法人

中期目標管理法人は、「公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中期的な視点に立って執行することが求められるものを国が中期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、国民の需要に的確に対応した多様で良質なサービスの提供を通じた公共の利益の増進を推進すること」(法第2条第2項)を目的としている。

中期目標管理法人については、主務大臣が3 - 5年ごとに中期目標を策定し(法第29条)、それに基づく中期計画を法人が作成し主務大臣の認可を受け(法第30条)、中期計画に基づく年度計画を定めて主務大臣に届け出る(法第31条)こととされている。

国立研究開発法人

国立研究開発法人は、「公共上の事務等のうち、その特性に照らし、一定の自主性及び自律性を発揮しつつ、中長期的な視点に立って執行することが求められる科学技術に関する試験、研究又は開発に係るものを主要な業務として国が中長期的な期間について定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、我が国における科学技術の水準の向上を通じた国民経済の健全な発展その他の公益に資するため研究開発の最大限の成果を確保すること」(法第2条第3項)を目的としている。

国立研究開発法人については、主務大臣が5 - 7年ごとに中長期目標を策定し(法第35条の4)、それに基づく中長期計画を法人が作成し主務大臣の認可を受ける(法第35条の5)こととされている。

なお、国立研究開発法人の名称中には、「独立行政法人」ではなく「国立研究開発法人」の文字を使用することとされている(法第4条第2項)。

行政執行法人

行政執行法人は、「公共上の事務等のうち、その特性に照らし、国の行政事務と密接に関連して行われる国の指示その他の国の相当な関与の下に確実に執行することが求められるものを国が事業年度ごとに定める業務運営に関する目標を達成するための計画に基づき行うことにより、その公共上の事務等を正確かつ確実に執行すること」(法第2条第4項)を目的としている。

行政執行法人については、主務大臣が年度ごとに年度目標を策定し(法第35条の9)、それに基づく事業計画を法人が作成し主務大臣の認可を受ける(法第35条の10)こととされている。

なお、行政執行法人の役職員は、国家公務員とされている(法第51条)。

2020年令和2年)4月1日現在、行政執行法人は次の7法人である[4]

事業仕分け


  1. ^ 独立行政法人通則法、第一条(要約)
  2. ^ 森田朗、「行政改革」. 法社会学 2001年平成13年) 2001巻 55号 p.71 - 85,248, doi:10.11387/jsl1951.2001.55_71
  3. ^ 西澤利夫『独立行政法人制度の現状と課題~制度発足から6年を振り返る~ (PDF, 50.8 KB) 』、2007年平成19年)4月20日。行政監視委員会調査室、参議院2020年令和2年)10月12日閲覧。
  4. ^ 独立行政法人一覧(令和2年4月1日現在) (PDF)”. 総務省. 2020年10月12日閲覧。(サイズ:200KB
  5. ^ 大臣等記者会見、枝野大臣記者会見要旨”. 内閣府・行政刷新会議 (2010年2月26日). 2010年3月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月12日閲覧。
  6. ^ 読売新聞2010年平成22年)2月26日夕刊3版1面


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