伊織魔殺商会
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名護屋河 鈴蘭(なごやかわ すずらん) 声:猪口有佳 本作の主人公。生まれてこの方不幸ばかり続く、薄幸の女子高生。本作は彼女が持つ、魔王候補にも聖女にもなりうる稀少な天性を巡る物語である。親戚中の借金(総額20億円)を抱え込まされ、肩代わりとして「伊織魔殺商会」の下っ端メイドとして働くことになる。 当初は「吾川」姓を名乗っている。これは孤児だった彼女が、借金と共に親戚中をたらい回しにされ、何度も姓を変えてきた過去による。作中では、「吾川」の前が「深山」、その前が「木野」だったと明かされている。物語中盤で伊織魔殺商会を退職した際、退職金代わりにと貴瀬が実母を見つけた為、最終的には実家である「名護屋河」の姓を名乗る。学校の成績は低いらしく、リップルラップルによれば数学の成績は「2」(カッコ(VZ)とは追試仲間)。後に魔王候補としてリッチ、ほむら、イワトビーを従え、彼らの指導で魔導力を扱えるようになり覚醒。その際、ゼピルムを壊滅させている。その後、鈴蘭が完全に闇に堕ちるのを防ぐ為、ショーペンハウアーにより正式に神殿教会に迎えられ、聖女となる。聖女就任に併せて、私兵として再編した新生ゼピルムを、協会の第十三聖騎士団として加え、世界を巡業する。しかし、その裏では未だに魔王候補の座を捨てていなかった。クーガーの死、そして世界の真理と不条理を目の当たりにしたことで精神的に成長し、性格が大きく変わっている。 最終的には現世界を保つ為、新生ゼピルムと神殿教会の一部を率い、新システムで世界を刷新しようとする「天」と対決、合わせて攫われた伊織貴瀬を取り戻そうとする。 最終決戦後、世界の方向性を決めた者の権限で、マリアクセルに分断された全世界を繋げ、更には「貴瀬と出会った日」から死んだ関係者を全て蘇らせる事を命じる。これはかなり無茶苦茶な要求だった為、代償として自らの内に秘める15の負位置の魔導力を全て失い、ごく普通の人間となった。しかし本人はそれすらも「問題ない、これからも楽しくなる」と一笑に付している。戦後、儚くも散っていった人々を甦らせた"聖女"であり、かつ人と魔の争いに終止符を打った前代未聞の"魔王"であることから「聖魔王」と呼ばれるようになる。だが、本人に曰く「力を失わずとも聖魔王として世界を支配する期間は五年間くらいのつもり」だったらしく、五年後には後継者を見つける為、「聖魔杯」を開催するつもりで、その大会の様子は『戦闘城塞マスラヲ』で語られている。ちなみにその準備はマリアクレセル等も手伝っている。 魔王としての力を失った為、数十年の命だと言われている。 ドクターの開発した神器「魔王の見えざる手(タキオン)」を扱う。 美人・美少女と言われる母親や妹の睡蓮と顔立ちはそっくりであるはずだが、何故か美少女扱いを受けない。第一巻では翔希に好意に近いものを持っていたが、翔希がレベル上げの修行をしているところなどを見てから以降はそういう描写はなくなっている。しかし、『レイセン』では、「翔希だけは一生憧れの先輩のまま」であり、長年憧憬の念を抱いていた事を告白しており、他の男性とは別格であることを窺わせている。 伊織 貴瀬(いおり たかせ) 声:小西克幸 悪の組織「伊織魔殺商会」の会長兼企画兼経理兼広報兼営業を勤める極悪非道な青年。その素性は関東機関最強の導化猟兵「E0」にして、神殺し四家の一つ、伊織家の当代。そして食欲魔人みーこの使徒である。愛称は「たぁくん」もしくは「いおりん」だが、この呼ばれ方をすると激しく怒る。その筋では「ミッペルテルト」と呼ばれている。男は総じてクソガキ扱い、女にはネコミミとメイド服を着用させたがるアレな人物。部下の全身黒タイツたちにストライキを起こされるなど、あまり人望はない。 鈴蘭に架せられた借金を払わせる為彼女を誘拐、伊織魔殺商会のメイドとして働かせ、果てにはアウターや魔人が蠢く裏社会に引きずり込む。つまり本編が始まる切っ掛けを作った男。E0だった頃にみーこに喰われて記憶を失い、彼女の使徒として仕える。しかし、彼女が自らを喰ったアウターであるという事を忘れている為(みーこも自身がアウターだという事やそれに付随する記憶を失っていた)、逆に仕えさせているという感じ。後の臨死体験でその頃の記憶を取り戻し、性格が豹変する。退会後の鈴蘭を再び引きずり込む為、私立開栄高校の美術教師「貴瀬伊織」として再度近付く。 その身に秘められた力を天に狙われ、イグドラシル・システムの中核とされる。フェリオールとは幼馴染み。 幼少の頃にみーこに気に入られた為、両親は全て喰われて伊織家当代にされる。そして黒龍の一片を埋め込まれて真性の龍撃手となる。その後何らかの事情でみーこと別れ、関東機関に入隊、E0となる。しかし再度みーこと遭遇、再び彼女に喰われて今度は自らの素性も全てを忘却する。しかし後の臨死体験によって記憶が戻り、自らがみーこの慰みの為だけに生かされた存在である事を思い出す。その為みーこを憎む反面、諦観からくる心の支えとしている。家族というものを持たないためか、密かに沙穂の事を妹のように思い大事にしている。 白井 沙穂(しらい さほ) 声:斎賀みつき 伊織が引き連れる、日本刀を提げた白髪眼帯のメイド少女。伊織は沙穂の事を「軍曹」と呼ぶ。 無口で無表情、一見すればクールだがその実は何も考えていないだけ。表情にしろ感情にしろ唯一反応を示すのは戦闘のみであり、「斬れ」と命じられたもののみを嬉々として斬りかかるという、かなりアレな人。眼帯に隠された右目には隔離世の景色を見る事が出来、干渉する事さえも出来る。 魔殺商会以前は関東機関の導化猟兵でコードE1(現EX)で、「軍曹」は所属していた頃の最後の階級。平常時の異常なまでの無反応は、人体改造による精神への影響が引き起こしたものだった。それ故に貴瀬(E0)と真琴(局長)の命令しか聞かない。『光の徒』でチャンに右目を貫かれ一時は絶命するものの、『澱の神』でドクターとリッチの手により、魔王鈴蘭の側近たり得る新たな『アウター』として改造された上で生き返る。その際に右目にたまっていた「わだかまり」のようなものが消えて異常なまでにハイテンションな性格になった(それを見たリップルラップルが鳥肌をたてながら震えるほど。しかし、それが本来の彼女の性格であるはずのものだった)。 決戦では、アウターの一人である水無月の時雨と単身で戦う。 『澱の神』の後日談では最終的に右腕を「ロケットパンチ」に改造されている。 みーこ 声:河原木志穂 伊織の屋敷に住む住人の一人。常に浮遊する謎のメイド美女。伊織の事を「たぁくん」と呼び、その度に怒られる。 その正体は、初代魔王の側近であり「食えぬものなし」と謳われ「億千万の口」の異名を持つ「億千万の眷属」の一人で食欲魔人。 生きる事、殺め続ける事に悲嘆し、自殺願望から神殺し四家を作った張本人でもある。過去に何らかの事情で「堕ち」て記憶を失い、伊織達との漫然とした生活の中で澱に沈んでいく筈だった。しかしその力を狙うゼピルムや神殿教会との戦闘で記憶が蘇り、本来の残虐なカミとしての性格となる。その時VZを自らの小姓にしている。伊織家の地下9階では最強クラスの魔物を従えており、戦闘では「億千万の口」の異名通り、眷属とした者達を「口」として操る。また神器「崩壊の鐘を打ち鳴らすもの」を持つ。記憶復活後は性格が一変し、1500万円の西陣織を貴瀬に買わせるなど主従関係がひっくり返っている。曰く根の国の大神タケハラスサノオの子孫、ミスラオノミコトヒメ。他のアウターの話で、以前は暴虐の限りをつくしていた。そのために、彼女を起こすことを他のアウターは嫌がっていた。 リップルラップル 声:あおきさやか 伊織の屋敷の住人の一人。異常に感情発露の乏しいメイド幼女。語尾に「〜の」とつく。 常にミズノ製の金属バットを持っており(天の門で金属バットを切断された後のエピローグでは木製バットを使用していた)、彼女曰く「打つ、叩く、殴る」の三位一体(結局、どれも同じ)。竜撃手の炎を打ち返し(チップだったが)、最強クラスの防御魔法を操り、ノエシス・プログラムを管理し、更にはみーこ達アウターから同等以上の存在として見られ、しかも初代魔王と同名らしい。神器「ヘブンズゲート」を操り、アウター級の魔人である事は確実だが、その正体は謎に包まれている。魔導力を使う時は髪と瞳の色が青く染まる。 その正体は、やりすぎたせいで三日でその座から降ろされた初代魔王であり、また、もともとは「天」に属する者で「天」の最高峰であるマリアクレセルの姉(マリアクレセルが言うには、地上に降りて帰ってこなかった職務放棄の放蕩フーテン娘)。 その正体から明らかなように、享楽的で残虐な一面を持つ。生きてきた年数は、二千年以上だが、生まれた(作られたとも言う)ときからその背丈で姿は変わらないのであまり関係ない。 ドクター 声:藤田圭宣 伊織魔殺商会に所属する謎の医師兼というより科学者。医療は勿論、人体改造や機械開発等、その得意分野は多岐に渡る。 無意味に叫びながら喋るが、それは本人がわざとやっている演技らしい、がそれを続けている内に馴染んでしまい、半ば素の状態となっている。現存するほぼ全ての神器の開発者であり、鈴蘭の「魔王の見えざる手(タキオン)」や、クーガーの「エーテル結晶」も彼の発明。人体改造では何かとドリルやロケットパンチなどを付けたがり、中でもドリルには異常なまでの執着を見せる。本人曰く「モテモテ回路」を組み込むからドリル人間になってもモテモテで問題なしらしい。そんな彼は、リッチと組み、とうとう死者蘇生の技術を開発する。携帯の着メロは「トランスフォーマー・コンボイの謎」のテーマ曲。 戦闘時にはドリルを使用する(能力はかなり高く、催眠効果らしきものまである)。 その正体は、葉月の雫と呼ばれるアウターの一人で、水無月の時雨の弟。 伊織魔殺商会戦闘員 その名の通り伊織魔殺商会の戦闘員。全身黒タイツ&怪しげな仮面。しかし、タイツを脱ぐと美青年になる。『竜の火』では待遇改善を訴えストライキ中。要求とは、戦闘服のある部分にビッグな盛り上がりを設けること。『外の姫』では対・神殿協会戦のために伊織が譲歩し投入されたが全く役に立たず、結局伊織がほとんどの敵を倒すこととなった。『正の闇』ではドクターの開発した対金毛九尾ドリンク(中身は超濃縮した市販の栄養ドリンク。睡蓮はドクターペッパーそっくりと言った)の被験者(犠牲者)にされたため再度ストライキを起こす。
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伊織魔殺商会(いおりまっさつしょうかい)
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伊織貴瀬を社長とする悪の組織。実は公然と「悪」を名乗るのにも貴瀬なりの理由があった、らしいが貴瀬本人が純粋に悪を楽しんでいる節があり、真偽は定かではない。天との最終決戦後は普通の貿易会社「伊織ワールドトレーディング」となっていたが、メイド長鈴蘭により力尽くで乗っ取られ、再び悪の組織として動き出すことになる。
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伊織魔殺商会
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悪の組織。商業区の75%を傘下に収め、隔離都市そのものを実質経済支配している。鉛玉一発でフェラーリ一台を稼ぎ出す、がモットー。
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伊織魔殺商会
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伊織貴瀬(いおり たかせ) 種族:人間 商業区の75%を牛耳る悪の組織「伊織魔殺商会」の社長兼グループ総帥。真っ向から悪を貫き目的のためには手段を選ばないが、リリーを始めとする社内の女性にはまったく頭が上がらない。ヒデオを「長年求め続けた人材」と評し借金取りとして雇う。ヒデオの正体発覚後も機転を利かせ創意工夫をして勝負をしていたことを評価している。 葉月(はづき) 種族:魔人(アウター) 通称「ドクター」。性格は前作からまったく変わっておらず、みーこ曰く「兄弟でなくても泣けてくる」。商業区で病院をやっており即死以外は全て切り貼りできると腕も確かだが、凄まじいボッタクリであり魔殺商会の闇金とグルになっている。 リップルラップル 声 - 田中あいみ 種族:魔人(初代魔王) 見た目5,6歳ほどの少女だがれっきとした魔人。隔離都市の人気番組「今日の聖魔杯」の解説役だが番組を盛り上げる気は一切無し。ヒデオを「ただのヒッキー」と看破している。マリアクレセルの「姉」だが鈴蘭曰く性格が破綻しており、マリアクレセルの方が落ち着きがある。 ヴィゼータ 声 - 大久保瑠美 種族:魔人 ツインテールと伊達メガネがトレードマークの魔人。戦闘の際は羽根つき帽子とマントにレイピアを下げた黒ずくめの姿になる。別名「カッコ」。リップルラップルと同じく「今日の聖魔杯」の司会役を務める。リップルラップルとは収録中にいつも大乱闘を繰り広げている。 エルシアとは顔見知りだが、一方的に苛められるので苦手にしている(エルシアには苛めている認識は無い)。 ラトゼリカ #ラトゼリカの項を参照。 クラリカ 種族:人間 元神殿協会のシスターで現在は魔殺商会特務二課所属のメイド。荒事専門の問題児で魔人と互角以上の戦闘力を誇る。
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