不安や緊張などを軽減、解消をする薬のこと。マイナートランキライザーとメジャートランキライザーの2種類があり、どちらも中枢神経に作用します。
マイナートランキライザーは抗不安薬とも言われ、主に神経症やうつ病、心身症などに利用されます。比較的軽度の不安の緩和や、気分を落ち着かせることができます。眠くなることが多いため、睡眠補助剤として使われる場合もあります。
メジャートランキライザーは抗精神病薬とも言われ、統合失調症やアルコール依存症などに用いられます。強い抗精神作用を持つ薬で、マイナートランキライザーでは対応できない、極度の不安などを取り除くことができます。急性の精神障害の治療や、その他にも幅広い精神疾患に使用されます。
一般的に精神安定剤という場合、多くがマイナートランキライザーを指しています。成分としては、日本では、大半がベンゾジアゼピン系とチエノジアゼピン系の薬です。しかし、ベンゾジアゼピン系は乱用すると依存症が現れる恐れがあるので、専門医の指示に適切に従う必要があります。
こうせいしんびょう‐やく〔カウセイシンビヤウ‐〕【抗精神病薬】
精神安定剤
別名:トランキライザー,抗不安薬,抗精神病薬
抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/22 09:57 UTC 版)
抗精神病薬(こうせいしんびょうやく、英語: Antipsychotics)は、広義の向精神薬の一種[注釈 1]で、主に統合失調症などの症状を緩和する精神科の薬である[1][2]。過去には、神経遮断薬 (Neuroleptics)[3]、あるいはメジャートランキライザー (Major tranquilizers) とも呼ばれ、1950年代には単にトランキライザーと呼ばれた。薬事法における劇薬に指定されるものが多い。抗精神病薬は、それ以外にも幅広い精神障害に使用される。精神科の薬というのはこの抗精神病薬のことを指す。代表的な薬品として、クロルプロマジンやハロペリドールなどがある。
- 1 抗精神病薬とは
- 2 抗精神病薬の概要
抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 09:13 UTC 版)
イギリス政府は、抗精神病薬が死亡につながるため使用の削減を国家戦略としており、2006年の約17%の使用率を5年後には約7%まで減らしたことを、2013年の認知症G8サミットにて報告した。アメリカでは2016年末までに16%まで削減することを目標としている。 米国老年医学会(AGS)は2014年、BPSDに対しては抗精神病薬の処方を第一選択肢としてはならないと勧告している。 厚労省は2013年のガイドラインで、BPSDへの抗精神病薬投与は適応外処方であり、使用しない姿勢が必要で、中等度から重度のBPSDが対象となり、身体拘束を意図した投薬、多剤併用はすべきではないとしている。 NICEの2006年のガイドラインは、アルツハイマー病(AD)、血管性認知症(VaD)、混合型認知症について、軽度から中等度のBPSDであるならば有害事象および死亡リスクが増加するため抗精神病薬を処方してはならないとしている。またNICEはDLB認知症について、軽度から中等度のBPSDであるならば、重大な有害事象リスクのため抗精神病薬を処方してはならないとしている。
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 07:52 UTC 版)
クロルプロマジンは、抗精神病薬および制吐薬で、「メジャー」トランキライザーに分類され、動揺、興奮、不眠症、奇妙な夢、精神病性症状の悪化、中毒性の錯乱状態のような奇異反応を引き起こす可能性がある。
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 14:27 UTC 版)
アリピプラゾール(エビリファイ)やフェンサイクリジン(PCP麻酔)などがドーパミンD2受容体のパーシャルアゴニストである。
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 00:06 UTC 版)
詳細は「抗精神病薬」を参照 抗精神病薬(Antipsychotic)は、精神病性障害や統合失調症に起因するような、精神病の様々な症状の治療に用いられる薬である。抗精神病薬はまた、精神病症状がない双極性障害の治療において気分安定薬(mood stabilizer)としても用いられる。抗精神病薬は、時に従来の呼称である神経弛緩薬(neuroleptic drug)と呼ばれ、一部の抗精神病薬は「メジャートランキライザー」に区分される。 抗精神病薬には2つの部類がある:定型抗精神病薬と非定型抗精神病薬。ほとんどの抗精神病薬は、処方箋によってのみ入手できる。 一般的な抗精神病薬: 定型抗精神病薬 クロルプロマジン(ソラジン) ハロペリドール(ハルドール) ペルフェナジン(トリラホン) チオリダジン(メレリル) チオチキセン(英語版)(ナーベン) フルペンチキソール(英語版)(フルアンキソール) トリフルオペラジン(英語版)(ステラジン) 非定型抗精神病薬 アリピプラゾール(エビリファイ) クロザピン(クロザリル) オランザピン(ジプレキサ) パリペリドン(インヴェガ) クエチアピン(セロクエル) リスペリドン(リスパダール) ゾテピン(ロドピン) ジプラシドン(英語版)(ジオドン)
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 05:53 UTC 版)
「抗精神病薬」も参照 不眠症に対する抗精神病薬の低用量の使用は、一般に推奨されておらず、利益に関する証拠はほとんどないが、有害な副作用の懸念がある。精神病(psychosis)ではない不眠症患者に抗精神病薬を日常的に投与することは推奨されない。 副作用に関する懸念は、高齢者でのほうが大きい。アメリカ精神医学会(APA)は、成人の不眠症に対し抗精神病薬を継続的に最初の治療としてはならないと勧告している。日本でもエビデンスが乏しいまま抗精神病薬が適応外使用されている現状が危惧されている。 抗精神病薬は、遅発性ジスキネジアやアカシジア(静座不能)といった睡眠関連運動障害の原因となることがあり、またむずむず脚症候群や、周期性四肢運動障害を誘発させたり悪化させることがある。 統合失調症患者における抗精神病薬は、しばしば、寝つきの悪さ、中途覚醒、睡眠の質の悪化、過眠など睡眠障害の原因になる一方、ヒスタミン受容体やセロトニン受容体に拮抗作用のある定型、非定型抗精神病薬は鎮静作用があり、中でもリスペリドンやオランザピンなど5-HT2受容体(5-HT2 receptor)により選択的に拮抗する非定型抗精神病薬は、統合失調症患者の睡眠の質、量、寝つきを共に改善させ得る。 セロトニン5-HT2受容体に選択的に拮抗する抗精神病薬のヴォリナンセリン(英語版)などが不眠症の治療の目的でも調査されている。
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抗精神病薬 (Antipsychotic)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 15:34 UTC 版)
「向精神薬」の記事における「抗精神病薬 (Antipsychotic)」の解説
主に統合失調症の症状の対症療法での治療薬を指し完治させるものではない。統合失調症に有効な抗精神病薬は、全てがドーパミンD2受容体ファミリーに親和性を示し、ドーパミンのはたらきを抑制、あるいはコントロールする。
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 09:55 UTC 版)
「抗精神病薬」も参照 いくつかの非定型抗精神病薬(リスペリドン、オランザピン、クエチアピン、パリペリドン、およびジプラシドン(英語版))は気分安定作用を持つため、一般に精神病症状のないときでも処方される。 遅発性ジスキネジアや、体重増加や糖尿病といった代謝性の副作用がある。日本の不審死から検出されることが多い薬剤である。
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:02 UTC 版)
詳細は「抗精神病薬」を参照 WHOガイドラインでは、抗精神病薬は急性躁エピソードの治療選択肢のひとつとして挙げられている。 抗精神病薬は、定型抗精神病薬(第一世代)と、非定型抗精神病薬(第二世代)とに分けられる。後者は、手足が動く遅発性ジスキネジア(錐体外路症状)が定型より少ないとされ、代わりに糖尿病につながるような代謝異常の問題が顕著という特徴がある。多くの抗精神病薬について、抗躁効果が報告されている。 日本で、躁病に対して保険適応が認められている薬剤としては、定型抗精神病薬であるハロペリドール、クロルプロマジン、レボメプロマジン、スルトプリド、チミペロン(注射剤のみ)、そして非定型抗精神病薬のオランザピン、アリピプラゾールがある。一方、非定型抗精神病薬では、オランザピンとクエチアピンは抑うつエピソードにも使われ、維持療法でも最も推奨されるリチウムの次点で一部の非定型抗精神病薬が推奨されている。 オランザピン(商品名 ジプレキサ) 抗躁効果、抗うつ効果、再発予防効果があることが報告されており、日本では2017年時点で躁にもうつにも適応がある唯一の薬剤で、副作用には食欲亢進、体重増加、脂質異常、糖尿病誘発などがある。 クエチアピン(商品名 セロクエル) 日本のガイドラインで抗うつ効果にも言及されている非定型抗精神病薬は、上記のオランザピンとこのクエチアピンのみとなり、本薬では躁への適応はないが、躁病、抑うつ、維持期の全般での使用は推奨される。同様のオランザピン同様の副作用があり糖尿病には禁忌である。 抗精神病薬の処方を中断する場合は、最低4週間かけ徐々に減薬する必要がある。
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/07 06:24 UTC 版)
イミダゾ[1,2-a]ピリジン系の抗精神病薬 モサプラミン(商品名クレミン) - 日本で使用されている非定型抗精神病薬。
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抗精神病薬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/08 05:49 UTC 版)
抗精神病薬があまりにも急速に中止された際に、精神病の突然かつ重度の発症、あるいは再発が起きる可能性がある。 「過感受性精神病」も参照
※この「抗精神病薬」の解説は、「反跳作用」の解説の一部です。
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「抗精神病薬」の例文・使い方・用例・文例
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