ほう‐む【法務】
法務
法務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/06 03:08 UTC 版)
法務(ほうむ)とは、法・法令・法律や司法に関する事務[1][2]、業務、あるいは、職務のこと。
分野による分類
- 企業において行われる法務は、「企業法務」と呼ばれる。
- 複数の国に跨る法務は、「国際法務」と呼ばれ[3]、日本側から見て海外の法務については、 「海外法務」と呼ばれることもある。
- 外国人を対象にした法務一般は、「渉外法務」と呼ばれる[4]。
- 一般市民に関する法務は、市民法務と呼ばれることがある。
企業の法務部門
企業において法務を扱う部門は、「法務部」を始め、企業ごとに様々な名称で呼ばれる。法務部として独立して設置されず、総務部において法務を担うことも多い。
職種としての法務
企業における法務担当者の職種名も、一般に「法務」と呼ばれる。
法務担当者の養成状況としては、約半数が法務専門職でないジェネラリストとして、残りの半分弱が法務のスペシャリストとして、それぞれ養成されているとされ、弁護士を社員に採用する例もある(いわゆるインハウスローヤー)[5]。
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市民法務
一般市民が直面した法律問題に対処することを支援する業務を、市民法務と呼ぶことがある。その範囲は概ね弁護士業務のうち「一般民事」と呼ばれるものに包摂される。
「市民法務」の名称を用いるのは主に行政書士であり[注釈 1]、行政書士会などのウェブサイトでも用例がある[6]。
法務事務所
士業事務所の一部に、「法務事務所」を称するものがある。
「法律事務所」と類似する名称であるが、「法律事務所」は弁護士の事務所に限定され、そうでない者が「法律事務所」を称すれば刑事罰が科されるのに対し(弁護士法74条1項、77条の2)、「法務事務所」の名称の使用それ自体を直接規制する法律はない[注釈 2]。
「法務事務所」を称する士業には、司法書士と行政書士が多いとされる[7]。
司法書士について、日本司法書士会連合会は、「法務事務所」が弁護士事務所と誤認されやすいことから、「法務事務所」を称する場合は、名称に「司法書士」の文字を含めなければ司法書士名簿への記載を認めないとしている[8]。
行政書士についても、事務所の名称には「行政書士」の文字を含めるものとし、弁護士との誤認混同を極力防ぐことが指向されている[9]。
行政
国家レベルでは、一般に「法務省」や「司法省」という名称の省が置かれ、国の法務に関する事項を所掌していることが多い。
日本においては国家機関として法務省が置かれ、出先機関として各地に法務局が所在する。
地方公共団体においても法務部門が設置され、例規審査、例規立案支援、訟務等を担当している。多くの自治体において10名から20名程度の法務担当職員を擁している[10]。
地域行政の多様化に伴って複雑な法的検討を要する行政事務も増加しているため、自治体内で勤務する弁護士も増加している[11]。
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参考文献
- 阿部一正「「企業における法務部門の業務(II報告)」(第二回 法律実務家への期待と大学の果たすべき役割 : 利用者の視点から)(大学教育と法律実務家養成)」『法政研究』第66巻第4号、九州大学大学院法学研究科、2000年3月27日。
- 宇那木正寛「岡山行政法実務研究会 自治体における外部法務人材の活用と内部法務人材の育成 : 都道府県、政令市を中心に (特集 これからの自治体法務について)」『臨床法務研究』第22巻、岡山大学大学院法務研究科、2019年3月、101-109頁、NAID 120006594702。
脚注
注釈
出典
- ^ 広辞苑
- ^ 大辞林
- ^ 大矢息生 他『国際法務 (企業法務全集)』 税務経理協会、1998
- ^ 山本浩司『最新版司法書士になろう! 』p.87
- ^ 阿部一正 2000, p. 1624
- ^ “市民法務に関すること”. 長野県行政書士会. 2021年6月28日閲覧。
- ^ 栗原 (2014年6月11日). “知っておきたい法律用語:「法律事務所」及び「法務事務所」”. 司法書士法人行政書士法人社会保険労務士法人税理士中央グループ. 2021年6月28日閲覧。
- ^ “司法書士事務所の名称について”. 2021年6月28日閲覧。
- ^ “事務所名称に関する指針”. 日本行政書士会連合会 (2016年3月). 2021年6月28日閲覧。
- ^ 宇那木正寛 2019, p. 102
- ^ “自治体内弁護士という選択” (pdf). 日弁連. pp. 1-2. 2021年6月28日閲覧。
法務
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 07:54 UTC 版)
法務局 盛岡地方法務局大船渡出張所 管轄市町:大船渡市、陸前高田市、住田町。 検察庁 大船渡区検察庁住所:大船渡市盛町字宇津野沢9-3。 管轄市町:大船渡市、陸前高田市、住田町。
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「法務」の例文・使い方・用例・文例
- 法務大臣はきのう辞職した
- 買収に先立ちその会社の法務デューデリジェンスを実施した。
- 私はかつて法務部に所属していました。
- 私は以前法務部に所属していました。
- 私は建設会社で法務の仕事をしています。
- 私は建設会社の法務関係の仕事をしています。
- 私は建設会社の法務室で仕事をしています。
- 彼は法務部で働いています。
- 私たちは法務部と打ち合わせをした。
- あなたは来週から法務部で研修を受けますか。
- 私、前田商船株式会社の法務部の副部長の斎藤と申します。
- 現在弊社の法務担当に契約書の草案を確認させております。
- 作成頂いた秘密保持契約書について、現在弊社法務部が精査しております。
- 首相は三顧の礼をもって彼を法務大臣に迎えた。
- 法務大臣が指揮権を発動して検察官にこの汚職事件の調査中止命令を出すようなことはよもやあるまい.
- 私有財産を法務官の管理下に置くこと
- 法務官のオフィス
- 法務長官の職は1789年に設けられた
- 野心で満たされた大きな法務官の官僚機構…そしてしばしばゴマをする人々が仕事と問題を作る−アーサー・M・シュレシンジャー・ジュニア
- ローマの法務官の、または、ローマの法務官に関する
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