補助剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:14 UTC 版)
前述の通り、有機溶剤を含む接着剤の使用が禁止されたことで、毒性のない水溶性接着剤(主成分は水、天然ゴム、アクリル)が普及したが、スピードグルー禁止を見越して、ブースターとも呼ばれる接着力の無い補助剤や水溶性グルーが卓球用品メーカーから発表されるようになった。 スピードグルー同様、補助剤を使用した状態の方が、未使用の状態よりも弾性と回転量に優れ、有機溶剤を含まず鉱物油を主成分としているので取り扱いが比較的容易で効果が持続しやすい、といったメリットがある。一方で、揮発性が低いのでラバーを剥がしての塗り直しが効かない、スピードグルーのような鋭いレスポンスを補えない、塗ることによって重量が重くなる、といったデメリットがあった。 しかし、国際卓球連盟は、補助剤を塗る行為が(貼る前の)ラバーを加工・改造する行為であり、用具のドーピングにあたるとして、国際卓球連盟はルール改正を行い2008年10月1日以降「後加工の禁止」というルールを付け加えた。これは、事実上補助剤の使用禁止となるものであった。これを受けて、日本卓球協会 (JTTA) は国際卓球連盟のルール改定通知に基づき、2008年10月1日以降に開催される全ての大会において、ブースター等の接着補助剤やスピード補助剤についても使用禁止すると発表した。これを受けて、対象の接着補助剤やスピード補助剤の販売を行っている卓球用品メーカーは、2008年9月末をもって販売中止することを発表した。 このように、スピードグルー禁止から僅か1ヶ月で補助剤も禁止されたため、グルーや補助剤を発売してきたメーカーは、多くの在庫を抱えるようになり経営を圧迫する要因にもなった。その直後のヨーロッパ卓球選手権では、ラケット検査が新ルールに対応できなかったことから、従来通り補助剤を使用する選手もいる状況になっていた。
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