先達とは? わかりやすく解説

せん‐だち【先達】

読み方:せんだち

せんだつ(先達)

「先達」に似た言葉

せん‐だつ【先達】

読み方:せんだつ

他の人より先にその分野に進み業績経験積んで他を導くこと。また、その人先輩せんだち。「—に学ぶ」

山伏や一般の信者修行のために山に入る際の指導者せんだち

道などを案内すること。案内人また、指導者せんだち。「登山の—をつとめる」

「少しの事にも—はあらまほしき事なり」〈徒然五二


先達

読み方:センダツ(sendatsu), センダチ(sendachi)

その方面で立派な仕事をして、後輩を導く人


先達

読み方:センダツ(sendatsu), センダチ(sendachi)

その道先輩


せんだつ 【先達】

センダチとも。仏教仏道修行先輩をいう。また修験者先導務める者。

先達

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/07 18:36 UTC 版)

先達(せんだつ/せんだち)とは、

  1. 学問や技芸の先覚者もしくは優れた者、師匠・先輩のこと。
  2. 特定の寺社・霊山へ参詣者を道案内し、彼らの宗教的指導を行った者。本項目ではこちらについて解説する。

先達(せんだつ)とは、特定の寺社・霊山へ参詣者を道案内し、彼らの宗教的指導を行った者。

峰中の行路などに精通した峰先達(みねせんだつ)と霊験所などへの道案内を行う道先達(みちせんだつ)に分かれるが、いずれも熟達した修験者山伏がつとめていた[1]。更に先達の中でも入峰修行経験の長い者を在俗の先達(後述)などと区別する意味も含めて特に尊重して、大先達(だいさんだつ)と呼称した[2]

平安時代末期以降、御師の下で信者(檀那)を寺社・霊山へと誘う者として出現するがその嚆矢は熊野三山への参詣を行う熊野詣の道先達にあったと考えられている。元々は誘う対象を皇室貴族としていたが、次第に庶民へと広げていくことになった[1][2][3]

先達は檀那から案内の謝礼となる礼銭を受け取れたことから、「」として見なされるようになり、先達を行う権利(先達株)や檀那の帰属権(檀那株)がとして、入質や売買の対象とされるようになった。時代が下るにつれて有力な先達が弱小の先達から株を購入して自らの基盤を強化したり、他の先達を傘下に入れるようになっていった[2][3]

熊野三山では、鎌倉時代以降門跡が熊野三山別当の兼務を許されてきた京都の聖護院が先達の補任権を主張して有力な先達を傘下に収め、本山派と呼ばれる修験者集団を組織していった。一方、金剛峯寺興福寺など熊野三山以外の紀伊半島の修験者は大和国南部の金峰山大峰山を入峰修行の場としていたが、やがて山中の小篠(現在の奈良県吉野郡天川村洞川)に拠点を設けて、合議と相互承認の下に先達の補任を行った。後に彼らは京都の醍醐寺三宝院の庇護を得て、当山派と呼ばれる修験者集団を組織していった[1][2][3]。この他、羽黒山富士山御嶽山立山白山英彦山など山岳信仰の対象になった山々でも先達が形成されていった[1][3]

江戸時代に入ると、各地で庶民によるが形成されたが、その中には寺社・霊山への参詣をする者も現れた。こうした講を寺社・霊山へと誘い、道案内をするために在俗の修験者が活動するようになり、彼らもまた先達と呼ばれるようになった。明治以降、本山派・当山派が解体された一方、在俗の先達による山岳登拝が引き続き行われた[3]。また、一部の先達・御師の中には山案内人の先駆となった者もいた。

脚注

  1. ^ a b c d 鈴木『日本歴史大事典』「先達」
  2. ^ a b c d 高埜『日本史大事典』「先達」
  3. ^ a b c d e 宮家『国史大辞典』「先達」

参考文献


先達

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 01:21 UTC 版)

ボーイスカウトアメリカ連盟」の記事における「先達」の解説

アメリカ連盟には特筆すべき2つの先達を持つ。アーネスト・シートンによって1902年はじまったウッドクラフト・インディアンズとDaniel Carter Beardによって1905年シンシナティ創設されダニエル・ブーン息子たちである。 1907年ロバート・ベーデン=パウエルシートン作品要素用いて英国スカウト運動創始したいくつかの少年向けのスカウティングプログラムは合衆国独自に始められた。(アメリカ合衆国におけるスカウティング参照).これらのスカウトプログラムは、アメリカ連盟併合されていった

※この「先達」の解説は、「ボーイスカウトアメリカ連盟」の解説の一部です。
「先達」を含む「ボーイスカウトアメリカ連盟」の記事については、「ボーイスカウトアメリカ連盟」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「先達」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

先達

出典:『Wiktionary』 (2021/08/11 12:18 UTC 版)

名詞

 せんだつ / せんだち

  1. 自分より先にその道熟達したこと。その道熟達して同輩となるべきこと。また、その人[1]。その先輩
  2. 高僧
  3. 勤行積んで峰入りの時などに同行先導となる修験者[1]
  4. 語義3より転じて、他の者を案内指導する者。

発音(?)

せ↗んだつせ↘んだつ

関連語

語義1)

翻訳

語義3)


「先達」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「先達」の関連用語

先達のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



先達のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
中経出版中経出版
Copyright (C) 2025 Chukei Publishing Company. All Rights Reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの先達 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのボーイスカウトアメリカ連盟 (改訂履歴)、ディスカバリー遠征 (改訂履歴)、神道天行居 (改訂履歴)、石鎚神社 (改訂履歴)、西国三十三所 (改訂履歴)、近畿三十六不動尊霊場 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryの先達 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS