キャリアコンサルタント
働き手の興味関心、能力、価値観などを引き出し、 活用していくことを目的として、個人のキャリア形成支援を行います。
国内の雇用環境、労働環境が大きく変化している現代において、 人と仕事を適切に結びつけることのできるキャリアコンサルタントが求められています。
キャリアコンサルタントは人材紹介会社、 人材派遣会社などの人材ビジネスを手掛ける会社を多く在籍しており、 一般の人材紹介会社では転職支援を目的に無料で相談にのってもらうことができます。 キャリアコンサルタントは今後、企業内の人事、労務部門などでの活躍も期待されています。
キャリア・コンサルタント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/05/02 03:04 UTC 版)
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この記事は特に記述がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。
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| キャリアコンサルタント | |
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| 略称 | キャリコン、CC |
| 実施国 | |
| 資格種類 | 国家資格 |
| 分野 | キャリアコンサルティング |
| 試験形式 | 講習、学科、実技 |
| 認定団体 | 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会 |
| 認定開始年月日 | 2016年4月 |
| 等級・称号 | キャリアコンサルタント |
| 根拠法令 | 職業能力開発促進法 |
キャリアコンサルタントとは、学生・求職者・在職者等を対象に職業選択や能力開発に関する相談・助言を行う専門職である。2016年4月に職業能力開発促進法(以下、「法」という)にキャリアコンサルタントが規定され、国家資格となる。
キャリアコンサルタントは、キャリアコンサルタントの名称を用いて、キャリアコンサルティングを行うことを業とする(法第30条の3)。キャリアコンサルタントでない者は、キャリアコンサルタント又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない(名称独占資格、法第30条の28)[注釈 1]。
キャリアコンサルタントになるには後述の国家試験である「キャリアコンサルタント試験」に合格(国家技能検定の合格も同試験の合格とみなされるほか、経過措置などの規定がある)の上、キャリアコンサルタント名簿に登録される必要がある。
キャリアコンサルティング
キャリアコンサルティングとは、労働者及び求職者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力の開発及び向上に関する相談に応じ、助言及び指導を行うことをいう(法第2条第5項)[1]。
事業主は、必要に応じ、雇用する労働者の求めに応じてキャリアコンサルティングの機会を確保すること、その他の援助を行うこととし、その場合には、キャリアコンサルタント(有資格者)を有効に活用するように配慮するものとされている(法第10条の3)。
キャリアコンサルタント(国家資格)
資格創設の経緯
日本においては、2002年に厚生労働省が計画決定した「キャリア・コンサルタント5万人計画」がきっかけとなり、民間資格としての「キャリアコンサルタント」の資格講座や認定試験が開始された。「官民合同で5万人のキャリアコンサルタントを養成すること」を目標とし、独立行政法人雇用・能力開発機構が養成講座を最初に開始した。その後、人材派遣会社、コンサルティング会社、専門学校、カウンセラー養成講座を実施する各種団体などが、それぞれ厚生労働省の認可を受けて養成講座と認定試験を行うようになり、それらの資格の中から後述する標準レベルのキャリア・コンサルタントが生まれた。2016年4月にはキャリアコンサルタント国家資格が創設された。
キャリアコンサルタント試験
キャリアコンサルタント試験は厚生労働大臣の登録を受けた法人(試験機関)が実施する。2024年現在では、特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会と特定非営利活動法人日本キャリア開発協会の2機関が実施している。この試験はいわば「入り口レベル」の試験として、実務経験等のないものも、厚生労働大臣が認定する養成講習を修了することで受験資格を得ることができる。[2]
キャリアコンサルティング技能士
(詳細はキャリアコンサルティング技能士へ)
キャリアコンサルティング技能検定は、国家資格の創設以前の2008年に職業能力開発法に基づく技能検定の職種のひとつとして追加されたもので、キャリアコンサルティングの知識と技能の向上を図るものである。[3]
キャリアコンサルティング技能士とは、国家検定であるキャリアコンサルティング技能検定に合格した者を言う。上述のキャリアコンサルタント試験が求める能力水準の上位に位置づけられ、1級は指導レベル、2級は熟練レベルとされる。また実務経験が受験要件とされる。[4]
上述のように技能検定の合格者は、国家資格試験の合格者とみなされるため。キャリアコンサルタントとしての登録要件を満たす。
活動
主な活動場所
キャリアコンサルタントの主たる活動領域は、大別すると以下の4つである。
- 地域(その他)
- 就職前段階の相談支援、生活環境支援および社会参加支援、メンタルヘルス面の配慮、職業的自立支援(例)就労継続A・B型、就労移行支援、就労定着支援、自立支援、就労選択支援(令和7年10月開始)などの福祉領域
- 需給調整機関領域
- 公的職業紹介機関および付属施設・機関、およびそれに準ずる施設(例)ハローワーク、ジョブカフェ、地域若者サポートステーション(ニート、ひきこもり、不登校者の支援が中心)など
- 教育機関領域
- 公共職業能力開発施設 (例)職業能力開発促進センター、職業能力開発校
- 学校(例)中学校、高等学校、大学、大学院、専修学校(専門学校を含む)など、卒業後の進路に就職がある学校全般。
- 企業領域
- 一般企業、人材派遣会社、人材紹介会社、職業紹介会社など
雇用保険法に基づくキャリアコンサルティング
雇用保険の教育訓練給付制度のうち、雇用保険法施行規則第101条の2の7に規定する一般教育訓練については、受講開始日前1年以内にキャリアコンサルティングを受けた場合はその費用(上限2万円)を、一般教育訓練給付金の算定基礎となる教育訓練経費に含めることができる(雇用保険法第60条の2第4項、雇用保険法施行規則第101条の2の6)[注釈 2]。
この場合のキャリアコンサルティングを実施するキャリアコンサルタントは、後述の訓練対応キャリアコンサルタントでなくてもよく、キャリアコンサルタントの登録を受けた者であれば良い。キャリアコンサルティングの費用を教育訓練経費に含める場合は、当該一般教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとする者の就業に関する目標その他職業能力の開発及び向上に関する事項について、キャリアコンサルティングを踏まえて記載した職務経歴等記録書(ジョブ・カード)を作成し、一般教育訓練給付金の支給申請書の提出の際に添付しなければならない(同規則第101条の2の11)。
訓練対応キャリアコンサルタント
訓練対応キャリアコンサルタントとは、キャリアコンサルタントの登録を受けた者のうち、厚生労働省人材開発統括官が委託して実施する研修を受けている者をいう(雇用保険法施行規則第101条の2の12第1項第1号)[5][6]。具体的には、「中長期的なキャリア形成を支援するためのキャリアコンサルタント向け研修[7]」のうちの「訓練対応キャリアコンサルタント向け研修」を受講する必要がある[8]。
雇用保険の教育訓練給付制度のうち、特定一般教育訓練又は専門実践教育訓練を受講する場合、受給資格確認手続きの前に「訓練前キャリアコンサルティング」を必ず実施することとされており、訓練前キャリアコンサルティングは「訓練対応キャリアコンサルタント」が実施しなければならない。訓練前キャリアコンサルティングにおいて、当該教育訓練に係る教育訓練給付金の支給を受けようとする者の就業に関する目標その他職業能力の開発及び向上に関する事項について、キャリアコンサルティングを踏まえて記載した職務経歴等記録書(ジョブ・カード)を作成し、受給資格確認票の提出の際に添付しなければならない(同規則第101条の2の12、第101条の2の13)。
2024年(令和6年)4月1日の同規則改正により、特定一般教育訓練又は専門実践教育訓練を行う法人・団体に所属する(雇用され又はその役員である)キャリアコンサルタントも訓練対応キャリアコンサルタントとして訓練前キャリアコンサルティングを実施できることとなったが、担当キャリアコンサルタントは同規則に定める次の事項に留意しなければならないとされている。
- 教育訓練受講予定者の速やかな再就職及び早期のキャリア形成に資する適切な教育訓練の選択を支援すること。
- 教育訓練受講予定者に対し、自らが役員である又は自らを雇用する法人又は団体の行う教育訓練を受けるよう不当な勧誘を行わないこと。
担当キャリアコンサルタントがジョブ・カードにコメントを記載する際には、中長期的なキャリア形成に資するかどうかについての記載に加えて、「雇用保険法施行規則に規定する留意事項に沿って実施した」との文言を記載することが義務づけられている[9]。
過去の資格
標準レベルのキャリア・コンサルタント(経過措置)
2016年にキャリアコンサルタントが国家資格化される以前には、厚生労働省職業能力開発局長が指定したキャリア・コンサルタント能力評価試験を「キャリア・コンサルタント能力評価試験」と呼び、その合格者等を標準レベルのキャリア・コンサルタントと総称していた。[10]
キャリアコンサルタント国家資格は、標準レベルのキャリア・コンサルタントと実質同程度のものとして2016年4月に創設されたため、標準レベルのキャリア・コンサルタントが、国家資格キャリアコンサルタントへと移行できる経過措置が設けられていた。この措置は2021年3月31日をもって終了となった。
ジョブ・カード作成アドバイザー(廃止)
上記のキャリアコンサルタントとは異なる制度における登録者として、かつて「登録キャリアコンサルタント」と呼ばれたものがあるが、すでに廃止されている。
ジョブ・カード制度の創設当初、ジョブ・カードの交付のための人材の量的不足から、その最低限の質を保ちつつこれを補うためにジョブ・カード講習が実施された。[11]
この講習を修了した者を、以前は登録キャリアコンサルタントと呼んだ。また名称独占資格である現在の国家資格キャリアコンサルタントの創設前の2015年10月からは、ジョブ・カード作成アドバイザーと呼称するようになった。ジョブ・カード講習は2019年3月31日で終了しており、2024年3月31日までにジョブ・カード作成アドバイザー全員の登録証の有効期間が終了した。[12]
脚注
注釈
出典
- ↑ 「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」(厚生労働省)2024年4月20日閲覧。
- ↑ 「国家資格キャリアコンサルタント WEB登録センター」(特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会) 2026年4月8日閲覧。
- ↑ 国家検定キャリアコンサルティング技能検定 (キャリアコンサルティング協議会) 2024年4月20日閲覧。
- ↑ 「キャリアコンサルティング技能士」との関係 (厚生労働省)2024年4月20日閲覧
- ↑ “平成26年厚生労働省告示第308号「キャリアコンサルタントであって厚生労働大臣が定めるもの」”. 2026年4月7日閲覧。
- ↑ “キャリアコンサルティングと訓練前キャリアコンサルティングの違い”. 2026年4月7日閲覧。
- ↑ “中長期的なキャリア形成を支援するためのキャリアコンサルタント向け研修”. 厚生労働省. 2026年4月7日閲覧。
- ↑ “キャリアコンサルタントとして活動している方へ(訓練対応キャリアコンサルタントの要件及び訓練前キャリアコンサルティングの留意事項)”. 厚生労働省. 2026年4月7日閲覧。
- ↑ “訓練対応キャリアコンサルタントの要件及び訓練前キャリアコンサルティングの留意事項について”. 厚生労働省. 2026年4月7日閲覧。
- ↑ 「平成28年3月までのキャリアコンサルタント制度について(厚生労働省)2024年4月20日閲覧。
- ↑ ジョブ・カード制度(厚生労働省) 2024年4月20日閲覧
- ↑ ジョブ・カード講習について(厚生労働省) 2024年4月20日閲覧
参考文献・記事
関連項目
外部リンク
- 特定非営利活動法人 日本キャリア開発協会 ※キャリアカウンセリング資格の発行団体
- 特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会 (国家資格「キャリアコンサルタント試験」登録試験機関、国家資格「キャリアコンサルタント」指定登録機関、国家検定「キャリアコンサルティング技能検定」指定試験機関)
- ジョブ・カード制度のご案内(厚生労働省)
- キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント(厚生労働省)
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