辺境の街の冒険者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 21:27 UTC 版)
「ゴブリンスレイヤー」の記事における「辺境の街の冒険者」の解説
槍使い 声 - 松岡禎丞 鍛え抜いた肉体が強さを表すような青年。銀等級。「辺境最強」の異名をとる冒険者。魔女と行動を共にする。 軟派。受付嬢に恋慕して自分の功績を誇ったり声を掛けたりしているが、彼女がそのような男性を苦手としていることに気づいておらず毎回かわされてしまう。彼女に信頼されているゴブリンスレイヤーを一方的にライバル視している。共に同行する魔女に対しては頼りになる仲間だと信頼を寄せているが、好意を持たれていることに気付かない朴念仁な所も。オーガ戦でダメージを受けた甲冑を修理に出したゴブリンスレイヤーに出くわすが、彼だとは認識できず、ゴブリンの大軍から牧場を守った後の宴で貴重なゴブリンスレイヤーの素顔を見ても工房で出会った青年だと気づかなかった。 客観的に見て自分が強いということは理解しているが、同時に自分よりずっと強い存在が数多くいることも理解している。武技に限らず魔法や美容に至るまで個人の努力は認めるなど態度とは裏腹に、うぬぼれているわけではない。ゴブリンスレイヤーがゴブリンロード軍の襲撃に対応するために冒険者ギルドで協力者を募っていた時には、冒険者には依頼と報酬を提示するように指摘し、「後で一杯奢れ」と言いながら最初に参加、先頭に立って冒険者たちに指示を出しつつ戦う。テレビアニメ版ではさらにゴブリンチャンピオンとの一騎打ちのシーンが追加され、敵の武器である鎖付き分銅の鎖上を疾走するなど常人離れした動きを見せる。 基本装備はその通り名そのままの槍、そして青い鎧。予備の武器もあるが、どれも魔法の武器である。 あらゆる状況に対応するために呪文も習っており、本職ではないが使うことができる。 使用呪文は《停滞(スロウ)》、《粘糸(スパイダーウェブ)》、《抗魔(カウンター・マジック)》と補助系が多い。呪文の限度回数は2回。 魔女 声 - 日笠陽子 肉感的で妖艶な美女。銀等級。片言のような、間延びした独特のしゃべり方をする。青年槍使いと行動を共にする。喫煙者。 白磁等級のころは火打石を使っていたが、銀等級となっている現在では貴重なはずの魔術で煙管に火を点けるなど、多少の無駄遣いを気にしないほどの魔力を有する。 スクロールの書き換えなど当初からゴブリンスレイヤーに協力しているうえ、周りの状況をよく観察しており、彼の素顔を知る数少ない人物でもある。また、女神官のことも気にかけており、彼女からは理想の女性像として密かに憧れを抱かれている。 槍使いと臨時にパーティーを組んだことがきっかけで彼に好意を持ったが上手く話しかけられず、受付嬢に仲介してもらって槍使いとパーティーを組むことができた。 ゴブリンスレイヤーを慕っている受付嬢とは彼女の思いを知っていることからも良好な関係を築いており、女神官や妖精弓手といった他の女性冒険者ともよく話している。 重戦士 声 - 濱野大輝 見掛け倒しにも見える重装備でも平然と振る舞う厳つい顔立ちの男性。銀等級。女騎士らと共に「辺境最高」と称される5人組の一党を組む。 装備は両手持ちの大剣と黒い鎧で、大物狙いを好む。しかし決して力任せの戦士というわけでもない。昔はどこかの王になりたいという野望を夢見ていたが、冒険者になるための鍛錬と王になるための勉学に励む時間を両立できないことで挫折。さらに女騎士をはじめ守るべき存在が増えたことで、子供のころの夢を持ち続けることの難しさを感じている。次世代育成として少年斥候たちを鍛えており、その稽古の場に居合わせた新米戦士にも同じように稽古を付けてやっている。 故郷をゴブリンスレイヤーに救われたことがあり、内心そんなに悪感情を抱いていない。対ゴブリンロード軍戦には懸賞金目当てと言いながらも一党共々参戦し、ゴブリンチャンピオンとの対決では女騎士との見事な連携を見せた。 重戦士と槍使い、そしてゴブリンスレイヤーの銀等級只人男三人で臨時の一党を組み、国王署名入りの依頼に応じて魔術師の塔を攻略したこともある。 女騎士 声 - 藤井ゆきよ 白銀の騎士甲冑に身を包む見目麗しい女。銀等級。重戦士と行動を共にする。 ゴブリンスレイヤーを同じ銀等級の冒険者と見られることを良く思っていなかったが、後に態度を改める。重戦士のことが好きで、十分な美人だが、女冒険者特有の引け目がある。 装備は騎士甲冑と大盾、両手持ちも可能な長剣。盾で敵の攻撃を受け流しつつ剣で的確な反撃を繰り出すなど、確かな技量を持つ。また、白磁等級の時点で《祝福(ブレス)》と《聖光》の奇跡を授かっている他、癒やしの奇跡も授かっているという自己申告がある。回数は少なくとも2回以上。 聖騎士を目指しているが脳筋気質なところがあり、面白そうなことには嬉々として首を突っ込んだり、酒乱の気もあることから「これで秩序にして善なのか」と重戦士を呆れさせている。 重戦士があまりに鈍感なため、収穫祭では露出過多のビキニアーマーを着るべきか真剣に悩んでいたが、偶然出会ったゴブリンスレイヤーに正気を疑われる可能性を指摘され、反省する。彼のアドバイスを受け、騎士甲冑ではない普段着というギャップのある恰好で重戦士と収穫祭を楽しむことに成功する。 半森人の軽戦士・少年斥候・圃人の少女巫術師 声 - 竹田海渡(軽戦士)、若山晃久(少年斥候)、原田彩楓(少女巫術師) 重戦士の一党のメンバー。 半森人の軽戦士は男性で、一党の会計役でもある。少年斥候と少女巫術師は年齢制限をごまかして登録した若年の冒険者。重戦士らの下で鍛えられている。 少年斥候と少女巫術師は冒険以外でもよく一緒に行動しており、収穫祭の時にも新米戦士・見習い聖女の二人と一緒に四人で祭りを楽しんでいた。 新米戦士・見習聖女 → 棍棒剣士・至高神の聖女 声 - 前田誠二(新米戦士)、伊藤彩沙(見習聖女) 冒険者となって数ヶ月の新米冒険者。2人とも白磁等級。少年斥候や少女巫術師と同様に重戦士たちに鍛えられている。 新米であるため、安物や中古の装備を纏っている。見習聖女の使える奇跡は《聖撃(ホーリースマイト)》だけであり、日に1回が限度。 ゴブリンスレイヤーの悪い噂を鵜呑みにしてしまった結果、彼が新人である女神官を囮として引きずり回しているのではないかと勘違いし、彼女を助けようと自分たちのもとへ引き抜こうとしたが、怒った彼女に拒絶されている。後に彼女と再会した際は自分たちの勘違いを謝罪しているが、その時に同じ白磁等級だった彼女のプレートが黒曜等級に変わっていた事実に気づき、自分たちが成長していない現実を突きつけられる。ジャイアントローチとの戦いで失った剣を取り戻すべく、ゴブリンスレイヤーの助言を参考にして新米戦士は棍棒を武器にして再度挑み、ジャイアントラットなどを撃退していき、最終的には剣を飲み込んだジャイアントローチを撃破して剣を取り戻すことに成功する。この経験から、新米戦士は自分がまだ剣を扱いきれるほど一人前ではなかったことを痛感したものの、それでも一歩ずつ進んでいつかはドラゴンを倒せるほどの冒険者になることを目指す。 対ゴブリンロード軍戦には初ゴブリン退治の機会として参戦、漫画版では手負いのゴブリンに新米戦士が刺されかけたところを女戦士に救われ、加えてアニメ版では別の死んだふりをしたゴブリンが見習聖女に不意打ちを仕掛けたところを新米戦士が倒している。 冒険者になってから1年以上が経過したころ、白磁等級から黒曜等級への昇格が内定したが、それに伴って見習聖女が至高神から託宣(ハンドアウト)を受け、女神官、妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶らと共に北方の雪山に挑むことになった。そこで出会った白兎猟兵と共に雪男退治に挑み、女神官の機転や三人の銀等級の戦いぶりに驚嘆するも、吸血鬼にけしかけられたジャイアントラットの大群相手には2人で奮戦する。新米戦士は右手に棍棒、左手に長剣と括り付けた小振りな盾で前衛を務め、見習聖女は後方から投石紐での援護と指示出しを担当して見事に戦い抜き、その成長ぶりを伺わせた。また、見習聖女の《聖撃》が瀕死の氷の魔女(吸血鬼)へのとどめとなった。 一件の終了後は山を下りた白兎猟兵を加え、三人組の一党となった。女神官からは「もう新米とは呼べない」と評された。 圃人の少女 → 圃人剣士 第6巻より登場。白磁等級の新米の冒険者。 当初はパーティを組んで順調に経験を積んでいたが、頭目が貴族の跡取りに選ばれてしまうという予想外の出来事により、パーティが解散。単独(ソロ)となってしまい、しばらくは訓練場で女騎士に修行をつけてもらっていた。 訓練場の戦いを生き残った後は、旅に出る少年魔術師に何かと理由を付けて同行する。 雪山で新米戦士たちと再会した際には、圃人剣士へと表記が改められた。 少年魔術師 第6巻より登場。赤毛が特徴の新人冒険者。新人だった女神官とパーティーを組み、ゴブリンに襲われて死んだ女魔法使いの弟。姉と同じく「賢者の学院」で学んでいたが、姉の死をきっかけに学院を休学し、冒険者になった。 使用可能な呪文は《火球(ファイアボール)》のみであり、呪文の使用回数は1回。当初は自尊心だけが高く周囲を見下していたが、かつてのゴブリンスレイヤーを想起させる部分もあったことから彼が預かることになる。待望していたゴブリンとの戦いでは、罠にはまってゴブリンたちに自分たちの存在を教えてしまうばかりか、魔法を無為に使ってしまう失態を犯し、パーティを危機に陥れてしまう。自身の幸運と仲間の尽力で無事に生還したが、初冒険で何一つまともにできなかったことで自尊心を徹底的に砕かれる。帰還後の酒場ではすでに亡き姉への思いを吐露、失われた姉の名誉回復と姉を奪ったゴブリンへの復讐心が過大な自尊心に繋がっていたことが明らかになる。 その後はしばらく訓練場で修行を行い、また新人としては厳しい戦いを経たことで己の非力さを痛感し、自分を鍛え直すことを決意すると、ドラゴンスレイヤーになることをゴブリンスレイヤーに宣言し、旅立つ。なお、学院へ戻る意志は薄い様子。 その後は、旅立つ際にゴブリンスレイヤーから紹介された老圃人に弟子入りし、圃人剣士と共に鍛えられている。 圃人斥候 声 - 岩中睦樹 第2・3巻に登場。圃人の冒険者で斥候役。男性。鋼鉄等級。 とある迷宮探索で斥候としてパーティに先駆けてダンジョンに入った際、メンバーに無断で宝箱をくすねていた。しかし、金銭的に苦しいパーティであるにも関わらず彼だけが新品の装備であること、任務達成時のパーティからの報告と彼の装備に必要な費用がまったく見合っていないことなどからギルドに疑われることになり、等級昇格試験の際に《看破》の魔法を交えて追及を受けた結果、嘘と不正を見抜かれて追放処分となった。 そのため、降格を言い渡した受付嬢と昇格試験の立会人だったゴブリンスレイヤーを逆恨みするようになる。収穫祭で二人を毒塗り武器にて闇討ちしようと企てるが、返り討ちにされて殺された。敏捷さに優れ、武器を使う技量もあったが、相手が最初から奇襲目当てで斃された演技をしても気づかず不意打ちをまともに受けるなど、斥候らしからぬ失態も多い。 彼個人としてはゴブリンという小物だけ殲滅して銀等級にまで上り詰めたゴブリンスレイヤーを自分と同じ安全志向の冒険者と誤解し、勝手な同族意識を持っていたが、ゴブリンスレイヤーからは「その冒険者を騙したのではないか」と断じられただけだった。 白兎猟兵 第9巻より登場。兎人で一人称は「ぼく」。腰に山刀を帯びた直立した白兎のような姿で、石弓も使う。 雪山で出会った見習聖女や女神官たちを至高神様の御使いとして兎人の里に案内し、そこに現れた雪男たちを撃退してもらったことから、雪男退治に同行する。そして雪男のねぐらである洞窟で父が殺された際に奪われた銀の矢を取り返し、雪男の親玉である氷の魔女に文字通りの一矢を報いた。 その後、警戒を呼びかけるために里へと急ぐ際に出会った勇者の指摘で少女であることが判明し、彼女を男だと思い込んでいた新米戦士を驚愕させた。 雪山の一件が解決した後は山を下り、冒険者として新米戦士たちと一党を組んだ。 女戦士 声 - 菊池紗矢香 漫画版およびアニメ版で登場。筋骨隆々な体格をした大女。槍使いや重戦士と同様熟練の冒険者であり、大戦斧を武器としている。 若い戦士 外伝『イヤーワン』に登場する只人の戦士。男性。 ゴブリンスレイヤーと同日に冒険者登録をし、半森人の野伏、鉱人の戦士、知識神の僧侶と一党を結成した。別々の依頼で同じ場所に居合わせたゴブリンスレイヤーと協力したこともある。 工房で装備を揃える際には、魔剣を欲する一方で顔が隠れるのを嫌って兜を買わないなど、典型的な英雄に憧れる青年であったが、ロックイーターとの遭遇が原因となりパーティが壊滅したことで冒険者の現実を思い知る羽目になった。 それからしばらくは酒浸りであったが、ロックイーター討伐を目的とした50人を超える徒党が組まれることを知り参加。岩盤を破って現れたロックイーターに一撃を入れて気絶したが、討伐の大きな一助となった。 仲間の仇をとって心情に一区切りをつけた後、ギルドでかつての自分たちのような新人パーティを見て放っておけなくなり、わずかながらも経験を積んだ先達として参加することとなった。最初の頃の根拠のない自信や勢いまかせな部分は鳴りをひそめ、気がついたことも押し付けがましくならないように気をつけながら提案するなど、精神的な面での成長が見られる。 アニメ版11話では小説版・漫画版の彼と酷似した容貌の冒険者が、ゴブリンスレイヤーと同じ日に冒険者になったと語って防衛戦に参加、冒険者たちに合図を出している。
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